「ヤジについて感情的になっても排除をしてはいけない」ヤジと民主主義 劇場拡大版 トダー・オートマタさんの映画レビュー(感想・評価)
ヤジについて感情的になっても排除をしてはいけない
選挙が近いので気になっていたこの映画を観てみた
2019年の参議院選挙のとき
ソーシャルワーカーの男性と当時大学生の女性が
安倍元首相にヤジを飛ばしたことで
警察に排除されてしまう
本作はヤジ排除をしたの裁判の経過を記録していくドキュメンタリー映画
驚いたのは警察はマスメディアのカメラの前で堂々をヤジ排除をしているので
警察はマスメディアをまったく恐れていないことだった
ヤジ排除した理由は
警察関係者が安倍元首相の秘書官だったかららしいが
そうだったらただの忖度だよな
警察の上層部が委員会で
説明が不十分な部分で男性がヤジを飛ばして
また排除されてしまうシーンはコミカルだった
地裁では勝訴したが
高裁では男性のほうが逆転敗訴になってしまう
高裁判決の前に安倍元首相銃撃事件
岸田襲撃事件と
総理を狙う暴力的な事件が立て続けに起こり
ネットでは「ヤジに甘いから事件が起こった」という意見がでてくる
当然、この見方は間違っているが一般人はそこまで考えてないと思うので難しい
さらに2024年になると
補欠選挙で「つばさの党」の選挙妨害
東京都知事選挙のポスター問題など一線を超える事案も増えてきて
ヤジだけではなく、問題行動のケースが増えてきて判断が難しい
こういうことが続いていくとネット世論でもヤジをミスリードされそうに思えてくる
もちろん、表現の自由を守らなくてはいけない
自民党の山田太郎議員は「表現の自由」を掲げて当選した議員だが
ヤジ問題についてはどう考えているんだろうか?
政権を批判する声を抑圧することで
うまくいっているように見えるかもしれないが
それが自分に降りかかってくるときになって騒いでも遅いのだろうと思う
最初に出てくるマルティン・ニーメラー言葉を考えると
統一教会問題、裏金問題はその代表的なものだと思う
裁判ではヤフコメでヤジ排除に好意的な意見を証拠として出されたので
ヤフコメに書き込む人は変なことを書かないように気を付けよう