ちひろさんのレビュー・感想・評価
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矛盾だらけのストーリー。もはや、アイドル映画でもない
上村一夫先生の作品に『サチコの幸』と言う作品があって、映画化もされたが、この映画はその作品をリスペクトしてるんじゃないかなぁ?僕は『ビックコミッ○』で読んたが、映画は未見だ。
俯瞰した目で見られている事にみんな気付かないのかなぁ?
『色即是空』のある者は、そんなタトゥーを体に彫らない…
感情の流れや出来事の起承転結が滅茶苦茶のアイドル映画。
こんな表現しなくとも、充分カワイイ子なのだろうから、役に合わせて、汚れた演技をさせた方が、彼女の演技人生の糧になったのではないかと感じた。
この主人公のイメージが、この女優について回り、CMとか他の映画にもこのイメージで、この女優は演技していく。それが日本の映画界の現状。
髭をはやした頭の禿げたオヤジ役の俳優が出てくるが、全く同じ様な役で『万引○家族』に出ていた事を思い出した。この俳優はこんな役しか回って来ない。衣装から小道具のメガネまで、『万○き家族』とまったく同じ。
登場人物が『善人ばかり』は良いが、言うまでもなく、貧困や裏社会や障害が、こんな甘ったるい現状ではない。
『アイネクライネ』と同じ監督とは!やっぱり、脚本(原作?)が悪いんだろうなぁ。
追記 死体遺棄と誘拐で、執行猶予が付かない実刑になると思うが。つまり、ハートウォーミングなコメディにするのは無責任だと思うし、『フーテ○の寅』じゃないんだから『ただの弁当屋(セリフにあった。弁当屋さんに失礼だ!)』が、いきなり『ただの』酪農家なんか出来るわけが無い。
追記 日本映画の終わり方のパターンなのだろうか?酪農やって、子牛が生まれて大団円。よくあるパターン。辟易する。まぁ、この映画そこまで無かったが。
同じ星に生まれたと信じる気持ち
※断定的な表現がありますが感想です。
この物語は表面と中身の二面性で作られている。
ちひろさんは元風俗嬢という肩書き(表面)を恥じらいなく周りに伝えていく。
肩書きだけで判断されることには慣れているが、たまにいる肩書に惑わされず中身を好いてくれる人がいると嬉しくなる。そして「この人は私と同じ星に生まれたのかもしれない」と期待する。
そのたまにいる人たちは「あなたを見ればわかるから、名前とか職業なんてどうでも良い」という価値観に共感している人たちだ。
ここでキーになってくるのが風吹ジュン演じるお弁当屋店長の奥さん。彼女は目が見えなくなってしまい、入院先でちひろさんと交流を深める。
彼女は目が見えなくなってからもちひろさんを感じる。ここで「あなたを見る」という意味は目だけではないことがわかるのではないだろうか。
この映画を観ても、最後までほっこりすることはなかった。
常に緊張感を持ちながら見ていた気がする。
理由はいつまで経ってもちひろさんにとっての幸せの形が見えなかったから。
信じてくれる人にはちひろさんは愛を込めて接する。そしてその人が幸せになることを願っている。
一方でちひろさん自身は表面を上手く取り繕って見せるのが得意でも、中身や裏にある過去を表に出そうとしない。
結局物語の最後まで、ちひろさんの過去に何があったのか曖昧な描写はあるものの事細かに知ることはできなかった。それは一緒に過ごした仲間たちも視聴者もである。
そしてちひろさんは弁当屋を去り、新しい地に旅立った。彼女は影を隠し、同じ星に生まれた人を孤独に探し続けるのだ。
この映画は肩書きなどに惑わされず中身を見ろという心強いメッセージと、本当に分かり合える人はいないという冷たい現実を突きつけてくる。
それでも生きてゆく。
私はこの映画が好きだ。
あなたにも必ずいる。ちひろさんや同じ星の人
役者はある瞬間から映画の神様に微笑まれたかのように快進撃続く事がある。
例えば、安藤サクラ。『0.5ミリ』『百円の恋』『万引き家族』…。
新たに微笑まれたのは、有村架純。『花束みたいな恋をした』『るろうに剣心 最終章』『前科者』…。
そんな彼女にまた一つ良作が。しかも監督は恋愛映画の名手、今泉力哉。
今泉力哉×有村架純のケミストリーで、何も起きない訳がない。
いや実際、何も起きない。
…と言っても、凡作という意味ではない。作風について。
ドラマチックな展開や興奮感動必至の作品ではない。
ゆったりふわっと、時が流れていく。
こういうスローテンポな作品が苦手な方にはただ退屈なだけに過ぎないが、私はこういう作品が好き。心地よくハートフルに、2時間浸らせて貰った。
舞台となる海辺の町がのどか。
そこにあるお弁当屋が美味しそう。
作品をさらに魅力的にしているのが、弁当屋の看板娘。
ちひろさん。
朗らかな性格。
屈託のない笑顔。
誰に対しても分け隔てなく接する。
常連客は皆、虜。人気者。
この弁当屋の経営者の娘ではない。バイト。ある日何処かからふらりとやってきた。
前は一体何してた…?
若い女性に聞くのも気が引けるが、ちひろさんの前職は皆知っている。
元風俗嬢。
普通はそんな前職は隠したがる。絶対秘密。
だけどちひろさんは隠す事無く。あっけらかんとし、自分の全てを否定しない。
男客の中には興味や下心ありの連中もいるだろうが、ちひろさんはさすが元風俗嬢と言うのもアレだが、あしらい方も上手い。冗談を言い合ったり、飲みの誘いも上手くやり過ごしたり、絶妙なやり取り。
だから誰もがちひろさんを好きになる。
優しくて温和なだけの性格じゃない。
ホームレスの老人が悪ガキどもにコケにされ、ドスを効かせて撃退。そのホームレスの老人にお弁当を上げ、以来時々会ってお弁当を一緒に食べたり、お風呂で身体も洗う。
生意気な小学生男子。暴言を吐き、怪我をさせる。他人の子を叱ったら問題にもなる今の世の中だが、ちひろさんはしっかり叱る。後日、男の子の方から謝罪。許し、褒める。今こういう人、居なくなったよね…。
ちひろさんをこっそり写メに撮る女子高生。ちひろさんもそれに気付いていて、「今日は撮らないの?」と余裕の対応。
自分に否があった場合、素直に謝る。でも、一本筋は通す。
ただキュートで魅力的な女性ってだけじゃなく、カッコ良さ、面倒見の良さ、おおらかさに惚れ惚れ。
太陽のようなちひろさん。
自然と周りは皆、ちひろさんに引き寄せられる。
家でも学校でも息苦しさを感じている女子高生オカジ。
夜の仕事の母親をいつも家で一人待つ小学生男子マコト。
ちひろさんの元仕事仲間のバジ姉。
縁日で偶然再会した前のお店の店長。
他にも、威圧感な父親に確執抱く青年、オカジの不登校の同級生女子、マコトの母親も。
皆それぞれ悩みを抱えている。孤独を抱えている。目的や相手への愛情を見出だせないでいる。
ちひろさんは自分自身を否定しないが、他者の事も否定しない。
手を差し伸べる。触れ合う。受け入れる。理解を示す。時には諭す。
ちひろさんと出会って、皆各々の人生に変化が…。
織り成される人間模様も素敵。
聖母のような…と言ったらさすがに大言壮語。
オープンな性格で、ちょっと掴み所の無い不思議ちゃんな所も含めて、人間味あってのちひろさん。
だから、悩みなど無いように見えて、人知れず“陰”も…。
詳しくは描かれないが、台詞や時折挿入されるシーンで浮かび上がるちひろさんの生い立ちや過去。
どうやら家族とは疎遠。弟からの電話にようやく出、母親の死を知らされるも、葬式の出席は拒否。
子供時代はマコトのようにいつも一人でいて…。
風俗嬢の前は普通のOL。しかもその時は物静かで内向的で自分に自身の無いようなまるで別人…。
そんなちひろさんに影響与えたのは…。
子供時代会った一人の女性。今思うと、夜の仕事の人。
あっけらかんとした性格で、オープンで、ちょっとガサツだけど優しい。
名は、“チヒロ”。
もう一人。ちひろさんが時々見舞いに行く盲目の中年女性、多恵。
知り合いのように接するが、ちひろさんは身分を偽って…。
全くの赤の他人ではない。多恵は弁当屋の奥さん。
ちひろさんがこの町に来た時、この弁当屋にふらりと立ち寄って、その時対応したのが多恵。その時掛けてくれた言葉が…。
風俗嬢時代、ある客が印象的な話を。
我々人も宇宙人で、それぞれ別の星から来た。だから同じ人なんて居ないし、分かり合えない。でも何処かには、“同じ星の人”がいる。
無論SFの意味じゃない。自分の人生に於いて巡り合えた運命的な出会い。
その人と出会って、私は影響を受けた。全てが変わった。
ちひろさんが出会ったのもそう。
単に言えば一期一会かもしれない。でも、そうじゃない。“同じ星の人”。
ちひろさんとの出会い、周りの皆の出会い…。
本作には他にも心に残る素敵な台詞が。
中でも個人的に特に気に入ったのは…。
珍しく沈むちひろさん。店長からの気晴らしの誘いも断る。その時の店長の台詞。
じたばたするから沈む。いつか自然と浮いてくる。
本当にそうだよなぁ…。時にがむしゃらに頑張る事が自分を苦しめる事もある。
そういう時は、リラックスして。
人は沈んでも、また浮かび上がる事が出来る。
他にもあなたのお気に入りの台詞を見つけて。
有村架純のナチュラルな好演。
本人はなかなか掴み所が難しい役柄に苦労したらしいが、そうとは感じさせない雰囲気、佇まい。
キュートな魅力の中にも抱える複雑な内面。
またまた彼女に代表作と名演が一つ。冒頭にも述べたが、今映画の神様に微笑まれたような無双状態!
周りも好演。
何と言っても、オカジ役の豊嶋花とマコト役の嶋田鉄太は拾い物!
リリー・フランキーは風変わりな役を離れれば人間味と人情味たっぷり。
風吹ジュンの温かさ。
皆が集ったラストシーン。この中に入りたいと心底思った。
今泉力哉監督は恋愛映画の名手として今名を馳せるが、ハートフルなドラマ作りも巧い。『アイネクライネナハトムジーク』や『mellow』もあのハートフルな雰囲気が好きだった。
本作はその延長線上、いやさらに昇華している。
美しい映像や音楽も身体中に心地よく染み入る。
ただのまったりハートフルな作品だけじゃない。光の中には陰もあり。
孤独、苦悩、暗い過去…。
突然死したホームレスの老人の遺体を土に埋めたり(その後の名言、“死体を埋めた後はラーメンが食べたくなる”)、多恵の頼みとは言え彼女を無断で病院から連れ出したり、ちひろさん、アウトな行為も…。
基は人気コミック。原作ファンからは厳しい意見多く、画像を見たが原作のちひろさんは有村架純とはだいぶ違う…。
人それぞれ意見や好みはあるが、私は好きだ、この作品が!
もう一つ、忘れられない素敵な台詞。
「あなたなら何処にいたって孤独を手放さずにいられる」
普通に考えると、不思議な台詞。孤独って寂しく、辛かったり悲しいもの。
どうしても孤独ってネガティブに捉えてしまうが、こうも考えられる。
孤独を経験したからこそ、人との繋がりや温もりを感じる事が出来る。
孤独を経験した人は出会った人を悲しませたりしない。人に優しく出来る。
喜びも幸せも人と人の繋がりも、悲しみも悩みも孤独も。
全て受け入れて、あなたという人。
そんなあなたにも必ずいる。同じ星の人。
あんなに美味しそうにお弁当を食べる人もなかなかいない。
ちひろさんに会えて良かった。
これいいね
やっぱりいいなぁ。
最近
どんな大作見ても
響かなかったんですが
波長が合わなかったのかな。
一年でたまにある出会い。
久々に惹かれて
この時間がもっと続いて欲しいと
思ってしまいました…
今泉監督の作品としってから
会うのを楽しみに。
作品は、
一人の女性が生み出す
優しい日常の話でした。
じっくり相手の目を見て話す。
その後
彼女の口から紡がれる言葉が
沁みた。
彼女がする何気ない仕草や
暖かい行動も
沁みた。
直接は出てこないけど
恐らく
凄い絶望からくる死生観が背景に
あるのはうっすら気付きます。
どんなタイミングで
どんな人に心の扉を開けたら
凍っていた魂が溶けるのか。
あぁってなります。
人生って人との出会いで
沢山の分岐点があることを
思い出す作品。
感情の死線を越えた人であろう
言葉と行動の選択が
とてもいいです。
辛かった時に貰った
ひとときの時間を大切にして
自分の名前にしたセンスが
素敵だなと。
そんな彼女がふりかける
キッカケや優しさの目撃者に
なれたのが極上の時間。
優しい人には、
「自分が死ぬことを考えるくらいなら、
父親を殺せばいい」
って言葉と共に心を通わせるせフレの
ような夜を。
歳下の子たちには仲間の
ありがたさを。
ホームレスのおっちゃんには
お湯と食事と供養を。
心の声で一番すきだったのは
コレかな。
これいいねって言ったらさ、
それいいねって言ってくれて、
そうだよねって言ったら
そうだねって言ってくれて。
なんか、
それだけでよかったんだけどなあ
おすすめ。
最後の餃子のくだりは
なんだろう?
まぁいいか。
有村架純は違うかな
まず、有村架純はキャスティングミスだと思う。
正直彼女からは原作のような風俗嬢の匂いがしない。
やはり有村架純には清楚な役の方が向いていると思う。
物語はちひろさんを取り巻く人々の様々な小さな問題を描いている。
どれも誰もが持っているような、持っていないような取るに足らない問題ばかりを
浅く描いている。どれも深掘りをされることはない。それはちひろさんについても
同様にだ。
これの意味するところは何なのか?
人は誰でも大なり小なり悩みを抱えて生きているのと言いたいのか?
それとも、見ている側に人々の裏側を想像させるためなのか?
そしてちひろさんの抱える悩みとは?
何故、出て行ったのか?語られることなく物語は終わっていく。
ぼくの好きな雰囲気ではあるが面白いかどうかはかなり微妙ではある。
悩みは解決されることなく人々の心に深く抱きながら生きていくのだと
言いたいのか?
ちひろさんは本当は愛情深いのだけど、それゆえ
その気持ちを深く沈め自分自身を偽って生きている。
親しい人と深くなりすぎないよう一定の距離を置けなくなりそうと
感じた時に去って行ったのか?
こういった明確な回答が得られないドラマは苦手とするところなので
面白みが自分としてはやや落ちてしまうかなと。
深く考えられない自分は単純明快なドラマが相応しいなと思った。
「私と同じ星の人」!!
あまりそうは見えませんが、主人公は孤独を抱えていて、「私と同じ星の人」という表現を使うさまが印象的でした。主人公のキャラ紹介だけのような気がするので、何かピンチや問題解決があったら良かったかも知れません。
原作のイメージを引きずると…
無駄なエロ演出。ちひろの魅力はエロを全開にしつつ、エロさを感じさせない所では?映画のちひろは普通にエロいし、エロで観客の気を引こうとしているとしか思えない。
つかみどころのない人物描写は良いがセリフに力がない。マコトの母に花束を突き返すシーンなど、随所に胸打たれる場面はあるが、原作のイメージでみると迫力に欠けると思ってしまう。
原作読まずに観たら素直に感動出来たのかも。それにしても過剰なエロ演出が映画全体の質を下げている事は間違いない。
有村架純は適役だったのか?
原作を知らないので、なんとも言えないけれど…この映画に有村架純は適役だったのだろうか?
そして、他のキャストも含め、どうだったのだろう。
だけど、お弁当屋さんの夫婦だけは雰囲気すごく良かったです。
孤独を愛しつつ同じ星の人を探す…か。
皆なかなか同じ星の人がいないから、孤独を結果的に愛しているのかな?
「どこにいても孤独を手放さずにいられる」
そもそも原作も知らなかったし、ネフリでの配信というアナウンスも今サイトで知った位の情薄である
そして正に原作漫画に描かれている様に"元風俗嬢"というキーワードに惹かれてしまったのも正直な理由であるのは大変恥ずかしい限りである
さて、原作は大変興味深く拝読した まるで"器"のような主人公と、その本質としての優しさに絆される周りの人間 但し、甘やかさない高貴さも一緒に備わっているからこそ、次のステップを自ら考え踏みしめられることを示唆しているのだろう
そして、短くもない原作を踏襲しつつ映画本作では、かなり脚本に苦労を感じざるを得なかっただろうと思った 幾つかの改変や、登場人物の削減、なによりラストは、改めて映画用の作劇である
勿論、漫画とは違う事への非難ではなく、別のストーリーであるから、これも評価したい 特に男の子の家に行った女子高生が、その母親の作った焼そばを食べて泣きじゃくる迄のシークエンスは、涙無くしてスクリーンを観る事が出来なかった
本作で執拗に語られていた"違う星"の人達の件に、原作を抽出した再構築を行なった作品として、監督の矜持を垣間見た内容であり、評価したいと思う
只、色即是空の彫り物の兄さん、女子高生と友達になる同じ高校の同級生の件は、あれはバサッと切っても良かったのではと個人的には感じてしまった 両方とも、もっと深い物語があってのあの行為なのだけどね・・・
リアリティーが・・・
Netflixにて観賞。
有村架純さんは好きな俳優さんの1人だけどストーリーにリアリティーが無さすぎかな。
そもそも風俗で働いてた、働いてる人が昼間、プライベートの部分で風俗で働いてる、働いてたなんて言わないだろうし住んでる場所、素性を明かさない!危険だしね!
ホームレスじぃさんと飯食うも考えられないし、死んでたホームレスじぃさん土に埋めちゃうとかもっとありえない!(笑)
これは作品だけど警察通報でしょ!普通。
期待してたんだけどストーリーに色々と無理がありすぎと感じました。
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