怪物のレビュー・感想・評価
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感謝!感謝!そして感謝!
断片的な事象としての事実に遭遇した人それぞれの勝手な思い込みによって無意識に作り上げられていく心の中の真実。決して覗き見ることの出来ない相手の心の中。軽々しく伝播されていく無神経で根拠のない噂という名の凶器。自己中心的かつ残酷な言葉の暴力。自分勝手な保身からの責任転嫁。軽んじられる責任感。人間の心の中に無自覚に潜む「怪物」たち。
監督 是枝裕和と脚本 坂元裕二の記念すべき初タッグ作品。「万引き家族」の安藤サクラ、「それでも、生きていく」「最高の離婚」の永山瑛太、「Mother」「Woman」の田中裕子らの秀逸な演技に自然に引き込まれていく。子役二人の瑞々しく自然な演技も素晴らしく坂本龍一の音楽と合わせて記憶に残る作品に出逢えた事に感謝。
怪物ってなに?
噛めば噛むほど味がある
カンヌに輝いた坂元裕二の脚本を是枝監督が撮る。怪物とは誰?怪物とはモンスターなのか?
デストロイヤーなのか?
加害者のことか?
それとも自分と異質な者は皆、怪物なのか?
羅生門を思わせる3幕構成。一幕目の怪物は得体の知れない学校の態度。
2幕目は所謂モンスターペアレントと大人の想像を超える子供たちの態度。子供思いの保利先生が体裁の為に社会から事実上抹殺されてしまうまでの正に全てがモンスターなお話。
そして3幕目が子供達の多様性。自らを受け入れようともがき成長して行く様。
色々と取れる結末ですが、坂本龍一さんの音楽とあいまり、光に向かって行く希望のラスト。それにしても子役の2人、上手すぎます。是枝監督、お見事です。
私には非常に余韻に浸れる一本でした。
ちなみに、きっと猫の死骸のことで嘘をついた女の子は湊くんが好きだったんだろうね。
大人は何にもわかってない
子どもたちが良かった
公開前にノベライズ本を読んでいたので、内容は把握した状態。本を読むこと自体も久々だったけど、本当に引きこまれてあっという間に読み終え、公開をすごく楽しみに待っていました。
上手く言葉には出来ないけど「怪物だーれだ」というワードチョイスというか、これはほんと素晴らしいと思いました。坂元さんの脚本、好きだなぁと。。
湊と依里のシーンが特に好きでした。
起こっている事実はひとつでも、見え方が異なることで真実が変わっていく。
まさしくだなーと。
(これとは関係ないけど ドラマ99.9の中であった内容)
レイトショーで鑑賞後、余韻に浸りたくなり プラプラと少し歩いて、やっぱり映画っていいな と思った夜でした。
好きな監督さん、脚本家さん、役者さんなど、
きっかけはなんでも、これからも『映画』を思う存分楽しみたいです。
ありがとうございました
さすが…
観て良かったです
題材に逃げてる
少年同士の愛を描いている為、その部分をラストに持ってくることもあり、一見美しくも見えるが、
実社会における校長や教師のあり方の描き方が酷すぎる。そしてあれだけの騒ぎをしている生徒達への勘違いをする教師、また生徒達、もおかしいし、
極め付けは、あのアンケート用紙、あんなものを生徒全員に書かせたら、逆に教師に訴えられると思う。
完全に題材に逃げた作品だと思った。
「怪物」と決めつけることの救い
誰しも、誰かの目にはモンスターになり得る。
それは当たり前のことなのだけれど、相手の話しをしっかりと聞き入れようとせず、最初から「モンスター」と決めつけてしまうのと、相手の態度が理解できず、徐々に「モンスター」に見えてくるのでは、まったく違います。
子どもたちのことは懐の深いところで受け入れ、救いを与えようとする校長が、保護者に対してははなからモンスターであると決めつける矛盾と、現実。
先生は強いから、少しくらい悪者にしても大丈夫だという子どもの決めつけもまた、「優しい大人」を「自分とは違う何者か=モンスター」と決めつけているということになるのでしょう。
モンスターを覗き込むものもまた、モンスターになってしまう。そのスパイラルをどこで断ち切るか、断ち切れるのか……というところで、一見理不尽な目にあっているとしか見えない保利先生にも、なにがしかの救いがあるのでしょう。
保利先生は、自分をモンスターだと決めつけた相手に対して、「おまえはモンスターじゃない」と声を上げる。そういう意味では、この映画で一番の救いなのだと思います。
ただ、「この世にモンスターはいない。モンスターを作り出す状況と、モンスターと見なす人がいるだけだ」と、楽観的に見ることもできません。
中村獅童演じる星川清高に関しては、むしろ積極的に「怪物である」と決めつけ、なまけものの死んだふりではなく、しっかりと成敗せねばならないのではないでしょうか。
あるいは、「こいつは化け物だ」と決めつけることが、救いになることもあるはずです。
星川清高が怪物にならずに済むような状況。それが本当の救いなのでしょうが、どうすればそんな救いがもたらせられるのでしょうね。
ラストシーンは、「一度死んで生まれ変わらなければ、バリケードの向こうに行けないのでしょうか?」という問いかけだと私は受け止めました。
最後に。
カンヌには言いたい。
ネタバレやめてくれ。
何故か泣いてしまった
誰かにとって誰かは『怪物』
圧倒され、圧縮された。この感想が実に当てはまる傑作でした。
3部構成からなる物語は視点が変わるだけで物語としてはどこにでもありそうな問題を描いています。
ただ、この視点が変わるがとても重要なファクターであり、この視点によって僕たち観客はそれぞれの登場人物に同情し、寄り添う。ああでもないこうでもないと予測を立てながら物語を吟味する。怪物探しの果てに気付いたのは全員が全員の最善を尽くしたということ。しかしそれがそれぞれの最善ではあっても誰かにとってはそうではなく、知らず知らずの内に誰かを傷つけ誰かにとっての怪物になっていく。3章はとても美しく、切なく、怪物を探していた自分自身の気持ちが圧縮されるような独特な感情になりました。二人の子どもたちはもっと圧倒され、圧縮されていたのでしょう。普通という常識が作り出した怪物が彼らを抑圧したのかなぁ。2つの楽器から鳴る怪物の鳴き声は抑圧された悲鳴にも高らかに生を謳う叫びにも聴こえました。天国なのか現実なのかはそれぞれの解釈によるのでしょうが、せめて2人の行先に幸せが多くあらんことを。今年イチの傑作です。
モンスターと保利先生の受難
早織(安藤サクラ)は5年生の息子の湊(黒川想矢)が担任の保利(永山瑛太)にいじめられていると思い学校にかけ合うも、学校は形ばかりの謝罪をするだけで全く誠意を感じられず、イラつく早織。保利は湊が依里(ヨリ。柊木陽太)をいじめていると言う。保利は退職させられるが、湊の様子はおかしいまま、嵐の夜、家からいなくなってしまう……
親、学校、子供の視点によって見え方が全く違ってしまうという話です。
問題提起をして、解決はされないというパターンの映画ですが、最後の子供視点でのシーンがあまりに美しくて、幾つもの問題点が薄れてしまった気がします。
母親の怒りは当然で、モンスターペアレントとは思いませんが、校長に対して「あなたが事故で孫を無くしたのは今の私の気持ちと全く同じ」と言ったのは無神経と思いました(無神経さは、アイスを食べながら火事見物する場面でも)
その校長(田中裕子)は一番モンスターだと思います。「学校を守る」って、公立の小学校で、何をどう守ろうとしているのか。無気力で、ただ生きながらえているだけの人に見えました。途中で2度ほど聞こえた管楽器の不協和音が、実は校長と湊が吹いていたと分かりますが、それで校長の印象は変わりません。言いたいことをぐっと飲みこんで、代わりにラッパを吹くって、おしんのアドバイスなら良いかもしれませんが、言わなきゃいけない事まで飲み込むというのは、校長のすべき事では無いと思います。
依里は女の子みたいで父親(中村獅童)に疎まれ虐待され、学校でも男子にいじめられているのに、周りは気付けませんでした。湊は自分の気持ちの整理が出来ず、母親にも言い出せず、ずっと不安定になっています。
保利先生は、湊の乱暴を止めようとしてうっかり鼻血が出る怪我をさせた事を報告しなかった為に後々暴力教師扱いされることになりますが、子供たちは噓ばかり付き、恋人は見放します。
他の教師は協力する気がありません。
カンヌで脚本賞を獲った作品ではありますが、所々リアリティが無いのが気になりました。
早織「オリーブオイルを切らしたからコンビニに行ってくる」オリーブオイルは高いからスーパーで買うし、サラダ油を使えばいいんです。
「湊が普通に家庭を持つまでお母さん頑張る」大学を出るまでではなくて?
保利先生「男らしくないな」「男らしく握手して仲直り」彼は男らしさにこだわる人に見えないし、最近学校でそういう言い方はしないでしょう。
湊はなぜ髪が長かったのか。なぜ突然髪を切ったのか。
依里がいつも中性的な服装なのもおかしいです。わざとらしさを感じました。
本作を観て、最近私の中で評価が変わった「風と木の詩」を思い出しました。ストーリーは全く違います。父親の性的虐待を受け続けてある意味(魔性の)怪物のようになってしまったジルベールの心情はほぼ描かれず、セルジュの視点を通して、美しくロマンチックな物語に昇華してしまっています。セルジュには夢があったけれど、ジルベールには未来が描けませんでした。
本作の少年たちが不幸だったかはわかりませんが、苦難に立ち向かって生き抜く機会は失われました。早織はなぜ息子が出て行ったのか分からないまま一生の苦しみを、保利先生は汚名を着せられたまま(校長は話す気が無いので)さらに後悔を、背負わされるんです。
無邪気<邪悪
最初に断っておくと、私、自分のレビューを書く前は、作品に関する解説や批評は読んだり聴いたりしないようにしているのですが、今回は観終わってすぐ、我慢できずに前日のラジオ番組のライムスター宇多丸さんによる「是枝監督インタビュー」を聴いてしまったため、少々影響を受けてしまっているかもしれません。
私にとって、是枝さんの監督作品は「リラックスして観られるもの」と、「観る前から緊張感のあるもの」があり、今作は言わずもがなの後者。そのため、疲れ気味だった先週末、絶対に混んでいるであろうこの作品を観に行くことは避け、集中して観られるように休暇をもらって、平日の109シネマズ木場の「エグゼクティブシート(会員は一般席と同額)」で鑑賞です。木場、平日とは言え空いてるな。。。(若干の複雑な思い)
人は見えないことや理解できないことに対し、「恐怖心」を抱くことがあります。そして、真実はたった一つではなく、そこにいる人の分だけあるのです。三部立てに構成されたこの作品はそれぞれの視点で語られ、観ている我々に対して徐々に起きた事に厚みを持たせることで「こういうことなのか(か?)」と解釈させてくれるものの、あくまでどう思うかは「真実」同様に観る人の数だけありそうな、「何度かは観たい」作品に仕上がっています。
特に一部である母・早織(安藤サクラさん)の視点は観ていて「あれ、是枝さん、何かいつもと違う気がするけど大丈夫?」と思って観続けますが、これ、恐らく作り手側の思う壺だと思います。何なら、解り易くバイアスをかけたような展開や演出は感情を持っていかれやすいため、二部、三部と進む都度に見える別の視点から、前に抱いた自分の感情の薄っぺらさを思い知らされ、だからこそ観ながらに「もう一度観直したい」と思いつつ、要所要所に紡がれる坂本龍一氏のピアノの旋律に心が揺らされます。
保利役の永山瑛太さん、恋人・広奈(高畑充希さん)からも散々いじられる通りの、どこか不気味な感じが醸される「(えがおでなく)笑い顔」が上手過ぎてしびれます。あの雰囲気で子供たちと相対する姿は、迂闊で危なっかしく、10歳くらいの「無邪気<邪悪」な彼・彼女たちにかかると尚更に、保利の顛末に必然さを感じてしまいます。
一方で保利と同じ側の立場である(はずの)校長役の田中裕子さん。今回も役としても俳優としても実に「請け負ってるなぁ」と感じます。落としどころが難しい本作に対し、この校長の存在がどこかハマりがいい上に、この人物の憎み切れなさ、そしてストレートではないのに紛れもなく包容力を感じる存在感。一部、二部で何気に気になる調子の外れたラッパの音が、三部のそのシーンで思わず胸が熱くなります。
そして、やはり是枝さんの子役選びとその演出は間違いないですね。メインキャストのお二人、いずれも素晴らしいのですが、私が特に驚いたのは依里役の柊木陽太さんが圧巻と感じました。一見した透明感とは裏腹に、彼の秘密めいた部部に潜む不穏さで、いつしか彼を中心にドライブしていく展開は、三部における湊(黒川想矢さん)とのシーンの全てに、何も見えていなかった大人の一人として、ショックを隠し切れませんでした。だからこその「あのエンディング」がまた凄く、さらにそこで聞こえてくる坂本龍一さんのピアノがまた尊いのです。あゝ。。。
構成、演技、音楽、そして編集、どれもが素晴らしいわけですが、とりわけはやはりカンヌでも賞に輝いた坂元裕二さんの脚本ですね。基本はクラシックなミステリーですが、「怪物誰だ」の一言で引っ張ってこれだけ深く、厚く、そして温かみのあるストーリーは、現実に返って様々な偏見や悪意、狡さなどに無意識であってはならないことを痛感させられました。
もう一度言いますが、もう一度観たい。脱帽です。
カンヌ脚本賞納得!まちがいなく忘れられない作品となりそう!
人はみんな、心に刺さったトゲの痛みをこらえながら生きている
子供も、大人も…
そのトゲは、いじめ、虐待、個人の特異性、
強いられる犠牲、愛する人の裏切り…など、
様々な形で作品中で見せつけられる
それでも人は、
大切な者を痛みから救いたいと願う
親が子供を、教師が生徒を、子供が友達を…
しかしこれが、見事に噛み合わない
同じ時間を共有しているのに、抱える痛みと立場が違うので、それぞれ全く違って見える
特に、子供はまだ自分を守る術がない
その時その時を、嘘で切り抜けるしかなく、
それがまた、大人をも傷つける大混乱へとつながっていく…
坂元裕二の脚本が、
このあたりを実にうまく展開させていて、
唸った!
そして、是枝監督は、
ただ「人」を見せる
ストーリーに結論や結末は特になくて、
人間ってみんな、こんな感じだよね
辛いけど、みんな懸命に生きてるよね
そんなふうに優しい眼差しで語りかける
心の痛みにつぶされそうになりながらも、
緑の中を笑いながら駆けてゆく少年たちの
美しいラストシーンに、
坂本龍一のピアノのメロディが重なったとき、
なぜか涙が溢れてきた
この作品はしばらく忘れられそうにない
怪物探し
一人の人間は自分の見たもの、聞いたもの、感じたものからしか考えられない。
序盤、母親の火災を見ての「頑張れー」のセリフに不謹慎な感じを受け、その息子の情緒不安定さといじめの痕跡に学校と教師を疑う。校長、担任、他の誠意のない対応に不信感をいだく。
誰もがおかしいと誰が悪いんだとさんざん疑ってかかって疑心暗鬼にさせてから、きれいなものを見せるのはやめてくれ。
子供達を追い詰めた周囲と同じものを自分の中に見せないほしい。
物事の一面しかみないで疑って、誰が悪いんだ、おかしいんだと怪物探しをしている自分が怪物だった。
映画が終わって帰る人達で笑っている若い人はいましたが、年齢いってる人はなんともいえない顔をしてました。
もう一度観たい
怪物だーれだ
公開前から絶対見ようと思っていた作品。
是枝裕和監督×坂元裕二脚本。
気にならないわけがない。
「怪物だーれだ」という予告のインパクトから、まんまと怪物探しに来てしまった。
そして、サスペンスかホラーものだという思い込み。
映画の冒頭から、怪物と思われるキャラが続々と登場。
日常から、仕事で学校で、何かあると人々は犯人探しをしてしまう。
誰がなにをして、どう言って、誰が悪いのか。
事件や噂話にしても、自分が聞いて自分が見て、自分が感じた事が、真実とは限らない。
ただの日常会話も、人がどう捉えるかわからない。
そして人は簡単に嘘をつく。
なんでみなとくんが急に走ってる車から飛び降りたんだろうって思ったけど、その直前の安藤サクラの普通の母親の気持ちが原因と思うと切ない。
家族や先生からでるフレーズ
男なら、普通の結婚、普通の家庭、、、
普通ってなに?
幸せってなに?
どっちにも解釈できるラストは、
よくある【見た人の想像におまかせしまーす】系ではなく、【見たことだけが真実ではない、結局はなにもわからない】って意味かなと思いましたが、坂本龍一がレクイエムを作ったということは、そういうことか、、とも思いますけどね。
子役ふたりがとにかく素晴らしかった。
安藤サクラは、母親なら誰しもこうしてしまうだろうなという共感と危なさ。でも子を思うからこそ。
瑛太の2面的な演技はさすが。
最後までみたら、最初のあの態度もわかる。
クソに見える中村獅童も、シングルファザーとして悩み葛藤してあんなことになってるのかもと思うと悲しいですね。
怪物の鳴き声に聞こえる不気味な音の正体も、誰に言えない叫びだと思うと辛いですね。
田中裕子が漏らすセリフが真実だったりしますね。
感情の死んでると思ってた校長が1番全てを分かっていたかもしれない。
そして、カンヌが盛大なネタバレですね。
あえて怪物関連のニュース見ないようにしてたので、観る前に知らなくてよかったです。
感情が迷子になる
正しい見方をした感想と、抱いてしまった不適切な感情とで上映後1分くらいフリーズしたあと何故か笑ってしまったよ…
自分が泣いているのか、笑っているのか、悲しんでいるのか、はたまた喜んでいるのかもよくわからなくなった…なんやこれ……
「男らしく」「こうしないとモテない」「片親だから」「普通の家庭」っていうステレオタイプの見方考え方って世の中に溢れていて何の気無しに発言したとしても、それがじわじわ誰かを追い詰めていくことって少なくないよなあ、と。
本人は悪気なく発していてもそれがどんどん蓄積されていって、本人の中では人格否定されたことになってしまうんですよね…
保利先生はシングルマザーに関してはちゃんと彼女の前で「うちもそうだけど」って答えていて、やっぱり悪い人じゃないのに流石にあんまりだよ。。。
ちょっと彼氏としてはアレだなってのと、彼女に言われたからって突然飴食べるか?ってのはあるけど、それにしても全てを失いすぎじゃないですか?
保利先生に救いはないんですか!?
ここから先は私の寝言だと思って欲しいんですけど、ショタBLとしてもあまりにも天才すぎました。。。
感情に名前をつけたらいいのかわからない、名前をつけても言えない、どうしたらいいのかわからない、でも側にいて欲しいだなんてちょっとそれは流石に尊すぎませんか。
映画館で苦しみと喜びをミックスしたキモ顔面披露してしまったよ…映画館が暗くてよかった。
そして依里の「僕もそういうことあるよ」の「そういうこと」が「どういうこと」なのか、行間深読みおばさんは気になって夜しか眠れません。
「治った!」からの「嘘」で飛び出してくるシーンは今後道徳の教科書に載ってしまうかもしれませんね(載らない)
ラストシーンはふたりが死んだか生きてるかは大して重要ではなくて、ふたりが生まれ変わることなくそのままのふたりでこれから先も一緒にいられることが大事なのだと思います。
その先が地獄みたいな現実でも死後の世界でも。
ほんと、いろんな見方をしながらいろんな人に感情移入して何回も観たい。
それぞれの視点でこの世界を味わいたい。
反面、辛くてもう二度と観たくないとも思える。
そんな作品。
まあまあだった
瑛太が気の毒で、一人だけ全部背負わされて、仕事を辞めたり新聞で報道されたりしている。一方で子どもたちからは好かれていて、謝罪会見の時に父兄が誰も擁護しない。子どもで特に女の子はおしゃべりな子がいるだろうから、親にそんな先生じゃないよと言っている子がいないのが変だ。
また、安藤サクラに謝る時に飴を舐めるが、そんな人ではないので変だ。ミスリードするために人格をゆがめるような描写をしているのではないだろうか。
怪物は、息子を虐待している中村獅童と、その子をいじめている同級生ではないだろうか。彼らがなんの報いも受けないのが嫌だ。
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