夜の外側 イタリアを震撼させた55日間

劇場公開日:2024年8月9日

解説・あらすじ

イタリアの名匠マルコ・ベロッキオが、2003年製作の「夜よ、こんにちは」でも題材にした「アルド・モーロ誘拐事件」を再び映画化した人間ドラマ。

1978年3月のある朝。戦後30年にわたりイタリアの政権を握ってきたキリスト教民主党の党首で5度の首相経験を持つアルド・モーロが、極左武装グループ「赤い旅団」に誘拐された。国家を揺るがした55日間の事件の真相を、モーロ本人、彼を父と慕い救出の陣頭指揮を執った内務大臣フランチェスコ・コッシーガ、モーロと親交の深かった教皇パウロ6世、赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ、モーロの妻エレオノーラら事件に関わった人物それぞれの視点から、史実とフィクションを織り交ぜて描き出す。

「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」でも同役を演じたファブリツィオ・ジフーニがアルド・モーロを演じ、「はじまりは5つ星ホテルから」のマルゲリータ・ブイ、「グレート・ビューティー 追憶のローマ」のトニ・セルビッロが共演。「イタリア映画祭2023」では「夜のロケーション」のタイトルで上映。

計6つのエピソードで構成され、イタリア本国では前後編にわけて劇場公開。日本でも前編(エピソードI~III)と後編(IV~VI)の各170分に分けて上映される。

2022年製作/340分/G/イタリア
原題または英題:Esterno notte
配給:ザジフィルムズ
劇場公開日:2024年8月9日

スタッフ・キャスト

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映画レビュー

4.5 揺るぎなき者と揺るぎ惑う者たちの決定的違いが悲劇をうんだ

2025年10月11日
PCから投稿

泣ける

怖い

ドキドキ

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かな

3.0 根気が必要

Kさん
2024年12月5日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

アルド・モーロ誘拐事件を
題材にした作品をアンコール上映にて
やっと観ることができました。

6つのエピソードで構成。
前編・後編、各170分。
合わせて340分の超大作。

長丁場ですが、
引き込まれるストーリー展開で
最後まで一気に鑑賞できました。

史実とフィクションの融合。
幻想と現実を織り交ぜた描写。

そして、壮大な人間模様と
政治的な駆け引きは見応え抜群。

政治家たちの不気味な目線が
今も強く印象に残っています。

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K

4.0 ミスリード⁉️

2024年11月12日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館
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MOVIE FUN MAMIKO

未評価 5時間40分に無駄な場面なし

2024年9月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 1978年、イタリア首相を5度も務め、当時はキリスト教民主党の党首であったアルド・モーロ氏が極左武装グループ「赤い旅団」によって誘拐され、55日後に遺体となって発見されました。本作は、イタリア現代史に暗い影を落とすこの事件を、政権内部・教会・家族・犯行グループなど様々な視点から描いた5時間40分の巨編です。その上映時間を見ると腰が引けてしまいますが、実際にスクリーンと向かい合うと、「これだけの物語なら、そりゃあこれだけの時間が必要だな」と、お話に引き込まれながら納得しました。無駄な場面は全くありません。

 当時のニュースで聞いてはいましたが、本事件にこんな複雑な背景があっただなんて全く知りませんでした。

 バチカンが200億リラ(現在の為替レートで16億円)もの身代金を秘かに調達していたって本当?
 拉致中のモーロから政府に届いた命乞いの声明は、赤い旅団に無理矢理書かされたの?
 その声明を見ての「モーロは狂った」との各方面からの声は本気だったの?
 当時のアンドレオッティ首相は、モーロ見殺しも仕方ないと内心思っていたの?
 学生の間では赤い旅団への支持も相当数あったの?

の疑問が次々湧き上がると共に、

 それまで冷えた夫婦関係を嘆いていたモーロの妻が夫を救おうと敢然と闘い始め、
 モーロを父と慕う内務大臣が、捜査の行き詰まりに心がどんどん蝕まれて行く様

は、胸を打ちます。

 ユーロコミュニズムなんて言葉を当時聞きかじって分かった気になっていましたが、その最前線はこんなに血まみれだったのだと言う事に慄然としました。

 それにしても、と毎度同じことを繰り返します。日本の映画は、なぜ現代史を実名の物語として描こうとしないのでしょう。次の戦争が終わってから、「あの頃は仕方なかったんだ」って言い訳するのでしょうか。

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