「Love and Fire」ブラフマーストラ ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Love and Fire
「RRR」や「サーホー」からインド映画に入ったため、基本的にパワー強めのインド映画を多く観てきましたが(バジュランギおじさんは例外)、そんな中ファンタジー色強めのインド映画は斬新だなぁと思い鑑賞。2時間半オーバーは想像通りで。
前半の盛り上がり方はかなり良かったんですが、どうにも尺の長さが気になってしまったのが残念でした。ヒーローの誕生譚としてなら2時間と少しにまとまっていてほしかったです。
序盤の能力バトル、イナズマイレブンみたいだなぁとほのぼの観ていました。ここまで能力がCGマシマシで描かれるインド映画はなんだか斬新でしたが、スタートを切るには十分な迫力で盛り上げてくれました。
冒頭のミュージカルシーン、これが素晴らしかったです。ド派手な映像と共に大量の役者を動員してのダンス。見応えがありまくりでした。
ここだけでも映画代の元は取れたなってくらいの映像美でした。これ撮影するの大変だよなぁと撮影チームの苦労がとことん垣間見えるシーンでもありました。
全体的にシヴァとイーシャの愛の物語がメインになってくるので、そこ強調されてもなぁって後半はかなり思ってしまいました。その部分を脇に置いて、ヒーロー誕生譚としての物語を強調すれば尺もいい感じに収まってくれたのになとも思ってしまいました。
訓練するために止まった家みたいなところで、ゴロゴロ合流した人たちとアベンジャーズっぽい感じになっていきますが、メンバーの名前は殆ど覚えられなかったですし、能力もなんとなく見せただけなので、ちと個性には欠けるかなと思いました。
象の盾とか蛇の光線とか面白そうなんですけど活かし切れてる感じはしませんでした。
ただ道中のカーチェイス、どうやって撮影してんだ?と思うレベルで激しかったです。立ち位置とか入れ替わってましたし、何がどうなってんだってくらい情報量は多かったですが、このカーチェイスは見応え抜群でした。
「RRR」にも出演していたアーリアー・バットさんが今作でもヒロインを演じており、これがまぁ〜可愛らしい。「RRR」では後半からの出番でしたが、今作では最初から最後まで出ずっぱりなので、彼女の魅力はこれでもかと堪能することができます。
ダンスのキレも歌唱も、とぼけた表情もお茶目な仕草もどれも愛らしくて、再び彼女の虜になりました。
終盤も続編を前提に作られているので、どうにも消化不良感は否めませんでした。まぁ原題を見ればこの作品が第1章という事は分かるので、これは邦題を前半だけ切り取った配給のヤラシイやり方のせいにしときましょう。続きものだと観る人が減るかもしれないので笑
鑑賞日 5/14
鑑賞時間 11:30〜14:30
座席 C-8