「船のワイヤーとかがご都合主義かな」ゴジラ-1.0 リボンさんの映画レビュー(感想・評価)
船のワイヤーとかがご都合主義かな
この監督はドラゴンクエスト ユア・ストーリーの時にドラクエという非常に楽しいゲームをめちゃめちゃに改悪した人だったので、もう手がけた作品を見るのは止めようと思っていましたが、山田裕貴さんが出ているので作品によっては良い演出のこともあり得るのだろうか。。?と、
少々時間があったため少しでも作品の良い所を探せるかどうか消極的な気持ちで試しに見て見ましたが、
やっぱり話の持って行き方が私には合いませんでした。
無理な監督はやっぱり無理って勉強になりました。
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ゴジラ系の映画では、
これまでにシン・ゴジラは見てます。
ゴジラとメカゴジラの作品も見た記憶が。
今回のゴジラ自体の強さは破壊出来る海軍の軍艦とか街並みの破壊具合によりよく分かるけど、そもそも時折上陸してくる理由がよく分からないし、
目の前に見えてるのに茫然と立ったまま見てる群衆もよく分からない。もっと逃げるんじゃないだろうか。
あと「銀座が襲われています」、のラジオで同居女性を助けにとにかく銀座に向かってしまうのは分かるけども、彼女は電車ごと持ち上げられ、川か何かの水中に落とされたわけだけど、その水からなんとか脱出したとして、そのあとあれだけの群衆の中に逃げ出していて何で見つけられるの??いくらなんでもご都合主義。
勤務先の会社の前なら納得するけど、命からがら逃げ出した場所がいくら銀座の中とはいえ大きな街。探し出せるとは思えない。主人公の同居人なら「偶然」会えるのはなぁってまずここで興ざめ。
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そして最後の駆逐作戦で、2隻の軍艦ではパワーが足りなくて引き上げられない、という時に、まぁ山田裕貴さんの最後の見せ場として複数の船が協力しにやってくるのはいいけど、
15〜20隻は来たでしょうか。その各船にワイヤーを縛りつけて初めて一緒に引き上げることが出来るというのに
車だってワイヤー出して引っ張る協力車に括り付けてって作業に多少時間必要なのに、海上の船どうしなんだから小船でも出すのか??ともかくあれだけの数の船に何で一瞬でワイヤー付けられたのか疑問。
一刻一秒を争う時に間に合うのか??深海から一気に引き上げることにより「水圧の急激な変化」を与えることで弱らせる作戦なんだから数分程度で一気に引き上げなきゃ意味無いのに、
15隻くらいがそれぞれ小船とか出して??「ワイヤー付ける時間」、端折りましたよね???っってここでも興ざめ。。ワイヤー付けてる間に水中からビーム出されたら終わりなのに、主人公達の闘う準備を悪役に待っててもらうって。。
神木隆之介さんがちゃんと脱出出来たり、同居人の女性があの爆風で飛ばされ怪我を負いながらもかろうじて生きていたという主人公補正は許容範囲ですが、
銀座とワイヤーについてはどうにも展開に無理が感じられて残念でした。
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あ、でも脱出出来た神木隆之介さん、あんなにビーム出す直前の、背中に放射能の青い光の状態のゴジラによって放射能汚染された海にパラシュートで降りてなんともないんでしょうか??
飛行機からパラシュートで出てもその放射能の海に降りて無事なのはやっぱり主人公補正し過ぎかな。
すみませんやっぱり脚本が無理かも。
うーーん、ゴジラは1度口からビーム出せば次撃つまでしばらくかかる、と吉岡さんが説明してた割にはわりとすぐ2発目撃つ準備してたし、
その監督なりのファンタジーは、ちゃんと設定の中で話を進めてくれれば「その巨体を維持するエネルギーは何を摂取して補給してるのか??」などの疑問も気にしないでいようと思いましたが。。
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また銀座とかあれだけ日本の街が壊滅状態にされて、ソ連への影響を考慮するとアメリカに刺激を与えられないから日本国政府として官での対応が出来ない?だから民間で頑張るしかない???いや、この設定も無理がある。自然災害でもゴジラでの災害であってもとにかく甚大な被害が出てるのに「今自国の軍隊は出せない」なんて言うんだろうか?
そしてゴジラの再生能力。もしや鬼滅の刃でも参考にしたの?っていうチート能力。。そんな存在だったかな?とりあえずキングギドラやモスラとかには再生能力無かったと思うので、なんだか無駄に強すぎてドン引き。
うーん、「なんだかなぁ~」という微妙な映画でした。残念。