怪物のレビュー・感想・評価
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脳がくたびれました
お父さんは他の女の人と温泉に行って死んだ、とか、ホリ先生が親への対応でわざわざ飴を食べていたり、裏庭の猫を殺したと嘘をつく女の子の証言があったり、ホリ先生が学校の屋上から自殺するシーンが出てきたり、
観終わったあとで、あれはなんだったのか、ストーリーに関係のない細工が多く、見る人をわざと惑わせる構成。
その割にはなんの感動も心に残るメッセージ性もなく、そういえばあの火事は誰がやったのか、という謎だけが残って、釈然としないもやもや感。
なんだか、ただ脳が疲れました。
サクラさんの引き込まれる世界観で親子を軸に、
テーマを絞って深みのある展開をして欲しかった。
もう少しだけ笑いが欲しい
素晴らしい監督なのは理解している。
でもラスト、無理矢理前向きに終わらせようとして尻切れになってしまった感は否めない。
大きくは3ブロックで語られる映画だが、1番理解が難しい子供部分がラストになってしまったので致し方ないのかもしれない。二人の子供の冒険的な、スタンドバイミー的な感じだったらまだ良かったような気がするんだけども。ボーイズラブを無理矢理詰め込んでる感じがしたんだよなあ。二人の子供は無茶苦茶上手くて、最初から分かる感じで演じてたと後で分かったけど、私はその辺りが鈍く最初何かしらの障がいだと思って見ていた。
最初の親に感情移入してしまい、色んなことが次々と裏切られていったけども見ていて
辛い部分が多く、もう少し笑いというか救いが欲しかった。親の立場で見てしまったので
ラストの子供部分、親に会って終わって欲しかったな。
Stand by me?!
芥川の藪の中、黒沢の羅生門のフォーマットを取りつつも、是枝版「スタンドバイミー」として鑑賞しました。廃線の秘密基地が大事な舞台になっている所からも。ただ個人的には、ラストが現実であって欲しいのですが…坂元さんの脚本のホントは分からずじまい(藪の中)です。
それにしても、瑛太が演じるホリ先生が気の毒過ぎます。校長先生(田中裕子)、湊くんの母(安藤サクラ)、星川くんの父(中村獅童)は何をかいわんや、みんなが「怪物」を抱えていて、怖すぎます。観ていた我々も⁈
一つのシーンを違う人物の視点で何度も追う群像劇作品
予告ではスリラー作品かのような仰々しい演出がなされているが本編はスタンダードな邦画でした。
概要は地方都市で起こった交通事故、ビル火災、虐待、LGBTQ問題、小学校内でのいじめ、教師の体罰、暴言それらに付随する社会の問題を複数の登場人物の視点で描く群像劇作品で、そしてその問題に関わった人間たちは皆怪物なのでは?という問題提起がこの作品が描きたいことでタイトルなのだと私は感じました。少し作品に意味深さを持たせる為に怪物や豚の脳などキャッチーな言葉を出しすぎな感はありますが…。
それにこれまでの是枝監督作より登場人物の誇張表現がすごく特に学校関係者が喜劇かと思う程おバカに演じられていたり、視聴者をミスリードさせる為か登場人物の心象風景を描こうとしたのかは分かりませんが、あれ?前に出たこのシーンでこの人こんな芝居してたかな?というぐらいにこのシーンで描きたい方向に持っていく為に誇張をした芝居を行われていて、なるほどだからこの時にこんな発言をしていたのか!!という驚きがあまり得られない結果になっていて少し残念でした。
今までの作品では感じなかった芝居のご都合主義感がぽつぽつ感じられたのは残念でしたがそれでも子役の二人は素晴らしい芝居でした。この二人だけでも見る価値はあると思います。
私もあなたも怪物です。
是枝監督の作品で一番よく思う感想は『感想がない』こと。以前、監督が小説家を目指してた云々の記事を見て、だから脚本も純文学系なのか…と妙に納得した記憶が。
純文学系を映像に落とし込むと、やはり少し物足りなさを感じる気もする。
しかしこの作品はエンタメ要素を充分に盛り込み、尚且つミステリー要素も含む内容なので、非常に興味深く鑑賞した。
エンタメ要素が強いのでラストは想定内。
だけど万引き〜より私は好きです。
誰しもが自分が怪物だなんて思っていない。
あのゲームのように。
気付きを与え意表を突く、素晴らしい作品でした。
子役の2人から目が離せない
元々ずっとファンだった是枝監督と坂元さんの映画で、公開を楽しみにしていた作品です。子役の2人がすごいです。この2人の映画だなと思いました。映像と音楽の美しさ、子役の2人の演技に夢中なりながら圧倒言う間に時間が経っていきました。始めは、誰が怪物なのか探しながら観ていたけれど、途中からそんな風にこの映画を観ていた自分の浅はかな考えに気付かされます。
坂元作品に常連の永山瑛太さんと田中裕子さんがとても良かった。特に田中裕子さんの存在感には圧倒され、ホルンを吹きながら言ったセリフが心に残っています。
物事の見え方
ホラを吹く
何の前知識もなく見に行きました。
同じ時間帯を3つの視点で描かれています。最初20分くらいまで、イライラフラストレーションがたまるようなシーンが続きますが、2つ目の視点で意味が回収され、そういうことかと納得させられます。
なんか羅生門的な感じでした。
そして、「怪物だーれだ」
そこを気にしながら見てると全体が見れないと思います。途中のシーンで、何度かあれっこの映画マイノリティがテーマなんだと気づき、安藤サクラがこの字ミラー文字になってるよと指摘したところでそーなんだとなりました。最後の方でホリ先生が作文の回文を見つけたところでうまい付箋だなと思いました。
田中裕子演じる校長が不気味でした。結局唯一まともなのは、ホリ先生だけだったのかな
それが落ちかなと思いました。
最後がいかようにも取れる終わり方で、友人と意見が割れましたが人それぞれでいいのではないでしょうか。
監督は、相変わらず子供を撮るのがうまい、それにも増して先生演じる永山瑛太、中村獅童がいいです(彼が子供について先生へ放つ一言がその後に大きく結びついていくんだなと私は思っています)父親として受け入れられない、異性に興味を持ってもらいたいという思いを少ない出演シーンで見事に表していたのではないでしょうか。
再度見ると色々気がついてさらに面白いかもと思いしばらくしたら再見します。
怪物だーれだ
凄い。重圧感、纏っている雰囲気、あの世界観。映画館に実際に観に行くべき映画です。
前半では先生が完全な悪として映っていたが、実際はそうではなかった、というか真逆だった。等
人物による捉え方の違いをそれぞれの視点で上手く画かれており見ている側も驚きがあった。
怪物とは誰なのか。これは登場人物によっても、観る人によっても違った印象に残ると思う。
となりの怪物くん
見ごたえがあった。最初から最後まで。
怪物のオールスター。
保身や嘘、自分の子(自分)以外には言葉の暴力をまき散らす事を何とも思わない自己チュー母親、人の不幸しか楽しみが無い人間による噂話、心が無い彼女、イジメ、汚い女子児童、言わずもがな歌舞伎役者。細かい所まで余すことなく怪物。
でも、きちんと作品になっている。
誰の言葉を信じるか、各々の主観、都合で善が悪になり、悪が善になる。
誰も他人の事を考えていない。
強いて言えば、担任の先生だけは根が善人・・
が、日本独自のジェンダー差別的な発言だけが目に付く。海外には存在しない言葉だからね。
前半の学校と母親のやり取りはもはやコメディ。
大真面目な映画だという事が分かっているから笑いはこみ上げてこないが、
コメディ映画という看板だったら笑っていたと思う。
子役二人の演技が兎に角素晴らしい。
二人の演技はこの作品の成否を分ける要だと思うが、見事に作品のレベルを1ランク上げていると思う。
演技の事はよく分からないけども(´_ゝ`)
迷ったけど見て良かった。
車の動画。 前の車に習えでどんどん崖から落ちていく動画を思い出した...
建前は別にして自分ごとになると、LGBTも含め先入観や偏見に満ち溢れ真実を重視しない私達のあり方・考え方にNOを突きつけた凄い日本映画
坂元裕二 脚本・是枝裕和 監督による2023年製作(125分)の日本映画。
配給:東宝、ギャガ。
母親(安藤サクラ)とは異なる新たな視点による映像が積み重ねられ、その度に新たな事実が浮かび上がり、コノ映画凄い!面白い!と思いながら見ていた。
そして、最初怪物に見えていた先生方(田中裕子、永山瑛太)が、実は教育熱心な先生方であることが分かってくる。同時に、ただ子供のことを思って一生懸命活動している母親が、学校側(例えば教頭先生の角田晃広)からはモンスター・ペアレントと見えてしまうことにも気が付かされる。
父親(中村獅童)からLGBTであるため、ブタの脳が入っているとモンスター扱いされている依里(柊木陽太)も、猫死体に関わってる様で観客視点からも不気味で怪物の様にも見える。私自身も、あのビル火災は彼の放火かと思ってしまった。湊(黒川想矢)も親に先生から暴言や暴力を言われたと嘘をつき、依里を虐めるとんでもない子供に思えてしまう。
しかし、依里は猫を殺していない様で丁重に火葬してあげただけが真実の様だし、かなり近い距離のところに居てチャッカマンは持っていたが、放火をした証拠的映像は無い。湊が依里を虐めている様に見えたのは彼を守ろうとした流れだし、暴力は偶然に顔に先生の腕が当たってしまっただけだし、嘘をついたのも、好意を覚えてる依里が父親から言われたことが頭に強く残っていて、LGBTを自覚し始めた彼が受けた言葉を自分ごとと感じたための様。
結局、怪物はこの映画では、何処にもいない。あいつもこいつもそう見えるのは、真実をしっかりと見ようとしない、先入観を持って疑おうともしない、そして直接聞いたり調べようともしない人達が、頭の中に作ってしまう妄想。それを、放火犯認定してしまった自分も含めてだが、貴方もそうでは無いですか?と、この映画を見ている観客一人一人に突きつけてくる、なかなかに挑発的な映画でもあった。ウーン、凄い脚本だ。
自分は、校長先生(田中裕子)が本当は孫を車で轢いたとの噂話を、当初信じてしまった。しかし、スーパーで足をかけたのは子供の将来を真剣に考えて危ないよとのメッセージを送ったとの解釈は可能だし、机の上には孫の写真が目立ったかたちで飾られていて人間心理的には轢いていない様に思われる。そして、実際の加害者と認定された夫との面談時の会話では、普通の老夫婦の会話の様で、田中が夫に庇ってもらったといった負い目は何処にも見られなかった。これも結局、噂話で凝り固まった先入観でものを見ていないですか?という映画製作者たちが観客に仕掛けてきた罠と思えた。
子役二人(柊木陽太と黒川想矢)のナチュラルな演技は、素晴らしかった。演技や演出を全く感じさせない是枝監督の匠の技は、今回も本当に素晴らしかった。そして、2人の秘密基地であるトンネル先の廃電車、オープンセットとして製作(美術三ツ松けいこ、セットデザイン徐賢先)されたらしいが、子ども時代にこんな場所あったらと憧れる様な感じで、その造形はとても良かった。そして何より、そこで戯れあい、はしゃぐ二人が何とも初々しかった。
嵐の日、二人は秘密基地の廃電車の中に閉じ込められる。土砂崩れのため電車も横転したが、彼らは無事に脱出。嵐が過ぎ去った後、彼らは眩いばかりの陽光が降り注ぐ中、線路に向かって笑いながら新緑の中を走って行く。楽しそうに走っていく二人からは覚悟を決めた様な突き抜けた幸福感が溢れていた様に思えた。その二人を捉えるカメラワーク(撮影は近藤龍人)が、坂本龍一の遺作となった控えめなピアノ音楽と共に、何とも心地よかった。
彼らはきっと、大変なこともあるのだろうが、力強く生きていくのだろう(あまりに明るい映像で、一部に天国説が唱えられているが、死亡を示唆する映像は無く、それは違うと判断出来る)。
とても良く出来たミステリー映画様のかたちで、建前は別にして自分ごとになると、LGBTも含め先入観や偏見に満ち溢れ、真実を重視しないに私達のあり方・考え方にNOを突きつけた凄い日本映画を、まさに今見ることが出来たことに大きな感動を覚えている。
監督是枝裕和、脚本坂元裕二、製作市川南、 依田巽 、大多亮、 潮田一、 是枝裕和、エグゼクティブプロデューサー臼井央、企画川村元気 、山田兼司、プロデュース川村元気、 山田兼司、プロデューサー伴瀬萌 、伊藤太一 、田口聖、ラインプロデューサー渡辺栄二、撮影近藤龍人、照明尾下栄治、録音冨田和彦、音響効果岡瀬晶彦、美術三ツ松けいこ、セットデザイン徐賢先、装飾佐原敦史、 山本信毅、衣装デザイン黒澤和子、衣装伊藤美恵子、ヘアメイク
酒井夢月、音楽坂本龍一、キャスティング田端利江、スクリプタ−押田智子、助監督森本晶一、制作担当後藤一郎。
出演
安藤サクラ早織、永山瑛太保利、黒川想矢湊、柊木陽太依里、高畑充希広奈、角田晃広正田、中村獅童清高、田中裕子伏見。
面白いけど
怪物だぁーれだ
みんなの中に多かれ少なかれ怪物はいるってことですかね。
ストーリーは最初母目線で、先生目線、子供目線で同じ時間を繰り返し進む事で誰にでも怪物が潜んでるっていいたかったのか
でも、あの終わり方は誰も救われてない。悲しい。
怪物って?結局どうなった?
前半最高/後半部分、重いです。気合と根性を備えてから観てください
①前半
1 お母さん目線
2 先生目線
で同じ場面を描き
目線によって
これほどまでにも
同一事実の印象が変わるのかあ
と驚かされた映画でした
この点だけで
エンターテイメント作品として
完成していた気がします
私の個人的な意見として
これだけで良かった…
欲を言えば
前半の流れそのままに
例えば
3 校長先生目線
4 中村獅童目線
ではどのように見えてくるのか
その後そのまま
怪物は誰?
という問いかけで終わる
という単純な映画を
観たかった気がします
②後半
主人公達の性への目覚めにより
前半の様々な不可解現象の回収していく様は
見事でした
ただし
ストーリーが少し重過ぎました
テーマとして
その部分は入れる必要があったのかなあ…
別の機会でも良かったのではないかなあ
と個人的に勝手に思ってしまいました
③総じて私感
本作品は
二つ分の映画のパワーが
注ぎ込まれている分
非常にズッシリ重い作品に仕上がってます
観る前に
十分に気合と根性を備えてから挑むことを
オススメします
単に学校は
目線によって
これほどまでに異なる環境なんですよ
というライトな映画を期待してると
胸やけおこします
私的には
前半の気持ちを抱えたまま
映画館を後にしたかったです
もやもや
みんなにとってのシアワセ、って?
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