劇場公開日 2023年5月26日

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「緑命水売ってほしいwそしてムロ探し!」波紋 ゆきさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0緑命水売ってほしいwそしてムロ探し!

2023年5月29日
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笑える

怖い

興奮

5月上映作品で1番観たかった本作!荻上直子監督、脚本。筒井真理子さん、光石研さん!!もうこれだけで高まる期待!
近年はジャンルレスな作品で意見が割れる事もある監督ですが、本作も然り。震災、介護、新興宗教、障がい差別、ご近所付き合い、更年期、親ガチャ、職場環境と幅広い題材を取り扱っているように見えますがそれは、私達の「日常」特別な事ではないのです。悩みのウエイトを占める割合は誰しもが違いますが、ない人はいない。みんなどうにか折り合いを付けて生きている。
 依子(筒井さん:役名まで考えられているね)は夫の修(光石さん)の失踪→義父の介護看取りを経て宗教へのめり込んでいく。日常の小さな波紋がぶつかり合い徐々に広がっていく。頼るものを必要としている依子は自立するのか?出来ないのか?が見所かな。
 緑子さん演じる宗教のリーダー的存在のうわっぺらのうっすーい発言に比べて木野花さん演じる清掃のおばちゃんの言い放つ的を得た正論が痛快!でも依子の心は緑命会で満たされていて届かない。もどかしい!そんなおばちゃんにも闇があり。。病院での何気ない会話からの仏壇のシーン!泣くってば!!( ; ; )
物語は静かに、それこそ波紋が広がっていくように流れていきますが、出演者が全てにおいて良い味出してて濃いです!江口さん、紙ちゃん。もう怖くて笑う!玉ちゃん!猫来てるからw!最近よく会うね、息子の拓哉役で磯村君!変な爺さん役で柄本さん!又いるw!良いですね!そんな中で目が離せなかった彼女役の珠美を演じた津田絵里奈さん!!素晴らしかったです!!!小柄でちょいダサめってのが又憎らしさ倍増でw あの舌っ足らずな話し方で「おかあたん」「たくちゃん」ってもう、キーーーΣ(-᷅_-᷄๑)!ってなるなる!普通彼氏の母親と2人だけで出かけるなんて絶対嫌なのに笑顔で行きたいですぅ〜って。腹座ってんなと思った上をいったあの場面!おおおー!
依子さんの反撃で少しシュンとしてたけどw ただ(敢えてこう書きますが。。)障がい者が健常者と同じ様な重さで皮肉めいた事を言う時、もっともっと嫌味な言葉で着色しないと同等にならない感じ。わかりますか?文才なくて伝わらないかもですが、やっぱり障害者=可哀想って感情って植え付けられてるんだな〜って。まさか障がい者からあんなトゲを刺されるなんて想定外。って思いませんでしたか??すごいシーンでした。今後注目です!(津田さんは二児のママさんなんですって!綺麗なママで羨ましいなぁ〜)
そして時折挟まれた手拍子の意味。長回しのラストシーン。こう繋がるのね。絶望にのみ込まれるな、前に進もう!解き放たれた依子さんの解放感が見事に表現されたラストでした。正に「絶望を、笑え」
筒井真理子さん「よこがお」超えの代表作になりますね♪こういう邦画がもっと売れればいいのに!緑命水とか売店で売ってさ。みんな出先で持ち歩いてさ。ブラックで楽しいじゃん。そんな日常って良いのにな。とりあえず40代以上の人は全員観て欲しい!

ゆき
大吉さんのコメント
2023年6月29日

売店で緑命水売るっていいですね。

大吉
もりのいぶきさんのコメント
2023年6月26日

ゆきさん、コメントありがとうございます。

手話だけでの会話の中身。
気になります。

直接関係は無いのですが
緑命会のホームレス救済の炊き出しの場面
「水の消費期限が切れている」
とのクレーム?があったのを思い出しました。

もしかしたら
買い求めた水(大量!)を古い順に飲んでいて
消費期限を軽くオーバーして妙なニオイがする…とか
実はそこらで汲んだ水が入っていて味がヘン …とか(まさか)
これが例のアヤシイ水なのね? …とか(ありそう)

いずれにしても陰口の類でしょうけど…。

もしかすると、この手話をきっかけにして
「うちの母、アタマが奇怪しいから(略)」
の、「別れろと言われた際の応酬話法」を二人で
考えていたのかもしれません。

うーん。想像が膨らみます。(妄想?)

もりのいぶき
chikuhouさんのコメント
2023年6月25日

共感いただきありがとうございます
お気に入りの俳優さん、監督さんの「過去」「実績」を振り返ることも楽しいですね

chikuhou
いぱねまさんのコメント
2023年6月6日

失礼します こちらこそ共感ポイントありがとうございます
お目汚しな駄文を読んで頂き、益々恐縮至極です 申し訳ございません
貴殿の屈託のない正直なレビュー、本当に参考になります 本当に映画が好きなのだなぁと言う暖かみを滲ませた文章に僭越ながら癒され、心が洗われます もっと心を解放しなければいけないと反省しきりです

今作は、私にとって大変痛いストーリーでした 亭主の今迄の社会生活や会社での業績等々が窺い知れないのであくまで解釈ですが、あの緑命会での挨拶は、それだけでキチンと仕事をしてきた人なのだと感じます だからこそ、そんな社会的に認められた人物でも、家庭に戻れば妻にとっては"ニキビやおでき"のような存在 潰すと痕が出来るから中々処理できない そんなイライラが益々更年期障害の原因なんて、ほんとに改訂ってなんなんでしょうかねぇ(苦笑 愚痴になってしまいました、失礼しました
そんな話なのかなと思った次第です "亭主元気で留守がいい もっと良いのは消えてくれ"ってねw

話は変わりますが、"怪物"ですが、電車内で色々吊してましたね あれって、"空気人形"の部屋に吊された惑星を思い出しました あの幻想的シーンを演出する監督にやられてしまうんです、私はw とにかく他の作品でもああやって部屋や屋外にいろいろなものを吊したり光らせたりするカットって、なんてノスタルジーを感じるんでしょうか?
実際、私はあんな事はしたことがないですし、そもそも天井に吊っているものは照明以外考えられないですし(苦笑 文化祭にも似たああいう演出、実はメロメロです(苦笑

いぱねま