いつかの君にもわかることのレビュー・感想・評価
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死を題材にしつつも、その中に生や愛情が詰まっている
余命わずかのシングルファーザーが、この世に一人残される幼い息子のために”新しい親”を探し求める。そう書くと涙なしでは観れない感動モノに思えるが、しかし本作にはこの手のジャンルの定番ともいえる感傷的な音楽や叙情的な演出などの余計な雑味がない。その点、構造的には至極シンプルではあるものの、だからこそカメラは一本一秒を無駄にせず、父親として最期の役目を果たそうとする切実な思いを、これほど丁寧かつ冷静に刻み得ているのだろう。『おみおくりの作法』のパゾリーニ監督らしい視点は今回も健在で、行政サービスや制度を絡めながら、人が避けては通れない死というものをしっかりと見つめる。その探求と考察はいつしか、死を透過して”生や日常を見つめること”にも繋がっていくかのよう。ちなみに父親は窓拭き職人。窓の曇りや汚れを丁寧に除去し、窓を介して人々の暮らしや人生を俯瞰する姿から、彼の心のありようが痛いほど伝わってきた。
父子の限られた時間をリアルに描く──当たり前の日常の尊さに気づかされる作品。
終わり方が物足りなかった
子どもがめちゃカワイイ
パパさんの愛を感じる
様々な家庭がある
グスングスンと何か所か涙しかけた
けど、
ここで終わりなのかーーーっと
少し物足りなさを感じた
不妊治療だけでなく養子縁組にも目を向けてほしいと思う昨今
かといって
育児も養育も簡単ではないのも身にしみる
好きな映画
すごく好きな映画でした。
淡々としているけど、親からの愛情を日々のやり取りで実感できる描写。
最高にいい父親で涙が出る。
同じ親として見習わないと。
癇癪のシーン、あんなに優しく接することができるなんて。やはり残された時間が短かったから?
全編通して穏やかで淡々としていて良かった。
子育てって大変だけどこれくらい地味なんですよね。
お父さんのジョンは人並みに嫌な客にイラついたり病気への不安がある普通の男性だけど、
息子の前ではつとめていいパパなのが素晴らしかった
低収入層として描かれているけどそこまでわかりやすい悲壮感に走らないが切ない。
現実世界でも低収入層への差別はしてはいけないなと思った。どこかにマイケルのような子がいるかもしれないから。
養親選択の過程もよかった。
ジョンからマイケルの愛情もだけど、
マイケルからジョンの愛情も深いね。
だからいい養親選択ができたと思う。
最後の表情が忘れられない。
絶対絶対幸せになって欲しい。
まさにnowhere special
宝物
子供のために
里親を探して・・・‼️
タイトルなし
親愛なるマイケルへ
久しぶりだなマイケル、運転免許試験合格おめでとう、パパのこと覚えておいてくれたかな。部屋の窓の外からいつもマイケルのことを見守っているよ、と言いたいところだけど正直なところどうなるか、死んだ後のことだからパパにもよく分からないんだ。🕯️に🎈、そして🥚に🍇。全部魂や命のメタファーだなんて、幼いお前にはきっと分からなかったのかもしれないな。仕事でいろんな人の家の窓を磨いて来たけれど、いつもマイケルお前が将来お世話になる家を、窓の中を覗きながら探していたような気がするよ。お前は多分知らないけれど、白壁の上に付いた長方形の小さな窓だけはどうしても磨けなかったんだよ。あの時、このまま死んでお前に2度と会えなくなるような気がしたのさ。狭き門に導かれているみたいでさ。里親と肉親の面会は本当は禁止されているんだけれど、もうすぐ死ぬことがわかっていたパパの場合は特別に、お前と一緒にいろんな里親さんの家を回らせてもらったよな。そこでパパが気にかけていたのは、いつもお前が新しいママとパパのことを気に入るかどうかってことだけだったのさ。でもなマイケル、お前に買ってあげたオモチャの黄色いトラック、覚えているかな。すっかり綺麗になっているのにその荷台をいつまでもいつまでも風呂場で洗っていただろ。だから分かったのさ、飴玉を石の代わりに荷台に載せて遊んでくれた彼女のことが、とても気に入っていたってこと。また彼女に遊んで欲しかったんだろ。お前を置いてロシアに帰ってしまったママにどこか似ていたかもしれないな、マイケル。彼女のことをちゃんとママと呼んでいるよな、お前が望んだ彼女なんだから。
愛情
切ない、父と子の物語
2本立て2本目。泣かされる予定だったが私的には期待ハズレ、全く泣け...
重いテーマの筈なのだが
多くを描かず、多くを伝える。
主人公のジョンは仕事の窓拭きをしながら、見つめる。
色んな人の生活や人生の欠片を。
(それはもうジョンには手に入らない)
33歳で死を宣告されたらジョンのように、
たった4歳のマイケルの里親を探せるだろうか?
マイケルはいつか大きくなった日に
父親と里親探しをした日々を少しは記憶に残すだろうか?
説明も最小限。
会話も最小限。
たった95分の中に父親の息子への思いが、ありったけ詰まっている。
マイケルが愛おしい。
(こんな愛おしい生きものを残して逝きたくない!!)
“おうちがいい”
“ママはどこ?”
“ようし“って何?
“死ぬとどうなるの?“
マイケルが小さな胸を痛める事柄。
答えるのがとても難しい。
大人になったって、“死の意味“なんか分からない。
マイケルにジョンが遺せるのは、新しい家族だけ。
自分の眼で選んだ最良で最上の里親。
やはり、あの人でしたね。
その人には“愛“が一番感じられたから・・・。
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