ガール・ピクチャー

劇場公開日:

ガール・ピクチャー

解説

北欧フィンランドを舞台に、人生を揺るがす運命の恋と性の冒険に巡り合う3人のティーンエイジャーを描いた青春映画。

クールでシニカルなミンミと、素直でキュートな親友ロンコ。同じ学校に通う2人は放課後にスムージースタンドでアルバイトしながら、恋愛やセックス、将来への不安や期待についてのおしゃべりを楽しんでいる。そんなある日、恋愛感情を抱いたことのない自分に悩んでいたロンコは、理想の相手との出会いを求めてパーティへ繰り出すことを決意。ロンコの付き添いでパーティに参加したミンミは、大事な試合を前にプレッシャーに押しつぶされそうになっているフィギュアスケーターのエマと急接近する。

ミンミ役に「エデン」のアーム・ミロノフ。2022年・第38回サンダンス映画祭ワールドシネマドラマ部門で観客賞を受賞した。

2022年製作/100分/PG12/フィンランド
原題または英題:Tytot tytot tytot
配給:アンプラグド
劇場公開日:2023年4月7日

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

関連ニュース

関連ニュースをもっと読む

フォトギャラリー

  • 画像1
  • 画像2
  • 画像3
  • 画像4
  • 画像5
  • 画像6
  • 画像7
  • 画像8
  • 画像9
  • 画像10
  • 画像11
  • 画像12
  • 画像13
  • 画像14
  • 画像15
  • 画像16
  • 画像17
  • 画像18
  • 画像19
  • 画像20
  • 画像21

(C)2022 Citizen Jane Productions, all rights reserved

映画レビュー

4.0エマ役リンネア・レイノのフィギュアスケート演技が美麗。国際的な活躍を大いに期待

2023年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

笑える

楽しい

萌える

日本に届いてきたフィンランドの最近の話題と言えば、2019年に34歳で首相になったサンナ・マリン(当時世界で最も若い在職中の国家指導者だという)が、今月2日の総選挙で所属するフィンランド社会民主党が後退した責任を取り辞任することや、マリン首相が在任中に申請したNATOへの加盟が4日に正式決定したことなど。同国の女性首相は3人目だったそうで、男女平等の目安となるジェンダー・ギャップ指数の2021年調査でフィンランドは世界第2位になっており、女性に開かれた社会のイメージがあるが、意外にも同国の映画では若い女性を主体的な主人公として描く作品が少ないとか。

そんなフィンランドで作られた「ガール・ピクチャー」は、比較的最近の映画でいえば「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」のように、ハイティーン世代の登場人物たちが友情をはぐくんで絆を固めたり、性的なことを含む大人の世界に足を踏み入れたりといった要素が中心になっている(「ブックスマート」のプールのシーンで流れていたPerfume Geniusの楽曲「Slip Away」が、「ガール・ピクチャー」のある印象的な場面でも使われている)。登場人物3人のうち、母親をはじめとする家族との関係に問題を抱えるミンミと、フィギュアスケートの欧州選手権出場を目指すエマとの関係性は、パルムドール受賞作「アデル、ブルーは熱い色」やセリーヌ・シアマ監督作「水の中のつぼみ」を想起させもする。

もう一人のキャラクター、ロンコはミンミの親友で、出会いと性的な体験に前向きなのだが、言動が(男性目線からすると)微妙にずれていて、相手と良好な関係をなかなか築けない。ロンコの性的なこと、ミンミの家族とのこと、エマのスケートという3人それぞれの事情に、ロンコとミンミ、そしてミンミとエマという2組の関係性のストーリーがからみ、3度の金曜のパートで綴られていく。

ロンコ役とミンミ役の女優2人は20代前半、エマ役のリンネア・レイノは20代後半で、役の年齢よりも実年齢のほうがかなり上なのだが、それぞれに性的な演技が必要なシーンがある事情を考慮すれば、適切なキャスティングということになるだろう。ちなみに、監督のアッリ・ハーパサロと共同脚本の2人はみな女性で、インティマシー・コーディネーターも参加している。

本作を特別なものにしているのは、何と言ってもリンネア・レイノによるフィギュアスケートの演技だ。あまりの見事さに経験者を起用したのかと思ったが、プレス資料によると3カ月の特訓でものにしたとか。特技にダンスとダウンヒルスキーを挙げていることから、もともと優れた身体能力の持ち主なのだろうが、それにしても数カ月であの表現力は驚異的だ。トリプルルッツのような高難度技のシーンはダブルのアスリートを使っている可能性もあるが、ゆっくりと滑りながらのパフォーマンスは間違いなくレイノ本人。さらに母国語のほかにも、フランス語、イタリア語、英語、スウェーデン語を話せるとか。天から二物も三物も与えられたリンネア・レイノが、サンダンス映画祭で観客賞を受賞した本作をきっかけに、国際的な座組の映画に出演する機会が増えることを大いに期待する。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
高森 郁哉

3.5【性に奔放で寛容な国フィンランドで生きる3人の少女の物語を描く自由でジェンダークィアな青春映画。三人の少女が、自身の想いを自由を獲得する方法を学んでいく姿が素敵な作品である。】

2024年4月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

楽しい

幸せ

■クールで皮肉屋なミンミと、素直なロンコ。
 親友の2人はいつでも恋愛やセックスの不安や期待にまつわるおしゃべりを楽しんでいた。
 出会いを求めてパーティにやってきたロンコ。一方、付き添いで来たミンミは、フィギュアスケーターのエマと急接近する。

◆感想

・東洋の日いづる国に住むオジンサンにとっては、可なりドキドキする作品である。
ー えーっと、私が遅れているんでしょうか? けれどもオイラが高校生時代に付き合っていた女の子から、クン二リングスを指導された経験は、胸を張って言うが全くなし!-

・フィンランドの人達にとっては、若い頃から人生=セックス(変な意味ではない。)と言うのが普通なんだろうな。

■この作品が、沁みるのはミンミと、ロンコの性にまつわる言葉の遣り取りや、ミンミが出会ったフィギアスケートの選手で行き詰まっているエマとの出会いであろうな。
 ミンミが、自分達とは違うフィギアスケートの頂点に立とうとするエマの姿を見て、彼女がルッツが巧く出来ず悩む姿を見て、抱きしめる姿。

<今作は、子供と大人のはざまにいる3人の少女が“こうあるべき自分”を思い描き、つまずき、失敗しながらも誰かと寄り添い、自由を獲得する方法を学んでいく姿が素敵な作品である。>

コメントする (0件)
共感した! 3件)
NOBU

3.5フィンランド、オープンだなぁ

2023年7月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

萌える

同じ学校に通っているミンミとロンコは放課後スムージー店でアルバイトしながら、恋愛、セックス、などを語り合ってた。そんなある日、恋愛がうまくいかないと悩んでいたロンコは、出会いを求めて、ミンミとパーティへ参加することにした。そこで、ミンミは、ジャンプがうまく飛べなくなったフィギュアスケーターのエンマと出会い、お互いを好きになり・・・てな話。

ミンミは母が再婚し愛情に飢えていて、ロンコは頭でっかちでセックスの際注文が多く男が逃げていき、エンマはスケートだけの生活で遊ぶことを知らずミンミと出会い弾けてしまう。10代の少女3人が3様の悩みを持つのが面白い。
年齢設定が定かじゃないが、学校は高校っぽかったが、それにしては酒も飲んでたし、大学生になったばかりくらいの設定なのかな?フィンランドのティーンエージャーってすぐにセックスになるのかな?オープンだなぁ、って思った。
それと、スムージー1杯が7.9ユーロ(1200円以上)とは、高っ!て思った。
精子のマグカップ、理解できなかった。それと、邦題はなんだかピンと来なかった。
ミンミは眉毛が金髪だから一瞬眉毛剃ってるのかという外見で、母の愛に飢えた少女を好演してた。エンマ役のリンネア・レイノは背が高くスタイル抜群で綺麗だった。

コメントする (0件)
共感した! 3件)
りあの

2.5辛かった

2023年5月28日
iPhoneアプリから投稿

個々のキャラクターは
魅力的な(部分もある)のに
何故だろう、退屈だった

なんだろう単純にユーモアに欠けてたのかもしれないし
皆んなの心の奥か見えた気がしなかった

ミンミとロンコのぶつかり合いと
仲良くなり方がめちゃくちゃ雑すぎて
これがティーン映画なの??と思ってしまった

なんなら結構苛々しながら観てた

ただ、ブリーチした眉毛と、
ラストシーンの戯れは良かった
ずっとあんな感じで戯れてる映画でも良くない?
そんなラブコメ死ぬほどあったし、
はちゃめちゃ映画じゃダメだったのかね?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
JYARI

他のユーザーは「ガール・ピクチャー」以外にこんな作品をCheck-inしています。