劇場公開日 2023年6月2日

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怪物のレビュー・感想・評価

全996件中、421~440件目を表示

4.5怪物は自分たちだった

2023年6月22日
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鑑賞方法:映画館

まず、是枝監督の作品はやはり面白い。
それから田中裕子さんの実力がすごい。
少しの動きとわずかな表情だけで憎らしく思えたり、苦しさを飲み込んでいるんだなと思わせる。
社会問題を提起する作品だけれど、サスペンス要素が軸となり、交錯した3者の視点で展開する。終始引き込まれて見ごたえがあった。

何が「怪物」であるかという認識は、個人の立場によって大きく異なる。母親であれば学校であったり、教員にとってはモンスターペアレンツだったり。しかし、最終的に私たち自身、つまり「世間」こそが怪物なのではないか。他人の過ちを糾弾し過剰に攻撃を仕掛ける社会が。

このような「怪物」から自身の社会的立場を守るため、教師たちは必死になる。彼らは身を守ろうとするあまり、自らも怪物と化し、その行動はエスカレートしていくのだ。
皆が自分を守るために権力に屈したり、忖度によって嘘をついたりするようになる。
子供の世界であっても同様で、影響力のある側に付くことも、見ない振りをしたり、間違っていると思っていても抗わない術を既に身につけている。

息子に依存する母親、嘘の自供をしてしまう教師、みな自分自身が怪物になっているとは気付かず、むしろ被害者だと思い込み続けている。

子どもたちを犠牲にしてしまったのは、他ならぬ大人たち自身だったのではないか。
人を傷つけ、犠牲にし、怪物と化した自身の行動が。
大人たちも罪悪感を抱え苦悩していたという事実が、せめてもの救いと言えるだろう。

根源は人間の弱さにある。この弱さが保身へと走り、結果として世間の目という形で人を罰する怪物となるのだ。多くの人が、寛容さを失った今の世の中を異様に感じながらも、その流れにただ身を任せている。自分の手を汚していないようでいて、知らず知らず加害者になっているのかもしれない。

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saiko *

3.0結局の処、み~んな「怪物」!!ラストも「皆さん、どうお感じに?」と視聴者に託すみたいな!?

2023年6月22日
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鑑賞方法:映画館

笑える

興奮

難しい

2023年 「野呂佳代」演員、「西野未姫」演員、AKB02作品。

「野呂」は番宣番組にも出ていたから出ているのは判っていた(でも端役!)が、「西野未姫」が出て居たのには驚いた!出て居るといっても劇中に写るTV番組の出演者として!在り物の番組なら「出演者」にはならないだろうが、エンドロールに名前が載っていたので劇中番組をわざわざ作った様!

弟が世の中を騒がせて居るので、チョット「此処の家族は・・・!?」と思って仕舞った・・・!?

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チェンターテイナー元締

4.5あとから効いてくる

2023年6月22日
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知的

鑑賞中や鑑賞直後より、自分の中で咀嚼したり人と話すことで効いてくる感じがしました。鑑賞前は事前情報を入れないようにしていたので、2〜3日はインタビュー記事を読んだり、ふとした時にこの映画のことを考えていた気がします。
大人キャストの方がお芝居が上手なのはもちろんですが、湊と依里の子役の方も坂本裕二さん脚本のセリフをすごく自然にお芝居されていて、是枝監督と坂本裕二さんのコラボさすがだなと感じました。
上映中にもう一度見に行きたいし、パンフレットも買って世界館に浸りたいなと思います。

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へなそうる

4.5今までとは毛色の違う是枝作品。

2023年6月22日
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怖い

知的

難しい

今までの是枝監作品と言えば、脚本から編集まで全て自己完結。何気ない日常を切りとったような静かな画がスクリーンに映し出されていた。が、今回の脚本は坂元裕二さん。一つの事柄を立場の違う人たちが多方向から見ることで、感じ方や受け取り方が全く違ってくることの怖さ。そして、誰もが怪物(モンスター)になりうるし、善と悪を単純に線引きも出来ないことが上手く描かれていた。田中裕子演じる小学校校長の能面のよう表情の不気味さに気持ちがザワザワした。無表情の中にも喜怒哀楽を表現しているところが流石と思った。子どもたちには子供たちの、親には親の、そして学校には学校の立場から見えるものや感じることが有って、何が正解で間違いなのか?これって普段の生活の中でも有ることで、一方的な見方考え方に警告を出していてくれているのか?と思ったりもした。

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しのぶ

4.5LGBTQ映画とは思わないで見て

2023年6月22日
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怖い

知的

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TAICHI

4.5懐かしい。日本版スタンドバイミーのような

2023年6月22日
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ハンバーグ

4.0ホルンの音色が悲しく聞こえる

2023年6月22日
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物語をそれぞれの視点から作り上げていくと、本当はこうだった。と、見方がどんどん自分の中で変わっていく。
これは、本当にいじめなのか?暴力なのか?

親の視点から見ると、怪物は教師。
教師の視点から見ると、子供も親も怪物。
子供の視点から見ると………
私の視点から見ると、嘘が怪物を作り出す? 言葉にまとめられない…が、本当の感想。

「お父さんみたいになれなくてごめんね」の本当の意味が分かった時の衝撃が、涙になる。
2人がクリーンな緑の中で走り回る姿を見て、じわじわと涙になる。
2人には2人にしか分からないことがあり、2人のこの時間を壊さないで…と願い、観終わった。

やはり、この映画はスゴい。
そして、スゴい演技力です。

田中裕子さんが、ホルン片手に語った言葉とシーンがとても心に残りました。

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くろすけ

4.5本当の怪物は…

2023年6月22日
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かえるパン

3.5やっぱり最後・・・。

2023年6月22日
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悲しい

知的

難しい

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もとちゃん

3.0噂や憶測の醜さ

2023年6月22日
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誰しもが人から聞いた噂や自分の憶測で人を貶めてしまう。観ている分には実に醜さしか感じられないのだが、恐らく自分も同じようなことを日常やっているに違いない。真実なんて、誰にもきっとわからないんだろうな。それにしても、生徒の虐待疑惑で教師が追い込まれるのだが、ちょっと不自然な感じも。結末は、切なさだけが漂う。というか、ちょっとやりすぎな感も。振り返ると終盤だけでなく、ストーリーを通じて毒饅頭をばら撒き過ぎではないか。ギミックに溺れている。

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Geki

5.0伏線

2023年6月22日
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伏線回収されすぎて爽快感さえある

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tetla

4.5極上のサスペンス

2023年6月21日
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是枝裕和が坂元裕二の脚本で映画を撮る…と、聞いただけで期待感が上がった本作。
やはり、坂元裕二の作劇は見事で、教師による行き過ぎた指導、学校内のいじめ、組織的隠蔽という社会問題を材料にすることで観客を巧みに惑わせる。だがしかし、これは歴としたサスペンスだ。

是枝監督の子供への演出は相変わらず上手い。
それに応えた黒川想矢くん、柊木陽太くんの二人が素晴らしい。
そして、本作もまた安藤サクラである。一人息子を全身で愛し全力で守ろうとする、夫と死別したシングルマザーを自然体で演じてリアルだ。どんな監督の下でも説得力のあるパフォーマンスを見せる安藤サクラではあるが、是枝監督こそ最も相性が良いのではなかろうか。
そこに永山瑛太、田中裕子という坂元裕二馴染みの役者が加わって実力を発揮している。

坂元裕二という脚本家に初めて衝撃を受けたのは、テレビドラマ「わたしたちの教科書」だった。学校を守ること(=学校という制度を守ること)が最大の正義だと考える女性校長の存在が、このドラマと本作で共通している。

同じ事象でも視点によって見えない事実があることを描いている点においても、「わたしたち…」に共通するように思う。
対立側の視点で再現することで種明かしする構成はサスペンスでは珍しくないが、本作はそれを“羅生門効果”で見せていく。
また、種を明かした後の解釈を観る側に背負わせるところも「わたしたち…」に通じ、これは是枝作品全般にも通じるものだろう。

少年はなぜ、教師を貶めるような言動をしたのか。
少女はなぜ、少年のことで教師に嘘をついたのか。
子供たちはなぜ、目の前で起きた事実をそのまま教師に伝えることができなかったのか。
校長はなぜ、一人の教師に全てを背負わせることができたのか。
同僚教師たちはなぜ、追いつめられた教師を助けられなかったのか。
虐待親父はなぜ、息子のことを恐ろしいと言ったのか。
教師はなぜ、たったひとつの作文で二人の少年の関係に気づけたのか。

疑問は謎のまま、このテクニカルなサスペンス映画の仕掛けを純粋に楽しみたい。
実にお見事な映画だ。

永山瑛太の二面性の描きかた、少年たちの同性愛を匂わせたところにやり過ぎ感があり、☆0.5減点。

エンディングの後、母安藤サクラはどこまで真実を理解するに至るのだろうか…。

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kazz

4.5子役が瑞々しい

2023年6月21日
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ひろ

4.0学校の管理職が怪物

2023年6月21日
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あの火事からそれぞれの登場人物の視点で語られる物語の真実。どんどん謎が解明されていく展開が良かった。しかも、その謎もなんとも切ない。

先生の人間性や自殺の描写などがうまいミスリードを誘っている。

学校の校長教頭など管理職の対応がとても良くない。
あと、担任もあれだけ派手ないじめがおきていたらさすがに気付きそうだが。もしかしたら見て見ぬふりをしていたところもあったのかもしれない。
いずれにせよ、学校の保身に走った管理職たちが1番の怪物と言っていいのではないか。
クラスの子供たちや、学校の先生たちなど、個人だけでなく、複数人になればなるほど怪物になっていくのかも。

子どもには子どもだけの世界がある。2人の関係性は恋愛とも言い難い何か特別な関係性だったと思う。

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ABCD

4.0答え合わせがしたい。

2023年6月21日
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色んな視点から描かれていて、立場によって見え方が変わってくる。ただ視点からも現代特有の言葉の不足だったり、色んな欠陥を感じた。
友人と一緒に見たが、解釈のズレが…笑
もっと多くの人と語らいたくなりました。

坂本龍一さんのご冥福をお祈りいたします。
音を聴くのも楽しみの一つだったからそれも良かった!!

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shirokumasan

3.5無いことも描く事の是非

2023年6月21日
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mrkc7

5.0当たり前の幸せって、、?

2023年6月21日
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はま

4.0いい作品

2023年6月21日
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よく考えられたストーリーで、勘違いというか、ちょっと前に観た洋画デスパレート.ランを少し思い出した。さすが脚本賞を受賞しただけはあって良作。ただ、面白いかどうかと言えばあまり面白くない。終わり方も好きではない。

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よっしーな

5.0自身の小学生時代を

2023年6月21日
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泣ける

悲しい

難しい

自分自身の小学生時代を思い出させられました。
まさに小学生の自分は湊くんでした。
それれだけにラストはつらかった。。。

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おひるね

5.0日本語字幕つきで鑑賞。 全く予備知識なしにまっさらな頭で見ると先ず...

2023年6月21日
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怖い

難しい

日本語字幕つきで鑑賞。
全く予備知識なしにまっさらな頭で見ると先ず自分の中で登場人物それぞれの立ち位置と役割を予想しながら観ることになり、目線が変われば対面する相手に対する印象も変わる。
無意識のうちにステレオ化された人物像に当て嵌めレッテルを貼っている事に気付かされた。

全体的に心理描写がしんどくて、いつ誰が自暴自棄になってしまわないか。そのまま屋上から飛び降りてしまわないか。
秘密基地の中で土砂に巻き込まれてしまわないか。
重苦しくハラハラする中で少年たちのやりとりが切なく美しいと感じた。

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えつポン