「生きろ」ゴジラ-1.0 サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)
生きろ
この言葉が、これ以上響く映画は無い。
これが本当の、君たちはどう生きるか。
庵野秀明からのとてつもなく重いバトンを受け取った山崎貴監督。三丁目の夕日でも登場させるほどゴジラ好きで知られる監督だが、その愛は我々の想像を遥かに超えていた。今後語り継がれるゴジラ映画として。そして、これまで見たことがない、味わかったことの無い絶望が、戦後の日本という暗黒の時代を通して深く胸に刻まれる、戦争映画として。山崎監督は、120点を超える完璧な答えを生み出してくれた。
愛していると言いたい。なのに、言えない。
訪れるはずだった死から逃げた自分には、生きる意味なんて見出してはいけない。多くの死を目の前にして、幸せになろうなんて考えてはいけない。戦時中、生き残った人の多くはそう思ったことだろう。生きることを選択したはずなのに、生きることを後ろめたく感じてしまう。神木隆之介と浜辺美波の関係性は、当時の日本そのものであり、見ていられないほど胸が痛くなる。2人に幸せは訪れるのだろうか。それだけで2時間は語れる。
これまで何千本という映画を見てきて、こんな涙を流したのは初めてだ。戦後、やっとの思いで復興を遂げた日本。そんな中で、得体の知れない超生物・ゴジラが上陸し、街と人々の心をめちゃくちゃにしていく。これ以上の絶望があるだろうか。フィクションとはいえ、世界レベルのCG技術と演出によって、現実と架空の壁がぶち壊され、やるせない気持ちで胸がいっぱいになった。震えながら涙を流したなんてこと、今まで無かった。
もう、多くは語りません。
完璧。その言葉に尽きる。歴代のゴジラ映画がやりたかったことを全てやりきったと思う。今後、いくらゴジラ映画が作られようとも、本作を超える作品は絶対に現れない。そう断言していい。自身の生涯ベストだと、今後一生言い続けることでしょう。傑作という言葉で括っていいのか分からないが、とにかく素晴らしい。とても考えられない重圧と責任感だったろうが、よくやってくれた。こんな作品を見れたことに感謝でいっぱいだ。ありがとう、山崎貴。人生最後に見る映画は、これかもしれないな。
生きろ。
そのマイナスがいつか、プラスに変わると信じて。
遅ればせながら本日映画館で鑑賞し、レビューをたくさん拝見しております😌
最後の文、とても素敵です!✨
私が観た映画を多くレビューされていて、フォローさせていただきました🙌
生きろ
このテーマ、演出が故なのか、
主役お二人が少しキャラ弱く感じてしまいました。
涙流して鼻水垂らして、
「生きろ‼️」
て言われたら、
恥ずかしいくらい泣けますが😱
コメントありがとうございます。
本当にあの映画以上の“君たちはどう生きるか”でしたね。
ファンの期待やプレッシャーなど今ゴジラを作るのはマイナスからのスタート。それを想像以上のプラスにした山崎監督、グッジョブでした。
愛していると言いたい。なのに、言えない。
→確かにあの二人の関係性はお見事。新居での宴会中、ちょっと古風な感じが似合う浜辺美波さんの「私は妻ではありません」という背中で語るセリフでちょっと泣けてきます。
共感ありがとうございます。
自分に残るものは余り無かったのです、申し訳ありません。理由としては役者の熱量が高過ぎた事と、誰も戦争経験者に見えなかった事でしょうか。