パリタクシーのレビュー・感想・評価
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どんな人生も素敵に
この映画を見たのは1ヶ月くらい前。友人とランチをしていてこの映画の話題になった。あまり良くなかったと友人は言いたかったようだが、その点でいえばわかるし、、、。一方で、レビューを書いていなかった事に気づき、、、
マドレーヌの個人としての人生は総すれば辛い人生だったであろう。しかし、最後に素敵な人生だったと思えるほど、シャルルとの時間は離れがたくとても素敵な一時だったのだと。それはシャルルも同じで。出会った時はこんな時を共有できるとはお互い思うこのとない関係であった。
シャルルが切符をきられそうになるシーン。守ってばかりだった自分が守ってもらったあのシーン。シャルルの表情は重荷を下ろした様な何かリセットされた様な。
結末はもう一つ何かあってもと思ったが、二人の思いに浸るにはまあまあかなとエンドロールは二人の思いに浸りました。
いい話だったなあ
老女と中年男性のタクシー運転手の話。
パリの端から端までタクシーで行くという老女。「向こうの端だぜ?」と聞く運転手に「隣の家なら歩いて行くわよ」と切り返す老女。ここは、どんな感じのやりとりだったのだろう。パリの端から端までというと10kmくらいか。であれば、運転手にとっては手頃な距離だと思うが、やはり「わざわざ呼んだなら、もっと遠距離を頼むよ〜」という心からの憎まれ口と、それに対するカラッとした切り返しってところか。
そんなやりとり一つで、主人公ふたりのプロフィールというか、こんな感じの人ってのを俺たち観客に、瞬時に伝えてくる。このあたりは、脚本や監督の腕だよね。「あなたって苛立っていて憎まれ口きくけど荒っぽいわけじゃ無さそうな人ね」とか「お、口は悪いが、気持ちのよさそうな婆さんだな」なんて説明的なセリフをいかに入れずに、人物紹介していくか。俺にとってのいい映画の条件の一つは、そんな感じ。
そして、やはり楽しいロードムービー。タクシーだけに二人の会話と回想が中心となる。自分の過去を語り出す老女と、最初は運転手の儀礼として事務的に相槌を打つが、生来の人の良さからかだんだん真剣に聞くようになる運転手。ちょこちょこ寄る先々で、彼女の波乱の人生が語られ、回想される。苛立っているばかりだった運転手の顔に、本来の彼を示す笑顔が徐々に増えていく。そしてその合間で、ふと差し挟まれる他の人との関わり。本作では、トイレを借りるシーンと到着して入所するシーンくらいか。いずれのシーンも、二人の外側にあって二人にやや冷たく、二人の結びつきを強固にする役割。ロードムービーって、この「二人の繋がりの変化を時系列で観る」ってのが、醍醐味だよね〜。
ラストは、正直、「お、都合が良いな」と思うけれど、お話には都合の良いことも必要だと思うんだよね。俺の心の中で「そんな風にあってほしい」と思っていることは真実なのだから、そんな風にあったことを、素直に感動したい。
いい話でした。そして自分もパリを旅した気になれる綺麗な映画。拍手。
おまけ1
味がしたのは、クリスマスと正月に出るアイスだけ。壮烈。
おまけ2
一つの怒りで歳をとり、一つの笑顔で若返るのよ。知って得した。
おまけ3
あなたはすごくロマンチック、内に秘めてるだけ。見抜く力。
最高!!
この映画を
上映してくれた
映画館に礼を言いたい
本当に有り難うございます
感謝しかない(涙)
'23/5/22 (2度目の鑑賞)
やっぱ鳥肌
泣けた!!👏🏻
パリの街並みや景色
雰囲気や人など
堪能できますね〜
役者さんも
ストーリーも
演出も
好きです
乗り越えた人の言葉
これぞロードムービーなのだろうか?
舞台はパリのタクシーの中だし、内容は人生を生きてきた女性の話だ。
日々の生活に困窮する運転手と、見るからに上品な92歳の女性。彼は彼女との旅を通して解放されていくようだった。
彼の境遇を見ながらどこの国もドン詰まりで、金に縛られながら生きてんだなぁなんて思う。冒頭のBGMもギスギスした感じだし。
彼は終日イライラしているようにも見えてた。
そこにかかってくる配車のインフォ。
事態は何も好転しないのだけど、BGMがポップな感じに変わり、空の絵になる。
…案外、俺の気分も良くなった感じがした。
乗せた客は92歳の女性。
自宅を離れ老人ホームに入るらしい。よく喋る。
自由を手放す状況は、2度目の収監にも通ずるのだろうか?
彼女は自身の半生を語りだす。
ファーストキスから始まるのだが…今の風貌からは想像もつかないような人生が語られる。
始まりのキスからして、兵隊に遊ばれたんだろうって思ってしまうのだが、生きて行く中で美化もされているのだろう。
16歳で妊娠、シングルマザーになり、子供は私生児として誕生する。中絶が禁止されてる時代でもあったのだろう。結婚した夫がDVで、裁判起こしたら男尊女卑の社会だから25年の禁固形。
13年経って出てきた息子は、犯罪者の息子として辛い青春のようだし、再会して2週間後に向かったベトナムで、戦火に巻き込まれて死亡。
…なぜ、今、貴女はそんなに楽しそうに笑っていられるの?そんな世界を名残惜しそうに見つめるの?
思い出ってのは、愛した人との時間っていうのは、そんなにも人生を強く豊かにしてくれるのだろうか。
運転手も、楽な人生ではないのだけれど、そんな人生を経て尚、笑顔を絶やさぬ老婆に勇気づけられていくようだ。
「たいした事ないわよ。大丈夫。」
そんな風にも思えたのだろうか?冒頭険しかった表情は、次第に柔らかくなっていく。
目的地につき、施設に入っていく老婆はとてもとても寂しそうだった。思えば、タクシーの運転手とはいえ、ここまで彼女の話に耳を傾けた人はいなかったのではなかろうか?どこか、自分の生立ちを残していきたかったんだろうかと、ふと思う。
とても地味な映画であったけれど、人生を歩き続ける上で色んな教訓が詰まった作品だったと思う。
92歳の言葉は分厚かった。
運転手のように自分も励まされていたように感じる。
さすがはフランス映画。赴きがあり深い。
心に染みるストーリー
タクシーで物語を進めるという点に惹かれて見ました。起承転結の起がゆるやか。承と転で何度か波をつくり、結は涙を誘う構成でした。当時の時代背景がよくわかる映画で良かったです。あとホンダのバイクは当時から有名だったんだと思いました。
カッコいい人生の送り方
ただこの一言に尽きます。
信念と愛情を持った人の素晴らしい生き方の話し。
最後は泣きましたし、劇場の多くの人が泣いてました。
きっと共感したり、憧れたり、考えさせられたりした人も多かったのだと思います。
人生を大切に生きていこうと思います。
マダムとタクシー運転手の掛け合いが温かい感動作。
一人の女性の壮絶な生涯とそれに刺激を受け徐々に変わっていく落ちこぼれタクシー運転手、二人の掛け合いが物語が進んでいくにつれてどこか温かく感じられるようになります。また、パリの街並み、流れる音楽が美しいのも魅力。人生を大切に生きようと勇気が湧く感動作です。
ラストシーンにうっとり
おばあちゃんの壮絶な人生を振り返る過程で、人生で本当に大切なことを思い出させてくれる。例えば、偉い人になるとか、お金持ちになるとか、立派な業績を上げるといったことも大切なのかもしれないが、それ以上に大切なのは、愛する妻であったり、家族だったり、楽しく談笑できる親友だったりするんだと思う。
男女がそれぞれ異性として魅力的で、愛し合える関係って、至極大切なこと。
私は憎しみ合う両親しか知らず、生まれ育った家庭は地獄そのものだったから、なおさらそう感じるのかもしれない。
タクシーで周るパリの街も素敵でした。
なかなか
壮絶だった彼女の人生にびっくりしたが、壮絶すぎる人生だったからこそたった1日の優しさや楽しかった思い出の価値は計り知れない。
うらやましいと思えるフランス女性の地位も彼女達が必死にもぎ取った証。
それでもまだ戦っている彼女の人生が幸せに終われて良かった。
94歳で92歳を演じる役者に感服す
NHKで「地球タクシー」というドキュメンタリー番組があるくらいタクシーには人生の断片を切り取って見せ感動させる機能が備わっており、これを題材にした映画はほぼまず面白い。決めつけてはいけないけれどもドラマになるタクシードライバーは貧しく世を憂い、長距離乗る客にはまあ金はあるけれどもそれなりの事情を抱えていてましてや92歳でこれから老人ホームに向うマダムと46歳の崖っぷちダメ親父との道行は様々な物語を語り始めるに格好のシチュエーションである。最近では韓国映画の「タクシー運転手」や一番テイストが近いのは「グリーンブック」。最初そりの合わない二人が長旅の過程で少しずつ心を通わせ立場を超えて深く結ばれるのであるが今作では半日僅か30キロ程のドライブで老女の波乱に満ちた一生が総括される。あまりにもとってつけた日本昔話的ハッピーエンディングなのだがケン・ローチ「家族を想うとき」の悲惨な宅配ドライバー親父と比べれば100倍素晴らしくて明日からも頑張ろうかと思わせてくれるのだ。
タイトルなし
多くを言葉にして語りたくないような、心にそっとしまっておきたいような、そんな気持ちにさせられる
美しさ
暖かさ
それらが美しいパリの街並みとともに、染み渡ってくる
登場した時の雰囲気からは予想もつかないような人生を歩んできたマドレーヌ
なにか格言を言うわけでも、教え諭すわけでもない
それでも、彼女の人生とその佇まいから、観ているこちらまで大切な何かを伝えられているように感じる
それは怒りばかりのシャルルも笑顔にしていく
そうして残るのは、美しさと暖かさ、そして優しさ
いい映画
ピンチのタクシーの運転手が、おばあさんを乗せました。
今からホームにいく92歳の方 ちょい寄り道してよから、2人の人生の旅が。波乱の人生なんや。びっくり‼️でも最後は、良かった。フランス映画にしては
ハッピーエンドだね。
une belle course
施設の自動ドアを挟んで別れを惜しむ2人が、昨年、またいつか会えると思っていた父ともう亡くなった自分の経験とリンクし涙が溢れて止まらなかった。
人生最後の日に自分の父は何を想っていたのだろう。
私のことは過ったのだろうか。
自分が人生最後の日には何を考えるのだろう。
今いる自分の大切な人たちを大事にしよう。
意外な展開じゃなくても泣けるってこと
人生の終わらせ方というものをたまに考えるようになった。年をとってきたということなんだろう。
家を引き払って施設に向かうおばあさんと、彼女を乗せることになったタクシー運転手の話。最初は会話もぎこちなかったのが、お互いのことを話しながら徐々に心の距離が縮まっていくという、ちょっとしたロードムービーの様式をとっている。予告編を見たときから、あんなトラブルあるんでしょとか、最後はこうなるんだろうなーとかイメージしていたが、そこから大きく外れることはなかった。意外だったのは、おばあさんの過去が思ったよりも壮絶だったことくらいか。
90分くらいだしあまり詰め込めないのもわかる。でも、おばあさんのお母さんのくだりとか、運転手の家族のくだりとか、運転手の抱えている問題とか、ふくらませる要素はたくさんあったはず。でも潔いくらいにコンパクトにまとめたんだな。
正直、後半は驚くような展開はない。こちらの想定通りと言ってもいい。でも、泣けてしまった。泣くか泣かないかは、意外性で決まるわけではないってことか。たぶん年をとってきたからこんな映画が心に刺さってしまうんだ。それなりに席が埋まった映画館は私よりも年上のお兄さんお姉さんで溢れていたが、後半鼻をすする音があちこちで聞こえた。そうですよね、刺さりますよねと共感した平日の午後だった。
素敵な物語でした。
思わず、涙が出てくる物語でした。二人の別れ際の切なさは、なんとも言えない感情になってしまいます。なんでもない1日が、ふとした出会いで人生を変えてしまう、そんな素敵なことが起こっても不思議でない素敵な映画でした。
全230件中、101~120件目を表示