少女は卒業しないのレビュー・感想・評価
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少女たちの卒業を描く。 カーストが違い、同じ高校の同じ学年だけど互...
少女たちの卒業を描く。
カーストが違い、同じ高校の同じ学年だけど互いに接触はない。でもそれぞれ確かに同じ場所で生きている。
それぞれ抱えているものがあるが、それが何かは観ていくうちに分かってくる。
それぞれに苦悩し、悲しみ、あがきながらも戦い、生きている。
ただ、家のテレビでU-NEXTで見たのですが、河合優実さんの声が小さい…!聞き取れない!
いつもボリューム25〜30でテレビ見てるのに、あまりに聞こえなくて90まで上げました。いいシーンほど声小さくて…直後に爆音バンド演奏が流れて飛び上がりそうになった。
河合優実さんの演技はその自然さが魅力で、声を張ってほしいわけではない。なのでこれは音響のバランスの問題。ウィスパーボイスのところを、聞きやすいように少し拡大してほしかった。そしてバンドの時は抑えてほしかった。
これは映画館で観たら音のメリハリが良かったんだろうけど、家で見るのは向いてなかったですね。
朝井リョウの世界です
原作未読
原作は『桐島、部活やめるってよ』『何者』『正欲』の朝井リョウ
中川駿監督作品脚本作品初鑑賞
群像劇
舞台はとある地方の高校
取り壊しが決まっている
ロケ地は山梨県上野原市の廃校になった市立中学校
粗筋
卒業式の前日と当日
料理部部長の山城まなみは彼氏が昨年の夏に自殺した
バスケ部部長の後藤由貴は上京をきっかけに地元に残る彼氏と別れる決心をつけていた
神田杏子が部長を務める軽音学部のバンド「Heaven‘s Door」のボーカルは口パクでメンバーは楽器ができなかった
ぼっちの作田詩織は図書室を管理する妻子持ちの教員に恋をしていた
最近の卒業式では『威風堂々』を流すのか
アメリカやイギリスじゃあるまいし西洋かぶれが!
よく知らない監督兼脚本家
よく知らないキャスト陣
平々凡々な学園モノ
原作者だけはよく知ってる
『桐島、部活やめるってよ』とどうしても比較してしまうが明らかに薄味で見劣りする
『何者』のようにお気に入りの有名俳優の演技力を堪能することもできない
別監督のオリジナルだが『17歳は止まらない』と比較しても面白味にかける
娯楽性は低いし朝日新聞やNHKがゴリ押しするような社会派とも違う
瑞々しいという表現しか思いつかないが全く刺さらなかった
観る側がたとえオジサンでも若い女の子がたくさん出ていれば楽しめるかといえばそうでもないのだ
卒業ライブの歌はまあまあ良かった
レビューのどさくさに紛れて卒業をテーマに自分語りをするつもりはないが自分には卒業の思い出が全くない
卒業式にはいずれも参加したはずだが全く思い出せない
だからこの映画を観て全く感動しないんだろう
残念すぎる人生だ
まあ眠くはならなかったけど
配役
答辞を任される料理部部長の山城まなみに河合優実
上京し心理学を学びたいバスケ部部長の後藤由貴に小野莉奈
軽音学部部長の神田杏子に小宮山莉渚
図書館好きの作田詩織に中井友望
まなみの彼氏の佐藤駿に窪塚愛流
軽音楽部の部員で「Heaven‘s Door」のボーカルの刹那四世こと森崎剛士に佐藤緋美
バスケ部で由貴の彼氏の寺田賢介に宇佐卓真
現代文の教員で図書館を管理している坂口優斗に藤原季節
まなみの親友の宮下遥に丸本凛
作田のクラスメイトの木村沙知に花坂椎南
杏子の後輩の小西真由美に田畑志真
送辞する在校生代表の岡田亜弓に瀧七海
「Heaven‘s Door」のベースの心音こと石川春樹に市来流星
「Heaven‘s Door」のドラムのカムイこと高田伸夫に山﨑竜太郎
「Heaven‘s Door」のリードギターの「世界が消えてなくなるまえに」こと菅野知樹に高橋伶
軽音楽部の部員で「PUZZLE」のボーカルの桜川智に林裕太
軽音楽部の部員で「ぜりぃふぃしゅ」のボーカルにema
軽音楽部の部員で「ぜりぃふぃしゅ」のボーカルにmariko
花の色は移りにけりないたづらに我が身世にふるながめせしまに
我が母校はヘンテコな高校で、日の丸の掲揚に教師が反旗を翻した高校であった。ちなみに、今はそんなウマシカな事は、誰もやってない。
もう、50年くらい前の事なので、その時の精神状態の詳細は覚えていないが、なんかシックリこないと感じていたら、卒業式自体がそんな高校だったので、中止になった事を思い出した。まぁ、今となってはそれも思い出。
そんな僕が、成人式に中村八大先生が来ると言うので出席した。
しかも、BURBERRYの新品の背広着て。でも、それ以来着る事なく断捨離した。
卒業式の出席は人生だけで良いと思っている。
友人でさえないやつだったが、文化祭の時にポール・サイモンの『BOXER』を原曲で歌った奴がいた。そいつは一浪して東◯理◯大学 理◯学部へいった。数年後会ったら、福田村のキャンパスで、JAZZ BANDを組んでベースマンをやっていた。彼に呼ばれて、大学の文化祭に出る事になり、やりたい事を聞かれたので、楽器が弾けない僕は『ボーカル』と言って『このウマシカ野郎』って怒られ出席を断念した。それ以来、音楽を奏でる者にコンプレックスを持っている。
まぁ『老人は卒業したくない』だね。
追記 僕も浪人したが、第1志望校に落ちた時、京橋のフィルムセンター(?)に『アンドレイ・ルブリョフ』を見に行った。『鐘が出来上がるところ』だけは良く覚えていた。卒業式をやったやらないも覚えていなかったのに。
桜が咲いていたが、やっぱり今は
『花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに』
だね。
会心、名残、和解、そして偲び
翌日卒業式でその後校舎がなくなる、山梨の高校。式後のバンド演奏に悩む軽音部部長の神田。クラスになじめず図書室の先生と話をしていた作田。しばらく彼氏と気まずい後藤。彼氏と上手くやっていた山城が答辞を読むことに。
何となくこういう作品は、女子が主人公の場合が多くて、面白い。今作は四人で、それぞれの会心、名残、和解、そして偲びが描かれています。コミックバンド?の森﨑は笑えたけど、結末が良いです。山城のエピソードが切ない。
うちの娘たちも、今春卒業。たぶん、その他大勢だったかな。
トコロテンのように押し出されるのさ。
三月で廃校予定の島田高校の卒業式前日当日
の二日間。
校庭に桜が咲き乱れて背景に山並みが連なる
のどかな高校。
答辞読む子、山城まなみ。
調理師専門学校へ希望する程の料理好き。
家庭科室に鍵持ち出して入って駿と二人で、
作って来た弁当を食べる毎日。
冷蔵庫やレンジも使い、
駿は弁当用の旗を戸棚の上に貼って集めている。
学校が苦手な子、作田詩織。
友達の仲に溶け込めず、図書室が唯一の居場所。
坂口Tがいて前日なのに本の整理を手伝う。
作田、早く卒業したい、と言う。
軽音楽部部長の子、神田杏子。
3チームしかないのに、そこまで
トリがどうのと言うかなぁ。
難題、部室が荒らされ盗まれていた。
森崎の扱いが難しいようだ。
神田、校門前で森崎を待ち自転車に相乗り。
中高一緒だったので、話が弾む。
バスケ部の後藤由貴。
仲良しの寺田と卒業と共に離れ離れに
なるので関係ギクシャクを懸念。
自身の希望を叶えたいし、
寺田とは上手く付き合いたいし、自己中!
店で花火買うとオマケしてもらい、
寺田を屋上に誘う。
フェンスしてはあるが。
当日、待ち合わせして一緒に登校する約束。
作田、帰り、偶然坂口Tと出くわす。
坂口に言われて話しかけたけど失敗と言う。
だが、教室で映画の題名を忘れていた木村に
声かけしてホラー映画について会話できていた
と思ったが。
卒業式。
山城まなみ、詰まりながら‥‥役目を終えた。
卒業おめでとう㊗️
式後、屋上で後藤と寺田話し合う。
身勝手となじる寺田、正しい。
グチャグチャしたけどどうにか。
バスケ部での写真撮影は笑顔。
式後、作田、教室で木村に声かけられ、
卒アルに寄せ書きの交換を申し込まれる。
後で坂口Tに卒アル見せると何人もの寄せ書き
坂口Tに、頑張ったね、と褒められる。
木村にも、もっと早くに話せば良かったね。
と言われた。
借りっぱなしの本を返し、代わりに新しく
買ったのを見せると、
坂口T、心の支えの本と交換、と言う。
作田、卒業したくない、と言う。
式後、体育館でコンサート、
こんなに生徒残るかな。
衣装も化粧道具も音響音源が無い森崎のチーム
森崎一人が舞台に立ち、
アカペラで熱唱。上手い!さすがの息子。
部員皆から讃えられる森崎。
うれしくも、
自分だけの森崎ではなくなったようで
寂しく感じる神田だが。
式後、体育館、
山城まなみ一人、駿を偲ぶ。
式場での駿の母、膝に駿の写真。
夏頃窓から転落死してしまっていた。←なぜこんな話にしたのか?
桜満開🌸
若手女優が溌剌とした女子高生を演じていたが、
ストーリーに納得いかないことがあり、
感動とまでいかなかった。
記:
坂口役藤原季節さん、作品によって、
見た目印象コロコロ変わる。
家庭科室の勝手な専有、ありえない。
屋上にも入れない。
式後、皆すぐ帰らないな。
コンサートはどこでしたのだろう。
3チーム3曲なら10 分ぐらいで終わったから直ぐ
椅子を片付けたから可能か。
こういうのが観たかった
キネカ大森「見逃し邦画特集」にて。
ナイス、キネカ大森! 俺、全部見逃してるから、助かるわあ。
さて、本作。
主人公四人の人選は、迫力あるね。河合さん(優美)、小野さん(莉奈)、小宮山さん(莉渚)、中井さん(友望)といずれもよい意味での注目俳優ばかり。よく集めたよね。
そして朝井リョウ原作を監督するのは、本作が長編映画デビュー作なれど、短編はこの上なく高い評価を得ている。
ただでさえ観たくなるこの作品を見逃してる俺って… ホントに映画ファンなのだろうか。疑わしいわ。
でも観ることができました。繰り返すけど、ありがとうキネカ大森。こういうことが、当たり前にあるから、「ミニシアターたちよ、永遠に」 だ!!
四人の女子高校生の、それぞれの卒業式とその前日の話。
「ずっと、このままがいいなあ」
前半は、この一言に集約される楽しく輝いている高校生活。
みなさん、自分の高校生活が実際に楽しかった人もそうでもなかった人も、あらためて高校生活を堪能するように楽しんでください。多少のやり過ぎ感を感じるほどかと思いますが、思い切り楽しむことが、後半を観るのに、絶対必要ですから。
そして後半。明らかにされることも含めて、その見事なクロージングを、また楽しんでください。最高です!
そうなんよ。こういうのが観たかった。ありがとう、中川監督(駿)、藤森プロデューサー(款)。
さっそく、原作本を買って、また別の面から堪能しよっと!!!
--- 以下、おまけ。ネタバレあるので、未見の方は観てから読んでね ---
おまけ1
「セツナ四世と呼べ」
「いや、三世誰だよ?」
あ〜、高校生の会話。最高だよ。こういうところ、原作者の朝井さん(リョウ)、うまいよなあ。
おまけ2
「大丈夫。モリサキなら歌えるから」
「どうだ。思い知ったか」
静かに、かつ力強く呟かれるこのセリフの凛々しさときたら。
おまけ3
どこにでもある、卒業式の答辞なのに、その一言一言がこんなに心に突き刺さる。あ〜、いい映画だったなあ。
本来はレビュー本文に書くべきだけど、そうしたらこれから観る人に悪いから、こっちに書いときます。
おまけ4
「どうしてこのタイミングで変わりたいと思ったの?明日で卒業なのに」
「ヤマシロさんが答辞を読むからですかね。ヤマシロさんが前へ進もうとしてるのに、私がウジウジしてるの、おかしいなって」
なに、なに、なに〜? 前半と後半の境となっているこの会話、秀逸だよね〜!
おまけ5
坂道と自転車。なぜか「いちごの詩」思い出した。
何もかもが眩しく儚い世界
原作未読。
卒業式前日と当日の2日間の高校生たちの心の揺らぎを描く恋愛群像劇。
高校受験に失敗し男子校に通わざるを得なかった自分にとっては、何もかもが眩しくも切ない世界だった。
ちょっとした叙述トリックもあるが、淡々と展開される物語が逆に心に染み入った。
いやマジで自分の高校の卒業式の日の思い出が一切ないんだが。
おそらく速攻で帰宅したんだと思うが、それすら記憶にない。
一体なんだったんだ、自分の高校時代は。
岩井俊二よりさらに深度が深い
個人評価:4.0
朝井リョウはどんな青春時代を送ったのだろう。桐島部活といい、本作といい、この思春期の切り取り方はなんなのだろう。
どの登場人物目線で描いたのだろうと、うがった見方もしてしまう。
サナギから羽化し成虫になる時代。サナギの季節をよりリアルで美化せず描いていると感じる。
青春の切り取り方は、岩井俊二の右に出る者はいないと思ってたが、朝井リョウはさらに深度が深いと感じた。
彼女の演技が大好き
河合優実の初主演?
彼女の演技が大好きなので主演で観られるのがうれしかった。(群像劇だけど)
同じ原作者で高校生の群像劇とゆうことで桐島〜と比べてしまう。比べると桐島ほどの新鮮さはないけど、桐島より爽やか。女の子達が中心になっているのだけど、非リア充の私としては誰にも共感できなかったので途中まではやや退屈だったけど、(特にバスケ部の子のあたり)
これからの日本映画を背負う若手俳優達の演技を見るのは楽しかった。
丁寧な群像劇の積み重ねで迎えたラストシーン
卒業式の普通の答辞がこんなに切なく響くなんて。
河合優実の演技1つで魅せるシンプル演出が綺麗で最高によかった。
配信で鑑賞
その迷いの軌跡を青春と呼ぶ
卒業式は高校生活のピリオドであっても世界の終わりではない。そんなことは百も承知だし、明日からも私たちの人生は続いていく。「さよなら」と手を振ったあの子やあの子のInstagramを私はちゃんと知っている。それでも卒業式というものに特別な意味を、ただならぬ寂寞を見出してしまう。
卒業式だけではない、少女も、高校生も、恋愛の終わりも、それ自体には何の特別さもないことを我々は知っている。知っていながら特別なことだと思っている。甘い夢想と苦い現実のせめぎあいの中を彼女たちは生きている。その迷いの軌跡を青春と呼ぶんだと思う。
俺はいまだに高校生という区分が何なのかよくわからない。ガキと呼ぶには成熟しすぎているし、大人と呼ぶには冷酷さが足りない。幽明のあわいを漂うような、実体の定まらない存在。しかしその不明瞭さを過度な神話化やフェチズム化によって無理やり固定せず、流れるがままに流しているのが本作だった。「卒業式」のために人々が存在しているのではなく、人々の存在がまずあって、そこに時間経過の必然として卒業式が立ち現れている。
少女たちが紆余曲折を経て卒業式の後の世界へと踏み出していくラストシーンはやや達観が過ぎるのではないかと思うものの、微かな爽やかさがある。そして映画の終幕をもって彼女たちの青春時代は終わりを迎える。
今や過ぎ去った日々を名残惜しげに振り返るように、「Danny Boy」の旋律がいつまでも響き続ける。
The summer's gone
and all the roses falling
'Tis you, 'tis you
must go and I must bide.
夏は終わり
バラも散り果て
あなたは去って
私は待ちぼうける
二度と還らない瞬間(とき)
廃坑となって取り壊される卒業式の前日と当日の2日間。
4人の女子高生にフォーカスして、巣立つ彼女たちの瑞々しい感性と素顔が
等身大に描かれる。
辛い経験を乗り越えながら、彼のお弁当を作り続ける
山城(河合優実)
落ちこぼれ気味の彼、の美しい歌声をある手段でみんなに届ける
軽音楽部の神田(小宮山莉渚)
みんなに溶け込めず、図書室を避難場所にしてて、
本を延滞し続けた作田(中村友望)
地元に残る彼と気の持ちよく別れたい後藤(小野莉奈)
4人は平行で一度も交わることの無い群像劇。
それぞれの時に別れを告げて巣立って行く。
そんな最後の2日間を丁寧に描いていく。
これまでは学校生活が世界のすべてだったけれど、
これからは新しい大きな世界が広がっている。
あの教室の片隅に確かにあの頃の自分が、
あなたがいます。
誰しもの姿が重なる甘酸っぱい青春の1ページ。
そして4人の少女に起こった
小さな奇蹟
それは目を凝らさなければ見逃すほど
小さくてささやか
2度と帰らない日々だけれど瞳を閉じると同級生の顔が
浮かんでくる。
私もそうだったように多くの別れと出会と決断を繰り返して、
人は大人になる。
廃校のあの時間
少女たちの「あの瞬間(とき)」は、永遠。
還リたくても還れない
閉じ込められた
「瞬間」と「永遠」
等身大
答辞を結びにしているが、それぞれの卒業模様を等価に描いていく。
いずれも過不足のない共感しやすい話で、JKに必要以上の価値を与えていないのはよかった。
(日本映画ではJKに必要以上の価値を与えてシンボライズしようとすることがよくある。少女や卒業や女子高生のキーワードからそのテの岩井俊二亜種を想像したが、そうでなくてよかった。)
主要アンサンブルは四つ。あえて仮題するなら、
①卒業演奏のいざこざ
②図書館が居場所
③上京する者と地元に残る者
④つらい答辞
①は楽しかったが森崎(佐藤緋美)のさいごの独唱が英語の歌だったことで思いっきりはずした。あれが森山直太朗のさくらだったらこの映画はサンダンスへ行って観客賞をとれた。笑
②の中井友望はおとなしい小心者の雰囲気でつかむものがあった。
(原作の)朝井リョウには節度があり、恋愛へ進展しないのがよかった。これで先生か生徒が踏みこんでしまったら、凡百な日本映画になりさがるところだった。
③はあるある話。
田舎と都会の遠距離(恋愛)はたいてい自然消滅する。
とくに若年期にどちらかが上京したばあい、1年ほどで彼/彼女はキラキラした届かない高みへ登ってしまうものだ。若者とって上京は“デビュー”と同じ。ただ15年も経つと都鄙はどうでもよくなるけどね。
おそらく④がクライマックスだったがいちばん目立たなかった。彼氏の不慮のシの描き方がわかりにくいことで、まなみ(河合優美)の悲しさへの共感が薄れた。
原作を読んでいないがさすが朝井リョウだと思った。普遍性があって背伸びせずムダがない。それでいて、しっかり琴線をとらえていた。
個人的に桐島~が言いたかったのは「高校時代のなんにもなさ」だと思っている。実在するのかしないのかわからない桐島は、なんにもなさすぎてシンボライズできない高校時代をシンボライズしていたと思う。
それに比べるとこの群像劇はずっと青春的なことをやっていた。
じぶんは50過ぎなので、こんな青春ドラマ見ていいのかな──と思わせるほど同世代向けに甘酸っぱくつくられていたと思う。
本作の長所は、話を現代の青春から導き出される病弊に落とし込んでいないこと。
並みの日本映画だったら、この手の青春映画を「じさつ」や「いじめ」を中心に据えて深刻ぶったポーズをつくって見せるにちがいない。
そうではないことが桐島や本作の価値を青天井にしている。
図書館と先生
2023年劇場鑑賞16本目 秀作 68点
2023年春で一番期待していた作品
というのも、若手女優の4人が凄まじく、由宇子の天秤や愛なのにの河合優実、アルプススタンドのはしの方の小野莉奈、ヤクザと家族の小宮山莉渚、かそけきサンカヨウの中井友望と、この上ない顔ぶれ。
結論、4人それぞれストーリー良いところ悪いところあるけど、個人的には中井友望のストーリーが好き
次に小宮山莉渚で、3位が同率って感じかな〜
演技力も藤原季節くんと組んでたのもあるけど、中井友望が一番上手だったし、突き刺さったのを覚えています
作品全体の話で言うと、正直期待よりは下回った印象で、オムニバスまでは行かないし、少しだけ絡んでくるけど、ちょっとおしゃれに作っちゃったかな〜
河合優実がカースト上位ぽく見えなかったり、小野莉奈が上京したい理由が薄かったり、キャリアが他3人より見劣るが故、ボーカル男子に印象を持ってかれた小宮山莉渚、個人的に公開前一番影が薄かったからか演技も配役もハマっていた中井友望、と対照的でした
配信されるだろうし、また見返そう
是非
キラキラだけじゃない少女たちの群像劇
評判がいいのは知っていたけど予想以上によかったです。
4人の少女それぞれのエピソードがしっかりと立っています。
恋愛要素も多いけど、それだけじゃない。
地獄のアディショナルタイムに共感。暗黒の高校時代を送った人でも共感できる部分があるはずです。
ああ学校ってこんなだったなーと思える作品。
知らない若手ばかりだったけど、自然に見れました。
でも先生、まなみに答辞を読ませるのは鬼じゃない?それで作田さんが頑張ったから意味はあるんだけどね。
嗚呼、青春映画
「ある世代の人達にとっては、たまらなく愛おしく感じられる様な作品なのだろう」ということを頭ではよく理解出来る作品でした。
しかし、私にとって歳をとるって残酷だと思うのはこういう作品を見た時かも知れないという風にも感じてしまいました。
もし10代で見ていたら宝物の様な作品になっていたかも知れないし、20代で見ていたら切ない気持ちで一杯になっていたかも知れない。30代で見ていたらある種の胸の疼きを感じていたかもかも知れないし、40代なら郷愁に浸っていたかも知れない。50代だったらどう見えるのだろう?、60代後半の私には悲しいことにもう異世界の物語でしかないのですよ。20代とは別の意味での切なさを感じてしまったのでしょうね。
卒業したくなかった少女たち!!
あの頃、ここが世界のすべてだった!
と映画のポスターに書かれているように
いつまでも高校生でいたいと思う、少女たちの普遍的な青春、淡い恋心、廃校となる校舎
自分たちが最後の卒業生となる
特別な思いがつまったストーリーでした。
原作小説は未読ですが、作家の朝井リョウ先生が卒業当時に見た世界が再現されているそうです。山梨県の自然と緑に囲まれた学校の
昇降口を行き交う場面はどこかで見た光景
を感じることが出来ました。
主演の河合愛美さんを始め、少女一人ひとりのフレッシュな演技が見どころの作品でした。
期待と不安が混じり合う
卒業式を目前に控えた少女たちの想いを綴った青春ドラマ。立場の異なる少女たちの心の葛藤を上手く描いている。
誰もが経験してきた卒業と別れ、そして期待と不安が混じり合う青春時代を思い出しながら少女たちの想いに共感しました。
2023-62
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