アンダーカレントのレビュー・感想・評価
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ほんとうの自分はどこにいるの?
今泉力哉監督らしい静かな演出は本作もにじんでいて、寄りと引きのカットのバランスは好きです。対話も妙、セリフの味わいもあって、実生活にじんわり余韻を残しそうな感じの対話もありました。今回は一連の作品よりもさらに静かな演出で、落ち着いて入り込める展開は好みです。カットを切るタイミングももう少し聞きたいというところで暗転するときもあって、余韻を感じます。
真木よう子も演じる女性は勝気なようで繊細、トラウマを抱えた女性を自然に演じているし、井浦新の演じる男性もなぜここに来ているのか?という点も少しミステリー感あり。
夫がなぜ失踪したのか?というところもそれほど具体的な理由があるわけでもない。本当のことを話すことがいかに難しいか?夫婦という一番近いような存在でさえ、本当の自分をみせていないのではないか?いやそもそも本当の自分をみせながらでは人間関係は築くことは難しいのではないか?お互いいいところを見せあって生きていっている部分が多いのではないか?そんなことをいろいろと考えるきっかけになる映画です。
といっても、最後辺りのカットで、真木よう子演じる女性が有言実行で、思いっきり永山瑛太演じる男の頬をひっぱたくシーンがみたかったです。
皆んな嘘つきなので感情が爆発しない。
真木よう子演じる、かなえは夫婦で銭湯を営んでいたが、突然永山瑛太演じる旦那が失跡してしまい、一時休業していたが、おばさんと2人で営業再開。すると、そこへ銭湯組合に紹介されたという、井浦新演じる堀がやってくる。
この話、ラブコメかと思ってたのに全然違ってました。真面目な話で、スクリーンは対面の会話ばかり、それも本当の気持ちや事実を話さない人ばかりのせいか、会話の内容が中途半端で、メリハリ無し。あ、何か話すかと思ったら、シーンが変わってしまう繰り返し。ずっとモヤモヤ。旦那は何故?堀は何故?かなえは何故?伏線回収がなくはないんだけど、半分も納得できなかった。最後も、こんな終わり方!?ま、リリーフランキー演じる探偵はソコソコ楽しかったけどね。
偽る男たち。
夫婦で共同経営してた銭湯、ある日旦那が失踪してしまった話。
失踪で一時休業してた銭湯、営業再開するとそこへ突然現れた男(堀)、銭湯組合の紹介で銭湯での仕事をやりたいと…住み込みで働く事に、旦那失踪を調べる追う妻かなえと、謎の男のホリ…この町で起こった過去の事件で繋がってる二人だった…
旦那失踪の謎、突然現れた堀、銭湯組合のオッサンのセリフ「この銭湯で働きたいと言ってた(堀が)」堀のセリフ「組合からの紹介で」ってワードでこの先どうなるんだこのストーリーは?で一気に引き込まれました。
ベースはミステリーだけど、江口のりこ演じる友人よう子がかなえに紹介した胡散臭い探偵山崎(リリー・フランキー)、その山崎の調査報告が合間合間に入るんだけど、そこが何か個人的ツボでミステリーだけどちょっと山崎のセリフや仕草、行動が何か笑えていいアクセントになってたなと思いました。
で?かなえと旦那は山崎のお陰で再会出来たけど、失踪の理由はうやむやのまま?(笑)
個人的に思ったのはかなえさんってこれから相手が大事な話をしようとする時、旦那の時も堀の時もだけど必ずかなえの方から話をして話を相手にさせない感じに見えたんだけどこれ原因!?(笑)
ちょっと
だらだらしてるなぁ、ここ2、3本とのキャストかぶりもちょっと・・でもリリーさん最高! あと真木よう子さんは新鮮、ちょっとコメディ成分も有って良かった。原作はコミックだそうで、思いの外静かだし、難しいなぁ。
人を分かるってどういうことですか ?
かなえを演じた真木よう子さんの表情が色っぽく魅力的。
心に辛い記憶やわだかまりを抱えて生きる姿を、真木よう子さん、井浦新さん、永山瑛太さんが演じる。
探偵山崎( ヤマサキだけど、ヤマザキでもある )をリリー・フランキーさんが魅力的に演じる。軽妙さと鋭さと温かみある人物を、柔らかな演技で魅せる。
ポツリポツリと語る悟( かなえの夫 )を演じた永山瑛太さん、江口のりこさん( かなえに寄り添う友人 )、康すおんさん( 煙草屋 )、実在してそうな演技はさすが。
堀( 井浦新さん)が嗚咽するシーンが胸に迫る。
ゴールデン・レトリバー君も好演でした 🐶
ー人は皆 本当の事より心地いい嘘が好きなんだ
映画館での鑑賞
これまでのこと、これからのこと、薄日が差してくるような静かな希望
セリフも音楽もそれぞれのカットも、物足らないと言えば物足らない。つまらない、というのではなく、どれもこれも素材としては抜群なのに、何もかもが塩をかけたくなるほど薄味で慎ましやかなのだ。
過剰な演出とは無縁(リリー・フランキーの探偵さんだって、あれほど面白いのに、雰囲気はあくまでも、ふんわりとしている)。
それなのに鑑賞後は、これまでの人間関係のあれこれ、特に配偶者との関係性に思いを馳せることになる。
オレは妻のことを本当に分かっているだろうか。
分かろうとする努力をしてきただろうか。
こういう人だ、と自分にとって都合の良い解釈で決めつけていないだろうか。
(職場の同僚や友達には、実際以上に〝怖い妻〟として印象づけて、付き合いを断る時の理由にしてますが、それとこれとは別のこととして🤭)
来し方(つまりこれまでの接し方)については、ほろ苦さを感じるとともに、行く末(リタイアから死ぬまでの長いのか短いのか分からない老後の生活)については、まだまだやれることはたくさんあるかもな、と相手を思い遣る時間があることに気付かされ、暖かい気持ちになりました。
もし、製作側がこの映画を、〝泣かせ〟狙いでいこうぜ❗️
と安易に流れて作ったのならば、どのシーンも、もう二言三言会話を加えたり絡ませたり、或いは、ハグや泣き顔などの肉体的な感情表現を演じさせたりしたと思います。
敢えて、それをしないさせない脚本と演出に徹し切った監督やスタッフの覚悟と実力を心からリスペクトします。
自分のことすらよく分からないのに、人のことが本当に分かるのか?
いわゆる〝自分探し〟に迷ったり、時間を使ったりするくらいなら、まずは、身近な人のことについて、分かっているのか、分かるとはどういうことなのか、と
立ち返ったほうが、きっとたくさんのことが見えてくる。
ありふれた日常に、静かな希望が満ちてくるような素敵な映画です。
嘘なのか、本当なのか、そもそも本当のことを知っているのか?
嘘をつく。
本当のことを知っている。
嘘は本当でも良くない?
嘘のままが都合がいい。
あれ、本当って何なんだろう?
本当のことを知っているのか?
そんなことを考えさせられた映画です。
役者さんがいいので、時間を感じさせないで鑑賞できました。
出てくる人が皆いい人です。
皆まっすぐな人です。
だから、嘘と本当を真面目に考えさせられた。
あの二人には幸せになって欲しいです。
いや、幸せになれます。
あれ? 幸せって何なんだろう。
幸せと感じることが、幸せである。
本当と感じることが本当で良くない?
アンカレ っじけいゆぱりゆき
原作未読だがフランスでも人気があるそうで、確かにそんな感じ(どんな感じ?)。幼児期の事件でその後の人生を狂わされてしまった人々。闖入者たる夫の失踪、そして身近に発生した子供の事件を媒体として思い出す過去、気づく自らのトラウマ。
終盤のふたつの場面の長回し入りカットバックは見ごたえ十分。タバコ屋の芝居がかったセリフ回しは自分にとってはキワキワだったけど。
真木よう子、もう少し綺麗に撮ってあげても良いのになどと思いつつ。帰宅したらAスタジオで爆笑しておりました。
リリー・フランキーはぴったり過ぎる配役、カラオケのダウン・タウン・ブギウギ・バンドもジャスト。そしておばさん役の中村久美。その昔atgの蜜月ってのを見たなぁと遠い目。変わらずお奇麗でした。
ところで、江東区にあんな丘?と思ったら日野市と出ておりました。
「私は嘘つきです」
という言葉は言えないことになっています。なぜならば、嘘つきは嘘をつくので「私は正直です」と言うはずですし、正直者はもちろん「私は正直です」と言うはずですから。
井浦新さんは、今までずっと苦手でした。(できれば出演している映画は見たくないくらいには) しかし、この映画の井浦さんは、よかったです。(これはほんとです)
真木よう子さんは少しふっくらとなっていたように思いました。(これもほんとです)
最初の話にもどりますが、実際には嘘つきは常に嘘をつくわけではないので、嘘つきが「私は嘘つきです」と言うことは普通にありえます。(正直者は決して嘘をつかないわけですから、正直者は常に「私は正直です」というのはまちがいないでしょう)
タイトルなし
しょっちゅう暗転するのは、今泉監督だからかと思った。
瑛太さんはこの手の役が多すぎかな。でも、他の監督だともっとうまく使える気もする。少し単調。
よう子さんは、先日、NHKの番組見て、極度の天然だと知り、動物的な勘で演技して、人にグイグイ入って行くんだろうなあと思う。リリーさんとタイを張ってる感がすごい。
リリーさんは、カラオケシーンが一番良かったんだけど、今日はアナログのマスター見たあとだったので、ちょっとつらかった。無償で仕事してあげちゃうあたりの描き方はすごい。喫茶店のナプキンを名刺代わりとか、今泉さんじゃないと書けない脚本? この、最初のリリーさんの感じと、最後にコーヒー運んでくれる感じの(しかも海の見えるサイコーの店を貸し切りで借りてくれたり)多重性は、リリーさんでないと演じられないかも。
井浦さんが泣くところで終わるあたりは、今泉さんの根性のなさかな。いつも描ききらないし。
今回の映画の優れているところは、幼い頃の友達の犯罪被害に同化した主人公の、精神分析的な表現にあるんだろう。私を殺してというセリフは本当に難しい。でも真木よう子ならやれる。しかも、それでも、強さがある。とはいえ、物語の主人公はもう少しナイーヴなのに、真木よう子さんは強すぎる。他の映画のよう子さんはもう少し女っぽく描かれていたりもするので、今泉さんの趣味か。
探偵と会うとき、とびきりおしゃれして来るあたりがちょっと何なのかなと思ったり。
井浦さんは喋らないで演技する人だと思う。犬を撫でるシーンとか。タバコ屋のおやじもサイコーだ。
犬可愛い
公開初日に鑑賞🎥✨
漫画原作未読
井浦新さんだし、今泉力哉監督のなので、観ないわけない映画🎞️✨
主役の真木よう子さん
さよなら渓谷以来、主演映画観た気がする
素晴らしい俳優ですね
改めて
犬🐕との散歩シーン好きだ
リリーフランキー登場シーンがウケる
今回の訳あり井浦新さんが演じる
謎多き堀さん
自分の好きな俳優さんだけど、今回、一段と良かった!
福田村事件も素晴らしいけど
瑛太はなんか真相わかっても
???
な感じでした。
原作見たらまた違うのかも
ラストシーンを観て、想像させられた。
観た人の感想聞きたい。
今回、今泉力哉監督なんだけど、今泉力哉監督ではない感じ
扱うジャンルがいつもと違うからか
かなえさんの幸せな姿も見たかったなー
ご主人の失踪と住み込みでやってきた堀さんやかなえさんの過去にあった事件が今もかなえさんと堀さんと2人を苦しめている。かなえさんと堀さんは事件の事を忘れられる事は無いにしてもかなえさんの夢くらい違う物が見れるようになるとイイですね?過去の事件とご主人の失踪かなえさんの幸せな姿も是非見たかったなー。
嘘くらべ。
原作未読。
今泉作品新作という事で見に来ました。
まあ誰も多少の嘘の上に今の自分があるわけだが、嘘の上に嘘を塗り重ねる人生も辛いし、誰かの生き死にに関わる嘘もつらい。出来るだけ嘘は少なく、身軽にいきたいものである。
今泉作品としては重めでテンポも遅い。
瑛太も井浦もモジモジ演技で、もう少し緩急や差があったら見やすかったかなと思う。自分が主人公なら飛び蹴りしてるかもしれない、、いや、こういう男タイプが好きなんだな。ふと「不器用ですから」という鶴田や緒方を思い出した、彼らはボソボソ話しながら、どこか強い信念や行動力があったような気がする。今との違いはその辺なのかな?
リリーフランキーはカッコよかった。見た目ダメだけど仕事できる、、こういう役は本当に合ってる。
風呂嫌いで子供に「臭い」と言われてる真木よう子の入浴シーンは思わずニヤけた。
役者も大変である。
嘘
ビル・エヴァンスのアンダーカレントのジャケットのようなオフィーリアのようなチラシに惹かれて、かなり前から公開を楽しみにしていた。
自分の吐いた嘘に傷つき苦しむ経験は誰もがしたことがあるはず。
とても良かった。
原作も読んでみたい
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