「今まで是枝監督のは「万引き家族」「誰も知らない」等、見ていてげっそ...」怪物 M.Ooiさんの映画レビュー(感想・評価)
今まで是枝監督のは「万引き家族」「誰も知らない」等、見ていてげっそ...
今まで是枝監督のは「万引き家族」「誰も知らない」等、見ていてげっそりくるような家庭環境の物語だったのと、怪物というタイトルに苦手なホラーミステリーを予想してしまったので、すっかり遠ざけてしまっていた。ここ数日の評判の良さに、どうも違うぞということで鑑賞した。
相変わらず社会的マイノリティの子供たちを主人公にしているが、今までのとはテイストが若干異なって、おお?と思った。小学校のいじめを扱っているからかもしれない。
自分の小学生時代は、田舎の里山で、集落と集落の間にはおそらく集落に受け入れてもらえなかったであろう家があり、そこから通ってくる同級生がいた。その一方でできたばかりの新興住宅から通ってくる同級生もいた。当然学校内に格差というか分断というか壁が作られていたし、からかいといういじめも存在した。
この映画をみている間中、胸を締め付けられる感覚にとらわれていたが、おそらく当時のいろいろな事柄が思い出されたからかもしれない。
怪物というのは、臭い物には蓋をしてしまおうとする日本の社会そのものなのかもしれない。
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