「クラシカルかつ王道のヒーロー映画」ファンタスティック4 ファースト・ステップ おけんさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5 クラシカルかつ王道のヒーロー映画

2025年8月14日
iPhoneアプリから投稿

クラシカルかつ王道のヒーロー映画。その中でもいくつものストーリーラインが絡み合っていて、かなり丁寧に作られていると感じた。

テンポは賛否あるらしいけど、自分としてはかなり完璧。ヒーロー映画って「どうせ正義が勝つでしょ」と思ってしまいがちだけど、マーベルは本当にボロ負けすることもあるから、そのハラハラ感がちゃんと残っているのがいい。前作のエンドクレジットも効いていたと思う。

ロケット発射のシーンはかなり大胆に尺を使っていて驚いたけど、その「間」があったからこそ、発射の瞬間にグッと感動できた。ショート動画に慣れすぎて「結果が待てない」感覚が麻痺していたけど、少し矯正された気がする。笑

主役は4人いるけれど、それぞれの魅力が均等に見えたかというと少し疑問。ただ今回は序章でもあるし、今後の描き方次第で誰もが愛されるキャラクターになれるはず。

テーマとしては、とにかく「母は強し」。よく「子が親を育てる」というけど、まさにそうだと思わせてくれる。

音楽は特に最高。オーケストラとコーラスが響くメインテーマ、サビの「Fantastic four〜♪」の部分は何度聴いても鳥肌モノ。壮大で荘厳な雰囲気が、どう足掻いても勝ち目のないギャラクタスとの対峙を想起させて、この作品にぴったりだった。

1960年代のレトロフューチャーなアートワークが個人的にツボ。可愛らしさとエモさが絶妙だった。

子供が観ても十分楽しめるし、MCUを追いかけてきた大人も新しい世界の幕開けを感じられるはず。次回作は先になりそうだけど、まだ観れてないドラマシリーズを消化して、万全の状態でアベンジャーズを迎えたい。

おけん