水は海に向かって流れるのレビュー・感想・評価
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ゆるり〜とした気分で観れた 🐈⬛…
夜の雨に濡れる小さな駅。
色とりどりの傘がポンポンと開き帰路へと散る。
鮮やかなジェリービーンズを思い出すそのポップさに反して、不安気な表情の直達を初対面の榊さんが無愛想に迎えに来る。
シェアハウスの明るく個性的な住人の様子。
榊さんがガサガサと大胆に料理する姿。
直達のピュアでちょっと鈍感めな雰囲気。
はずむように漂う高校生達が放つ甘酸っぱさ。
なんだかおもしろそうな要素が、榊さんの無機質に調整された固い表情と並行したまま物語は進む。
榊さんの過去を知らずに戸惑う直達は、そこに自分にも関わる接点があることに気づく。
榊さんを助けたい気持ちは、彼に少し背伸びをさせるのだが、そこには届きそうで届かない絶妙な距離を感じながらの淡い気持ちも絡んでくる。
直達のまだ青っぽい空気は、一生懸命なあまりに空回りも起こすのだが、なんとか漕ぎ着いた海辺の朝のシーン。
まっすぐな気持ちが榊さんの背中を押し、封印していたものが解かれたことを波打ち際の笑顔が穏やかに語る。
ほどなくして引越しを決めた榊さん。
聞きつけた直達が教室から抜け出しあわてて走ってくる川べり。
ぽつぽつ降り出した雨が、ダンボールの即席傘の下の2人を近づけたときの明るくやさしい画面の色合いが、自然なそれぞれの今の気持ちをあらわしているようにみえた。
さて、と。
2人のその後は観客に委ねられるのだが…
水の流れのように榊さんはやはりそこから旅立ち、
水の流れのように直達もまたひとつその別れを越えていくのだろうなぁーと私は感じた。
自然に、自然に。
まるで水が海に向かって流れるように。
親の都合に翻弄され愛に対して臆病になった心が、ある巡り合いにより立て直しのきっかけをもらう。
人がかかわりながら生きること、人生の瑞々しい季節を豊かに感じるストーリー。
すずさん演じる榊さんの影の表情に引き締められ、光の表情にやわらぎながら、だんだんとゆるやかな気持ちになるだろう。
綺麗な映画に感じた
一歩間違えると汚い話になってしまいそうなストーリーだけど、綺麗な映画でした。
原作はよう知らんけど、前田監督、脚本の大島さんは綺麗な映画が得意な印象なので、その手腕もあるのかな。
映画の冒頭、広瀬さん演じる榊はまるで怒っているかの様な、明るさの無い表情なの。
この時点で、この映画は榊の笑顔を見るのが目的になっちゃうんですよ。
そして、わりと早い段階で榊と直達の関係の秘密が明かされるんです。
ここからは、二人の笑顔が見たくなるんですよね。
だけどね、當真さん演じる楓が健気で可愛らしいのですよ。
「二人の秘密なくなっちゃった」のところなんて、かわいいのなんのって。
これはもう、楓を応援したくなっちゃいますよ。
二人の笑顔は見たいけど、楓の事も応援したい。
中盤以降は、何とか丸く収めて欲しいって思いながら観てました。
終盤の朝の海のシーン、榊と直達の笑顔が凄く良いんです。
ここで終わるかなと思ったんですが、続きが有って良かった。
何故良かったかと言うと、楓の笑顔が見られたから。
教室で直達を見送った後の楓の表情が凄く良いの。
たとえ実らなくても、楓にとってとても素敵な恋だったんだろうなと思わせてくれる笑顔だったの。
そして、最後もいろんな可能性を想像できる所で切ってくれた。
私にとっては、凄く良い終わり方でしたよ。
終わり方も好みだったから、余計に綺麗な映画に感じたかもしれません。
この映画の撮影、『きまじめ楽隊のぼんやり戦争』も撮影した方なんですね。
他の撮影作品も観てみたくなりました。
「みつけてくれてありがとう」
原作未読だったが、観賞前に1巻のみ漫画サイトで無料だったので読済
漫画ではホンワカしたルックと話の奥深さに心を掴まれる読後感である
しかし一番の今作中の興味は"広瀬すず"その人である 映像での青みがかった結膜部分と黒く澄んだ黒目、彫刻のような横顔は、今作に於いて余すところ無く映されている スクリーン映えする俳優の中でも№1と言っても過言ではないと思う キャラクターとしても不機嫌さをあれ程演技してもまるで堪えない程の重装備のスペックにこれ又頭が下がる 彼女はテレビドラマでは本当に宝の持ち腐れになるのだから、このまま銀幕のスターで居続けて欲しいと願うばかりである
ストーリー展開は、フィクションならではのきっかけの偶然さと、その偶然が故に爆発的な化学反応が起るプロットである 原作からはそこまで逸脱していないみたいで、ラストの相違確認はしていない どっちにしようかのところでの心情でフィニッシュといった感じであった その後の方向は観客への委ねで、スピッツの曲が流れる組立てである
やはりキモは、不服で不遜である美貌の同居人の謎の解明が、自分の家族も絡んだ"崩壊"の経験に基づいたものであったということ そして成長が止まってしまった時間を巻き戻すべく、ケリをつけるため再び母親と対峙する 自分の父親、相手の母親双方から、金を請求することで(慰謝料ではなく、相手がダメージを可視化する手段)双方に落とし前をもたらすという方法は不思議と説得感を抱かせる話である 立ち止まったままでは心が壊れてしまう現時点を、遺恨は遺恨としてケリをつけて前に進もうとする出口への模索を描いた作りに落ち着く
簡単に二人が境遇の狭似に依り、恋愛に陥るかどうかは分らない 少なくとも女性は未だ未だ時間と経験が必要であろう 時間が感覚や精神を摩耗していき、若い頃の尖った潔癖は禿びていく ストレス発散である大量の調理や、一点豪華主義の食材でのアンマッチな味付が、若気の至りだったと懐かしく思える時には、心のウロはポロポロ落ちていることだろう 誰かから訊いた話だと、どんなに許せないことも50年経つとその感情が忘れるとのこと 意固地な程の純粋さを信じる若さは羨ましいし、そして雑味が加わる不純も又人生をまろやかにする
と、入力してみて、そんな表層的な事、本当にテーマにしたかったのか、そんな簡単な内容だったのか、偶然性が引き起こす人生の機微を暗示する話なのか、すこし不安を抱く 高級食材を使った牛丼や、うで卵、カレーに生卵投入、そして猫の演技の秀逸さ・・・ もしかして今作は料理&猫映画を制作したかったのでは?・・・
追記
原作のリスクをきちんと回避した制作陣に賛辞を贈りたい
26才OLと高校一年生男子の或る意味運命的な出会いと心の通い、そして結ばれる愛情 ポリコレ的にはまずアウトなプロットであろう それは法律的にだから・・・ でもだからといって心に灯った思いを無理矢理消すことは無理なのも人間である それは倫理的にとは真逆の心情 本来ならば制作陣も引越し先のベランダでのあの行動を映像化したかったのかもしれないと妄想が過ぎる でも、そこは「ばっかじゃないの?」で収束させた それは、もし続きを知りたければ原作読んで下さいという招待状だったかもしれない
興味深いアプローチであること、これは今作の特徴をきちんと踏まえた流れである
偶然すぎるやろ 映画だけど
親同士がW不倫した子供同士が10年後シェアハウスで同居することとなりその葛藤を抱えながらお互い意識していくというお話
偶然すぎるやろ。狭い狭い世界の話やなぁ
しかもそれを知った子供が直接親に問い詰めもしない。でも怒ってるってどういうこと?
偶然寝とった男と寝とられた男がシェアハウスを訪ねるのに出会ってしまう。偶然すぎるやろ
そのため恋愛をしないと誓った女性が最後に告白される
ばっかじゃない?このことばを言わせるためだけの長いふりだったなぁ
特にこれといった印象も感動もなく終了です。
広瀬すずさんも大人になったね
お酒の飲み方が上手くなった
夏目雅子路線でちょっと汚れた役もそろそろやって欲しいな。
當真あみの走る姿はカッコよかった
高校に入学した直達は、通学のため叔父・茂道の家に居候することになった。しかし、連れてこられたのはシェアハウスで、親に内緒で会社を辞めマンガ家になっていた茂道叔父さん、会社員の榊さん、女装の占い師・颯さん、海外を放浪する大学教授・成瀬さん、と変わった住人たちとの共同生活が始まった。いつも不機嫌そうで、恋をしないと言う榊さんに恋心を抱くようになった直達だったが、榊さんとは過去に不倫絡みの因縁があった。さてどうなる、という話。
こんな偶然、有るかなぁ、なんて思いながら、観てたが、なかなか面白かった。
榊さん役の広瀬すずはさすがで、喜怒哀楽が素晴らしくて、腕相撲した時の笑顔は最高だった。
直達役の大西利空もボーッとしてるようで、内に秘めた思いを堪えてる演技が良かった。直達の同級生で颯の妹役の當真あみは走る姿がカッコよくて、可愛かった。
フワッとしてて面白い
一見重くなりがちなテーマになりそうだけどそんな時にクスッと笑えるシーンがあったりとフワッとしてる感じが良かった。
悪い人が出てこないところも楽しく見れた。
広瀬すずファンとしても素晴らしい演技が見れて大満足でした(^^)
広瀬すずの魅力が満載
別に大ファンというわけではないですが
広瀬すずの旬な瞬間をフィルムを通して観ているだけでも、感動します
広瀬すずが、テレビの番宣で、恋愛映画じゃなくヒューマン系みたいなことを言っていたので
高校生の同じ傷みを持つ彼とは
歳も10個離れてるし
まさか
恋愛には発展しないって
言っていたので
安心して観てましたが
だんだん
あれあれ
まさか
あー
でしたね
いつの間にか大ファンになってました
いろんなことに疲れた(嫌になった)時に見たいと思える作品‼︎
•まず家の雰囲気がすごい好き!トーテムポール欲しくなる笑
•榊さんが無愛想(不機嫌)なのに直達に優しくしてるの良い。
•直達の料理の褒め方下手すぎ笑カレーに生卵入れるのやってみたいと思った!ポトラッチ丼も作ろうと思う!あと、ゆで卵食べたいのとお酒も飲みたい!
•ゆで卵食べるのちょっと張り合ってるシーンにやけてしまった笑
•直達が怒るのめんどくさくなって自分は冷たい人間だというシーン、榊さんの「冷たいんじゃなくて冷静なんだよ。そういう人は、世の中に必要なんだよ。だから救われてる」に自分も直達みたいに急にめんどくさくなってどうでもよくなる時があるからすごい心にきた。
•榊さんの「怒らないのは許してるのと一緒」は心に残ってる。
•榊さんの母親の新しい家族の子が物を投げつけ悪役にされるシーンは心がギュッとなった、、、
•榊さんの母親反省してるようには見えない、こういう人は直達みたいにどうでも良くなるのが一番だと思う。カツアゲはスカッとしたけど笑
•同級生である楓の直達との(好きな人との)距離感がすごい良い。
•榊さんがストレスが溜まるとスロットだったり料理を作りすぎちゃったりするのすごい面白い!
•母親が悪いのに榊さんが酷いこと言ったから帰ってこないと思ってるの良い人すぎるよと思った。
•ダブル不倫で、直達が怒りを抑えて榊さんの為に我慢してたのを知った時のシーンも良かった。
•「自分をちゃんとした人間だと思いたい」と言葉に共感したが、直達の「自分のことばかり」でギクッてなった。
•謝罪を受け入れることで罪悪感を減らすのは許せないというのはめっちゃわかる。
•海でのシーンもbgm含めてすごい好きだった!
•広瀬すずのファンになりました!
めっちゃ余韻に浸ってる。今日の夜は牛肉にかぶりついた笑
2023年9月9日2回目の視聴
プライムビデオで配信開始したので視聴!
原作の漫画も読んだ!
ポトラッチ丼やカレーに卵入れたりして食べた!めっちゃ美味かった!スロットも経験した笑
•人が謝ってくるのを対応するの面倒に思う時があるけど、これ見たらいいんだと思える、、
2024年5月12日3回目の視聴
ブレスミー笑
•定期的に見たくなる映画!
•見るたびにキュンキュン以外に何か不思議な気持ちになる、、
ときめきpart1
「リトル・マーメイド」からの続けての鑑賞。予告を観る感じ、甘酸っぱい恋の話かなーとザックリした感じで鑑賞。
やーこれは一本取られました。可愛くて可愛くてトキメキました。そして飯テロ映画でもありました。腹の虫が暴走しました。
何かを抱えてはいるけれど、それを口に出しては言わない登場人物が殆どで、ムスッとしてる榊さんも、恋が何か分からない直達も、その両親も、全員平和に暮らそうとして日々を過ごしているけれど、直達がその日常を良い意味でぶち壊しにいく姿がとても良かったです。
人間関係は少しだけ複雑でしたが、物語が進んでいくたびにそのモヤモヤも解消されていくので楽しく、少しだけ辛く観ることができます。
カツアゲと聞くと聞こえは悪いですが、今作の2回あるカツアゲはとても清々しいカツアゲなので必見です。
飯テロ力は最高でした。まず最初に榊さんが作ってくれる肉一枚豪快に使った牛丼、もうヨダレダレダレでした。あんな美味しそうなもの作るなんて反則です。最高すぎます。
BBQのお肉も分厚くて美味しそうでした。庭先でBBQしながら飲むお酒とか最強だな〜。
シンプルに美味しそうなカレーに卵を乗っけるのもこれまた絶品です。直達が卵の美味しさを先に言って拗ねる榊さんも超可愛いです。
大量に茹で卵をほうばりまくる2人も非常に愛らしいです。
山盛りに盛られたポテトサラダをガツッと食べる榊さん、可愛いです。
役者陣の演技もとても素晴らしいです。
広瀬すずさん、去年の「流浪の月」で一皮剥けて大人のフェーズに突入したなと思いましたが、今作ではその色がより濃く反映されていたと思います。どこか大人びているけれど、子供のままの頃が残る女性像を際立たせていましたし、喜怒哀楽の表情がどれも豊かでとてもよかったです。特に哀しみの表情なんかはもう鳥肌ものでした。
多くの他人と暮らす作品として「海街diary」で末っ子を演じられていましたが、もうあの頃とは全然違う表情に見惚れてしまいました。
大西莉空くんも現役高校生だから出せる幼さをこれでもかとスクリーンで発揮してくれていました。
今作の最大の胸キュンシーンは泉谷さんの告白シーンです。それまでの仕草、動作、言動、どれも愛らしかったのですが、音楽室で鈍すぎる直達に向かって、好きの思いを打ち明けて、終いには「このハート泥棒!」と最高の捨て台詞を言って去っていきます。こんなんときめかない方がムリだろうというくらいの青春を浴びました。當間あみさんの等身大の姿がこれでもかと映っていて拝みたくなりました。
スピッツの主題歌が切なさと優しさをブレンドした美しい楽曲で映画を締めてくれるので、これまたほっこりした気持ちで劇場を出ることができました。
前田監督の作品はハマらない作品が結構あったのですが、今作は見事にクリーンヒットしました。ハートのど真ん中撃ち抜いていきました。このハート泥棒が!
鑑賞日 6/9
鑑賞時間 12:40〜14:55
座席 C-10
えーーーーーなんでみんなこんな評価低いの!?名作やんけ… 次はノー...
えーーーーーなんでみんなこんな評価低いの!?名作やんけ…
次はノートを片手に纏めながらゆっくり観たいわ。
話の良さだけで3.8、演出テクニカルポイントが大幅加点で個人的に名作入りですありがとうございました。
いや、「子供はわかってあげない」が大好きなので刺さる予感はぷんぷんしておりましたが。
そこにドラマsilent的演出の細かさが追加されてですね…
恋愛しなくなった年上のお姉さんが抱えた心の傷、それを半分持ちたい僕。
まぁそんな感じの話なんですけど、カツアゲした現金の行方(卵に消えるか募金箱に消えるか)や卵の食べ方(目玉焼きの黄身をただ壊すか、カレーの上で混ぜるか、ゆで卵として食べるか)、傘の位置や服の色とかもう本当に見どころは挙げたらキリがない。
舞台挨拶に伺いましたが、私もイチオタクとして是非いろんな人に観ていただきたい。
観たら是非、私と一緒にこの映画について話してほしい。
爽やかなの胸くそ映画
登場人物がみんな自分勝手。
自分が良ければいいという思考でみんなが動いている。
特に直達。
直達は、好きになった年上の榊さんに対する恋愛感情を満たすために、散々引っかきまわす。
10年も前の父の不倫相手(小さい子供もいる)の家に乗り込み榊さんに止められても強引に押し切り、あわや家庭を壊しかける。
自分の悲劇は嘆くが、相手の子供のことはお構いなし。
挙げ句の果てに榊さんの母がクズと分かったら、面倒だからと対応を放棄。
全体の雰囲気は非常に爽やかなのですが、非常に胸くそ悪い気持ちになりました。
「水は海に向かって流れる」とは「蛙の子は蛙」という意味だったようです。
母への想い。
10年前の出来事を知る榊さん(26)(広瀬すず)とその10年前の出来事を知らない直達(16)(大西利空)、家族にまつわる話。
高校通学の為、叔父の茂道の家に越す直達、最寄りの駅に迎えに来たのは見知らぬ女性の榊さん、向かった先は叔父の家ではなく、叔父も住んでるシェアハウスそこから始まるストーリー。
10年前の出来事とは、榊さんの母親と、直達の父は不倫関係にあった、榊は越して来た直達を母の不倫相手、熊沢達夫の息子と(叔父の茂道の頼みで駅へ迎えに行った際に家族写真のハガキを渡され見てた)知っていた為、素っ気なく距離をとる。
そんな直達は何も知らない為、何でそんな感じ?となる、後にシェアハウスに住む教授と呼ばれてる男が帰ってきて、榊さんと教授の会話を盗み聞きした事で、過去の事、榊さんの素っ気なさの原因に気づくって感じで話が進んでくんだけど。
原作は知らないけど終始面白かった。
この作品の世界観、雰囲気にずっと浸ってたい、心地よく流れる時間って感じ。
広瀬すずだから、いい作品に恵まれてるのか広瀬すずが主演を演じるからいい作品になるのか、多分正解はどっちもだと思うけど彼女の作品にはホント外れがないね!素晴らしいの一言!何かちょっとツンデレな感じの彼女も最高に良かった!
直達役の大西利空君もあんなカワイイ、キレイを兼ね備えてた顔してるから女子からモテるんだろうな!
直達の榊さんを想う淡い恋心も良かった!
誰でも幸せになっていいんです
過去に蓋をして自分の幸せを諦める、それは親のせいだと決めつける。世の中にそういう人が沢山います。本気になって「幸せになっていいんだよ」と言ってくれる人と出会えて、変われる人、いくつになっても素直さは大切と気づき、諦めずに話し合って。誰でも幸せになっていいんだから。そのためにも、良い出会いをするにはどんな環境に身を置いたらいいのか、考えさせられます。たくさんの人に見てほしい映画です。
すずちゃんが笑った時、よかったー、笑えたー、って
原作を見てから見てしまうとうーん
主演の広瀬すずさんの演技が終始イライラしている沢尻エリカさんのように見えてしまい
不満がふつふつと抱いたまま、エンディングを迎えてしまいました。
演技ではなく、演出が良くないと思います。
特に大西利空君が演じる直達がなぜ、千紗に惹かれるのかが分かりづらくて致命的でした。
漫画原作を映画化する宿命なのかもしませんが、映画になると終始シリアスで
ギャグがカットされているのも不満です。
ただ、不倫した親に対する不満を漏らす大西君の演技は素晴らしかったので、
演出の塩梅が上手く行っていれば化ける映画になっていたのかもしれません。
※以下追記
他の方が、自分が映画監督だったらリテイクしたいという趣旨のレビューを見かけました。
私も同感でだいぶマイルドに書きましたが、撮り直し要求したいレベルです。
同じ思いの方がいらっしゃいましたので、追記致しました。
"ここにもまた1人…"な映画
わたしにもあった"愛情"という心の灯火が、世間の不条理にさらされて、あっという間にどこかへさらわれてしまった。
もうわたしには、それをどう求めて良いのか、どう与えれば良いのか、もうわからなくなってしまった。
ある種の諦観と憎しみの心だけがわたしには残った…。
どうぞ神様、わたしをこの地獄から救ってくださいな…。
そんな作品でした。
*3年後ぐらいに観たら、良い作品と気づくかも知れない…笑
*結局、広瀬すず演じる榊さんとあの高校生との恋愛に収束していくのかと分かっていると、なんともつまらない物語だ。それならば、母親や父親との葛藤をもっとこれでもかっていうぐらいに描いて欲しかったなぁ…。
*ラスト近くに、榊さんと直達が海辺で戯れる場面…唐突に、えらいあざとい音楽がかかりますが、あれ一体何だったのでしょうか?あんな演出ありなん?スタッフは、誰も止めなかったのか?笑(むしろ、無音とかの方が良い演出だったのでは?)
止まっていた榊(広瀬すず)の時間は再び流れ出すのか? という物語。もちろん主演 広瀬すずなので流れ出すに決まってる。そこへいくまでの水のあれやこれやが見所。僕は、有り得ん設定・展開でも面白ければイイ派
ひとりひとりの人生を川の流れに例えて大河となって海に注ぐというのがよくあるパターンだ。 ではタイトル 「水は海へ向かって流れる」の水は何のたとえか? 人の人生を形作る個々の感情や、男女の微妙な機微や、家族の関係なのか。例によって僕はよく分からないし上手くまとめられない。漫画の原作なので、作者が分かりやすく言ってるかもしれない。誰かが考察してるだろう。映画が面白かったたのでタイトルの意味はまあどうでもいいかな。
映画は面白かったが、映画の途中で心の中で叫んだのが 「ああもう高校生ってメンドクセエー」である。僕はもう高校生の頃なんか断片的な記憶しかないし、公私共にかかわり合うのは大人だけだ。だからもし僕が榊のように直達とかかわる立場になったらきっと 「ああ、高校生めんどくせえー」ということだ。高校生の頃なんて、出会った出来事に逃げる間もなく真正面からぶつかっちゃうし、目一杯キズついたりキズつけたりで大騒ぎだ。
榊は16才で心にフタをした。フタの中は怒りとかその他なんかイロイロだ。そして直達によって榊の時間は動きだす。ナイスである。
オヤっと思ったのは広瀬すずの立ち位置。今までは妹側 (今回の映画なら高校生側)だったのに、いつの間にかお姉さん側にいることだ。 実年齢的に26才の榊さんに近いし、恋模様の相手が高校生の男女だからお姉さん側にいるのは当たり前だが、ついこの間まで高校の制服で飛び回っていた感があるから、「ああ、いつの間にかそういう年齢になったんだな」と感慨深いものがある。ますます今後が楽しみだ。
直達は榊を好きになるが、榊は気が付かないというより眼中にない。榊はもう恋愛はしないということもあるが、そもそもそ高校生が恋愛対象外で子供としか思っていない。一方、直達の同級生の楓は直達を好きになるが、直達は気が付かない。直達はただの鈍感である。最初のほうで直達が子猫の里親探しを楓に頼んだ場面で「直達=鈍感」に決定である。だから楓が直達に「ハート泥棒ォー」と叫んだとき、僕は追加で楓の代わりに「この鈍感ぁーん」と心の中で叫んだ。
高校時代の貴重な時間
不倫をした母をもつ女性と不倫をした父をもつ男子高生。10歳の歳の差はあるけれど、共同生活を始めたことから知り合って、距離を縮めていく話し。
いまちょうど自分が高校生の頃を思い出しては、あのときあんなことしていたなとかいろいろ思っている時期で、あのときのころとオーバーラップして感動が増した。
不倫関係にあった親子の子どもが共同生活を始めることってなかなかないけれど、男子高生の叔父が一人暮らしをせずに、ワケあって、一軒家をシェアすることから知り合うってことで現実的にはなくはない。
母が不倫をした挙句に家を出て行って会っていないことから、ここを閉ざしがちな女性。母が家を出て行った16歳の頃から時間が止まったままという”教授”の言葉が刺さる。恋愛にこころを向けない女性が、男子高生の想いによって次第に溶けていく。その感じがこころ揺さぶられました。
男子高生を好きになる女子高生もいて、自分の恋心にピュアでまた積極的で、高校時代は女子の方がコミュ力断然あって、恋愛は女子が結局リードしているんだなと思わされます。
それと男子高生の父。罪ほろぼしが自分のためでもあると自覚しつつも、そうせざるを得ない、実行してしまうところは、情けないようでいて、行動力もあるひとのようにも思えました。
前田哲監督、「そしてバトンを渡された」のときもそうでしたけど、映像とセリフの独特の間合いが感情のすき間をつくってくれるので、入り込みやすいです。この監督だったからというのもこの映画を観た理由のひとつでした。
【”ポトラッチ丼が生まれた理由。”心に抱える怒り、哀しみを堪えていると表情は無くなり時は止まる。キチンと怒り、悲しみと対峙する事で新たなる時は動き出すのである。広瀬すずさんの新境地作品でもある。】
ー 今作は、広瀬すずさんの今までにない、笑顔無きサカキを演じる姿が印象的である。そしてシェアハウスに一緒に住む、若き男子高校生ナオタツから過去の怒りと悲しみと対峙する必要性を問われ、行動に移すうちにサカキの顔には、それまでになかった笑顔が戻って来るのである。ー
◆感想
・OLのサカキ(広瀬すず)は、16歳の時に大好きだった母(坂井真紀)が男と駆け落ちしたときから、不愛想な表情で日々を過ごして来た。口癖は”知らんけど”
ー だが、そんなサカキが住むシェアハウスに母と駆け落ちした男(北村有起哉)の息子ナオタツが越してきて、彼女の心に僅かな揺らぎが芽生える。-
■作品の構成としては、やや粗いと思う。シェアハウスに住む個性ある住人たちの描き方も弱いし、母が掛け落ちした理由もはっきりとは描かれない。
だが、今作は年の離れた心素直な高校男子、ナオタツと笑顔無きサカキに焦点を当てて観ると、ナカナカに面白いのである。
■印象的なのはサカキの母に会いに行った二人が、最終バスに乗り遅れ泊まった旅館で迎えた翌朝、サカキさんが海に入って水平線を見ているシーンである。
心配して、やって来たナオタツに笑顔でドロップキックをかまし、二人とも笑いながらビショビショになる。
サカキさんが、過去の怒りと哀しみを乗り越えたシーンであると思う。
<今作は、広瀬すずさんの今までにない、不愛想だが、16歳の時に、母に捨てられた怒りと哀しみを心に抱えた女性を、前半は抑制した演技で、後半はナオタツに影響され母に会いに行くシーンから笑顔も出てくる演技を愉しむ作品である。
今作は、広瀬すずさんの新境地と呼べる作品であると私は思います。>
仲々の
再現度。この作者の作品は好きで、ちょっと不安もあったが、改変も酷くなかったし何より「ハート泥棒!」にやられた。高良健吾・北村有起哉がイイ、広瀬すずもピッタリ、カマキリ拳法妙にキレ有り。
全41件中、21~40件目を表示