ザリガニの鳴くところのレビュー・感想・評価
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原作読んだから・・・
原作読んでない人も映画として楽しめたと思う、よくできている。
ただ原作を読み感動したので、大いに期待したが残念な点多かった。
まず原作と大きく違うのはヒロイン、映画は物凄く違和感がある。余りに都会的すぎて野生味に欠ける。湿地帯で暮らしてあんなに色白の筈ない、体も華奢、原作のイメージは日焼けし逞しくすばしこく、それでいて非常に繊細な心を持っているヒロイン。
原作では社会との関わりも本当に手探りで恐る恐る接点を広げていく、映画ほど開放的でも無い。ボーイフレンド2人の描き方も単調、そんな事で原作の持つ「抒情生」がほとんど無いのは誠に残念、ミステリーも中途半端。
原作を読まれていない方どうぞ読んでください、数倍感動します。
冒頭から説明を重ねている。そこが凄い。練りに練られた脚本だと感心した。
これこそ現代のデート映画!
「ザリガニの鳴くところ」を見て感じたこと
1 田舎町の湿地帯にある一軒家。一人取り残された少女のそれからの人生を描く人間ドラマ。
2 主題は、少女が如何にして一人で生き延び、どんな人生を歩んだのか。そこに、彼女が係わった男の転落死の謎が絡んでくる。原作よりもミステリーの趣向は薄めにして人間ドラマの色合いを濃くした。
3 全体的な筋立ては、原作に沿って少女時代の50年代と成長した60年代を上手くまとめていた。このうち、悲惨な少女時代を簡素にし、話が暗くならないようにしていた。また、成人後は奔放な性格から災いを招き窮地に陥るが、少女時代から手を差し伸べてくれた少数の人々の助力により、ハッピーな話となった。一方で、原作で示された転落死の謎解きは、本作では最後のショットとモノローグで示唆されるのみであったことには食い足りない印象を残した。
4 彼女が暮らした湿地帯の独特なロケーションやときに逆光を取り込んだ淡いト−ンの風景描写など原作の持つ雰囲気の映像化に成功していたと思う。
素晴らしかった
主人公が湿地の家で一人暮らしで移動はボート、近くにはワニがいる。そんな暮らしぶりがいい。『メカニック』のジェイソン・ステイサムか『ペイパーボーイ』のあいつみたいですごくいい。主人公はコミュ障なのだけど、それほど深刻な状態ではなく、環境からそうなってしまっただけで恋愛もする。しかも自然観察家として優秀で絵もうまい。本を何冊も出版して、美人で優れた人物だ。孤独な生活で不平不満を抱かない。
そんな彼女が実は手を汚すタイプであると最終的に知らされ、ますますいい。あんなことされたら、それは仕方がないし、やるべきだとすら思う。
原作未読だから楽しめた?
ミステリーというと、犯行手口や、真犯人が誰かというあたりが焦点になることが多いのですが、本作は「殺人が事故か」が争われるポイント。
裁判を追いながら、いかに容疑者である主人公・カイアの生い立ちが悲惨で、カイアの父親と変死体となった男とが似ているか、長年にわたる町の連中から受けたカイアへの差別と偏見がひどかったかが描写の中心で、なかなかにクるものがありました。
そして……
モヤモヤモヤモヤのラスト。
そこがいい。
見応えあり、良作の一つでした。
ただ、原作未読での鑑賞だったので私は面白かったんですけど、小説から入った人には不満が出るかも。
ネットで知る範囲だけれど、原作にあった幼少時のカイアが凄まじい飢えやそこからくる凶暴性、不潔さ・臭さなど「差別されるだけの外見的な理由」が映画では描写されていないと。
こぎれいなまま成人し、恋愛模様に突入していくのが、原作改変が大きく、ご都合かつ、淡泊に見えるという問題点もあるらしいです。
映画は映画であり独立していて、原作通りでなくともよいと思うのですが、原作派からすると物足りないのかもしれません。
私もこれから原作を読んでみようかと思います。
2022年ベストムービー!⭐️⭐️⭐️✨
鑑賞後、原作本をぜひ読みたくなりましたね。
正直、ミステリーとしての面白さは50点ぐらいなんですが、そんな事がどうでも良くなるくらい舞台となるノースカロライナ州の湿地帯の自然描写の素晴らしさや、主人公カイヤや、彼女を取り巻く人々の人物像、時代の空気感などの描かれ方が優れていて、ホント沼地に足を取られたかのように作品世界にアッという間にはまって行きました。
本国アメリカの映画批評サイトでは、一般オーディエンスの評価が非常に高いのに比して、評論家の評価は軒並低いようです。
が、この秋、この作品を見逃すのはあまりにも勿体ないかな…と思います。
*ネタバレですが…
一体彼女はどうやって"1時間"の間に犯行をやり遂げたのか?そんな種明かしでもあれば、ミステリー・ファンも納得の作品になったかも知れません。
でも、その部分は重要ではないんですよね…。
死に際に母親の幻を見た場面は、この作品の最も人間くさい場面でした。
「感情などないのかもしれません、むしろ懸命なのです」
この映画、期待して望みました。
正直なところ期待し過ぎたかもしれません。
終始どうしてもヒロインに近づいてくる人間に下心、損得勘定?何が目的なのかを勘くぐる自分がいました。
ラブシーンが多くしつこく感じてしまいましたが、それを吹き飛ばすかのような湿地の自然の美しいシーンは圧巻です!
「人間は去るもの」
ラストの衝撃的な事実もですがこのセリフも切なかったです。
最後に残った最たる謎。
正直公開前に衝撃の結末とか余りにも煽り過ぎです。もうどんな結末がご用意されてるのかと期待値MAXでドキドキしながらの鑑賞でしたが、さすがに終盤に差し掛かるとこれはもしや?!って空気になって結局そらそうだろうなってオチでした。
ただ構成や演出は面白かったし、ちゃんと真相が明らかになるラストもモヤモヤせず良かった。湿地の娘とレッテルを貼られ禍々しくも美しい負のオーラを纏ったカイアとそんな彼女に惹かれる男たち。町の有名人チェイスの不可解な死。彼の命を奪ったのは一体誰なのか。恋愛要素と法廷を舞台にしたミステリー、そしてそれに説得力を与える沼地の静かな自然美。
テイラースウィフトが歌うエンディングも心地良い。ところでザリガニって鳴くのだろうか。それが残された最大の謎かもしれない。
やたらとチューシーンが多いわ
まず、なんで家族は幼い娘を1人残して居なくなるのか? 疑問。
あとは、その幼い少女の切ない話を延々と見せられる。それはそれで、決して悪くは無いし前のめりになり、ラブストーリーを見せられる。
法廷のシーンは、それなりに良いし、決着もそうではあるが、いかんせん事件の真相の説明は無い。ラストのラストで想像を掻き立てる描写にはなるが、結局そこは、視聴者のイマジネーションに任せるということなわけだわ。
ラストのオチもそうだし獲物を捕獲するだとかは、なんか今まで見たことあるような気がするし……。悪くはないが。捻くれ者のオイラには、期待していた分、正直今ひとつだった。
生育環境のせいにしない力強さ
幼少期から壮絶な家庭環境、女の子1人で生きていく学校への登校わずか1日ながら賢く学び取っていく。
私が世界名作劇場で1番好きな「ペリーヌ物語」と似た感じ。法廷のシーンなどで活躍する弁護士さんもいい。日本で弁護士、裁判官を描くととびきり変わった人が登場するがこちらは真っ当。エンディングは賛否が分かれるだろうがはっきりそうとは思えない。それよりも老齢まで長い物語にしたことこそこの映画の奥行きの拡がりにつながっているのではないかと思う。
法廷と人間ドラマ全く半々の映画でした
面白く鑑賞しましたが、半々なのでどちらももう一歩欲しいところです。
役者はみんな良かったと思います。特にジャンピン夫妻、弁護士はよかった。演出は悪くは無いのですがもう一歩かなあと。原作未読です。ザリガニのことはもっと詳しく書いてあるのかな?法廷でのやり取りももう少し描写があるのかも。私は犯人テイトかと思ってました。でも塔に初めて行った時伏線ありましたもんね。
それともう少し短く出来たのでは?しかし実際あんなポツンと一軒家に少女が1人で暮らせるものだろうか?周りは意外といい人が多かったのかも。他人に興味がないだけで。
美しく強靭な物語
自然豊かな湿地帯で起こる静寂な事件
アメリカで1500万冊を売り上げた小説を映画化。
舞台は1969年のノースカロライナ。湿地帯に住む主人公カイアがある殺人事件の犯人に疑われ、現在進行形での法廷のシーンと回想シーンが交互に描かれてゆく。
カイアの惨めな幼少期から、プラトニックな恋愛模様、また湿地帯の美しい情景が切り取られ、それだけでも必見の価値がある。
シンプルな相関図で、誰が犯人かは大体予想がつくため、サスペンスを求めすぎると肩透かしを喰らうが、全体としては上質なミステリーとしての輝きを放っている。
メスのホタルやカマキリの話から、自然には善悪がないというカイアの発言は、この話のキーポイントになっている。一般社会から切り離され、偏見の目でみられていた彼女が、自然の中においては力強く生きるコントラストの描写も丁寧である。
タイトルにある「ザリガニ」は当然歌う(鳴く)ことはできないが、男性優位の社会であった当時の女性の立場や、社会から隔絶されたマイノリティを「ザリガニ」と表現しているのではないかと推測する。
アメリカの良心の‼️❓心の叫びを聴いたのだ❓‼️
自然の摂理
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