「期待度○鑑賞後の満足度○ 配給会社の人は邦題の付け方に悩んだのじゃないかしら。曳き船を舞台の一つにしたのは大変宜しい。」ブルックリンでオペラを もーさんさんの映画レビュー(感想・評価)
期待度○鑑賞後の満足度○ 配給会社の人は邦題の付け方に悩んだのじゃないかしら。曳き船を舞台の一つにしたのは大変宜しい。
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①最後に全て伏線回収されるけれども、それまでがとっ散らかっている。
群像劇だからとっ散らかっているのは当然、ではなくて群像劇でも統一感は必要。
最初はエピソードがあっちこっちを行ったり来たりするが、面白い!というより困惑させられる。コメディタッチのシーンも散見されるがさして面白くない。
②登場人物の殆どは病んでいる人たちだが、それが映画の面白さに繋がっていないのが惜しい。
アン・ハサウェイ(年齢を感じさせるようになってきましたねェ)は、病んでいる人を治療する精神科医の筈が自分も病んでいて、潔癖症が高じて尼さんになる、という美味しい役ながら哀しさと可笑しさがあまり出ていないのも惜しい。最後にぶちギレちゃうシーンが可笑しかったくらい。
ピーター・ディングレイジも上手い俳優さんだが、彼でなくてはならない、という役でもないし。
アン・ハサウェイの息子の彼女のお母さんはこの映画では病んでいない普通の人だが、ヨーロッパからの移民にする必然性があったのかよくわからない。
アン・ハサウェイの奥さんが尼さんになる道を選んだ心の揺れとか、ピーター・ディングレイジの旦那がいつからマリサ・トメイに愛を感じ始めたかも一つわからない(最後のプロポーズはお決まりの展開だが、やや突然すぎる感あり)とか、総じて各キャラクターの心の動きの描き方が物足りない。
ということで、やはりここはマリサ・トメイの役者としての達者さが作品の要というところかな。
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