ザリガニの鳴くところのレビュー・感想・評価
全442件中、401~420件目を表示
結末は正真正銘の衝撃!
予告文句です。
どんな衝撃があるのか、、、と思って見たら、衝撃がない事に衝撃です!
てか、、、衝撃があると思って見ている時点で負けです。このストーリーで、衝撃があるとしたら、この終わり方が「通常」ですね。なーんだ、そんなことかと。だろうね、そうだと思ったよ。って感じ。
もっと凄い衝撃を期待したので、残念。
なにも予告無しで見れば楽しめると思います。
タイトルなし
映画化されている事を公開の数日前に知って公開初日のレイトショーで観てきた。
原作は凄く気に入っているが映画の情報を調べても監督や役者の実績等が少なかったので期待は低かった。しかし自分でハードルを下げたからなのか、ただただ作品が良かっただけなのかは判らないが本当に素晴らしい作品だった。
特に主人公が孤独で潰されそうになる演技が子役含めて良かった。文章でジワジワ伝えてくる原作とは違い役者の演技で槍を突き刺すような勢いで伝えてくる。辛くて涙が出そうになった。これが家族、初恋テイト、悪者チェイスが離れていった時の計3回。
自分の中では印象の強かった幼い主人公が釘を踏んでしまうエピソードが無かったのは残念だが良いあんばいでエピソードが取捨選択されている作品。
主人公が描く自然の絵が原作を読んでいた時に自分が想像していた絵の10倍綺麗だった。
バランス抜群
【”湿地の娘。危なかったら、ザリガニの鳴くところまで逃げろ!”親兄弟に捨てられ、自力で育った少女の恋を絡めた成長物語とマーダーミステリーが絶妙の匙加減で描かれた作品。ストーリー展開も一級の作品。】
ー カイア(デイジー・エドガー=ジョーンズ)はDVの父により、母は家を去り、兄弟たちも次々に家を出て、独りノースカロライナの湿地帯で暮らす少女。
学校にも馴染めずに一日で辞め、町の人達からもいい加減な噂をされながら、逞しく生きて来た。
そんなカイアの前に、ある日テイトという青年が現れ、二人は恋に落ち、テイトは無学だったカイアに字を教え、一方テイトは湿地帯の貝について、彼に教える。
だが、テイトは進学のため町を離れ、約束した日にも戻って来ない。
嘆くカイアの前に現れた優雅な家庭で育ったチェイス。彼はカイアに対し、最初は優しいが、実は婚約者がおり・・。
そして、チェイスは湿地帯を見渡せる、櫓の下で死体で発見される。
◆感想
・前半は、独り残されたカイアが、近くの雑貨店の黒人夫婦にのみ優しくされながら、逞しく育って行く姿が、描かれる。
ー 町の人達の、”湿地の娘”に対する態度。これが、後半の法廷シーンに効いてくる。-
・そして、カイアは、テイトと出会い、文盲だった彼女は凄い勢いで知識を付けて行く。だが、テイトは大学の生物学科に進学し、約束の日にも帰ってこない・・。
ー この時のカイアが約束の日に帰って来るはずのテイトを湖の海岸で待ち、一夜を過ごし、朝になっても帰ってこないテイトに対する嘆きのシーン・・。”何やってんだ!テイト!”-
・そこに現れた表面上は優しい、ボンボンのチェイス。だが、次第に本性を表し始める。カイアのDVの父と重なるチェイスの姿。
そして、幼かったカイアに家を出る時に兄の一人が言った言葉
”危なかったら、ザリガニの鳴くところまで逃げろ。”
ー この言葉も、ラストシーンに効いてくる。-
・そして、チェイスの変死体が発見される。その胸には、カイアが贈った貝の首飾りはない・・。
■この映画が面白いのは、一人の少女の恋と成長を描きながら、マーダーミステリーとしても、一級品であるところである。
そして、カイアがチェイス殺しの重要参考人として、法廷に召喚された時の、法廷劇も実に面白い。カイアの弁護士トム・ミルトンが傍聴人や陪審員になった町の人達に言った言葉。
”貴方たちは、カイアが幼い頃から苦労して育った姿を見て見ぬ振りをしながら、過ごして来た・・。”
そして、言い渡された”無罪”判決。
<ラスト、念願の貝の本を出版し、テイトとも一緒になり、幸せな日々を送ってきたカイア。
年老いた彼女は家を出た母に導かれるようにこの世を去る。
そして、テイトがカイアの遺品整理をしている時に見つけた、且つてチェイスにカイアが渡した貝の首飾り。
”湿地の娘”カイアは、自分に危害を加えるチェイスを自ら、排除していたのである。
”危なかったら、ザリガニの鳴くところまで逃げろ!”
実に見事な作品である。>
切ない
湿地で育った彼女が真犯人なのかどうか、、という物語でしたが、
もう、そもそも論として小学4年生くらいの女の子が一人でずっと生きていく経緯が悲しすぎる。
父親の暴力と、それに耐えられない母、上の兄弟、姉、兄が順に家を去り。。。
最後に父も出て行って、湿地に生息する貝を採取して売って生計をたてる?小学生くらいの女の子一人が???
学校へ、ボロボロの服、手荷物無しで通う子どもに教師は違和感持たないのか?ずっと不登校だったから?家庭訪問とか最近は無いの?福祉局が確認するのも初めての彼氏がもうすぐ大学進学だから、まぁ年齢が正確には分からないけどでも同年代っぽいから17歳くらいとして、行政は、福祉局は6〜7年も子どもの一人暮らしを把握出来なかったの??
雑貨屋夫妻はその頃からの唯一の味方だけど、父親がいなさそう、って思ったら通報だけでもしないのかな。。確かに他人の家のことにはやたら口出し出来ないのも分かるけど。。
育児放棄されて一人ぼっちになった、街から少し離れた土地にぽつんと暮らす子どもへのケアはどうしたらいいんだろう、と考えさせられました。子どものほうが湿地から出ることもグループホームも望んでないし。
最終的には一応幸せを手に入れる期間は訪れるにしても、家族が去ったあと、最初の彼も次の彼もまずは去るという人生が切なすぎました。。
絵の才能を開花させられたこと、最終的には彼女の一番の理解者が戻ってきてくれたことは良かったです。
そして逝く時に母さんが迎えに来てくれるのは、鬼滅の刃の煉獄さんと同じ。この死生観は海外でも共通なんだな、と思いました。
お婆さんになってはしまったけれど、これからゆっくり、お母さんと過ごしたかった穏やかな少女時代を改めて過ごしてほしい、と切に願いました。
美しい自然と気高い人間性。完璧な映画。
人に優しくなりたいと思わせる映画
思わせぶりなザリガニ
まずタイトルに興味をそそられます。あのザリガニは鳴かないだろうから(笑)、何かの暗喩なわけなので、「何だろう?」って気になります。そういう意味では、宣伝ポスターが素晴らしい!そして舞台となるのが、ノースカロライナ州にある自然豊かな湿地帯にぽつんとある一軒家というところも、閉鎖的な空間で人知れずなにか怖いことが起こってそうなミステリアスな気配がよかったです。で、話が現在と過去を行き来しながら真相へと近づいていくワクワク感も十分に堪能することができました。ただ、主人公の置かれたシチュエーション、親子関係、恋人の行動などが意外とステレオタイプ的だったり、逆に不自然に思えて腑に落ちなかったりで、個人的にはあまり深くのめり込むことができませんでした(残念)。エンディングテーマがテイラー・スウィフトだったので、おお~となりましたが(笑)。
アメリカの良心に触れる作品
とても良かったです。
アメリカの良心に触れる作品。
湿地帯に一人で住み
疎まれ続けた少女カイアが
殺人の疑いをかけられる。
そんな彼女に偏見を持たず
手を差し伸べる存在の尊さ。
良心を色々な意味で試されますが
観客の想いは一つだと感じます。
真実を知っても。
一般的な人々との生活から距離を置き
自然の生物と共生して来たカイヤにとって
人間が作ったルールに
どれだけ意味があったのか。
殺人を肯定は出来ないけれど
絶対にと言えなくなる
価値観が揺れる特別な作品。
わりと地味で意味ある深〜い作品⁈
征服しようとするイケメンと、優しい素朴なイケメン 四面楚歌に追い込むものと、敢えて手を差し伸べる者。
表題のとおり
正直 前半から中盤60分くらいか?
半分😪眠りつつ観た時間がイタイ。
それでも主題の一つはわかった。
上記のとおり
でもこの女主人公のような美人が世を捨てたあばら家🏚
しかも、沼地って、野生生物住むには良いけど、人間住むには不衛生。
フィクションならではの設定、湿地か。
イケメンでも善悪。人の情けも捨てたものではない。雑貨店夫婦。
だが、それは悪い奴らがいるから引き立つのだ!
もう一つの主題、湿地帯の自然は
正直なところ半分😪寝てたからよくわからない。
個人的にはジメジメして、洗濯物どうするかわからんし
水道トイレの衛生環境が不明だし、ワニ🐊も住んでいるから、近寄りたく無い。
でも半分😪寝ながら目を開けて鑑賞と言う、ワシの得意技炸裂❗️でよくわからない。
まあ、息を呑む自然の良さが描かれてた・・・カモしれない
これ以上はネタバレだから書かないです。
1952 1969 少し現在。動物学者らしい作品。目を開けて、😪寝てたけど。
陪審制度はどうかなあ?陪審員かぁ?
ちょっと最初の単調さを堪えれば先が開ける、そういう作品。
戒めにも思えたり
いい映画だった
限られた時間で原作を忠実に再現
凡庸でないのはタイトルだけ!!!
事故か殺人か分からなかったです。
自然と音楽と絵の美しさ
ノースカロライナ州の湿地帯で、金持ちの青年の死体が発見された。犯人として疑われたのは、そこで育ち湿地の娘と呼ばれてるカイアだった。彼女は6歳の時に父のDVで母が出ていき、兄姉達も出て行き、父と2人で暮らしていたのに、その父も出ていき、それから学校へも通えず、湿地でたった1人で貝を採り売って生きてきた。そんな孤独なカイアが心優しい青年と出会い、読み書きを教えてもらい、愛し合ったが、彼は大学へ行き音信不通となった。その後、金持ちの青年と付き合ってたが、その彼を殺した容疑者として法廷で裁判を受けることになった。さてどうなる、という話。
美しい自然美、音楽も心地よく、法廷での検察と弁護士の闘いも面白く、衝撃のラスト・・・驚いた。
全て悪いのは父親だけど、どうして一番ちっちゃな子どもを残してみんな出ていったのか、不思議だったが、そんなことはどうでも良いくらい自然な演技に引き込まれた。
初恋?の心優しい青年と結婚し、めでたしめでたし、で終わったら単純すぎるなぁ、って疑問に思ってたが、凄いラストだった。ストーリーも素晴らしかった。
カイア役のデイジー・エドガー=ジョーンズが美しくて、可愛かった。
ザリガニって鳴くの?
ネタ振り弱いねん!!
原作が細かく描くところを読んでみたくなる
【文庫化が待ちきれずに単行本で読みました】
約500ページ、文庫化される時は上下巻になるかも、という
長編でしたが、それに見合う奥深さがありました。
自然の摂理には善悪は無い(カマキリやホタルの雌が交尾のタイミングで雄を喰らう例や、負け組の雄が雌を騙してちゃっかり交尾してしまう例などが描かれる)。
子を捨てるのも生物が生き延びるためのひとつの選択肢。
テイトの人間性の懐の深さ。
ボランティア弁護士の清々しいまでに毅然かつ堂々とした正論。
カイヤの学びの過程(生物学だけでなく、文学的素養の豊かさも描かれており、更に魅力的)。
どれもこれも映画のそれぞれのシーンを思い浮かべながらじっくりと味わえる。
そして、ラストには、映画のアレに加えて、〝そんな隠し事〟まであったのですか!とますますカイヤの無垢さや健気さが愛おしくなりました。
地域的には湿地帯という限定的な範囲での出来事なのに、億年単位の生命の脈動とそれに比べればちっぽけな〝人間社会〟、それでもそこで生きていかなければならない今を生きる人間(カイヤだって自然から見れば、感情に左右されるただの人間なのだが、隣の小さなコミュニティーの人間から見ればカイヤは自然の側にいるケダモノの一種)、そういう大きなスケールでの視点も意識させられる。
映画を見る前でも後でも是非読んでいただきたい傑作でした。
(以上、2022.12.1 追記)
鑑賞後、メチャクチャ原作が読みたくなりました。
あの湿地帯や自然を文章でどう表現しているのか。
あの精緻に描かれた図鑑のような絵の数々、沼地を進むボートのエンジン音、鳥の羽根の繊細さ、彼女が読み書きを覚え、生物学的な知識への興味と学びを深めていくさま、等々。
そして、映画では少し雑に見えた、家族が散り散りになっていく過程や彼女と弁護士との出会いと絆と独白。法廷での弁護士による渾身の訴えと駆け引き。
欧米の法廷ものやサスペンスは、緊迫感や臨場感が生々しいくらい細かく描写される作品が多いので、きっとこの原作も細部の描き方が相当に凝ったもののように想像を働かせています。
映画でこれほど◯◯◯◯たのだから、原作ではもっと深く細部にまで行き届いて◯◯◯◯させられるのだと期待してます。
でも、まだ本屋さんのハヤカワ文庫の一角にはおかれていないようなので、映画の内容を忘れた頃にでも文庫化されて発売されるのを待つことにします。
全442件中、401~420件目を表示