ハンサン 龍の出現のレビュー・感想・評価
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次回作は是非とも日韓合作で。
子どもの頃、太閤秀吉は立身出世の鑑だった。
伝記物の図書でも一番人気で、ドラマでも緒形拳や山口崇ら好感度の高い俳優が演じていた。
いつのまにか悪役として描かれることが増えてきたように思う。
朝鮮出兵のせいだな。
秀吉の朝鮮出兵については、あまり詳しくは知らなかった。(藤堂高虎が総大将だったのもこの映画で知った)
日本ではドラマや映画、小説などでもあまり取り上げられていないんじゃないかな。
隣国では、迎え撃った李舜臣将軍が英雄となっている。
この映画で描かれている内容も国民周知のものなんだろう。
名前と顔と地名がなかなかつながらなかったが、海戦シーンをはじめ陸地での合戦シーンも見応えがあった。
CGはこういう使い方をしてほしい。(歴史物の背景や群衆、壮観な船団など)
韓国映画でよく見る俳優さんが、あ、こんなとこに出てる、あ、ここにも出てる、って楽しみはあった。
(犯罪都市のチンピラ・イス社長が亀甲船造船の責任者という良い役で出てたのには萌えた)
龍の出現というタイトルだけど、龍が引っ込んで消えた時は興奮した。
チェ・ミンスクが李舜臣を演じた「バトル・オーシャン」と合わせて3部作の構想らしいけど、3作目は是非とも日韓合作で、日本の武将は日本人の俳優に演じてもらいたい。(今作のピョン・ヨハンの脇坂安治はとても良かったです)
【”義と不義”豊臣秀吉の朝鮮出兵の戦の分け目となった”閑山鳥海戦”をダイナミックに描いた作品。領土拡大のための不義の戦争は負けるのである。朝鮮民族の歓声と落涙する音が聴こえて来そうな作品でもある。】
ー 豊臣秀吉の愚かしき朝鮮出兵は、歴史としては知ってはいたが、”閑山鳥海戦”や朝鮮の英雄イ・スンシ(パク・ヘイル)や、日本の将、脇坂安治は知らなかった。(小西行長や九死に一生を得て帰国した加藤清正の事は知ってはいたが。)-
◆感想
・日本軍の進撃に苦しむ中、イ・スンシが朝鮮水軍を率いて迎え撃つシーンの迫力が凄い。船先に竜の口があり、そこから砲弾を撃ちまくる特殊な戦艦”亀船”で、日本軍を攪乱させるシーンの迫力に圧倒される。
・更にイ・スンシが、各将の個性を把握した上で、設定した鶴翼の陣(水軍でも採用されていたんだね。)で最初は優勢だった脇坂安治率いる日本海軍を、完膚なきまでに叩きのめし、更に劣勢を強いられていた、陸での釜山での戦いにも海上から支援し、勝利する姿が
素直に面白い。
・日本、朝鮮側の密告、裏切り、仲違いなどの描き方も興味深い。
<一番驚いたのは、鑑賞後調べていたら、今作の大迫力の海上船が全てVFXを駆使し、制作されていた事と、韓国俳優の日本語の巧さである。(途中まで、舞台俳優さんが日本の将を演じていると思っていた程である。)
朝鮮を舞台にした映画は幾つか見ているが、今作はそのダイナミズムと朝鮮民族の義ある闘いの姿が魅力的であった作品である。
ここは強調して書くが、自らの領土拡大のための、不義の戦争は、矢張り負けるのである。今作は、現代にも通じる作品である。>
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