「悪くはないけど、残念なとこ多々あり。」サンダーボルツ* TSアラヨットさんの映画レビュー(感想・評価)
悪くはないけど、残念なとこ多々あり。
今年は「新キャップ」に始まり、「ファンタスティック4」も待機ということで、MCU復活に期待している。そんな期待ふくらむ中で観た本作、まず娯楽映画としての及第点の面白さは十分キープしていたと思う。ただ、MCU作品となるとそれだけでこちらのハードルが無意識に上がってしまうので、賛否ある感想を読んでいると少々気の毒な感じもする。
以下、残念だったところ。
①ポスターに大々的に出ているタスクマスターが瞬殺されたこと。何か裏事情があったのかと勘繰るくらい意外だった。初見の人が見るとタスクマスターとゴーストが紛らわしいので、そのせいとか? (んなわけないか)
②ストーリーの骨子がショぼい。結局のところメインの舞台はマンハッタン島だけで、ヴァルのやらかしで誕生したセントリーを、戦いではなく説得力で抑制しただけ。
③セントリーの凄まじいパワーがどういう経緯で生まれたのか全く描かれていないので、観ていて納得できない。単なる臨床実験であんな能力が開花するはずないので、例えばハルクのように「変貌することになった原因」を見せてほしかった。
以下、良かったところ。
①フローレンス・ピューはやはり上手い。彼女が出るシーンだけでも作品が引き締まるというか、観ている方が集中できる。(首まわりとか、結構歳くってる感じは否めないけど)
②サンダーボルツのメンバーが皆何らかの闇をかかえて生きてきたことがわかり、深みのあるドラマとなっている。(ゴーストだけ背景が描かれていないけど。アントマンで登場したキャラです)
③エンドクレジット後のシーンで、次への期待がもてる。(つなぎ作品という印象もあるけど)
あらためて良し悪しを上げてみると、悪かった点が目立つが、全体の印象としてはそれほど残念な出来ではない。ようやく来年の「ドウームズデイ」へつながる展開が見えてきた感じ。「新キャップ」より良かったので、夏の「ファンタスティック4」でさらにギアが上がるといいのだが。「エンドゲーム」以降の作品が軒並み低評価というか、マルチバース等で迷走してしまった感じなので、MCUならではの興奮が味わえる巻き返しを今後に期待したい。
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