「甘口カレー」ホーンテッドマンション SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
甘口カレー
ディズニーランドのアトラクションの「ホーンテッドマンション」が大好きなので、期待大で鑑賞した。
子供の頃にこのアトラクションを体験した感動はかなり印象に残っている。
日本的な幽霊しか知らなかったので、陽気で騒がしく活動的、しかも大勢での幽霊という世界観に大きなカルチャーショックを受けた。
また、なにか笑いものにしてはいけないものを笑いものにしているような、不謹慎さというか、ぞわぞわした気持ち悪さというのもまた魅力というか。
(そーいや、「カリブの海賊」の人身売買のシーンが無くなるのでは、という話があったけど、結局無くなってないのかな? ああいう不道徳なものを笑いものにしているのが魅力と思うんだけど)
映画はアトラクションのキャラ、シーン、設定がちりばめられていて、うまいこと映画にしたなあ、と思った。アトラクションをガチで好きな人が観たら、オタク的な意味で楽しめる、という映画だと思う。
ただ、アトラクションの魅力の本質的なものが表現できていたかは正直微妙だと思った。もしこれがアトラクションの映画化、ということでなければ、面白い映画だとは思わなかったと思う。
理由の1つとして、「あまり怖くない」というのがあると思う。これはホラー映画ではなくコメディなんだと言われれば、「まあそうだけど…」と口ごもるしかないのだが、やはりもう少しは怖くしてほしかった。怖いのに楽しい、がホーンテッドの魅力だと思うから。いわゆる「ため」があんまりなくて、ばんばんオバケが出てくる感じがやや白けた。
この物足りなさって、「カレーはもう少し辛口がいいな」と思うのとちょっと似ている。小学生くらいまでだったら、ちょうどいいかげんの怖さ(辛さ)なのかもしれない。