原題は「7人の女と一つのミステリー」。イタリア語だ、ブイが出てるんだ、じゃ見ようと決めた。最初は出てくる女優、女優が時代設定が昔のこともあって衣装もヘアメイクもあまりにこってりで逃げようかと思った。でもブイが気合い入れてお洒落すると、こんなに素敵な典型的金持ちマダムになるんだ~!と感嘆もした。車椅子のおばあちゃまは清川虹子みたいだった。叔母ちゃまと呼ばれている、ブイの妹役で男性と付き合ったことない神経質な彼女もメイド(美しく頼もしく料理も上手!南イタリア出身設定で北イタリア人の差別意識がチラリと)の助けを借りたらこんなに綺麗になっちゃったー!で笑えた。教会に行くのはお祈りの為でなくて、(男を)見るため、探すため、ということは女も見られることを思いっきり意識してお洒落するということなのか!大変勉強になりました。
最後まで顔が映らない唯一の男性の顔を見たかった。ずいぶんもてていたようだから。それにしても皆がみんな肉食系ですごいクリスマス・ディナー!お家の中の家具もカーペットも壁紙も重々しく貫禄あって、日本人は障子と襖と共にピューと飛ばされてしまう程の圧でした!
エンドロールを見ていたらフランソワ・オゾンの名前が!彼の「8人の女たち」のリメイクなのかー!だから膝を叩いて納得したのが最後のシーン。女たちは助け合わなくちゃ!今上映中の「私がやりました」を想起しました。オゾン監督が描く女は、女のいやらしさ、怖さ、賢さと同時に、可愛らしさ、純なところ、単純なところを余すことなく見せる。怖い監督!女をよく見てるなー!
この映画はイタリア人versionなのでフランス人versionと比べるためにもオゾン監督の「8人の女たち」を見なくては!楽しみがまた増えました!
おまけ
市川崑監督の「黒い十人の女」も対立してた女たちが協力する話でとても面白かった。役者も山本富士子を筆頭に岸惠子、岸田今日子、中村玉緒、宮城まり子と錚々たるメンバー。女が集まるとマウントしながら協力するという不思議で面白い雰囲気が醸し出されて結構楽しい。