岸辺露伴 ルーヴルへ行くのレビュー・感想・評価
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劇場版ならではのスケール、さすがの高橋一生
高橋一生、飯豊まりえともにいつもながらのクオリティでとてもよかった。
終盤に露伴が言い放った「人間の手に追える美術館じゃない」がとても印象に残った。
人間が作り、コントロールしていたはずなのに、いつの間にか全容がわからなくなり、誰も知らないことや説明のつかないことが生まれていく。
それは人の人生そのものであり、我々自身もいつのまにか忘れてしまった、忘れさせられた物事によって大事な部分が形作られているのかもしれない。
芸術は見る人によってさまざまな受け止め方があり、その受け止め方は感性(≒過去の蓄積)によるものである。
鏡は光を反射して現在を映すが、絵は感性を、つまり個々人の過去を暴くものとも言えるのかもしれない。
そう考えると過去が襲ってくる「最も黒い絵」とルーブル美術館そのものは似た存在とも思える。
荒木飛呂彦先生はルーブルでそんなことを感じたのかなぁ、と想像を巡らせるのも楽しい。
1点だけ残念だったのは過去の露伴のキャストと演技。
あまりにも幼く不安定で、岸辺露伴たるものを感じなかった。これはおそらく公式と私の解釈違いだろうけど。
デビュー当時だからそんなもん、という解釈もあるのだろうけど個人的には露伴先生にはあの頃から不遜でいていただきたかった。
メタ的な余談だが、ジョジョではなく岸辺露伴の血脈の話になっていたのはスピンオフならではだと感じた。
今回がんばって制作したやろうから今年の年末に新作はないやろな、残念だけど次回作を楽しみに待っています。
面白い。けど
面白い。けど、ストーリー自体はわざわざ映画にする必要があったのかという感じだった。
以下、思ったこと。
○絵画の内容がなぁ〜予告だと、誰も観たことない黒い絵って言ってたので、どんな物か期待していたのだがフタを開けてみると女性の絵って。しかもそこまで黒くないし。あれは予告の仕方が悪い。黒いなら最初に出た絵のほうが黒い。
○過去回想の時に古美術商に絵を渡すシーンがあるのだが、あれはどうにかならなかったのだろうか。明らかに怪しすぎる。そのせいで問題の絵がルーヴル美術館にある理由を聞いてもやっぱりとなってしまい、個人的には残念だった。
○絵を見た者は、過去の罪に襲われ、それは祖先の罪も対象というのが、絵に関するオチ。なので絵の作者が露伴先生を襲って、女性が止めるというのを観て、全てのオチが何となく予想できてしまい、ラスト30分の答え合わせの時間が個人的に辛かった。長い。
以上
最初にも書いたが、映画でやるストーリーかってのが正直な感想でした。年末などの特番でいいような。
ドラマの世界観、面白さそのまま。
面白かった。ドラマよりダークファンタジー色は強めなものの変にスケール大きくすることもなく、ドラマのままの息苦しいような密室感は健在。
高橋一生、とても美しい存在感で、泉ちゃんの役割も更に大きく、二人のコンビが緩急つけていてよかった。
露伴先生、ドラマよりも少し泉ちゃんに甘め?でしたね。尺が長い分ふたりのシーンも多くて、親密度・バディ感も増してて。冒頭の「思いとどまってくれてよかった⤴︎」やラストの「要らない」の言い方とかかなり仲よしで面白かったです。
物語の展開も巧み。こわすぎない、江戸川乱歩小説のようなぞくぞくするような面白さがあった。
同じ死んだ人間なのに仁左衛門にヘヴンズドアが効かず奈々瀬には効いたのはなぜなのか??ずっと考えてたんだけど、奈々瀬とは血縁で血が繋がっているからかなあ。自分の中に奈々瀬の一部が生きてるからかな、と。
最も黒い邪悪な絵
原作の漫画は読んだことないのですが
ドラマが面白くて映画も観に行きました!
青年時代にある女性からこの世で最も黒い絵の噂を聞く
そして時は経ち、取材の過程でその絵がルーヴル美術館にあると聞き
この世で最も黒い絵を求めてルーヴル美術館へ、、
みんなが幻覚を見始めでから
あの黒い絵が現れた時は怖かったですね、、
ふっと絵が現れた時はゾッとしました、、
光も吸収しちゃうから暗闇に紛れて
絵をみたことにさえ気づかないんだね
恐ろしい!
光さえも吸収してしまう漆黒の黒
どんな感じなのか実際に見てみたいですね!
あの絵には作者、仁左右衛門の妻の奈々瀬が
描かれているとはびっくり😳
先祖の罪や後悔の中から幻覚を見せる
燃やされたり首を絞められたり銃で撃たれる、、
いろんな死に方が出て怖かったですね
そして思いもよらぬところで岸辺家の過去がわかると言う
頭が悪いのでわからないことが、、
あの奈々瀬って人は生きてた人ですよね?
生きてないとヘブンズドアはできないって言ってたし、、
よくわからない笑
ルーヴルの場面は髙橋さんがおっしゃってた通り
どこの映像もとても綺麗で素晴らしかったです!
そして木村文乃さんの妖艶な感じは良かったですね😊
飯豊まりえさんの衣装も毎回素敵です!
すごくミステリアスでホラーな世界で面白かったです!!
面白い映画をありがとうございました😊
【”最も黒く邪悪な絵。そして後悔。”仏蘭西、巴里から江戸時代まで時空を超えて描き出されるミステリー。謎の黒髪の美女を演じた木村文乃さんの着物姿は美しき事限りなしである。】
ー 荒木飛呂彦さんの原作は未読である。あー未読だよ!
序でにNHKのドラマも観ていない。あー、観てないよ!-
◆感想
・てなわけで、序盤は何が何やら分からないまま進行。
ー ”ヘブンズ・ドアって何ですか?”と思いながら、マーこういう超能力だろう・・、と推測しながら鑑賞続行。-
・露伴先生(高橋一生)の漫画家初期の頃に、祖母の家で出会った黒髪の美女(木村文乃さん:木村さんだけ、さん付け。)の着物姿にうっとりしながら鑑賞続行。
ー だって、綺麗なんだもん!-
・現代に戻って、露伴先生が新作のアイディアを求め、仏蘭西巴里のルーブル美術館へ。
ー 別に上げ足を取る訳ではないが、あそこはルーブル美術館ではないよね。モナリザの絵の前があんなにスカスカなわけがない。NHKのパワーで人払いしたのかな。
と思っていたら、親切なレビュアーさんから教えて頂いたのですが、ルーブル美術館を二日間貸し切りにして撮影したそうである。吃驚。流石NHKである。-
・ルーブル美術館のキュレーター、辰巳(安藤政信さん:安藤さんもさん付け。だって好きなんだもん!)が登場して、”世界で最も黒い絵”を求めて、最下層の倉庫へ。
ー そこで、繰り広げられる夫々の哀しき過去との対峙。及び密かに行われていた、美術品の贋作作り。贋作を世に出し、本物は海外へ売りさばく。
そして、世に忘れられていた黒い絵を描いた山村仁左右衛門の亡霊。-
■徐々に明らかになる黒い絵の江戸時代の、真実のシーンもナカナカである。
そうか、妻である菜々瀬(木村文乃さん)の美しい黒髪を描きたかったんだね。仁左右衛門!それにしても、木村さんの黒髪の着物姿は美しき事限りなし。-
<最初は何が何やら状態だったが、いつの間にか大スクリーンに没入してしまった作品である。
ところで、露伴先生の頭に巻いてあるのは何ですか?髪留め?誰か教えて下さい!>
岸辺露伴…ジョジョ感ましまし!
NHKドラマシリーズの劇場版。
高橋一生のあたり役…岸辺露伴、脚本がジョジョの小林靖子なので、原作のジョジョ感が隅から隅まで詰まってました。泉京香との掛け合いも面白さ全開!木村文乃扮する奈々瀬の謎も絡んでストーリーに引き込まれます!最高のひと時でした。
不気味で美しい作品、、ルーブル行ってみたい‼︎
ジョジョはアニメ全部見てる!
ドラマも今回のために全部見た!
•とても不気味だったけど、過去の後悔が襲ってくる設定はすごい好きだった。
•なぜ黒い絵が岸辺露伴の祖母の家に!と思ったらまさかの血縁!めっちゃ驚いた!
•過去を後悔しないよう精一杯生きたいと思う!
尺が長過ぎ
自分はNHKのドラマを見ていません。しかし、原作(JoJo 4部:岸部露伴の登場部)は何度となく見ています。そんな自分の感想です。
①全体的にですが、一つ一つのシーンが間延びしています(尺が長すぎ)。やたらシーンが冗長でちょいとテンポが悪すぎな気がしました。自分的には30分はちじめてほしい。
②原作を見た人間からすると、ヘブンズドアのスタンドをCG合成で見たかったです。あの表現(いきなり顔に本がはっつけられる)だと、岸部露伴本人の超能力にしか見えません(といってもスタンドを発現させることも一種の超能力なのですが)。
③誰かが言っていたような気がしますが、最後の時代劇のパートも不要な気がしますね。更に山村仁左衛門と岸部露伴の2役はやり過ぎの気がしました。(予算の都合かな?)
④突っ込みどころ(?)かもしれませんが、自分には、最初と2番目の犠牲者の発症理由がわかりませんでした。なぜにあそこで、発症したのでしょうか?
⑤Z13の所在地を見つけた人は、PCを開けたままどこに消えたのでしょうか?
⑥山村ななせは、どういう存在なのでしょうか? ヘズンズドアーが効いているので、生きているのでしょうが、昔から延々と生きているのに歳をとらないというのも。。。
⑦原作を見た人間からすると、あの絵がスタンド(残留思念として残っている)なんでしょうね。
<主な基準(今後のためのメモ)>
4.5 観て良かったと感じた映画
4.0 おすすめできる映画、何かしら感慨を感じる映画
3.5 映画好きなら旬なうちに見てほしい映画
3.0 おすすめはできるが、人により好みが分かれると思われる映画
高橋一生の演技の幅とルーブルの臨場感を楽しむ
2020年、NHKでドラマ版第1期の配役を知った時、高橋一生が岸辺露伴?顔が似てないような?と浅はかな私は思った。
それが、始まってみればあのオーラ。彼の演技力と年季の入った原作愛で、実写露伴としての存在感十分。それだけでなく脚本やロケ地、美術からキャスティングに至るまで、制作陣のひとかたならぬ気合を感じるシリーズだ。
満を持して映画化された本作。大筋は原作通りだが、オリジナルエピソードもある。特に、原作では言葉での説明中心になっていた仁左右衛門と奈々瀬の生前の物語を、しっかり時間をかけて描いていたのが印象的だった。奈々瀬が若き露伴の前に現れた理由がより理解しやすくなっていて、いいアレンジだったと思う。
脚本を手がけた小林氏によると、ここは原作者の荒木氏が漫画を描いた時にページ数の問題があって描けなかった部分で、荒木氏の希望を踏まえながら書いたそうだ。
高橋一生は、いつもの貫禄の露伴ぶりだ。ドラマを3期見てきてつい慣れっこになっていたが、長尾謙杜の露伴が出てきた時に、露伴オーラの標高差のようなものをすごく感じてしまった(ファンの方、すみません)。若い頃の役なのでその分演技が違うものになるのはわかるが、印象が薄かった。同じ場面に白石加代子がいたので余計に食われてしまった感がある。それで回想パート中ちょっと眠くなってしまい、直後の高橋露伴とルーブルでバチっと目が覚めた。
高橋一生が仁左右衛門も演じたのは驚いたが、どちらもエネルギーがいりそうなふたつの役柄を、さらっと演じ分けているのはさすがだ。黒い樹液に染まってゆく仁左右衛門は鬼気迫るものがあった。
原作では登場しない泉京香が自然に物語に絡んで、好ましい化学反応を起こしている。彼女は露伴の世界観と現実世界の一般人の感覚をつないで、露伴がいる場の空気を適度に攪拌するサーキュレーターのような役目を果たしていて、実写露伴には必須の存在だ。飯豊まりえが、何もかも絶妙。
フランスロケは、期待よりちょっと尺が短い気もしたが、やはりスクリーン映えする。
2024年のオリンピック開催を前に、撮影規制が強化される直前だったそうだ。また、今年の初頭までロケをおこなっていたようだが、直後から現地では年金改革反対デモが激化している。ぎりぎりのタイミングで撮れた貴重なロケ映像だ。
大昔だが、ルーブル美術館に行ったことがある。時間帯にもよるかもしれないが館内は混んでいて、特にモナリザ前はかなりごった返していた。観光地のようなものなので仕方ないが、一度は静かな館内を歩いてみたいと誰もが思うことだろう。
人払いをした館内は、たまにEテレなどのアート系番組で見られることもあるが、やはり大きなスクリーンで見ると臨場感が増して、見ているだけで楽しかった。
地下倉庫での怪異のシーンは、先祖や肉親の姿におののく描写がほとんどキャストの演技だけで、彼らが見ている幻についての映像表現が少ないことと、原作の描写のグロテスクさがかなり薄められていたせいか、少々盛り上がりに欠けた。
こういった見せ場に、映画ならではの特別な、ドラマを凌駕する高揚感がない。もともとドラマの方のクオリティが高いので、出来が悪いということとは違うのかもしれないが、ドラマを超えた何かを期待し過ぎたのだろうか。
とはいえ、大画面で見るルーブルの美しさと、高橋一生による露伴と仁左右衛門の演じ分けは一見の価値あり。
面白かったし気になる点も特にないのですが…
原作からの改変箇所も特に気にならず、ストーリーとしても楽しめたし、
特に非があるとは思えないのですが、観終わった後のカタルシスが軽い感じがしました。
上手く言語化出来ないのですが、映画を観たぞ、というよりも面白いドラマを観たなという感じです。
理由の1つは画面の作り方でしょうか。映画館の大画面でルーヴルが映えはするのですが、全体的に映画館で観なくてもよかったのかなという印象が拭いきれませんでした。
高橋一生さんはハマり役だとは思うんですけど、ちょっと回を重ねる毎に段々岸辺露伴と高橋一生の境界線が曖昧になっていくというか、露伴から高橋一生に近付いている様な感じもしました。
その辺がいまいち乗り切れなかった部分でしょうか。
最後に、ジョジョのスピンオフではありますが、ジョジョの知識がなくても問題なく楽しめると思うのでそこは気にする必要はないかなと思います。事前に原作読まなくてもいいです。ただ、岸辺露伴がどんなキャラクターなのか知っているとより楽しめるとは思いますので予習したい人は原作の第4部を読んでおくと露伴の人となりがわかるかなとは思います。
血縁
ドラマ8話分を予習して鑑賞。ドラマを見てから原作を読みましたが、高橋一生さんの再現度が凄まじすぎます。吐息の数といい、喋りのテンポといい、立ち振る舞いといい…。今作でもその再現度は実在していました。
今作をジャンル分けするとしたらオカルトホラーに該当すると思っています。各描写に所々悍ましい描写が挿入されていますし、ヘヴンズ・ドアも中々に奇怪な能力、幻覚だったりも登場するので、ドラマ版と変わらない不気味さが堪能できます。
黒い絵の秘密を探ってルーヴルへ向かい、その疑問を根底から解決するミステリーものとしての面白さも兼ね備えています。
最初のオークションのシーンから付き纏ってくる男性2人組、絵は奪われるも道中で再発見。外人の書いたオリジナルのはずが、実は複製で本当は日本人が描いたものという事実が発覚。その過程から真実を見つけるためにルーヴルへという道のりが展開されます。ここまでの気の抜けたシーンはクスッと笑えますし、おどろおどろしいシーンはおぉ…と口を開けてしまう小さな衝撃がありました。
一つの絵が原因で、その人の血の繋がりから戦争の記憶や大切な人を亡くした記憶、過ちが正される様子や過去の取りこぼしなど、誰もが経験したことのある苦い経験がフラッシュバックして現代の自分の身に跳ね返ってくるという幻覚が現実になる恐ろしいシーンもしっかりと映画に収められていました。
木村文乃さんのナナセがとても色っぽいです。大人の風格というものを子供露伴に見せつけてからの、大人露伴に見せる黒の似合う女性の美しさがそこには存在していました。今作のテーマの一つの「黒い絵」にマッチしているなと思いました。
なんやかんや泉くんが振り回されながらも、巻き込まれずに済みつつ、邪悪な絵の耐性もあるので、泉くんは今作の最強格と言っても差し支えありません。真実に早く辿り着きますし、あっけらかんとしているのでなんだか微笑ましかったです。
ドラマでやっていたものをいざ映画の尺でやってみるとなると、どうしてもテンポの悪さが目立ってしまったのは残念でした。
ぶつ切りのように終わるシーンはまだしも、ルーヴルから帰ってきてからの回想がちと長いかなーと思いました。ルーヴルでの謎解明でスパって終わってもよかったのになとモヤモヤしながら観ていました。
露伴の血の繋がりの話を最後に持ってきたかったのは分かるんですが、そこまでのシーンがお膳立てだったのかなと思うとなんだかもったいない気がしました。
ルーヴルが舞台のシーンの尺が思っていたより短かったので消化不良感が否めず、ドラマの尺で見る分には最高な作品、映画だと少しノイズが走ってしまいますが、それでも完成度は高いですし、高橋さんの憑依力や小物の再現度はとても高く見応えのあるものになっていました。またドラマで見ていきたいなと思うシリーズです。
鑑賞日 5/26
鑑賞時間 9:30〜11:40
座席 G-17
"後悔"
原作は未読だが、ネット上でネタバレサイトが多いので、敢えて閲覧せずに観賞
勿論、本編の方はリアタイ直撃世代なので主人公も存じ上げているし、NHK番組は欠かさず視聴済 でも、"スタンド"の実写化は陳腐とは言え、その時代のジャンプ読者だった自分からすれば、やはりあの表現は心時めくモノがある 一連のシリーズだと、所謂特殊能力として唯一無二の存在となっている主人公として、物語の広がりがそろそろ限界なのではないだろうかと老婆心ながら感じるのは、お節介の極みなのだろう(苦笑
今回はルーブル美術館でのロケなので、世界最高峰のアートに囲まれての絢爛豪華なサスペンスかと思ったのだが、そこまで彼の地を必要不可欠としているストーリーなのかと言えば、少々首を傾げる 勿論、下からの天井を見上げる壮大な天井画の撮影や、ルーブルの外観の広大さは、テレビよりもスクリーンに映える煌びやかな背景なのだが、実際のストーリーはそのバックヤードでの倉庫での舞台が第一のクライマックスである なのでフランスパートの必然性を正直感じられなかった自分とすれば、日本パートのあの元旅館の下宿や、ご神木のある場所、山村仁左右衛門のストーリーシークエンスの第二のクライマックスの方が日本ならではの陰湿とした雰囲気を帯びつつ、世界観を充分堪能出来たのである 原作に乗っけたネタは、ルーブルに行く一つのフックとして機能していることは良く出来ているのではないだろうか 問題は"蜘蛛"のメタファーが難解である 仁左右衛門も妻もダイレクトに蜘蛛に通じるエピソードがない 単なるイメージとしての蠢く奇怪な物体という印象のみで、これは蛇足だったのではと思うのだが・・・
そして、何よりも何よりも、一連のシリーズに於いて、音楽の菊池成孔に於ける、今作品のぺぺ・トルメント・アスカラール+長唄+インドネシア音楽の融合に、一番の幸福を堪能させて貰った作品でもあるのだ
もし、今シリーズに菊池成孔が加わっていなかったとしたらと思うと、寒気すら覚える、そういう意味でフランス語堪能な彼が今作に携ることはこれこそ邂逅だろうと強く感じる
"過去" "罪" "後悔" 人間の業をアートに昇華する、普通の生活とはかけ離れたその世界観に誘う作品として大変満足を頂いた次第である
この映画にはリアリティがあるッ!
前半は大正か明治の雰囲気で、昔の日本の小説を読んでるような気分でした。岸辺露伴先生の青年期がイケメンでした。でもちょっとナヨってた感がありました。
ルーヴルの撮影は、映像美が良かったですね。
全体的に奇妙な話でした。ちょっとホラー要素もあり、これぞ荒木ワールドであり、王道のストーリーだなと思いました。正直訳わからない感じはありましたが、全部分かっちゃうような薄いストーリーではつまらないし、ファンはそこにシビれる憧れるのではないかなと思いました。
意外だったのが、全然人気ないと思ったら映画館がほとんどいっぱいだったことです。映画の内容も、岸辺露伴先生がルーヴルに行くドキュメンタリードラマだと思ったら、全然違いました(笑)!
あと岸辺露伴先生の服装がカッコよかったです。真似したい。
「激しい『喜び』はいらない… それでいて深い『絶望』もない」って感じの映画
吉良氏の名言から引用。
荒木飛呂彦先生の人気漫画、「ジョジョの奇妙な冒険」第4部のキャラクター「岸部露伴」にスポットをあてたスピンオフ作品「岸部露伴は動かない」の実写映画。公開初日に鑑賞。
私はというと原作を読んだのは1、2部くらいで、アニメで1~5部を視聴済み。といったファンと公言するには憚られる、割と軽めのファンである。
大分前から実写ドラマ化していて、当時、露伴役を高橋一生氏が演じると知り、「あぁ、雰囲気あってるかも」と思ったくらいで、「岸部露伴は動かない」シリーズはアニメ・ドラマともに未視聴。せいぜい本誌に掲載されていた原作を読んだ程度である(本作は未読)。
岸部露伴が主人公となり、己が関わる奇妙な事件を、時には自身のスタンド「ヘブンズ・ドアー」(相手を本にし、その記憶等を読み取る。本に書き加えることで行動を促したりすることも可、な特殊能力)を用いて解決する「奇妙な冒険」という名前通りの作品。
今作は若年の頃に惹かれた女性のことを思い出し、女性に関わる「黒い絵」を求めてフランス、ルーブル美術館に赴き、巻き起こる謎の真相を解き明かす、っていうのがざっくりとしたストーリー。
個人的な感想としては、表題の通り、「可もなく不可もなく」って感じの作品だった。
絵の不思議に迫っていくが、「ミステリー」や「サスペンス」って訳でもなく、とはいえ原作のようなスタンドバトル(アクション)がある訳でもない。「動かない」シリーズは原作を読んだ感じだと、露伴が不思議な出来事に巻き込まれ、それを紐解いていくのが面白かった記憶があるが、本作ではその紐解きにあまり驚きや興奮、意外性はなかった。
私が悪い意味で気になったのは、スタンドを出さない(CGなどで表現しない)のは全然良いのだが、ヘブンズ・ドアーの能力で顔が本になる演出や、終盤に幻覚(自身の過去や罪)を見てそれぞれがおかしくなっていく様は、かなりシュール過ぎて個人的にはう~ん・・・というところ。
良かった点としては、高橋一生氏の露伴役の演技はイメージ通りに感じた。ジョジョはファッション等含めて個性的なキャラクターが多いが、実写、特に現実で表現してもあまり違和感を覚えなかった。
個人的に一番良かったのは、映画の最後、露伴邸にて編集者の女性が若き日の露伴が書いた女性の絵を見て「何も言わなかった」ところ。何か・・・良かったです。
余談であるが、少し辛口なレビューになってしまったが、本作を見て改めて「岸部露伴は動かない」シリーズに興味が湧いた。アニメ・ドラマはサブスク等で配信されている(される)みたいなので、視聴してみようと思う。気になる方は是非。
後半が?
黒の絵画をめぐって面白い展開になっていたのですが、ルーブルでの出来事のあとに長々と説明をする必要あったかなぁ。
なんか間延びした感じになってしまったのが残念だなぁ。
面白かっただけにね
露伴先生より○○○君最強説
二つの出来事(窃盗事件、怨念)が過去と現在の出来事に絡み合う伏線が凄い
最後のあの原稿は何処から?という終わり方、
泉君はお父さんに守られたのだろうか?
ルーヴルである必要あったのかな?
個人的に癖のある作品好きです。
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