劇場公開日 2023年3月10日

「優等生的に全方位に良く出来てる」オットーという男 ぱんちょさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0優等生的に全方位に良く出来てる

2023年3月12日
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鑑賞方法:映画館

原作…というかスウェーデン映画の方は観ていないので比較は出来ないが、本作は抜けやら漏れやらなく、全方位にキチンと配慮された優等生的な秀作となっている。
作劇としても非常に丁寧で、オットーの「やろうとすること」とそれを邪魔する出来事、それがもたらす新たな結びつき、と丁寧に積み重ねられてゆき、それが彼を「ここ」に繋ぎ留める。
ジェンダーや人種の配置とそれが持つ意味合いへの配慮も入念で、百点満点的に良く出来ているだけに逆に突き抜けたエモーションに繋がらないのでは、とすら思えてくる。
そういうのはある種バランスが悪い映画の方が持ちやすかったりするもんだから…
配役も含めてまったく隙がないんだが、この監督、過去作を観てもそれ程でもなかった認識。とすると、トム・ハンクスとともにプロデュースをつとめる彼の妻リタ・ウィルソンの果たすところが大きかったのかな、と邪推…
いや、良い作品が出来るのならなんでも良いんですが…
マリソル役のマリアナ・トレビーニョさん、最高でした。
彼女でなければオットーをこの世に繋ぎ止められなかったのでは、と思わせられます…

ぱんちょ
ぱんちょさんのコメント
2023年12月11日

良いご意見ですね。彼女の人生も観てみたい…

ぱんちょ
かせさんさんのコメント
2023年12月11日

続編はマリソルという女……かな?
彼女の人生なら、追いかけてみてみたいです。

かせさん