「想定されるターゲット層に対しては説明はやや不十分か…」なのに、千輝くんが甘すぎる。 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
想定されるターゲット層に対しては説明はやや不十分か…
今年66本目(合計718本目/今月(2023年3月度)1本目)。
さて、こちらの映画です。
毎年「この手の」映画は決まっているようで、2年前だと「ハニーレモンソーダ」、去年だと「モエカレ~」の枠が該当しそうです。
結局のところ、個々突っ込みが入る部分は多いし、何をどこまで論じるのかという評価は、原作重視派ととるか、個々の映画の作品の評価として見るかにもよって違うし、あるいは俳優さん重視で見るか見ないかなど個々違いますが、そこまでの大きく気になる点はないかなぁ…というところです。
「ただし」、この映画のコアなファン層として想定されているであろう中高女子高生を想定するとするなら、明確に説明不足な点は明確に言えます。
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(減点0.6/ターゲット層に対するメッセージ性が微妙)
・ この映画のターゲット層は、まぁ年齢層の幅はあっても、女子中学生か高校生かで、あるいはもう少しいっても女子大生か…ではないかと思いますが(大阪市の場合、条例の関係でリアル19時以降は出入りが制限されます)、そのターゲット層を想定しているとするなら、やや説明が不足しているかなと思える一方、かといってそれを論じ始めると映画は延々と終わらず、どうしたものか…というところでしょう。
(内訳(減点0.3)/適正なSNSの利用法)
・ この映画の一つの論点であろう「適正なSNSの利用法」ということでいえば、リアル日本においても時々問題視されるように、明確に補足が不足しているように思えます(表現の自由は絶対無制限のものではありません)。
(内訳(0.2)/事務管理と無権代理)
・ 後半の「ストーリーの変わっていく一つの大きなポイント」ですが(ネタバレ回避)、事務管理において、当然に本人からあらゆる代理権が与えられているわけではなく、そのことは緊急事務管理においても同じです。したがって、そのときに対外的に第三者を巻き込むと、その第三者の間では(表見代理が成立しなければ)無権代理にしかなりません(ただし、本人の追認によってさかのぼって有効にはできます。このことは特に緊急事務管理ではあまり問題視されないだけで、実際に相手方から問題にされるとアウトな事案)。
(内訳0.1)/心裡留保と身分行為)
・ 心裡留保(民法93条)は、身分行為(結婚離婚、養子縁組はもちろん、この映画のように付き合うだの分かれるだのといった話)には適用がありません(映画内の描写のようにな構成とは微妙に異なる)。
(減点なし/他事考慮/映画館の配慮不足)
・ 大阪ステーションシネマさん…。この映画、そりゃ年齢層も性別も圧倒的にアウェイになるのは理解はしますが、ポップコーンだのチキンだのをばらまく(もう帰れないほどぐちゃぐちゃ…)のを放置するのもやめてほしいです…。