「死んでから縮まる距離があってもいい」スクロール uzさんの映画レビュー(感想・評価)
死んでから縮まる距離があってもいい
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冒頭の、詩的でもなくポエティックでもなく、あえて『ポエミィ』と言いたくなる導入が苦手だった。
後に“僕”が自身を森と同一化させた描写だったと分かるが。。
本編自体はリアルなタッチで進んでいくが、やはり“僕”の投稿する文章は自己陶酔的。
彼の小説が出ても読みたいと思わない。
パワハラ上司や空気を読まず詮索してくるお局など、あるあるながら自業自得な面も否めず。
メインで好感を持てるのは“私”のみ。
まぁ、「社会が何もしてくれなかったんじゃない、自分が社会に何もしてこなかったんだ」という台詞から、そのへんはワザとでしょうが。
“僕”と母親の確執はじめ、各キャラの深掘りもないため共感性は薄い。
役者は悪くないが、松岡茉優のクソ重肉食女がやや新鮮なくらいで、他はいつも通り。
むしろMEGUMIの抑えた演技が一番印象的だったかも。
現実的で地に足の着いた映画は嫌いじゃないのだけど、『ポエミィ』な要素との食い合わせが悪かった。
“私”の絵も、あれイラストレーターの仕事じゃないよね。
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