アナログのレビュー・感想・評価
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携帯電話が普及する前の恋愛が懐かしい
4、50代には若き日の自分の恋愛を思い出させるのではないでしょうか?
連絡を取るにも自宅の固定電話しかない時代、それでも不便と思ってなく、それだからこそ相手のことが気になり想いもつのる。待ち合わせに遅れたり行けなくなっても連絡手段がない。
今の若い人には想像もできない不便さこそが、恋愛の背中をグイグイ押す。
劇中では設計の仕事もデジタル化されてもなおアナログな鉛筆でのトレースやCGやCADでなくペーパークラフトでの完成模型の良さ、カタカナ言葉を使い過ぎて中身がまったく伝わらない上司等、古き良きことを忘れるなと言っているかのよう。
まさに全てにおいて効率第一、そのためのデジタル化、しかしそこには失われたつつある人間の暖かさ、流れる時間、恋する相手を思う時間さえも失っては本末顛倒で温故知新の精神こそ大事と作者は伝えたいのだと思った。
映画のストーリーとしては恋愛ものだから何も言わないが、始めに触れたように昔の自分達の思い出を呼び起こしてくれ、二宮くん、波瑠さんに自分を重ねて入り込める映画です。
他の人のレビューにもありますがキャスティングが最高。
二宮くんの演技はセリフがない感情の流れを表情に出すのは流石、波瑠さんは今まで何とも思わなかったが高貴で美しく聡明で影のある女性を見事に演じて終盤の無表情すら演技として素晴らしいと思った。
脇を固める親友、母親、同僚の上司や後輩、カフェのマスター、姉、クライアントすべてが良い。
映像もおしゃれ、暗転が多く長いことも時間の流れを表現してると、タイパを気にする世代への抵抗とすら感じた。
残念なのはアナログなんだからグーグルマップが使えなくなったら通行人に訪ねたり、行けなくなったら店に電話すればとか思うよね。
まあ便利ツールがなくても、無駄に思えることさえも何か発見があって無駄でなくなるよと表現したいんだろうとは理解してるけど。
でも久々に惹き込まれる素敵な恋愛映画を観させてもらいました。映画館でもう一度観たいな。
キャステイングが残念
ストーリーは感動的でとても良いお話でしたが、キャスティングと脚本がイマイチでした。
まず、キャスティングですが、波瑠さんについてはとても上品な感じが出ていて本作の雰囲気に合っていたと思います。
ただ、残念ながら相手役の二宮さんについてはミスキャストだと思いました。まず、話し方、歩き方、食べ方など様々な所作がとても下品で、あれだけ繊細で丁寧な設計の仕事をしている人物像と合ってなかったです。また、そういったところも含め、波瑠さんとの釣り合いも取れておらず、応援したくなるようなお似合いのカップルには見えませんでした。
それから、二宮さんの友人二人についても、場を和ませる役も兼ねての配役なのでしょうが、取って付けたような場面が多く、ストーリーに馴染んでいるようには思えませんでした。
脚本についても、終盤は良かったですが、序盤の二人が出会うところから中盤にかけては各エピソードに魅力がなく、笑わせにきているところも面白くなく、正直言ってつまらなかったです。
という訳で、せっかくの感動的な物語もあまり感動できませんでした。もちろんラストは感動的でしたが、ラストさえ良ければいいというものではありませんし、全体的にはイマイチでした。
追記〉
婚約指輪を友人達と買いに行こうなんて思う人もいるんですね。私には全く無い感覚だったので、ちょっと引いてしまいました。あそこはやはり、こだわりのあるデザイナーとして、音符をモチーフにした指輪を自分でデザインするとか、そうでなければ、せめて一人で買いに行って悩んで店員に相談するとか、王道の展開の方が良かったのではと思いました。
何も無かった昭和を思い出します
大前提で私は二宮和也という人が大好きです。 なので、彼が出ている作...
大前提で私は二宮和也という人が大好きです。
なので、彼が出ている作品の評価は割り増しされます。
俳優としてもスゴいのはわかっていますが、今回はそこにアイドルのキラキラもありました。
というか溢れ出ていて漏れ出ている。
普通にキュン死にします。
前作が捕虜役なのでホントに幅広いなぁと素直に感動します。
今作は泣けることもわかっていたし、ストーリーも知っていましたが、それでも脇を固める俳優さんとの掛け合いも素晴らしいです。
何と言っても波瑠さんがいい。
波瑠さんの横顔は本当に美しくて見惚れます。ハマり役です。
当たり前のようで当たり前にできない、相手への尊敬や愛情を表現することの大切さや、それができなかった時に後悔をしないように、と改めて考えさせてくれる映画でした。
個人的に仕事がしんどくて癒しを求める意味もあったので大満足でした。
心がほかほかします。
大人の純愛
こういう大人のゆったりした(決してテンポが悪い訳じゃない)美しい純愛物語もいいですね。
最初、この役はニノみたいな二枚目じゃなくてもいいんじゃないかと思ってたけど、最後の方の泣きのシーンはやっぱり彼じゃなきゃ駄目だ。
波瑠さんはきれいな女優さんだけどなんか華がないなぁと思っていたら、この映画ではそれが良かった。
まさにこの物語のためのような主役二人と一緒に木曜日のデートを楽しむことができました。
携帯での会話は軽いけど、糸電話で交わした約束は破れない。
愛が奇跡を起こす、ある意味クリスマスムービー。
クリスマスに教会で結婚したからね。
エンドロールに流れるメロディがいつまでも耳に残っています。
スマホなんか捨てて、私もカフェに通おうかなー。
主人公は手作りや手書きにこだわるアナログなデザイナー、ヒロインは携帯をもたないアナログな人間。そんな2人が織りなす純愛に満ちた儚くも清い恋愛物語。恋愛ものにしてはくどくなく起承転結、非常に分かりやすく物語が進んでいき、恋に落ちてから、段階的にステップを踏んでいく2人の初々しさや恋における本質的な部分、ヒロインが困難に見舞われ、選択を迫られる主人公、お涙頂戴ものと言うとあまり響きは良くない感じがするが、実際鑑賞して私も涙なしには観ることが出来なかった。
今や電子機器が普及し、通信手段として呼吸をするようにしてスマートフォンで連絡を取り合う我々であるが、今回の作品の様なアナログな恋というのはどこか羨ましい部分があり、今、この世で生きる限りでは味わえないのだろうと言うのが私自身非常に残念に感じた。
主人公を取り巻く、うざったくも肝心な場面で頼りがいのある親友、仕事面では信頼のおける環境や仲間、つくづく人や環境の大切さを感じる事が出来た。
2人の恋物語を鑑賞して、愛いなーっこの野郎!とニヤニヤしたり、もっと踏み込めよ!という主人公へのじれったさを感じたり、親友のおちゃらけでクスッとしたり、主観的に観れる場面もあれば、どこか毎日という日常を通して徐々に2人が恋人同士になっていく過程を俯瞰的に観る事の出来る場面があったり、恋愛物語として非常に完成された作品なのではと感じた。
一人の俳優としての「二宮和也」がまた一段と好きになった。
もう一度観たい
心洗われる
最後すすり声が聞こえた
ニノかわいい
木曜日の奇跡 (追記:鑑賞2回目)
素敵な映画でした。
やっぱり二宮くんの演技は凄い。
ナチュラルなのにグイグイと
魂揺さぶられました。あっぱれ。
前半の軽やかな展開もよかったし
後半の展開は涙腺崩壊、数回嗚咽。
(自分の経験と所々重なりヤバかったw)
波瑠さんとにかく終始ずっと美しい。。
あの役は美人にしか務まらない。
謎めきながら見た目だけでなく
見た目に伴う心の美しさが滲み出ていて
とても素敵でした。
男子の友情の描き方も最高でした。
(結構声出して笑っちゃいました)
一生大切にしたいと思える仲間、
みんな裏表なく素直でいい奴ら。
3人の人柄、よかったなぁ。
カタカナ上司、最初から笑えました。
ピアノカフェ、リリーマスターの
空間、空気感、存在感、さすがでした。
コーヒーというより“珈琲”、
飲みたくなっちゃいますね。
ピュアな純愛、友情、家族、それぞれの絆、
全体を通じての人間愛に心温まりました。
時の流れ方もシンプルながら
不自然さも違和感もなく
心地よかったです。
ストーリーも配役も
無駄な部分が全くなく
必要最低限な絞り込みといいますか
絶妙な引き算が効いていたと思います。
秋になると思い出しそうな
しっとり静かに心に響いた
上質で素敵な映画でした。
また観たいです。
心洗われ浄化されました。
ありがとうございました。
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【鑑賞記録】
①2023.10.13㈮13:40〜@新座
②2023.10.17㈫ 8:45〜@板橋
まさか2回目鑑賞するとは。
しかも中3日で。
初回より更に深く響き刺さり没入
結末がわかっていても涙腺崩壊。
笑える場面もやっぱり笑えるし最高。
スラダンぶりに何度でも観れる系。
終始展開が心地よく美しく素晴らしい。
やっぱり引き込まれました。
「今日から毎日が木曜日」(涙涙涙)
近々3回目、4回目・・あるかも。
インスパイアソング「With」も最高。
先週鑑賞後にDLし聴きまくり。
劇中に流れずビックリでしたが
幾田りらさんの魂と感情込もった
美しい唄声と歌詞、曲は耳と心に響き
鑑賞後の余韻用に完璧すぎる名曲です。
役者さんたちも、りらさんも、
ますます好きになりました。
素敵な素晴らしい作品(名作認定!!)、
関わった皆さんに改めて感謝♡
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北野たけしだからこそ描けた、純愛物語
原作が、あの北野たけしというのは、本当に驚かされるピュアなラブ・ストーリー。しかし、携帯もネットも無い時代を生きてきた、北野だからこそ描ける物語でもあったと思うし、昭和を歩んできた自分から視ても、非常に共感できる作品でもあった。
いつでもどこでもLINEで連絡が付き、あらゆる情報がネットで手に入れることのできる、デジタルな生活が染みついてきた現代社会。こうした昭和の匂いのする、スマホを持たない恋愛を若者はどう視るのだろう?公衆電話で100円玉を用意して、ダイヤル回し、彼女の父親が出たら何と言おうと、冷や汗かきながら電話していた青春時代が懐かしい(笑)
個人的な見方だが、原作よりも映画の方がストーリーに入り込めたし、感動も大きかった。おじさん一人で観たのだが、後半は目頭に熱いモノが溢れてきた。それは、主人公のみゆきを演じた波留が、原作のイメージ通りの、清楚で、揺蕩う中に謎を纏い、それでも凛とした美しさを備えた女性を見事に演じていたからなのだろう。特に、立ち姿や姿勢の良さが、より一層の美しさを引き出していて、改めて、波留の魅力を感じた。
また、水島を演じたニノの、みゆきを前にした微妙な距離感も切なく、この2人のコンビだからこその、より透明感のあるアナログな世界観での純愛物語を作り出していた。そして、脇を固めた水島の親友・高木を演じた桐谷健太と山下を演じた浜野謙太が、多分、アドリブかましながら、みゆきと水島をしっかり支える役所に、とても好感が持てた。
但し、みゆきが水島の前から居なくなった後の描き方は、「実際は、こんなに美しいものではないだろう」というのが、正直なところで、「そこは映画だから仕方ないか…」と、現実的な思いには、蓋をした。それを差し引いても、久々に私達世代からしたら、共感度が高い作品となった。
涙がキラリ
ビートたけし原作の恋愛小説を映画化、という話題性だけでは語れない。
何でもかんでも効率を重視するあまりデジタル化する社会に、私自身も違和感を覚える。残すべきアナログ感覚はあると思いたい。
来るか来ないかわからない木曜の「ピアノ」に通う。この発想は現代人の無くしたものだろう。
純愛ストーリーが一転して辛い展開になり、それが深みを増した。
余談であるが、監督は伝説の番組「ビートたけしの元気が出るテレビ」のディレクターもしていたようだ。たけしさんへのリスペクトは半端ではないんだろう。
以下、軽いネタバレ
たけしさんは、交通事故で生死をさまよった経験がある。突如としていなくなったヒロイン美春みゆきのことは、それを連想した。
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