劇場公開日 2023年2月10日

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「血のつながりとは」エゴイスト kuroneliusさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0血のつながりとは

2023年2月28日
iPhoneアプリから投稿

いい意味で予想を裏切られた。話題先行になっている内容がテーマではなく色んな意味で生きずらい日本の社会の在り方とか人間の内面が描かれていたと思う。

血のつながりとは生物的な親子関係もしくはその連鎖で結ばれる関係を言うけれど、家族というものは血族関係で繋がるものだけではなく、血のつながりはなくとも、一つ屋根の下にともに暮らし助け合うそんな関係性も家族と言えるのではないか。血縁とか性別とか記号のようなものとわたしは考えている。一人の人間としてその人を愛すというのはとても素敵なことで、性別だけでそれを否定する権利は誰にもないと思うし、作中に出てくる「ごめんなさい」なんて言葉は必要ない。それがインタラクティブな愛であればなおのこと。

愛とお金が切り離せない世の中、仕方がないことだが悲しいことだと思ってしまう。

劇中でゲイ仲間のみなさんがたのしそうにWの悲劇について語り合ったり、ユーモアいっぱいにお互いを罵る場面では会話がセンスの塊だなって声に出して笑った。
いい意味で自由に何かに縛られず、誰かを否定せずに生きていける社会になればいいなと願わせてくれる作品でした

kuronelius