オットーという男のレビュー・感想・評価
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人間だがら人に親切に出来る
ほんとは良い人★
いい人
トムハンクス出演作がほとんど高クオリティ作品なのはどういう仕組みなんだろうか。
自身のマネジメントによって常にいい作品へ出るようがんばっているにしてもすごい打率だと思う。
たとえばジュリアロバーツのお兄さんのエリックロバーツはすべてB~Z級作品。後期のブルースウィリスもそうだった。ニコラスケイジも近年はずっこけ作品のほうが多くなってきた。
そういった俳優の出演作の打率をかんがみたとき、ほぼすべてが高クオリティ作品のトムハンクスってどうなっているんだろう──と、毎回毎回思うわけである。
ちょっとさかのぼってもElvis/Finch/ABeautifulDayintheNeighborhood/Greyhound/NewsoftheWorld/ThePost/ハドソン川・・・ぜんぶ優良作品だったし、じぶんの映画鑑賞歴のなかでもキャプテンフィリップスやキャストアウェイやYou've Got Mailやプライベートライアンやターミナルやグリーンマイルやフォレストガンプや・・・(Bigも好き)などなどが記憶にのこっていて、それらはいずれも万人の記憶にのこっている名画なわけである。
たんなるマネジメントだけで、このすごい高打率を達成できるんだろうか。ちゃんと(台本を)読んで、いい映画になるのがわかってやっているにしても、そうとうな引き寄せ体質プラス職業勘があるのだろう──と思う次第なのだった。
で、オットーという男を見たがやっぱり手堅かった。
Marc Forster監督は手堅い演出に定評がありハンクスの奥方(リタウィルソン)が製作に加わっていた。ハンクスはかなり能動的にいい作品に出ようとしているのだろう。その姿勢が「来るものこばまず」なニコラスケイジなんかとは違う。
手堅い映画の見本のような映画だった。頑固爺が周囲の恩愛にほだされて溶解するという話。いやなことはおこらず、いやな人もでてこない。音楽(選曲)もいい。現代的な事情(SNS文化)をとりこみ、ぴりりとアイロニーもあるが、結局ほろりともっていく。やたら巧かった。
が、この映画ではハンクスよりも周りのほうが印象的で、好感度はメキシコ(スペイン語)なまりのマリソル役Mariana Trevinoがもっていく感じだった。
若年期のオットーを演じたTruman Hanksもばっちり好青年で良かった。(Truman Hanksはハンクスの実の息子だそうだ。笑)
感じのいいマルカム役Mack Baydaはほんとに女から男に性転換したYouTuberだそうだ。
また猫も名演だった。みすぼらしいなりの野良ってきゅんとさせるんだよね。
メキシコではそこそこ名も知られていたにせよマリソル役Mariana Trevinoは大抜擢だったようでウィキに──
『マーク・フォースター監督は、スペインのホテルの部屋から携帯電話で録音した彼女のオーディションテープに「圧倒された」と述べた。』とあった。
その慧眼もさることながらMariana Trevinoの庶民値と母性値が遺憾なく発揮された映画だった。30代に見えるけれど撮影時44だそうだ。
適切な人を探してきて配役する──当たり前に思えることだけど、ハリウッド映画はそのことにいちいち感心してしまうんだよね。
この映画はおとぎ話だと思う。
オットーは家や周囲をいつもきれいにしているし女児をまかせても心配ないし機器の修理ができるし人助けもする。まっとうな人間性があり、不機嫌を溶かされたにせよ、彼はいい人物だったんだ。逆説なんだよな。
だけど現実はそんなに美しいわけじゃない。ご近所づきあいもないし、こんなふうに次世代や隣人を助けて逝きたいけれど善行しようにも現世のしがらみの中ではうまくはいかないものだよね。
だからこの映画内世界が愛おしく見えるんだ。と思った。
何となくグラン・トリノぽい?
やはり「悪党」になれないトム・ハンクス
「幸せなひとりぼっち」
幸せなひとりぼっちトムハンクス
偏屈オヤジの変わり行く心情に自然と涙が溢れるストーリー
ひとりぽっちなんかじゃないよ
幸せなひとりぼっちは見ていて、良い映画だと思ったのでこちらも楽しみにしていました。しかもトム・ハンクスさんが演じる。悪い訳ないだろうと。そして、その考えは間違っていませんでした。最愛の人に先立たれた悲しみというのはやはり中々癒えることはない。そんな内に悲しみを抱えたオットーさん、頑固で曲がったことが大嫌い。間違ったことを言ってる訳ではないがご近所さんにしてみればやっぱり面倒な人になっちゃいますね。でもそれがオットーさんという人間。それが彼の道理なのです。そしてマリソル。何かとオットーさんに関わってくる彼女一家の存在はひとりぽっちのオットーさんにとって大きかったです。始めは煩わしく思いますが、日々彼女たち家族を見ていればこれはもう気にするしかないですよね。実はオットーさん本当は優しい人なんです。だって本当に嫌われ物なら子供が懐く訳ないと思うのです。そして死ぬのが下手なオットーさん、これはもう生きるしかないですよ。マリソル一家と関わってしあわせな晩年を過ごしたオットーさん、きっとしあわせだったでしょうね。さすがトム・ハンクス。そしてマリソル役のマリアナ・トレビーニョ。初めて見ましたが、とてもチャーミングでした。人は一人じゃないと思わせる温かい映画でした。
ただのよい映画!!(よい意味で)
愛する妻を失い、時を止めてしまったオットー
家の中は妻の生きていた頃のまま
時を動かすことは、妻の死を受け入れること
受け入れ、時を進めることは、
愛する妻を自ら再び失うかのよう
それほどまでに悲しみと絶望に打ちのめされている
そんなオットーを救うのは、しかめっ面でルールに厳しく、人にやっかまれそうなのにもかかわらず、本当はとても心優しい彼が救った人々
周囲がオットーを死なせない
ありきたりといえばありきたりかもしれない
けれど、やさしさが心にじんわり残る
心臓と心が同じハートなおかげで、ビックハートには、そりゃ笑わずにはいられない
ところどころ笑ってしまうシーンが、またよかったな
劇場にも笑いが起きて、ほんわかした雰囲気になっていた
劇場で観てよかったです
良き。
頑固親父から好々爺へ
人と人との繋がりを考える
最愛の妻に先立たれた孤独で偏屈なオットーが、明るく人懐こいマリソル家族との出会いにより再び「生きる」ことに向き合えるようになる様をコミカルに優しく描いた作品。
冒頭のオットーは、細かいことにケチをつけ、挨拶への返事もろくにしない、嫌な奴感満載のおじいさん。生きる意味を感じず自死を心に決めた彼は、生きながらに死んでいるようでした。
そんなオットーのお向かいさんに越してきたマリソルは、相手の反応なんて無視してどんどん距離を詰めていくとにかく人懐こい、悪く言えば図々しい女性。どこか抜けた旦那さんのトミーと2人の子ども達との日々に、半強制的に巻き込まれていくオットーが、鬱陶しがりながらも心が温まっていく姿に、観ている私も嬉しくなりました。
マリソルをきっかけに少しずつ変わっていくオットー、そしてそれを優しく自然に受け入れていくご近所さんや古い友人達。なかなかもうこういったご近所付き合いは少なくなってしまったし、それはそれで面倒なこともたくさんあるのだと思いますが、「お向かいさん」というだけでこんなにも気にかけてくれる人がいるのは羨ましいですね。
とても優しい気持ちになれる素敵な作品。人との付き合い方や繋がりを前向きに捉えて、私も生きていきたいです。
おっと!がない
予告編ですでに感動してしまいましたが、本編もほぼ想定どおりでした(苦笑)。愛する妻に先立たれ、しかし、そこまで思い詰めてしまうところがわかるようでわかりませんでした。オットー本人(トム・ハンクス)にとって埋められないほど大きな穴を埋めようとする存在となる隣人、マリソル役のリアナ・トレビーニョがとても魅力的でした。緊急入院したオットーのお見舞いに行ったマリソルが、彼の無事をみて笑い出す演技がとても印象的でした。普通なら涙を見せて感動のワンシーンになるところですが、あそこでそうならないのがマリソルであり、それを体現できるトレビーニョさんの演技だったように思い、とても好きなシーンでした。トム・ハンクスは安定の演技でしたが、それゆえに意外性はなかった印象でした。
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