「職業差別の映画」せかいのおきく　きょうこさんの映画レビュー（感想・評価）

農村と都市にとって下肥の回収は重要な作業だったとかつての文献にも散見される。この映画のように蔑まれた仕事でもなかったと個人的には思っている。戦後、科学肥料が現れるまでは下肥は貴重な肥料として扱われた。
過去を現代の価値観で描く職業差別意識むき出しの脚本。
現代の汚水を処理している下水処理関係者バキュームカー運転手への差別を煽りかねない。職業差別映画の印を押す。糞映画。
白黒とスタンダード。底辺カーストの貧乏生活と美少女の不幸。
映画らしきクリシェを羅列すれば馬鹿な映画ファンは騙せるだろうという作り手の選民意識が滲み出てる。パートカラーの使い方も露悪的。
何より気になったのが言葉遣いと仕草。サブキャスト、エキストラへの演出が出来ていない。時代劇に見えずコスプレ映画。阪元監督こんなに下手だった？