ちひろさんのレビュー・感想・評価
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ちひろさんのキャラクターは魅力的だが、100パーセント共感することはできない
人と人とは基本的に理解し合えないと思っていて、心から孤独を愛しているのに、かといって、人を拒絶したり、人との間に壁を作ったりする訳ではなく、むしろ、極めてオープンに人に接する「ちひろさん」のキャラクターが、なんとも独特である。
しかも、そんなちひろさんが、孤独や疎外感を感じている周囲の人々を互いに結び付け、彼らに居場所を与えていく展開は、どこか「寅さん」的で面白い。
有村架純も、人との距離を保ちたいのに、決して「人嫌い」ではないという、どこか矛盾した役柄を、とても魅力的に演じている。
ただし、ちひろさんに、100パーセント共感して感情移入できるかと言えば、それは難しかった。
「孤独を手離さないこと」が幸せなことだとは、どうしても思えないのである。
彼女の人格形成の背景には、子供の頃からの壮絶な人生経験があるということは容易に想像がつくのであるが、それがもう少し具体的に語られたならば、彼女への理解も深まったのではないだろうか?
いずれにしても、彼女が早く3人目の「同じ星の人」に巡り合い、それが未婚の男性であれば良いのになぁと願うばかりであるが、余計なお世話というものか・・・
進む有村架純!
『前科者』『月の満ち欠け』あたりから彼女への見方が変わりつつありました
そしてこの作品で決定的に
昔ね、秋吉久美子さんや『スローなブギにしてくれ』の頃の浅野温子さんとかね
そんなつかみどころのない人に惹かれた時期がありましてね、何だかその頃を懐かしく思い出しました
あの頃の作品達は今よりももっと自由で色々な種類の映画があったような気がします
驚くほど未来が絶望的だったり人を心底恨んだり大声を出したくなったりと熱い熱い映画が多かった
今は何だかみんな優しい
内容も立場も違うけど終わる頃には何となく心が温かくなるようなそんな作品が多いようです
もっともっとこちら側、見る側にそう願う人達が増えているからその様な作品ばかりが多くなる事もあるでしょうけどね
昔も今も楽しい、とても楽しい映画でした。
自分らしく生きる大事さ。
こういう作品大好きです。
派手ではなく大きな展開などはなく現実生活の一部を切り取ったような映画。
人の生活の一部を覗き見しているような感覚がこの作品の良さだと思います。
ちひろさんのような生き方は正解や不正解などではなくこういった生き方の選択肢もあるよとフッと心を軽くしてくれるようなメッセージを感じました。
世の中には『こうであるべき枠』が無数に存在します。例えば男らしさや女らしさ、進学や就職や結婚など数えればキリがないです。
他社の目を気にして生きている人が多い現代社会でこうした生き方もあるよと提案しているのがちひろさんのような生き方だと思います。
枠で物事考えるのではなく自分の目線で生きていける人。
決して他者を否定せず自分を否定せず優しさの包容力で包み込むちひろさん。
でも彼女の奥深くには孤独と闇が広がっています。
この孤独と闇の部分については何があったか?などの背景は描かれていません。
映画などではそうした背景は描かれやすい傾向だが、あえて描かないというのがよかったと思っています。
だって現実世界でもそうじゃないですか。
みんなそれぞれ孤独や闇の部分を抱えて生きているわけで、そこには本当の意味で他者は絶対に理解できないわけですから。
全てを理解する必要なんてないんです。
そのリアルさがよかったです。
表と裏、光と闇、それらが表裏一体となって自分を作っているのだからそれでいいじゃないか。みんな何かを抱えて生きているけど、だからこそ今の自分がいるわけでプラスもマイナスも全部含めて自分が好きと言えるような生き方は素敵だなと思いました。
なんか、ちひろさんみたいな人って昔居たな〜なんて思い出しました。
もう完璧
原作の漫画を読んでみたくなった
有村架純を最初に見た時、國村隼とキスする宇宙人の役だった(主演が広末涼子で福士蒼汰もこの時初めて見た)ので、我が家では未だに宇宙人の子と呼んでいる。
その後 いろいろなドラマで見かけるようになった。
直近では大河の家康の正妻。
あまり評判のよろしくない築山殿(瀬名)をこんなに魅力的に演じられては、この先どうしようか、というくらい。
いい女優さんになられたな、と思う。
この ちひろさん も どこか影を背負う感じがとても良い。
そう言えばリリーフランキーも
いい役者さんになられましたこと。
全体のストーリーは 漫画原作 だろうなあというところで
原作に興味が行ってしまったことは 成功のうちか。
子役たち 特に高校生の子がとても良かった。
あの女の子のお母さんの料理
見かけが素晴らしいのに味がしないというのがリアルだった。
たぶん インスタに載せてるようなやつなのかなあっていう想像をしながら。
男の子の演技については、もはや 彼の未来さえ見えて来るようだ。
最近 子役上がりの俳優さんたちの活躍が目立つから
いい傾向なのかな と思う。
令和のフーテンの寅
今泉力哉監督もNetflixで映画を撮り出したよ。今、映画館でも上映しているようですが、私は家で観させて貰いました。
コミックが原作という事らしいですが、未読での鑑賞です。
今泉監督も主演の有村架純も今一番脂が乗ってる時期なので、どう考えても駄作にはならない筈と思いながらも、あまり期待し過ぎてノレなかったら困るので淡々とした気持ちで鑑賞しましたが、思いのほか良かったです。
しかし本作、かなりの曲者作品ですよ。一筋縄ではいかない作品と言った方が良いのかな。
モノには何にでも“表裏”があり、更に分かり易い表裏と分かり難い表裏があり、更に表裏が見える人と見えない人がいて、本作などはとても複雑な表裏がありました。
それに気づかない人は表面だけを見て「良い映画だったなぁ」と思った人が沢山いると思います。(それはそれでいいんだけどね)
でも、裏側も少し覗いてみようと思ったとたんかなり厄介な作品である事に気づくのではないかなぁ~。その事を話し出すと長くなるのでここでは止めますが、そういう種類の作品の様に思います。
表面だけを眺めているとまるで令和の『男はつらいよ』シリーズの様な趣があります。というか、完全にあのシリーズの構造を意識して作られていましたね。
主人公のちひろはまるで寅さんとマンドンナを両方一緒にしたようなキャラで、周りの人に影響を与えながらラストに去っていく。それだけを見ているとホント楽で良い映画なんですよ。
しかしちひろの内面を少しでも覗き見ようとすると、色々な闇(病み)が蠢いているのが垣間見えるので敢えて見ない方が良いのかも知れませんけどね。
自分事しながら観て欲しい作品
作り手の名前を覚えることはほとんどなくて 感想を書こうとした今さっ...
作り手の名前を覚えることはほとんどなくて
感想を書こうとした今さっき
監督にオレンジ丸マークを付けていたのに気づいた
調べてみたら
「愛なのに」のあの人
どうりで、ちひろさんも良かった訳だ
有村架純さんは
これからがますます楽しみですね
風吹ジュンと有村架純は相性抜群
有村架純さんの可愛らしさを愛でる映画。
有村架純さんの存在がもはや奇跡
今の自分でもいいんだぞ的な自己肯定映画。
「孤独を手放さずに生きていける」。
主人公ちひろは今までは孤独を外に置いていたけど、まちの人々との関係性を築いていく中で、孤独を内に置けるようになっていく。その変容が今回のストーリーの肝であるような印象を持ちました。孤独を内に置くということは、自分の心をしっかり持つという事。今の自分を自己肯定してあげること。病気で目が見えなくなった女性がちひろを上記のような言葉をかけて前を向かせていきます。孤独=悪い事ではなく、それを内包することで強く生きていく、っていう前向きな言葉だと私は捉えました。
ちひろの過去を想像させるアイテムはところどころ出てきて、伏線回収もある程度してくれます。バイト面接のエピソードの下りはちょっと安易でいただけませんでした。バイト面接場面であんなのリアリティーなさすぎでしょう笑
捉えどころがない主人公を有村架純が演じていますが、なかなか共感しにくいキャラクターでしょう。そこがこの映画を楽しめるかどうかのポイントだと思いました。
そっと今の自分でもいいんだぞ、って自己肯定してくれるような優しい映画でした。
嶋田鉄太の演技が秀逸
作品の中に流れる独特の空気感がとても気持ち良く、とても良い作品でした。
劇中に出てくる俳優さんの演技もとても良かったです。
中でもマコト役の嶋田鉄太さんの演技は、今まで見た子役の中でも1番上手だと思いました。
演技が上手いのはもちろんでしたが、私が驚いたのは自然体な演技です。
子役独特の嘘くさい芝居や、棒読みに近い台詞回しが全くなく、本当にその作品の中に存在しているような感覚を覚えて、衝撃でした。
是非、一度見て欲しいと思います。
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