「うーん、気になって仕方がない」ロスト・フライト グレシャムの法則さんの映画レビュー（感想・評価）
うーん、気になって仕方がない
うん？あれ？
ちょ、ちょっとそこのところ、止めてくれますか？
もう一度よく見せてください❗️
無駄なくテンポよく、悪党退治と脱出成功‼️
やったぜい〜という感じだったのに、ウチに帰り、近所をジョギングしてたらふと疑問が湧いてきました。
ジェラルド・バトラーキャプテンは、不意に襲われた時の正当防衛のシーン以外で、人を殺したところあったっけ？
少なくとも、ハンマーで相手の頭をグシャグシャにするような殺人は行なってないよな？
悪辣な武装勢力が相手とはいえ、人質救出のためとはいえ、無惨な殺しを請け負ったのは、元軍人の殺人犯。
というか、そういう役割りを演じさせるために、殺人犯を同乗させたということ？
キャプテンが昔、酔客につい手を出してしまったところも、それなりに正当性を担保できる範囲内の行動でした。
過酷な生き残りゲームの中でも、人間性を逸脱する残虐さを纏うことは無かったわけです。このキャプテンは。
でも、殺人犯ならいいのか？
残虐に人を殺しても。
いや、殺人犯になるくらいの人間は躊躇いなく人を殺せるのさ。
まさかそのような悪意ある決めつけが背景にあるとは思ってはいないのですが、なんか気になってしまい…
この救出劇は、キャプテン一人ではとても成し得ないし、映画的設定としてはよく練られた脚本でしたが、それだけに、キャプテンと殺人犯の役どころをこれだけハッキリと色分けしたことになんらかの意図なり、テーマが隠れているのかないのか、結構悶々としています。
護送中の殺人犯は元軍人というのがポイントなのかな～と。単に殺人犯というのではなくて。
助けに来た傭兵たちの殺しっぷりも凄かったですよね。
人殺しは軍人に任せておけ…ということでしょうか。
相手が相手だけに、殺さないと殺されちゃいますから、クルーや乗客が殺す場面もあって然るべきだったかもしれませんが、そうすると殺しちゃった人は助かった後の生活でどう折り合いをつけていくのかって、別の思いを観客に抱かせちゃうから、敢えて避けたのでしょう。
機長は一人殺しちゃいましたけど。
だから、最後に機長は死んじゃうんじゃないかと私は思ったんですが、助かってよかったです。
そうですよね。
助かった人たちにとっては、恩人です。
過去の殺人事件の経緯も分からないし、生き延びて欲しいと思うのが心情というものです。ただし、自分の生活圏の外でね、という勝手な気持ちも否定できない（やはり近くにいたら怖いから）。
そもそも、あの島からの自力での脱出だって相当に難しい。
あの金で買収できるのか、単純に殺されてしまうのか。
いやはや、実はもうひとつの映画が作れるくらいの話になりますね。
〝映画〟ではなく、他のレビュワーの方への否定的なコメントは御法度です。
表現スタイルも人格のひとつです。
このタイミングでいえば、『正欲』の中で、私はそれを学びました。
もちろん、何を学ぶかだって人それぞれです。学ぶものなんてなかった、という人だっているでしょう。
何度でも繰り返しますが、
すべては映画の中に詰まってます。
それ以外、申し上げることはありません
映画『キネマの神様』のノベライズを、なんと元の原作者の原田マハさんが書いた『お帰り キネマの神様』を読み終えたところです。
『答えはすべて映画の中にある‼️』
私もついつい無自覚ながら、レビューやコメントに気持ちが寄ってしまうことがありますが、こういうサイトに参加されていらっしゃる方は、基本、そこに原点があるのだと思います。
〝他の誰か〟ではなく、〝映画〟が見せてくれる〝夢〟に埋没しましょう‼️
私も観ていた殺さないなーと思っていました。
めっちゃメンタルもフィジカルも強いしジェラルド・バトラーだけれど、普通の人ということかなと解釈しました。
