「伝えること」せかいのおきく のらりさんの映画レビュー(感想・評価)
伝えること
江戸時代にあった「未来に通じる循環型社会のモデル」と時代劇が企画の意図だったとのこと。
でも、SDGsというテーマと日本映画を結びつけて世界に発信する、という大きな言葉には違和感を感じる。役者の演技も映る景色も狭い世界を丁寧に描く。
プロデューサーの言葉によると若い三人キャスティングは「引き継いでくれる世代に演じてもらいたかった」から。石橋蓮司、佐藤浩一、この二人の重みと凄みを感じさせる演技。それがこの三人の役者にも伝わっていくのだと思う。
日本映画、時代劇、古くて新しいテーマ。モノクロと章毎にはさまれる美しいカラー映像。そこに広い「せかい」の扉の存在が感じられた。
見終わってからもゆっくりとこの映画の「せかい」について思い巡らせている。
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