劇場公開日 2023年11月10日

正欲のレビュー・感想・評価

全254件中、161~180件目を表示

4.0境界線

2023年11月16日
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朝井さんの原作を読み深く考えさせられたテーマ。まさかこんなに早く映画化するとは。
期待とあの濃密な内容をどんな風に映像化するのかーという不安で鑑賞。

日常生活にある何でもないようなモノが誰かの心をくすぐるモノになることは、趣味や推しの世界でごく当たり前のこと。
ただそれが性の対象になると膨らみ過ぎる疑問と拒否感が湧くのが正直な気持ち。けど、それはあちら側の人も同じように感じていることが痛いほど伝わって来た。それだけに、”ダイバーシティー”という言葉でくくられる概念に不甲斐なさを感じる。それがモヤモヤの正体なんだろう。
多様な価値観を受け入れるか排除するのかそのボーダーラインがどこなのか。時代の変化を大きく感じる。

鑑賞中に膨らみ続ける戸惑いに対して、俳優さんたちの演技が気持ちを離れないようにしてくれた。
稲垣吾郎さんのいい塩梅のお父さん/夫像。皮肉なまでにパートナーとの関係性の対比が現実味をゆるぎなくさせてくれた。もっと俳優さんとしての活動が見たい。

新垣結衣さんの見たことのない表情に驚き。一見の価値あり!この役を引き受けた経緯をお聞きしたい。磯村勇人さん、何でもできますと宣言された気持ち。
山田真歩さん、渡辺大知さん、徳永えりさん、好きです。白鳥玉季さん、お姉さんになって素敵です。これからも楽しみ。
岸監督の次回作も楽しみに待っています。

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とっちゃん

4.0理解

2023年11月15日
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意外と「それって趣味じゃないの?」「水フェチなんて他人に言っても大丈夫だよ」という声があって驚いた。
それはあくまでも、そうじゃない人だから言える意見なのではないか。

きっと人による。趣味の人もいるし、他人に言える人もいるだろう。でもその逆もいて、人の数だけ形はあるということ。加えて、その人が持つ性格もあること。

理解というのは、なんだろう。結局、解り合える人同士でしか成り立たない気がする。考えが違う人を突っぱねるわけでもなくて、受け入れることは出来ても理解はお互いの努力なくしてはない気がするから。でもそれでいいとも思う。

ずっとどんよりしている作品だけど、この題材では派手なことが起こっても違和感だからいいんじゃないかな。指輪のシーン好きだったし。擬態して生きていこうな、と思ったし。
「地球に留学している」、「明日生きたいと思ってる人~」の台詞にも苦しくなったと同時に、フィクションだけど同じように考える人がいるんだなと思えたからよかった。そんな風に考える人たちが、一人じゃないといいなと思いました。

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chi-co.

3.5理解できなくても、排除はしないようにしなければ

2023年11月15日
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泣ける

二人がベットの上で模擬的にポーズを取ってみて、どんな感じなのか…、理解してみようとするシーン。

「ああ、自分は、この人たちのこと少しはわかってると思っていたけど…違った…」と、それまでの“溝”がいっきに深く大きくなった。

「SDGs、多様性」が過剰に、免罪符のように、まかり通っているけど…、

理解できなくても、排除はしないようにしなければ…。

しかし、磯村勇斗君は、ホントすごい。
(「ひよっこ」、「恋は雨上がりのように」、「ヤクザと家族」、「前科者」、「PLAN 75」、「さかなのこ」、「移動辞令は音楽隊」、「「ビリーバーズ」、「月」……。そうそう、ジルベールも!(「きのう何食べた」)。

観るたびに、「推し」俳優さんになっていっています。

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night runner

4.5人それぞれの生きづらさ

2023年11月15日
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出てくる人たちの生きづらさの描写が生々しくて胸が痛くなりました。私自身も普通になりたいのになれないことに悩みがちなのですが、案外そういう人は世の中にたくさんいて、それを隠しながら生きているのかもしれないなと思わされました。なんとなく安心しました。

あと、俳優さんたちの演技が抜群に良かったです。俳優さんそのものが全く出ていなくて、こういう人が街中に本当にいるんじゃないかと思えるほど役になじんでいました。エンドロールで「あの人あの俳優さんだったんだ!」とやっと気づいた感じです。

人それぞれ好みは分かれると思いますが、私は好きな映画でした。

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椿

3.5(Ab)normal Desire

2023年11月15日
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朝井リョウの作品が好きなので本作も公開前から楽しみにしていました。

登場人物のもつ性的嗜好や欲を各々のストーリーで描き段々と交差していきます。

とことん隠の部分を描くけれど、どこか希望も感じる作品でした。同じ性的嗜好を持ち合わせていないので、感情移入までいかないけれど、人それぞれの価値観や視点があるという事は言うまでもなく理解ができます。

なので江戸っ子の様なおじちゃんはポカンとしてしまう内容かもしれません。

寺井(ゴローちゃん)から「普通は〜」って一般常識を諭す言葉も出てきますし、自分も使ってしまいますが、もはやそれはタブーと感じるご時世です。

検事という立場で寺井はそれぞれの登場人物と対峙しますが、そんな寺井にも彼自身の性的嗜好がある事が原作では描かれています。映画で語られなかったのは他の登場人物との対比の為なのかな。

神戸役の東野絢香さん、とても良かったです!
また小説読み返そうと思います。

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Yum

3.0良くわからないのか?

2023年11月15日
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難しい

正直良くわからない。

検事が何役なのだろうか。
ここが理解できないのが、面白くなかった原因か。

見やすさ○
ストーリー○
キャラクター◎
没入感○
個人的好み○

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ライトオ

3.5勝手にカテゴライズするなら理解なんかしなくていい

2023年11月15日
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言葉にするのがとても難しいけど、「苦しさ」に少しだけ共感した。普通の顔して生きている自分にはね‥‥
朝井リョウさんの原作映画好きなので、今回も楽しみにしてました。過去作と違いエンタメ感がほぼなかったけど、これはこれで◯
終わりがここでか‥‥と思ったけど、ハッピーエンドなんか人生にないもんね。
Vaundyの主題歌もエンドロールいい感じ

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映画感

3.5神戸八重子役の東野絢香さん

2023年11月15日
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私自身、50を過ぎて自分の「醒(さ)め」をしみじみと感じています。もちろん、まだまだ欲がなくなることはありませんが、そのために何かを犠牲にするほど夢中になれることは殆どないような気がします。むしろ自分の惰性的な言動に嫌気が差すことはありますけど。
承認欲求だって勿論ないわけではなく、例えば映画のレビューだって共感を頂けるのはうれしいのです。しかし、そのためにフォローを返して「期待する」ことなどはしたくないので、(映画.comで)フォローしてくださっている方、フォローを返さずごめんなさい。
また、最近は言葉だけが独り歩きし、下手をしたら都合の良い解釈や上っ面で偽善とも取られかねない「現代的な考え方」が鼻につくことがあります。この作品でも扱われる「ダイバーシティ(多様性)」もその一つです。
例えば、一昔前までは「オタク」や「マニア」はネガティブな印象が強かったはずですが、昨今ではむしろ一目置かれる(この言葉に、「一目置く側」に対する欺瞞性も含んでいますが)存在となっており、SNS等で注目を集めるなどもはや、その「目的」すら曖昧になっているのではと疑わしいものさえあります。
とは言え、私は間違いなく「旧人類」にカテゴライズされる世代になりましたし、時代は絶えず変化していくわけで「老害」志向は抑え込む必要もあり、なおさらにひっそりと生きていく必要があると感じます。
さてさて、いつになったら作品のレビューになるのやらなので急展開ですが、
岸善幸監督、この方の作品に共通して感じる「愚直」とすら感じるキャラクター演出は、最初こそ取っつきにくさを感じるのですが、作品が進むにつれ心を奪われます。そして、この手の題材の場合、その問題意識を訴えたいばかりに、安易に対立構造を設定することで、単純で両極端に見えてしまうことがありますが、本作はその辺のバランスが振れ幅が大きいわりに実に絶妙です。さらに朝井リョウ作品の「妙(みょう)」と言える群像劇を巧妙な編集で違和感なく仕上げています。
そしてキャスティング、言うまでもなく皆さん素晴らしいのですが、まずは新垣結衣さん。私、この方に対する印象は殆ど持ち合わせなてなかったのですが、今作、特にセリフのない「表情による演技」が素晴らしいですね。言うまでもなくお美しいのですが、一見そう見えないキャラクター描写に、桐生夏月という人物に対する現実味を感じさせてくれます。
さらに、驚きの演技は神戸八重子役の東野絢香さんですね。実際、まだまだ落としどころが想像できずに半信半疑な中盤、東野さん演じる八重子の怒涛の言動の連続に心奪われ、何ならメインパートを喰う勢いに凄まじいものを感じます。
正直、内容的には共感できる部分が多くありませんが、どこにも否定する要素はなく、まさにダイバーシティな見方で判断するとこの上なく巧くまとまった良作だと言える作品だと思います。一見の価値あり。

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TWDera

3.0だから何なの?

2023年11月14日
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水フェチ(そんなものがあるのは知らなかったし、罪悪感で隠すほどのものでもないと思うが)、男性恐怖症、不登校など、社会的マイノリティを描いた作品。
地味だが、俳優たちの丁寧な演技で退屈はしなかった。
この映画が、ダイバーシティ(多様性)を主張しているのは分かるが、見終わって、だから何なの? と、逆に問い返したくなった。

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ファランドル

5.0みな宇宙人=異星人!

2023年11月14日
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悲しい

知的

難しい

家庭にいても、外出しても、会社でも、学校でも、周りは全て宇宙人に見える。いや逆だ。自分が宇宙人に見えているのかもしれない。宇宙人は異星人の意味で使用している。
違和感ばかりのこの世の中。
それが創発を産む。
崩壊に向かう宇宙を遅らせているのが創発=人間というわけか。
良い映画だった。

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HAL1953

5.0多様性礼賛の胡散臭さを暴く傑作

2023年11月14日
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泣ける

映画「正欲」を観ました(ネタバレ少しあり)

性欲の発音で正欲。
正しい欲って何?

という話です。

ここに出てくる標準から外れた性欲は「水フェチ」です。

見ている私は、そこでつまづきます。

噴水やら、水しぶき、壊れた蛇口、滝を見て、登場人物たちは何やら喜びを感じているらしい。

ただ、それが性的なエクスタシーであることはすぐには観客には伝わらない。

そしてそのような性癖を登場人物ははひた隠しにします。

ポイントは、彼らは生身の人間には何も感じないこと。

彼らは誰からも理解されないだろうという理由のみで、生きる意味を失いかけています。

ただ外からは、ただ水遊びの好きな大人たちにしか見えません。

まだ観客にはその苦しみは本当には伝わらない。



そしてもう一つの物語が絡みます。

不登校の子を抱えた夫婦。

不登校の小学生と母は学校に通わないでも生き生きと生きて行ける道を何とか探ろうと試行錯誤をします。

しかし検事である父は世間の常識を振りかざしてその試みを否定します。

父のいうことは至極真っ当なのです。



そして水フェチの主人公たちは、あるわかりやい性的逸脱の事件に巻き込まれて逮捕されてしまいます。

先の検事の父と、水フェチの主人公たちはここで接点ができます。

主人公たちはそこで自らの本当の性的指向を無視されるのです。

実はそこで主人公たちの覚醒と生きる意味が立ち上がります。

最後に最も真っ当であった検事の父が、最も人生が阻害された人物であることが浮かび上がるのです。

もうすごすぎ!

多様性礼賛の胡散臭さの奥をえぐり出す傑作だと思います。

原作は、朝井リョウ

台詞が素晴らしい。

必見です。

追伸

私がみた全ての映画の中で最も美しいセックスシーンがあります。

泣けますよ〜。

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ふくすけ

3.0観る前の自分には戻れない

2023年11月14日
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ポスターのこの大仰なコピーと不釣り合いな地味な内容。

序盤の新垣結衣のプチオ◯ニーのシーンがほぼ唯一の過激シーン。

あとは歪んだ価値観の登場人物たちが延々と自身の拗らせぶりを披歴しているだけ。

抑揚がなく、何処までも平坦な流れは却って疲れる。

ただ、稲垣吾郎は抜群に良かった。
特に目で心の機微を表すところなどは、こんなに演技が上手かったのか、と認識を新たにするのに充分だった。

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藤崎修次

3.5ガッキーの卵焼き食べたいな

2023年11月14日
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多様性を広く認める社会は一見少数派にとって住みやすように見える。しかしその寛容性に甘えて或いは悪用して逸脱行為を正当化しようとする者達がいて,違法行為を咎めると差別主義者のレッテルを貼られたり,作中で描かれているように単なる水好きの筈が巻き込まれて性犯罪者扱いされたりする。そして最終的には当の少数派が損をするという皮肉。
また,検事夫婦やガッキー家族のやり取りをみていると,多様性許容を要求することと規範・因習遵守を求めることのどちらが理不尽なのか分からなくなってしまう。
作品が解決策を明示しているわけではないし評者にもわからないが,とりあえず,変わり者に興味を持ってみる,ぐらいから始めてみるか。
ガッキーの目の死に方で「渇水」の磯村(と生田)を思い出した。

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ひろちゃんのカレシ

3.5誰かのせいにすればいいのか?

2023年11月14日
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フェチっていうもののヴァリエーションを理解できないとね。しかし「普通」でいられないが「普通」のフリをして耐え続けている登場人物たちの群像。そこに共感できるか、というのが作品への鑑賞アプローチの重要ポイントとなる。原作を読んではいないので、本作の是非を断ずる資格は無いが(多分)、そんな特殊な嗜好の人々だらけなのか?この世の中は!という点で背筋が凍る。それがある意味、綺麗ごとな単語で「ダイバーシティ」と呼んで<異常の隠蔽>されていることが現実世界の姿だ、ということらしいので、絶望する。

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t2law

3.5たぶん普通じゃない趣味嗜好を持つ側の者ですが

2023年11月14日
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寺井検事の言うことは、間違いではないんじゃないかと思います。

人間の皮を被った悪魔も実際おりますし、
学校には行くべきと思ってます。

どんな理由で学校に行きたくない、については触れてませんでしたが、

「趣味嗜好が違う人」(夏月たち側)と
「義務教育を受けない」は
ちょっと話の構成としてレベルが違う気がします。

普通じゃない自分に苦しむ人と
普通じゃない自分たちに酔う人の違いを感じました。

寺井検事、
決めつけも多く、マイノリティを刺激する発言は多々みられましたし、
終盤の嫌疑に関しては「おいおいっ」て思いましたが。

私事になりますが、
「ある物」が異常に好きになってしまうフェチです。
詳しくはここには書けないのですが、
小4の時に、それに気がつき、
(寺井の息子と同じ年齢)
自分はおかしいのではないかと悩みました。

大人になったら、無くなると思ってましたが、今も続いております。

墓場まで持っていくつもりです。

フェチだということで誰に迷惑をかけてる訳でもなく、
指弾されることではないと思います。

たぶん、カミングアウトしても「別にそんなに後ろめたさを感じる程のものではないでしょ」と思われるかも知れませんが、問題はそこではないのです。

肉体そのものよりも、その対象物に性的興奮を感じてしまう事実が、恥ずかしくて知られたくないのです。

内容によっては弱みになって搾取される危険だってあるかも知れません。

カミングアウトされた側ならどう返していいかわからないず気まずくなると思います。

それに誰かに話したところで、自分の煩悩は消えないこともわかってます。

そんなリスクを背負うぐらいなら、黙っていた方が良いと思います。

劇中の夏月も佳道も大也も、そうなんじゃないかな、と観てました。

とはいえ、同じ趣味嗜好の人に出会うと嬉しいです。私も、ネットで見つけた時は嬉しかったです。佳道たちのように、交流しようとしたことはありませんでしたが。

「観る前の自分には戻れない」が、この映画のキャッチフレーズでしたが、鑑賞後も自分の中では変化はありません。

ただ、フェチについて改めて考える機会になりました。

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ボンボンのんちゃん

3.5意外だった。

2023年11月14日
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悲しい

難しい

予告やHPをみてダークめの、観た後残る系の作品かなと思っていたが違いました。
ずっと目が離せなかった。面白かった。
面白いけれど心震わすとか、そうゆうものではなく。

サブタイトルは煽りすぎかもしれないけれど、なるほど。というかんじ。

ざっくりいえば、みんなちがってみんないい的な。

だからこそラストは悲しかったー
そんなの。。。と。

ゴローさんは嫌なヤツ。カチコチ頭のおじさん。
新垣さんとのシーンがコントラストがあり印象的だった。

東野さんが個人的に一番かわいそうに感じた。

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HalU

2.0みんなふつうで、みんなへん。

2023年11月14日
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ということ、、いや、みんなちがって、みんないい。かな、、
他人の性的指向にあまり興味がないので、ただ映画評価として、、見せ場もなくあまり好きではなかった。

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一言レビュー

4.0いなくならないで

2023年11月14日
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幸せ

同じ願いだったから同じ言葉
ラストのいなくならないよ
最高に羨ましいと思った

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たん

3.5いろいろな人がいる

2023年11月13日
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難しい

横浜に暮らす検事の寺井啓喜は、不登校になった息子の教育方針をめぐり妻と衝突していた。
広島のショッピングモールで契約社員として働きながら実家で代わり映えのない日々を過ごす桐生夏月は、中学の時に転校していった佐々木佳道が地元に戻ってきたことを知り飲み会で再会をはたした。
大学のダンスサークルに所属する諸橋大也は準ミスターに選ばれるほどの容姿だが、誰にも心を開かないで過ごしてきた。
学園祭実行委員としてダイバーシティフェスを企画した神戸八重子は、大也のダンスサークルに出演を依頼した。
何ら関連の無さそうな人達が絡み合っていく話。

検察官が家では妻や子供の意見を聞かずこうあるべきと押し付けたり、容姿に自信のない女性がイケメンに告白したり、イケメンは女に興味なかったり、いろんな人がいる、という事なのだろう。
久々にガッキーをスクリーンで観たが、役柄なのだろうが、覇気がなかった。
こんなガッキー観たくない。
星野源との結婚生活はうまくいってるのかと気になってしまう。
そんな感想。
稲垣吾郎含めその他の出演者には全く興味を持たず、そんな偏った見方をしてました。

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りあの

3.5「多様性」は便利な言葉。まぶすだけで暴論さえソフトに変化させる免罪符

2023年11月13日
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悲しい

怖い

難しい

本年7月11日の「トランスジェンダー職員の女性トイレ利用制限」についての
あるいは10月25日の「性別変更の手術要件」についての最高裁判決からも分かるように、
この国での「LGBT」への見方も随分と変化か起きているよう。

とは言え、それは「LGBT」に対して、との
あくまでも括弧付きの事柄であって、それ以外についてはどうにも心もとない。

いみじくも作中で「多様性」について語られるように、
ある人の嗜好や思考を100%理解することは不可能なのに、
それを耳障りの良い言葉で軽く括ってしまっている。

また、「LGBT」についても、今でこそ追い風は吹いているものの、
いつ逆風に変わるかは判らぬのは、過去の歴史からも明らかだろう。

タイトルにある「正」が「性」でないのは、
言葉遊びではなく、人の欲望の対象は様々なことの象徴。

勿論、犯罪に結び付く欲望はあり得ないにしろ
個々人の興味の対象は、それこそ多様であって良い。

男女が結婚し、子を多く産むことのみが生産的との
ステレオタイプな思考は、頭が凝り固まった意見。

映画化された四本の『朝井リョウ』作品
〔桐島、部活やめるってよ(2012年)〕
〔何者(2016年)〕
〔チア男子!!(2019年)〕
〔少女は卒業しない(2023年)〕
は、何れも群像劇。
そして今回もそれは例外ではない。

登場する主要な三人
『桐生夏月(新垣結衣)』『佐々木佳道(磯村勇斗)』『諸橋大也(佐藤寛太)』は
共に無機物である「水」に並々ならぬ興味を示す。

他の人とは異なる嗜好を認識し、
それ故に生きづらささえ感じる。

その対極に検事の『寺井(稲垣吾郎)』が居る。
彼は我々の右代表であり、世間的な常識を体現する存在。

が、時として自己の独善的な意見だけを押し付ける煙たい人物、
直近で言われる正義と正義のぶつかり合いを見せられているような。

この二つの属性は
理解し合えることは
たぶん無い。

会話はどこまでも平行線で、
良識派には多数ではない好みを持つ人のことは理解不能だろう。

建前として「多様性」を口にはするものの、
それはあくまでも世間的にはやっているからとの
自分を理解のある風に見せる方便でしかないのだ。

過去作とは違う横顔を見せる『新垣結衣』は印象的。
生々しく、時として底知れぬ暗ささえ感じさせる。

これは新たな境地と言えば良いのか、
それとも・・・・。

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ジュン一