「何処かに居ると思う。ちひろさんみたいな人。」ちひろさん TSさんの映画レビュー(感想・評価)
何処かに居ると思う。ちひろさんみたいな人。
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2023年、直感的に観たいと思ったけど見逃してしまった作品。まっさらな気持ちで観たかったので、原作や批評は見ずに鑑賞(週の初めに仕事のモヤモヤが解決してfeeling goodな2024年2月5日、Netflixで鑑賞)。
感想。良かったです。とても。
同じテイストの映画は世に沢山あるだろうし、諸々の観点から評価するとクオリティが高い映画とは言えないでしょう。多分。映画に詳しくない自分でもそう思うくらいだから、高く評価しない人も多いんじゃないでしょうか。
でも、私は好きです。個人的に好きな要素が其処彼処に詰まっていたので。
舞台・・・冴えない、くたびれ感のある海辺の田舎町。
俳優・・・有村架純、リリー・フランキー、風吹ジュン、平田満。
登場人物・・・何かしら家族に問題を抱えている人々(弁当屋夫婦は別)
台詞・・・「ジタバタするから沈む。ジタバタ止めたら人間浮き上がってくるもんだ」
「死体を埋めた後って、無性にラーメン食べたくなる」
「あなたは、孤独を手放さないで生きていける」
「(前はなにやってたの?)ただのお弁当屋さんです!」
ちひろさん・・・飄々として、人に執着しないのに、人を引きつけ、元気にさせる不思議な人
この映画は、笑顔の奥に、人には計り知れない苦悩と孤独を抱えて生きている人がいるってことを押しつけがましくなく、悲壮感を漂わせることもなく、重苦しくなく軽やかに描く。
最後の牧場のシーンとくるりの曲(岸田繁の声)はピッタリはまっていた。
私はこういう映画が、主人公みたいな人が、好きなんだって自覚できた。
原作を読んでみたくなった。
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