ミッシングのレビュー・感想・評価
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娯楽作品感マイナス100点の超ヘヴィな人間ドラマ!
逆エンタメのウルトラ極め付けって感じの内容で実際に遭った行方不明事件のアレまんまだし SNSでの誹謗中傷やワイドショーの偏向報道や盛りだくさんで 気まづい空気感などの作り方が上手くて韓国映画の超ヘヴィな作品くらいのクソ重い内容で流石だなあと思いました!(ハリウッド娯楽作品以上にこういう作品やホラーが大好物なので笑)
あとこっち系の作品は暗くて重いので合わない人が多いと思うので低評価の人が一定数居るのも好みの問題なので仕方が無いですね(空白や市子が無理ならミッシングも無理ですね! あと解決しないし犯人とか出て来ないから消化不良って人も無理だと思います!)
前作の空白のあの重い空気感が好きだったので また同じ感覚を味わう事が出来たので凄く満足度が高くて最高にどんよりした気分でスッキリ劇場を後にする事ができました。
あとこの監督の独特のクセが強いコメディセンスというかユーモアが炸裂していてスーパーでヤクルト1000が無いのよ!誰かが買い占めしてるんでしょ!ってクレーム入れてるシーンやアーケードで揉めてる男女とか カメラ回してる時に何でも無いようが事が幸せだったと思うって言ってるシーンで虎舞竜かよって(頭ん中で虎舞竜かよって思った瞬間にカメラマンが突っ込み入れてくるし)シーンとかシリアスな場面に不意に笑わすシーンも入れてくるのが良いアクセントになってましたね。
あと石原さとみの演技で アレは大袈裟過ぎだし無いわって意見もあるみたいですが病んでイライラしてパニックになって挙動がおかしくなるのとか知り合いで実際に病んだ人が過去に何人か居て間近で見た事あるから分かるんだけどまじであの挙動は超リアルですよ、ヒステリーな感じとか どうしていいか分からなくて早送りみたいな動きになったり奇声発したりとか!!!!!!
あと旦那役の人がめちゃくちゃ良くて最後の泣くシーンとかもらい泣きしちまったです!
最後結論はでないけど希望のある終わり方で良かったと思います。
見ていて思ったのがこの監督と さがすやガンニバルの片山監督は本当に日本の作品とは思えないような独特の空気感を作るのが本当に上手くて信用出来る監督なのが良くわかりますね。
あと 空白で謝りまくるだけの 松坂桃李と同じ立ち位置の中村倫也の抑えた演技で謝りまくるのも良くて 演技が上手い人の存在感を消す演技を見ると改めて演技力があるってのが再確認出来て素晴らしいと思いましたよ!
とりあえず主演女優賞くらいはあげないと。
この監督、人の嫌な部分を撮るのが本当にうまくて。
嫌な部分、というかそれが人同士のやりとりの中に表れる場面というか。
この映画でも、石原さとみ演じる母親がもう頭から嫌な感じ全開で。
ただそれが、ほんとにそれを狙ってズバリ描いてるのが伝わってくるので、思わず居住まいを正して、そういうものを受け取る気構えを持って見なければ、と思わされました。
見る前はもう少し普通めというか、美人の優しい母親が、突然娘が消えて悲しみに引き裂かれて、みたいな感じを想像してたのですが、全然違いましたね。
そんな、悲しみをおいしく頂く、みたいな上品なものじゃありませんでした。
なので、正直見てる間結構不快です。
それがずっと続きます。
ずっと質の高さがキープされているので、つまり嫌なとこを延々えぐってるので笑、見てる方はもうたまらないです。
ところが、その向こう側に、ごくたまに真に迫った本当の悲しみが映し出される。
これがもうすごくて。
あの、石原さとみの・・・、なんと形容すればいいのだろう、あの声は。
見ているこっちの心まで壊れてしまいそうな。
これから先こんな絶望を映画の中で目にすることがあるだろうか、とまで思えるような場面でした。
日本アカデミー賞なんて、余裕で取るんじゃないですかね?
まあ実際に取るにしろ取らないにしろ、そのくらいの価値があることは誰もが認めるであろう、素晴らしい演技でした。
映画のテーマとしては、形の上ではSNSや報道番組により個人の悲劇がどのように消費されるか、という類のものかと思いますが、自分が感じたのは、逆説的ですが、人を信じる、ないし人の世を信じる、それしか答はないんじゃないか、そして実際それは可能なんじゃないか、ということでした。
百万のNoに、1つのYesで勝てることもある。
そういう種類の話でもあると思うので。
普段は見ないジャンルでしたが
喪失の先にはかなら再生がある
映画を観て、色んなことを想った。夫婦、親子、姉弟の関係性や絆、マスコミやSNSの情報拡散性と暴力、社会の優しさと冷たさ、。もし自分の身に降り注いできたなら(ウチも夫婦と1人娘である)、。冷静にいられる訳はない。ましてや発見情報が嘘だったり、警察に保護されたととの嘘電話を受け翻弄されたりしたら精神は崩壊してしまうに違いない。
石原さとみは冒頭からずーっと崩壊寸前の精神状態のまま、悲しい顔、辛い顔をスクリーンに映し出していた。私生活でも結婚、出産をし人生の経験値が増したのでしょう。演技派女優に完全に脱皮したと思います。
ラスト近くのシーンで朝日に横顔が写り、壁の落書きに差し込む光に影絵を写す時、少しだけ微笑んだ気がした。美しい場面であった。
夫の青木崇高、弟の森優作もテレビ局の中村倫也も心からの演技で気持ちが伝わっていた。
事件なのか事故なのか、犯人は誰なのか、何とか解決してもらいたいが、映画はこれで終わっていい。喪失の先には必ず再生があります、。
リアルなドキュメンタリー
石原さとみさんが女優人世を賭けたのが解かる程の崩壊役がもの凄い、記憶に新しい『山梨キャンプ場女児失踪事件』に重なる物語。
母と娘という固く尊い絆を不可解な事象で剥奪された猛烈な悲痛、顔のない見えない心無いSNSという文字のリンチ、この激痛を見事なまでに演じきった彼女が凄い。
マスコミって何なのか???青木崇高さん、中村倫也さんの2大俳優を脇役に押しやるかのような森優作さんの怪演が凄い。このお2人は来年のアカデミー賞ノミネートでしょう。
良かったです
結局。
結局ナニを見させられたのか? と思えるほどの虚脱感。
主人公の自分を傷つけ、他人を責めて、責任の所在をグルグルさせるうちに自分自身が今どうなってるのか? 取材のカメラの前の自分はどういう顔をすればいいのか? 本当にそれは必要なことなのか?
ただただ娘を見つける為だけに奔走する無限で急激な表情の変化。色んなことをこじつけ、疑わず突き進む様
物語に入り込んだものの、実際に体験したことの無い出来事と感情に困惑しながら、胸を締め付けられながら進む展開。それでも最後にビラを配ってた時に現れた人影に涙が溢れた。コレはなんだろう?想いが報われた訳でも無く、進展した訳でもないのに。。。
諦めない。でも時間を止めない。最後の表情に立ち止まらない未来を見た。
石原さとみ凄い!
とても面白かったです。
青木崇高に注目して観ました
あの石原さとみがよくぞここまで
吉田恵輔監督作品は「ヒメアノール」「告白」「神は見返りを求める」あたりまでは観てきて、中でも「神は…」はかなり好きな作品。
人間の本当に嫌なところ、受け止めたくないところを、時に残酷に、時にシニカルに、時に滑稽に描かせたら当代随一だと思う。
一方、私にとって石原さとみはというと、ドラマ・映画含め、出演作をちゃんと観た記憶がない。あ、「シン・ゴジラ」があったか。
ホリプロの大看板女優が、ここまで「人間」をさらすとは。
物語としては、あまり大きく何かが展開していくタイプの作品ではない。
むしろ願っても願っても変わらぬ現実の中でジタバタしたり振り回される人間たちの映画。
どちらかというと、観客が感情移入するのは青木崇高演じる旦那さん。
暴走する妻の思いを、それが無茶だと分かっていても可能な限り受け止め、支えようとする。
だからこそ映画の後半、その無茶が想定とは異なる形で実を結ぶ時、彼は涙を抑えられない。
「ああ、報われた…」
そして我々も。
吉田恵輔監督が甘っちょろいハッピーエンドを描くワケは当然なく、でも最後は人々がほんの少しだけ前を向いて歩き出す、という相変わらずの上手さ。
過去作から比べて、「神は…」辺りから、描くものは泥臭いながらも、テーマはどんどん洗練されてきた感じがするし、暴力表現も今回はほとんどなくて、多くの人にとってより見やすくなっている。
いわゆる単純な「胸糞映画」では決してない。
まあ何しろ「あの石原さとみがよくぞここまで」という熱演は間違いなく彼女の役者人生の中で大きな転換点になっただろうし、とにかく一見の価値がある。
演技が素晴らしい
何処へ行く、石原さとみさん
このところ、新境地に踏み込んでおられるのかな~と感じる
石原さとみ主演映画ということで、観てきました。
うううう~~~~ん、どうなんだろう。
子どもが失踪して、必死に捜索する母親ということは判るんだけど
その心の襞の内に何が去来しているのか、
どうにも掴めない。
問題が脚本なのか、演出なのか、はたまた演技力なのか。
モヤモヤしたまま映画が終わってしまいました。
このクラスの女優さんが
ナチュラルメイク+プチプラ普段着で
ダーティーワードは吐くわ、蹴りは入れるわ、
ここまでやるかという程の演出を受け入れてるのに、
このお母さんの境遇に共感したり、
理不尽な状況をともに怒ったりできないのは何故なんだろう。
リアリティが無い、と言ってしまっては身も蓋も無いんですけど
奥さんに振り回される夫役の青木崇高が
ふとした瞬間に見せるやるせなさにはグッと来ちゃったりするので、
役者としての凄みが足りないと言うしかないんでしょうか。
地方TV局勤務の中村倫也も、なんかビミョ~。
うん、これは役者を使い切れてない制作側の問題やな。
ということで、前言撤回。
石原さとみは、相変わらず美しいので、
その資質を十全に開花できる作品に出てほしい。
日本の映画界、がんばってください!
吉田恵輔、ハズレ皆無をギリ維持。
石原ひとみの鼻水は尊い。
石原が監督に直訴して掴んだ役、映画らしい。
彼女の仕事の行き詰まり感、出産なんかが引き金になったと語っていた。今までのただのかわい子ちゃん自分の演技の殻を破りたかっただろう。
で出産を経験して自分の子供への愛を極限的な状況で吐き出し客観視したかったのだと思う。
やり切ったようで、評価とは別に満足したと舞台挨拶で語っていた。色々な役をできる女優に成長してほしい。
自分の過失を責め続ける妻。青木の旦那さんも娘を失いつらいのに取り乱した妻を支える理解力が救いだ。妻を見護り自分の感情を抑える演技が冴え、それが最後のシーンにガツンと来て我涙腺崩壊。
直前まで娘と一緒だった闇をかかえた弟役の森優作もすばらしく、きっと仕事増えると思う。
記者の中村倫也もバラエティーなんかで素のおとぼけキャラ炸裂だが、間違いなく役者として凄い。
このレベル高い4人をまとめた監督の手綱捌きも素晴らしい。インタビュー見てても思うが「人を見る力」「人を誘導する力」が演出力なのかなと思う。
圧倒されました
石原さとみの演技を楽しむ映画
なんでもないようなことが
新作が最も楽しみな監督の一人、吉田恵輔。今作もオリジナル脚本だが、しんどいシチュエーションでの心の裡にズバッと切り込んでくるシナリオがすごすぎる。特に、気まずさからくる笑いや、悲しくつらい時に吹き出したくなるネタを差し込むシーン作りは絶妙! 石原さとみの超長回しセリフから、自分もそのフレーズを頭の中で呟いたタイミングでの虎舞竜は、座席からズリ落ちるほどの笑撃だった。
ほかにも、当たる占い師を紹介するという協力者、丸められたビラの捨てカットを撮るカメラマン、しつこく質問してくる通りすがりのおばさん、(鼻水が)よく出ますねのセリフなどなど、ちょっとしたディテールで笑かしにくるので気が抜けない。
話は前作・神は見返りを求めると前々作の空白を合わせたような作り。誰もが自分が正しいと思いながらどこかに抱えている弱味をSNSは突いてくるが、実はマスメディアでもやってることにあまり違いはない。劇的な展開で全部すっきりとはいかないけど、逡巡し過ちを犯しながらもちょっぴり気持ちが変わって一歩だけ進む、わずかな前向きリアリティの着地。キー局に転職した後輩のように己の無欠さを疑わない人間には自分もなれそうにないと思え、ホッとした。
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