ファイブ・デビルズのレビュー・感想・評価
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ありえないけど引き込まれる
匂いを嗅ぐことで、過去にタイムスリップ?できる能力を持つ娘が、母親の秘められた過去を探っていくというストーリー。
冒頭に登場する、顔の半分にヤケドの跡が残る母親の同僚や、突然村に戻ってきた夫の妹など、謎めいた登場人物が一体どういう背景を持っているのか徐々に明らかになっていく過程は引き込まれる。
ただ、夫が黒人、娘も黒人に見えるのに、母親は白人という役の設定が、わかりにくくてちょっと混乱する。
なぜ黒人設定なのか?
フランスは黒人多そうだけど、黒人と白人のカップルって、そんなに一般的なのかとか、色々考えてしまう。
最終的に黒人である夫の妹が、過去、建物に火をつけ大火事になっといた、という流れなので、黒人はそういう事をしそうってイメージを植えつけてしまいそうな気もするので、どういう意図があったのか。
素直に白人夫婦に白人の娘って設定で良かった気もする。
最後の最後、抱き合う夫と娘の姿を背後から見ている黒人の女の子は、夫と顔にヤケドを負った女の子どもって事なのかな?
SFスリラー要素を盛り込んだラブストーリー
革新的なイメージがあるフランスの田舎町の保守的な雰囲気も感じることができ、結構面白く観ることができた。
難しいように思えるが、タイムリープで戻った地点も時系列通りだったり、ストレートな表現も多く素直に見るとわかり易い話ではないかと思う。
タイムリープはあくまでも過去を説明する手段でベースはラブストーリー。
ただタイムリープによって事態が変わってしまうこと以外は・・・。
田舎町の父子家庭で育った女の子が都会(パリ)から転校してきた女の子に惹かれ、元々抱いていた現状から逃げたいという気持ちもあり、同性愛に理解がありそうな都会(マルセイユ?)へ一緒に行こうとするが、ある事件が起き結局地元に残ったまま本当に好きなのかどうかわからない相手と家庭を持ち鬱屈した日々を送っていたところ、かつて好きだった相手と再会してしまうといったお話。
タイムリープについては、ジュリアのみがタイムリープしたヴィッキーを見る事ができ、ジュリアに関する匂いを嗅ぐ事で能力を発揮できるということからも、ジュリア、ジミーの家系による能力であることが何となく想像がつく。
それを踏まえると一切説明が無い最後に出てきた女の子は将来のヴィッキーの娘、もしくはジミーとナディーヌの娘であろうかと考えられるが、どちらなのかはご想像にお任せしますという感じ。
主演は「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスだが日本人好みの可愛い感じが良いが、高校生役でも母親役でもしっかりとハマっており上手な役者さんだなあと思った。
みてるだけ
ママを大好きな超嗅覚を持つ8歳の少女が、タイムリープに目覚めて、家族の過去をみる話。 水中エアロビみたいなもののインストラクターをするママと、ポンピエだかスクールのパパのもと暮らすヴィッキーちゃんが、ある日やって来たパパの妹の匂いを詰めた小瓶を作ったら、タイムリープに目覚めてしまうというストーリー。 主人公が幼い少女だし可愛らしく楽しいファンタジー?かなとか勝手に思っていたけれど、狭い中での超ドロドロな過去の事件や恋愛模様をみせていく物語で爽やかさの欠片もないというねw 過去の色々なことはまあそれなりに見応えがあったけれど、ほぼだからどうしたとしか思えない、これから先に何かを繫げるような物語でもなくて、自分にはハマらなかった。 そもそもパパとママはなぜくっついたんでしょうね。
鼻が利く娘
臭いで過去に飛び母の過去を知る少女。父の妹と母の関係や、妹に何が起こったかも知る。 スリラー風なドラマ。 面白かったけど、なんかイマイチ。 結局イカれていたのは妹ではなく、少女?(笑) 被害者は妹。 最後の場面、あの少女は何?意味は? 不可解なまま終わった。
香り(というか臭いですけど)に結びつけるのはフランスらしい なぜか...
香り(というか臭いですけど)に結びつけるのはフランスらしい なぜか匂いの持主の記憶に入り込めちゃう女の子のお話 最初から放火云々言ってたし、カラス辺りからは展開かなり期待してしまったが、特段驚く程の家族の秘密でもなかった…ラスト伯母さんとは仲良くなれそうだし、彼女譲りの能力かなと思った
結構斬新な映画。フランス映画好きなら今週の対抗以上かな。
今年332本目(合計607本目/今月(2022年11月度)19本目)。 嗅覚に特殊な能力を持つ少女が主人公のフランス映画です。 予告自体はかなり前から流れていましたが、予告からは絶対にわからないストーリーに飛ぶのが特徴です。 登場人物はそれほど多くなく(この映画のタイトルから、人数はわかりますよね?)、その限られた登場人物、それぞれ、またはある2人(以上)の過去・現在に起きた、起きていることを、その優れた嗅覚を使って探っていく、という、まぁ一言でいえば「タイムトラベルもの(原則、過去と現在の2軸構成)」ですが、結構特殊な設定の気がします。 こういう「よくありそうなのだけど、実はあまりないよね」だったりというのがフランス映画らしいし、フランス映画らしく、ラストまで目が離せないうえに、結構余韻を残すエンディングだったり(ラストについては複数の解釈が可能?)、いわゆる「フランス映画らしさ」の点はほぼほぼ備わっている感じです。 特に減点要素とすべき点はないのでフルスコアにしています。 ちょっと短文になっていますが、ネタバレ要素が異様に強く(私は明日見に行く予定なのだけど、「ある男」並みにネタバレ要素がありそう?)、あれこれ書くとネタバレありにしようがどうしようがあまり好ましくないのでこのあたりです。 なお、フランス文化についてはそれほど深くは問われないし、字幕も丁寧なので混乱することもありません。今週はどうしても「ある男」と「ザリガニ~」の対決(および、そこに「すずめ~」と「ソードアートオンライン」がまだ入ってくる?)かなという気がしますが、フランス映画好きなら推せるかなという一作です。
『ファイブ・デビルズ』考察試写会
11月18日公開『ファイブ・デビルズ』を鑑賞。自然に囲まれた田舎町を舞台に女性の社会での属性、家庭内での属性、その連続性を人間の嗅覚と記憶の結び付きをキーアイテムにフィルムグレインと独特の色調で描く。『秘密の森の、その向こう』と同じテーマを別アプローチで描いた作品にも思えました。
タイトルは舞台となる町の名前との事ですが、5人の登場人物がそれぞれに「誰かを悪魔だと思っている」かつ「誰かにとっての悪魔になっている」という意味が込められている気がしました。
匂いフェチ
2022年10月12日 映画 #ファイブ・デビルズ (2021年)仏映画鑑賞 嗅覚が鋭く、母の匂いが大好きな少女が、訪れてきた叔母の匂いを嗅ぐことにより、母の秘められた過去を知ることとなる フランス版「時をかける少女」ですが、ミステリー要素が強いです @FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
におい感覚抜群の少女が…
オンライン試写会にて鑑賞。 今まで観たことないような「不思議だなぁ…」と思いながらも「えっ、そういう展開?」とビックリさせられる映画だが、全編にわたってゾクゾクするような怖さを感じ続ける作品。 娘が「様々な香り」を集めているのを見た母親が娘の「とんでもない嗅覚能力」を知る。その娘ヴィッキーは「母親の香り」もしっかりとコレクションしている不思議な少女。 「こうした香りをテーマにした作品だったら、(だいぶ前に試写会で観た)トリアーの『パフューム ある人殺しの物語』のような展開になっていくのかな?」と思ったら、そんな想像はあっさりと覆されて、タイムリープものへとなっていくSF的側面も見せる映画であった。 そんな嗅覚鋭いヴィッキーの前に叔母(父親の妹)が現れたことから、少女は嗅覚を駆使して叔母に嗅がせる「におい」を作ったり、母と叔母の過去の記憶にタイムリープしたりする。驚きである! 自分が生まれる前の母親と叔母が同性愛関係になっている時に「二人でマルセイユに行こうか?」などという会話を見た少女は、現代に戻って「母親と叔母がマルセイユに行ってたら、自分は生まれなかったかも?」といったことまで考えるイマジネーション力が鋭い。 顔の右半分が火傷している女性が登場するが、ヴィッキーの時間遡及でその真相を知ることになる見事な展開。 この時間軸が現代―過去―現代……といった往復の感覚は、やみつきになりそうである。 もし、再び観る機会があれば、時間軸をしっかりと踏まえながら観てみたいと思う映画であった。
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