劇場公開日 2023年3月31日

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「作品のことを知らなくても割と展開が面白い、MCUが特に面白かった時代の継承的な作品。字幕か吹替で驚くほど印象が変わる!」ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)

5.0作品のことを知らなくても割と展開が面白い、MCUが特に面白かった時代の継承的な作品。字幕か吹替で驚くほど印象が変わる!

2023年3月31日
PCから投稿

本作は日本では、ほぼタイトルも知られていないですし、正直にいうと、私は内容にも期待していませんでした。
ところが、字幕版の鑑賞後に吹替版を見て、驚くほど作品のイメージが変わり、一言でいうと「凄く面白い!」と、感想が180度変わった非常に珍しい作品だったのです。
そもそも「ダンジョンズ&ドラゴンズ」は、1974年に発売されたボードゲーム。「世界初のロールプレイングゲーム」として、世界的には有名です。
恐らくこの前知識や実体験があるかどうかで本作の面白さの体感度合いが変わってくるように思われます。
最初に字幕版を見た際には、壮大で馴染みのない世界感だったため、字幕を追うだけで精一杯。映像などを楽しむ余裕がなかったのだと思います。
ただ、アメリカ人と同様に「母国語」の吹替版で見たら、画面に集中ができて小ネタにもキチンと反応することができましたし、出来が良いことに気付けました。

近頃MCU作品を筆頭にハリウッド映画の元気がなくなってきているように感じていますが、本作は、まさに「MCUの黄金時代」を感じられるような「良い所取りの作品」になっています。
これは、ジェレミー・ラッチャムというプロデューサーの存在が大きいのではと推察します。
ジェレミー・ラッチャムは独立前までマーベル・スタジオにいて、「アベンジャーズ」「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」「スパイダーマン ホームカミング」では製作総指揮を務めています。そして「スパイダーマン ホームカミング」の際に本作の監督・脚本のジョナサン・ゴールドスタインとジョン・フランシス・デイリーのコンビに脚本を依頼していたのです。
このような経緯から、本作ではMCU作品に関わっているスタッフが視覚効果も含め多数いるのです。
本作の魅力はキャストにもあるといえるでしょう。「スター・トレック」シリーズのクリス・パインと「ワイルド・スピード」シリーズの“レティ”を演じるミシェル・ロドリゲスの2人が物語の中心を担っています。そして、ヒュー・グラントもメイン級で登場しています。
本作の良さは「百聞は一見に如かず」で、見てみないとわからないと思います。とにかく本作は吹替版で良さに気付く人が多いと思われます。

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細野真宏