パリタクシーのレビュー・感想・評価
全247件中、121~140件目を表示
乗り越えた人の言葉
これぞロードムービーなのだろうか?
舞台はパリのタクシーの中だし、内容は人生を生きてきた女性の話だ。
日々の生活に困窮する運転手と、見るからに上品な92歳の女性。彼は彼女との旅を通して解放されていくようだった。
彼の境遇を見ながらどこの国もドン詰まりで、金に縛られながら生きてんだなぁなんて思う。冒頭のBGMもギスギスした感じだし。
彼は終日イライラしているようにも見えてた。
そこにかかってくる配車のインフォ。
事態は何も好転しないのだけど、BGMがポップな感じに変わり、空の絵になる。
…案外、俺の気分も良くなった感じがした。
乗せた客は92歳の女性。
自宅を離れ老人ホームに入るらしい。よく喋る。
自由を手放す状況は、2度目の収監にも通ずるのだろうか?
彼女は自身の半生を語りだす。
ファーストキスから始まるのだが…今の風貌からは想像もつかないような人生が語られる。
始まりのキスからして、兵隊に遊ばれたんだろうって思ってしまうのだが、生きて行く中で美化もされているのだろう。
16歳で妊娠、シングルマザーになり、子供は私生児として誕生する。中絶が禁止されてる時代でもあったのだろう。結婚した夫がDVで、裁判起こしたら男尊女卑の社会だから25年の禁固形。
13年経って出てきた息子は、犯罪者の息子として辛い青春のようだし、再会して2週間後に向かったベトナムで、戦火に巻き込まれて死亡。
…なぜ、今、貴女はそんなに楽しそうに笑っていられるの?そんな世界を名残惜しそうに見つめるの?
思い出ってのは、愛した人との時間っていうのは、そんなにも人生を強く豊かにしてくれるのだろうか。
運転手も、楽な人生ではないのだけれど、そんな人生を経て尚、笑顔を絶やさぬ老婆に勇気づけられていくようだ。
「たいした事ないわよ。大丈夫。」
そんな風にも思えたのだろうか?冒頭険しかった表情は、次第に柔らかくなっていく。
目的地につき、施設に入っていく老婆はとてもとても寂しそうだった。思えば、タクシーの運転手とはいえ、ここまで彼女の話に耳を傾けた人はいなかったのではなかろうか?どこか、自分の生立ちを残していきたかったんだろうかと、ふと思う。
とても地味な映画であったけれど、人生を歩き続ける上で色んな教訓が詰まった作品だったと思う。
92歳の言葉は分厚かった。
運転手のように自分も励まされていたように感じる。
さすがはフランス映画。赴きがあり深い。
心に染みるストーリー
カッコいい人生の送り方
マダムとタクシー運転手の掛け合いが温かい感動作。
ラストシーンにうっとり
なかなか
94歳で92歳を演じる役者に感服す
NHKで「地球タクシー」というドキュメンタリー番組があるくらいタクシーには人生の断片を切り取って見せ感動させる機能が備わっており、これを題材にした映画はほぼまず面白い。決めつけてはいけないけれどもドラマになるタクシードライバーは貧しく世を憂い、長距離乗る客にはまあ金はあるけれどもそれなりの事情を抱えていてましてや92歳でこれから老人ホームに向うマダムと46歳の崖っぷちダメ親父との道行は様々な物語を語り始めるに格好のシチュエーションである。最近では韓国映画の「タクシー運転手」や一番テイストが近いのは「グリーンブック」。最初そりの合わない二人が長旅の過程で少しずつ心を通わせ立場を超えて深く結ばれるのであるが今作では半日僅か30キロ程のドライブで老女の波乱に満ちた一生が総括される。あまりにもとってつけた日本昔話的ハッピーエンディングなのだがケン・ローチ「家族を想うとき」の悲惨な宅配ドライバー親父と比べれば100倍素晴らしくて明日からも頑張ろうかと思わせてくれるのだ。
タイトルなし
いい映画
ピンチのタクシーの運転手が、おばあさんを乗せました。
今からホームにいく92歳の方 ちょい寄り道してよから、2人の人生の旅が。波乱の人生なんや。びっくり‼️でも最後は、良かった。フランス映画にしては
ハッピーエンドだね。
une belle course
施設の自動ドアを挟んで別れを惜しむ2人が、昨年、またいつか会えると思っていた父ともう亡くなった自分の経験とリンクし涙が溢れて止まらなかった。
人生最後の日に自分の父は何を想っていたのだろう。
私のことは過ったのだろうか。
自分が人生最後の日には何を考えるのだろう。
今いる自分の大切な人たちを大事にしよう。
意外な展開じゃなくても泣けるってこと
人生の終わらせ方というものをたまに考えるようになった。年をとってきたということなんだろう。
家を引き払って施設に向かうおばあさんと、彼女を乗せることになったタクシー運転手の話。最初は会話もぎこちなかったのが、お互いのことを話しながら徐々に心の距離が縮まっていくという、ちょっとしたロードムービーの様式をとっている。予告編を見たときから、あんなトラブルあるんでしょとか、最後はこうなるんだろうなーとかイメージしていたが、そこから大きく外れることはなかった。意外だったのは、おばあさんの過去が思ったよりも壮絶だったことくらいか。
90分くらいだしあまり詰め込めないのもわかる。でも、おばあさんのお母さんのくだりとか、運転手の家族のくだりとか、運転手の抱えている問題とか、ふくらませる要素はたくさんあったはず。でも潔いくらいにコンパクトにまとめたんだな。
正直、後半は驚くような展開はない。こちらの想定通りと言ってもいい。でも、泣けてしまった。泣くか泣かないかは、意外性で決まるわけではないってことか。たぶん年をとってきたからこんな映画が心に刺さってしまうんだ。それなりに席が埋まった映画館は私よりも年上のお兄さんお姉さんで溢れていたが、後半鼻をすする音があちこちで聞こえた。そうですよね、刺さりますよねと共感した平日の午後だった。
素敵な物語でした。
パリの新しいロードムービー
素敵なおばあちゃまとジリ貧タクシードライバーが濃密な1日を共にするという、パリを舞台にしたロードムービー。パリの名所がたくさん出てきて楽しかった。シャンソン風の英語の挿入歌もよかった。それにしても、ラストは泣けました。思い出しただけでも泣けてきます。
パリタクシー笑
フランス版アベサダの話…
全247件中、121~140件目を表示