劇場公開日 2023年6月2日

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怪物のレビュー・感想・評価

全945件中、701~720件目を表示

4.0今まで是枝監督のは「万引き家族」「誰も知らない」等、見ていてげっそ...

2023年6月6日
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鑑賞方法:映画館

今まで是枝監督のは「万引き家族」「誰も知らない」等、見ていてげっそりくるような家庭環境の物語だったのと、怪物というタイトルに苦手なホラーミステリーを予想してしまったので、すっかり遠ざけてしまっていた。ここ数日の評判の良さに、どうも違うぞということで鑑賞した。
相変わらず社会的マイノリティの子供たちを主人公にしているが、今までのとはテイストが若干異なって、おお?と思った。小学校のいじめを扱っているからかもしれない。
自分の小学生時代は、田舎の里山で、集落と集落の間にはおそらく集落に受け入れてもらえなかったであろう家があり、そこから通ってくる同級生がいた。その一方でできたばかりの新興住宅から通ってくる同級生もいた。当然学校内に格差というか分断というか壁が作られていたし、からかいといういじめも存在した。
この映画をみている間中、胸を締め付けられる感覚にとらわれていたが、おそらく当時のいろいろな事柄が思い出されたからかもしれない。
怪物というのは、臭い物には蓋をしてしまおうとする日本の社会そのものなのかもしれない。

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M.Ooi

5.0久しぶりに引き込まれる作品だった。 加害者にでも被害者にでもなり得...

2023年6月6日
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久しぶりに引き込まれる作品だった。
加害者にでも被害者にでもなり得る社会構造を目の当たりにしながら、繊細な子供の気持ちの現実を見た。
子供の頃に感じた、心がチクチクする様な感じをなんとなく思い出し刺激されて、不思議な感覚になる。
社会のズルさも、子供のセリフの柔らかさも大胆な行動も、生々しいくもふんわりとしている。
現実と空想を行ったり来たり、怪物というタイトルがぴったりだと思った。

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パプリカ

4.5怪物はどこにでもいる

2023年6月6日
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 最初はよくある虐め問題かと思って観ていたら、途中から事件の真相が徐々に明るみになっていくことで予想外の方向へドラマが展開され、最後までグイグイと画面に引き込まれた。

 脚本を担当したのは坂元裕二。前作の「花束みたいな恋をした」が評判になっていたことは知っていたのだが未だに観ておらず、その才能や如何に?と思いながらのぞんだ。結果から言うと、その手腕には脱帽してしまった。

 時制と視点を交錯させながら謎が解明されていくという構成自体はよくある手法で特段驚きはないのだが、それにしても伏線と回収がよく計算されている。あのシーンの裏側ではこういうことがあったということが分かり、そのたびに一体誰が悪なのか?誰が怪物なのか?ということを常に自問しながら、気がつけば画面を注視していた。
 特に、校長室のフォトフレームのクダリ、湊が車から飛び降りるクダリには唸らされた。

 湊、母の早織、教師の保利、友人の星川、校長といったキャラクターたちが、夫々に心に傷を負った者として魅力的に造形されている点も特筆に値する。彼らの心中を察すると、今回の事件が辿る結末には悲しみを禁じ得ない。

 但し、決して分かりやすい映画にはなっていない。こうなった原因はどこにあったのか?果たして誰が怪物だったのか?そうした単純なドラマではないからだ。むしろ、誰でも怪物になり得る、本作のメインキャラはすべて怪物だった…という言い方もできる。

 湊の嘘は保利を傷つけ、早織は湊の苦しみを理解できなかった。校長も倫理に反する嘘をついていた。保利は学校の虐めに気付きながら無力だった。星川も重大な罪を犯していた。このように人は誰でも悪心を抱え、嘘をついたり、周囲を傷つけるエゴを持っている。人間とはそうした業を抱えた生き物なのだ…ということを暗に言われているような気がした。

 ラストの意味を考えてみると、劇中にたびたび登場する”生まれ変わり”というフレーズが反芻される。果たしてこれをハッピーエンドと捉えていいのかどうか…。人が業から逃れられるとしたら、それは”生まれ変わり”しかないのか?だとしたらひどくネガティブな結末ではないか。そんな風に思った。

 監督は「ベイビー・ブローカー」、「万引き家族」等の是枝裕和。

 子役の起用に定評がある氏だけに、今回も湊と星川を演じた二人の子役が実に活き活きと活写されている。前半は鬱々としたダークなトーンが支配し同監督作「誰も知らない」を想起させられたが、後半から「奇跡」のような甘酸っぱく微笑ましいトーンが混入され、二人の絆を情緒豊かに綴っている。意外だったのはその関係に、これまで是枝監督が描いてこなかった要素を持ち込んだ点である。これも時流の流れだと思うが、良い意味で驚かされた。

 それと、本作のクライマックスには同氏の「海よりもまだ深く」も連想させられた。風雲急を告げるとは正にこのこと。映像面から物語をドラマチックに盛り上げている。

 キャスト陣はメイン所含め芸達者が揃っているので安心して観れた。ただ、校長役の田中裕子がやや作りすぎという気がしなくもない。もう少し自然体な方が、深みが出ると思った。
 また、保利役の永山瑛太は、序盤と中盤の演技に少しチグハグな印象を持った。早織の前で初めて謝罪するシーンで彼は無作法な態度を取っていたが、あそこは今一つ理解できない。確かに少し変わった所がある男だが、そこを踏まえてもあの場面だけは浮いてしまっている。

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ありの

4.0大きな変化

2023年6月6日
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ごっとん

4.5「感動」で片付けてはいけない

2023年6月6日
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まず坂元裕二の脚本が素晴らしい。
第1幕の主人公早織から怪物に見えた保利。第2幕の主人公保利から怪物に見えた湊。そして、第3幕の主人公湊から怪物に見えたのは、自分の知らない自分と、それを誰にも話せない空気を作る社会だった...
怪物に見える対象が次々に変化し、観客の感情移入を手玉に取る構成は見事としか言いようがない。
そして、怪物探しの果ての第3幕にあったのは、2人の少年のかけがえのない時間。ここは是枝監督の手腕が存分に出ていたと言って良いだろう。特に片足けんけんのシーンでは、この映画で初めて「他者を思いやり痛みを分かち合おうとする人間」が映されており、今年ベスト級の尊さを誇っていた。

ラストに関して、彼らが生きているのか死んでいるのか、それはどうでも良いと思う。
問題は、あれが何であれ現実ではないということ。
本当に素晴らしい撮影で、「感動」「美しい」「希望」という言葉でこの作品を締めくくりたくなるが、彼らは現実ではついに受け入れてもらえなかった。
あの美しい光景を、現実世界でも実現できるようにするために、僕たちはどうすべきなのか?何が出来るのか?
それを考えることが、この作品の価値なのではないかと強く思う。

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Jongo

4.5本当に素晴らしい

2023年6月6日
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是枝裕和監督の新作。
是枝作品としては珍しく速度が早い作りでした。
脚本が実に巧みで“立ち位置が違えば見え方も全く変わる”、その3つの視点を組み合わせた作りも見事。
多様性をテーマに、その危うさをじっくり見せてくれました。
導入のエピソードから物凄く不穏で、嫌な気持ちでいっぱいになるんですよ。
怪物。それは誰もが抱えていて、誰もが作り出せるというのがよく伝わってきます。
序盤は安藤サクラの芝居が全部持ってってますが、やはり子役の二人がすごいですね。
瑛太も2方向の教師をよく演じ分けていました。
それと最初こそ怪物そのもののような校長の存在。
怪物にみせてその実、要所要所で物語を動かしているのが、本当うまい位置付けでした。
3月に亡くなった坂本龍一の音楽も、作ったのは二曲だけなのに全ての曲が本当にフィットしているから驚きます。
そうして迎えた物語の終わり。
それは観客に見えている二人とは別に、やはり違う視点から見えている真実があるのだと信じています。
少なくとも二人は自分達を受け入れてくれる希望を見つけ、そこに向かって走り出していました。力一杯に。
そしてこれがとても美しいんです。
本当に素晴らしい作品でした。

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白波

5.0ひとつでない真実

2023年6月6日
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この物語で眼中に入ってこなかった人々。
それは、教師の見えないところでいじめを働く子供たち。
自分の子供が他人の子供を傷つけていることを知らない親たち。
体罰や虐待があたりまえだと思っている親、教師。
弱いから、不潔だから、勉強も体育もできないから。片親だから。
そんな理由で、感じやすい子供から大切な学校時代を奪い去る人々。
おそらく、「暗い映画だね」のひとことで、あらぬ噂を立てるだけ。
あの子はもともとそういうい子よ、と決めつけるだけ。
感じやすい子供が、自分を見失うことを恐れて、真実から目を背けることを知る由もない。

そんな人々をあえて無視した、是枝監督の功績は大きい。
それぞれの真実を抱えた、感受性の強い母親、教師、子供だけに人格が与えられた。
そのこだわりの演出と坂元裕二の脚本のなにげないひとことに心が揺れる。

孤独な少年二人が共有する、「怪物だーれだ」のゲームは意味深だ。
彼らが考えた怪物に対して、矢継ぎ早に繰り出されるヒント。
だが、ヒントだけでは怪物の正体を当てることはなかなか難しい。
まるで、真実はひとつという言葉をあざ笑うかのように。

みんなが無責任にヒントを出し合えば出し合うほど回答は遠のく。そんな現実。
「誰にでも手に入れられるものを幸せというんだよ」
孫を失くした傷心の校長の、怪物とは真逆の言葉だけが、なぜか回答に一番近いヒントのように思えた。

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ジョー

5.0予告編をいい意味で裏切る素晴らしい作品。音楽も視点も絶妙です。

2023年6月6日
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予告編をいい意味で裏切る素晴らしい作品。音楽も視点も絶妙です。

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ワオ

5.0タイトルなし

2023年6月6日
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ゆっこ

4.5もう一度観る!

2023年6月5日
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泣ける

悲しい

怖い

伏線回収よかった。
それぞれの立場によって捉え方は違う!
また価値観 認識も変わる!
ましてや子供ならば尚更だ。
子供社会に 大人に対して 親に対して。
他の人とは違うことがあれば、なお簡単では無い。

そして 映画を見てる側も捉え方が違うのかも
特にラストシーン。

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えびぷり

5.0なんて美しいんでしょう

2023年6月5日
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泣ける

難しい

幸せ

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一発屋

4.0誰のために怪物になれるのか

2023年6月5日
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泣ける

悲しい

怖い

あまり前情報を入れないで観ようと思っていたのに、クィア・パルム賞受賞で壮絶なネタバレに…
何も知らない状態で観ていたらどの時点で気づいたのか気になるところ。

周りの人が「この人は良い人」と言うからそういう人なのだと思っていたら、めちゃくちゃ嫌な奴だった。人は良くも悪くもその人の側面しか見れないし、どの側面もその人の一部であることに変わりはない。

大切な人や物を守るために、どうでも良い人を切り捨てる。保身のために少しずつ嘘を積み重ねる。

子供は周りをよく見ている。
自分達と少しでも違うところを見つけ攻撃する。大人が思うより事情を察し気を使える。
しかしやはり子供、思慮が足りずホリ先生が可哀想なことに…でも何であの場で飴舐めたんやホリ先生…

お話は、母親視点→先生視点→子供視点と切り替わっていく。普通こういう展開だと最後に全部の視点が合わさって大円団というのが定石だけど子供視点で終わる。
子供達は無事に帰れたのだろうか?
ホリ先生の名誉は挽回されたのか?
いじめはなくなったのか?
気になるところはたくさんあるけど、観たいような、観るのが怖いような。

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梅★

3.0期待以上でも以下でもない

2023年6月5日
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エンドロールに ゆっていーの名前が!どこに?

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トオル

5.0さすがと言う作品です。特に子供たちが素晴らしい。

2023年6月5日
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悲しい

怖い

難しい

本日2回目の鑑賞です。1回目だけではちょっとコメントはできない代物だったので、2回目を見終えたところで一言。というか、一言では言えない作品です。

観る人によって、あるいは観るタイミングや心情によって、特にラストシーンの解釈が全く違ってきます。どのようなラストシーンなのか知りたい方は、是非ご高覧あれ。(全く逆の解釈になるのではないかと思います)。

今最も気になるのは、冒頭のわずか数秒のシーン。あれがどのような意味を持つのか、知りたいので、近々3回目を観ようかと思っています。

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知徳

4.0自分にとっての正義

2023年6月5日
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どの登場人物が怪物なのか。それは視聴者自分の中にも似たようなものがいるのかも。
世間一般で見れば、必ずしも正しいとは限らないけど、それは客観的に見れたらであって、作中のそれぞれの当事者だったら、きっと同じ感情を抱いているかもしれない。
俳優さん皆さんそれぞれ、とても素晴らしかったです。音楽も最高。

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映画感

5.0やられた

2023年6月5日
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北枕寝二

5.0当事者から観た怪物とは

2023年6月5日
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将来に立ちはだかる漠然とした不安、人権意識のない親の優しさ、社会からの価値観の押し付け、初めて感じる衝撃と社会の枠から外れる恐怖、逃げ場のない絶望、、全てが怪物です。
その中で成長していく(いけなかった)物語なのではないでしょうか。

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快晴

4.0怪物の啼き声

2023年6月5日
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uz

3.5えらいことになっています❗

2023年6月5日
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周りで鑑賞者多し
それぞれの観方があり
語り合っています
こんなこと初めて
二回目観ようかな

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たつじ911

4.5是枝監督が撮る日本版ジョーカー

2023年6月5日
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楽しい

怖い

難しい

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ぺこ