共に生きる 書家金澤翔子のレビュー・感想・評価
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多様なインタビューによる深掘り
見たかった映画だったが近くの映画館で予告なしに上映が終わってしまい、わざわざ遠出して鑑賞。頑張って見に行って良かったです。
素晴らしい書は翔子さんの特性や鍛錬があってこそのもの。特別な書として芸術家やコレクターの方々の評価されるのも非常に納得だった。
同じダウン症の子を抱えた親に希望を与えている点も感動的。
ただ、そこに至るまでの2人、特にお母さんの苦労は計り知れない。お地蔵さん巡り、普通学級の限界への直面、夫や妹の死…翔子さんに般若心経をひたすら書かせていた時も色々想いはあったのだろう。
「自分が死んだ時に子供が生きていけるように」という言葉もあった。親とはそういうものかもしれないが、障害のある子も含め、もっと気苦労なく子供を育てられる社会になれば良いなぁと思う。
複雑な気分は残るが非常に良い映画だった。
東京大田区に自宅のある書家・金澤翔子。 この度、自宅を売却して、近...
東京大田区に自宅のある書家・金澤翔子。
この度、自宅を売却して、近くに画廊兼書道教室兼自宅のビルに転居することにした。
母・泰子は生まれてすぐの翔子がダウン症と診断されショックを受け、他の子どもたちとは同じように成長できないのかと思っていた。
けれども、入学した小学校では一般クラスで授業を受け、友だちもできていたのだけれど、高学年になってダウン症による成長遅滞がみられるということで、このまま授業を受けることは困難と言われた。
絶望した母・泰子と翔子、障がい者学級への登校を拒み、自宅で過ごすことにした。
母・泰子にとってできることは、日々の生活指導の他には、自身が開く書道教室で翔子を指導することだけ。
まだ十歳にもならない翔子は、母指導の下、般若心経に取り組むことになった。
そしてのち、翔子の結婚を諦めていた両親は、二十歳の成人式記念にと現座の画廊を借りて翔子の書の個展を開くことにしたが、個展は予想外の反響をもたらた・・・
といった内容が、母・泰子や美術関係者の証言をもとに綴られていくドキュメンタリー。
同じ大田区出身で母・泰子の書道教室に通っていた「SEKAI NO OWARI」のメンバーの回想なども挟まれています。
泰子・翔子の母娘関係もさることながら、金澤翔子の書の魅力も十分に伝えられており、ドラマとアート紹介の両面でうまくまとめることができたドキュメンタリー映画と言えましょう。
「画廊翔子」には昨晩秋ころに訪れたことがあり、映画でも紹介されていた「涙の般若心経」も展示されておりました。
「あっ」と驚く作品でした。
が、個人的には「いやぁ、ビックリするぐらいのヘタウマだぁ」というのが感想。
十歳かそこらの子どもなので、上手さというのには遠いのですが、真面目に、真正面から書いた感があり、映画の中でも称されていますが純粋・純真さを感じました。
で、レビューアップ前に画廊を再訪しましたが、少し前に展示替えをしたとのことで、「涙の般若心経」はありませんでした。
ですが、「自立」「大丈夫」とかの小品が展示されており、翔子流のダイナミックさはないものの、純粋・純真さを感じることができました。
NHK大河ドラマ『平清盛』の題書も展示されていましたが、目立たなり隅のほうに飾られており、そこいらあたりも好感が持てました。
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