バビロンのレビュー・感想・評価
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映画製作に携わっている人々が、誰も幸せそうに見えないのはどうしたことか?
いくら自由奔放な「野生児」とはいえ、自分を変えようという努力もせず、ドラッグやギャンブルに溺れていく女優には、まったく共感できない。
そんな彼女を一途に愛し続けるプロデューサーも理解できないし、落ちぶれた大物俳優の最後の選択も腑に落ちない。
黒人ミュージシャンのエピソードも取って付けたようだし、3時間もかけて大騒ぎした割には、何が言いたいのかよく分からなかった。
特に、ガラガラ蛇を巡るドタバタとマフィアに金を渡すくだりは、やり過ぎ感が強すぎて、かえってシラケてしまい、その必要性が感じられなかった。
そもそも、「映画愛」が中心的なテーマであるはずなのに、映画の製作に携わっている人々が、ことごとく悲しい末路をたどっていき、誰も幸せそうに見えないのはいかがなものだろうか?
これでは、とても、ハリウッドに魅力を感じることなどできないし、むしろ、その魔窟のような猥雑さや、ハリボテのような空虚さばかりが心に残るのである。
映画サイコー
映画サイコーといいなさい、そんな映画。
映画の世界で成功することへの青臭い情熱、時代に翻弄され人気になった次の瞬間挫折していく苦しみ、それでも捨てられない狂おしいほどの映画への思い。成功は眼を焼くほどの閃光のような輝きをもって描かれるが、そのためにそれが失われたときの絶望、闇の深さ、虚無感はすさまじい。
そんな諸行無常の世界に対比して語られる、映画作品の永遠性。ラストは映画が今後も永遠普遍に文化の王道として未来に続いていくことを思わせる。このごろ映画館上映作品じゃなくて、はじめからサブスク配信用として作られてる作品が増えてることへの反論なんだろうか。
若者の映画の世界への挫折を描いているこの映画自体がまぎれもない大作映画で、監督自身も大物監督だっていうことが不思議。
たぶん、今の監督の気持ちではなく、かつて映画の世界に憧れていたころの自分の情熱を純粋抽出してドロドロに煮詰めてエッセンスにしたんじゃないか。
ララランドみたいだなーと思って、似たような結末になることを予測してたので、終盤の展開には驚かされた。
全くオリジナリティを感じない完璧な作品
タイトルからして、この映画もまた何かにあやかった作品なのかと訝ったものの、予想よりもはるかに多くの作品を寄せ集めたような感じで、まぁ敢えてそうしたオマージュ的なものだったんだなと─。そりゃあ映画関係者には好評なわけですね。
完全にアレじゃんと思ってしまうところもあるわけですが、完璧な演出という完成度でもって有無を言わせない出来映えとなっていた印象です。
マーゴット・ロビーとブラッド・ピットのパフォーマンスは圧巻です。質の高い作品の中で、見事に輝いていました。2人を見ているだけでも楽しい作品ではないでしょうか。
どんなに寄せ集め感が強かろうが、ここまでお金をかけてじっくりと思い通りに作品を仕上げられるのであれば、見てよかったと思えるものです。
濃密だし、決して無駄などないとは思いましたが、さすがに長く感じてしまう作品かもしれません。
戦前のハリウッド映画の様子が分かる
出だしは最低最悪でーーーす。(゙ `-´)/
不快
栄枯盛衰
破天荒達の鎮魂歌
どの業界でもイケイケ時って凄い勢いなんだと。
100年近く
前ハリウッドの凄さといったら想像できないんでしょうね…(まぁ日本だって工事現場で人夫が亡くなってしまうのは珍しく事じゃ無かったわけだし)
ゴールデングローブ賞取っただけあって管楽器の響き方がハンパないね。素敵です。
これだけでお金取れる作品かと。
ただ3時間オーバーは長い(笑)
テイク重ねる所とかパーティーシーンとか削れそうな所も結構あったような…
ラストもちょっと消化不良。
せっかくなんだからもうひと絡みあってもいいよねー?
時代背景的に多国籍色を取り入れなければならないのも残念。
R-15の上でもいいかなと思える作風です。
集客的になんとか15で落ち着いた?
でもそのおかげでキンタロウのネタが増えるかもね?
タイトルなし(ネタバレ)
サイレント映画からトーキーへと移り変わる激動の1920年代。映画で成功することを夢見ながらも時代や運命に翻弄されていく俳優たちの栄光と凋落をハイスピードに描く。最初からエンジンガンガンにふかしてアクセル全開。倫理観バグった中での、半裸全裸ドラッグ排泄暴力拳銃等、アウトでクレイジーな要素のオンパレード。
自分の存在が性的客体としてしか見られず、知的にも見下されることに屈辱を感じたマーゴットロビーが、名誉男子的に男前に振る舞うことで、傷つきながらも己の自尊心を奮い立たそうと懸命に全身で怒り、暴れ狂う。いや、乱れ狂う。凄まじい魂の叫びである。
並べて語ると本当に怒られそうだが、映画のための映画という意味では、エンドロールのつづきと通ずるものがある。あまり書くとspoilerになるが、根底にあるのはある意味どちらもpureで無垢な映画愛。こちらは見かけは手垢に塗れているかもだが、根底にあるのは無垢な魂。
以下、注意点と評価ポイント。
最初から急傾斜の超ハイスピードジェットコースターに乗せられて、トンデモない次元にぐわんぐわん連れて行かれる。ララランドで甘い世界観に惹かれた頭で見に行くと、まるで胸ぐら掴まれてガラス瓶で頭カチ割られに行くようなものなので、シートベルトは超必須。世界観とか話の方向性はある程度確認してから行った方がいい。
ふいに訪れるマーゴットロビーのサイレント映画シーン、あれぐらいの静寂と余韻が緩急つけて定期的にある映画だったら評価上がったかもしれない。
刺激的な3時間
エトピリカな気分。誰もがパーティーという余暇が必要不可欠で。ハリウッドの裏側がこれでもかと。カメラは止まらない。とてつもなく華やかで、過酷で。大人の色気も溢れるほどに。時代背景、役者のブラピが最強だと。七変化な衣裳にも心躍らせて。観る者は映画を。製作者は…。
朝までパーティーよ!の意味がやっと…なくらいエネルギッシュな3時間に。つまらないではなくて、その刺激的で生きるパワーが身体全身、神経にまで伝わってきて。映画館の大スクリーンと音響で楽しむ高揚感は凄まじくて。応援上映をしたら更に朝までパーティーな気分になれると。
昔はこういう手法で、ハリウッドの規模感。洋画のいろはを感じとれる作品にも。言葉だけではなくてその一つ一つの所作、音楽が繊細に。背景も鮮やかで。そのコントラストが淡い心情を映し出していることも。映画ファンには響き渡るくらいに。邦画一途でも。笑えるシーンも多数です。
いつの時代もテイクに注ぐ情熱は持ち続けて。時にクスッと、度が過ぎることも。個人的にはそのままテイクを重ねてほしいほどそれぞれのキャラクター性が際立って面白くて。その後のハリウッド式な部分も観る側のテンションを爆増させて。
コンプラ、コンプラと言っていたらアウトが連発なくらいギリギリ、一線を越えていて。それが最高のスパイスに。これぞ映画、これぞエンターテインメントを今の時代に蘇らせたことにも感動しっぱなしで。
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