Dr.コトー診療所のレビュー・感想・評価
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Dr コトー診療所 TVシリーズのファンという前提で
映画史に残る映画だけ選んだ見るというような上から目線の映画鑑賞をしなくなってから、何十年も経つ。水戸黄門なんて年をとっても絶対みないと息巻いていたものの、年を取って来ると、結局、物語の構造としては似たようなものを愛好している。
人気テレビシリーズの映画化などというのはその最たるものだろう。
結局、僕は、大好きだったDrコトーの続きが見たかった。そして想定通り手もなく号泣した。
僕の近親者に孤島の医療ではないにせよ、地方医療で奮闘している人がいる。
彼もまた多かれ少なかれ、Drコトーのような日々を送っていた。僕と飲んでいても、常に、ポケベルその後は携帯で呼び出されていた。
そんな彼は、こういう医療ものを嫌っていた。こういう美談的取り扱いがどんどん個々の医者を追い込んで行くし、地方医療の改善には一切プラスの役割を果たさないと。
そういったもろもろの屈折光を抱えながらも、僕は、心を震わされた。
主人公は台風のもたらした多くの負傷者が存在する中でも、トリアージなどという合理的な選別の論理に抗って、一人の老人の命を助けようとする。
若い医師(高橋海人)はそれに抗う。
でも極限的な状況でも自らの病を負っている主人公のすべての人を助けるという彼の信念は揺らがない。
彼の狂気の背後にあるのは、20年間一緒に暮らしをともにした島民一人ひとりへのかけがえのなさという一つの合理性が働いている。家族の中で誰かを選ぶことなどできない。
離島のコミュニティを家族として美化することもまた一つの狂気である。
しかし、その狂気めいた熱情に絡めとられている自分を否定したくはないという不可解な気分に映画の間中、支配されていた。
連ドラが終了してからも志木那島に16年の歳月が流れてたんだなぁ…とすんなり入り込める!
キャストが同じで、TVドラマの終了から過ぎた歳月分、みんな歳をとってるので、
あー、
志木那島では、人々の生活が続いてたんだぁ…って、気分で劇場版へと入っていける
劇場版も涙腺をくすぶるヒューマンドラマが満載!
が!
この物語のもう一つのテーマである僻地医療の問題も、忘れられてはいなかった
特に、
最先端医療を学んだばかりの新米ドクター判斗の
目から見た、島の医療への鋭い指摘は
核心を突いていた
そしてもう1つ!
医師を目指した剛洋には
医学部の高額な学費という壁が立ちはだかる
島の将来の医療を担う医師を、
島民の中から生み出そうとすることは
理想でしかないのか
医師になるのに必要とされる、高い学力と学費
これも、僻地医療を後継者へと引き継ぐことの
難しさへとつながるのかもしれない
終盤の台風襲来シーンでは、
診療所がまさに修羅場の野戦病院化!
息をするのを忘れるほどの緊張感!からの
一転、ラストシーン…
あ、ハッピーエンドでよかったー
と、思った瞬間
むせそうなほど泣けてきた…
あの、ラストシーンがまさか彩佳の夢の中でした
なんてことがありませんように…!
コトー先生、お疲れ様でした👏
コトー先生のモデル瀬戸上医師が勇退されたニュースが先ごろあったように記憶しているのだが、ちょっと調べてみると、数年前に下甑(シモコシキ)島の手打診療所所長を引退されていたようだ。
原作漫画、テレビドラマ、本作の舞台の志木那島よりも実際の下甑島は大きいようで、島内に3つの診療所があるらしい。瀬戸上医師に師事する後継者でなんとか離島医療は維持できている様子だが、全国に点在する離島・無医村の問題は永遠の課題なのだろうと想像する。
テレビの「Dr.コトー診療所」シリーズは、熱心に見ていたわけではないが、見れば大抵面白く、長く視聴者の支持を得ている理由は解る。
初の(そして最後の)映画化である本作は、テレビシリーズや原作を知らなくても充分楽しめるものになっている。短期研修の若い医師を登場させることで、説明部分に無理がない。
ほぼテレビ版のオールキャストなので、テレビシリーズのファンを喜ばせることも抜かりない。
ただ、なぜ今ごろ映画化なのか?
という疑問は最初からあった。
映画を観て感じたのは、この脚本はテレビスペシャルの前後編を想定して書かれたのではないか…ということだ。
前半は若者の挫折が、後半はコトー先生の命がけの離島医療が描かれている。
そして、そのどちらも核心は曖昧なままだ。
東京に夢や希望を抱えてやって来た多くの若者が、夢破れて挫折する。
彼らの多くは現実と向き合ってその後の人生を送るのだが、新たな夢に向かう者や、もう一度チャレンジする者もいる。
本作で挫折した若者は、何によって立直り、何を目標に歩み始めたのだろうか。
トリアージを行わず全員助けると言うコトー先生。そんなコトー先生に頼りきった島民に向けて、若い医師が「無理だ」「これが現実だ」と訴えるのは正しい。
この問題提起に、コトー先生も周囲の人々も回答は持ち合わせていないはずで、コトー先生の信念のようなものにつき従うしかないのかもしれない。
若い医師はそのコトーイズムに導かれたのか、短期の研修期間を越えて島の診療所に残ったと思われる。
島と海の美しい風景を空撮でみせるパノラマ、会話のシーンでもカメラを移動させるなど、映画的な画作りの工夫がされている。
が、悲しいかな、今はテレビのバラエティー番組でもドローンによる風景の空撮は目にするので、然程インパクトはない。
映画的には、前半ならサスペンスが、後半ならスペクタクルが描けなかったか…物足りなさを感じた。
また、コトー先生が身を削って二人の患者を救うと、他に患者はいなかったかのように皆で喜ぶ大団円が感動に水を差す。
そんな残念なところはあるものの、主演の吉岡秀隆と柴咲コウをはじめ、それぞれの役にハマりきったレギュラー陣が充分に楽しませてくれる。
原作よりもシゲさんらしいと言われた泉谷しげる、時任三郎の寡黙な漁師も良い。
が、本作のゲスト髙橋海人が最も光っていた。
斜に構えた、病院の御曹司のステレオタイプかと思いきや、医療に真摯に向き合った青年医師を甘いマスクと甘い声音で熱く演じていた。
コトー先生の背中に髙橋が最敬礼する場面が、本作の最高の場面だったと思う。
二代目Dr.コトーは髙橋海人で決まりだ❗
テレビ局が映画に出資するのは歓迎だし、テレビ業界から優れた才能が映画界に刺激を与えてくれればありがたいと思う。
だが、本作もまた、テレビと映画の棲み分けという課題を残した。
終わってみれば、中島みゆきの熱唱が一番迫力があった気がする…😁
未来
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ファンとしては嬉しいような悲しいような
連ドラ見て好きになりお気に入りの作品でした。作品の雰囲気や好きな役者さんたちが多数出演してて、映画でもほぼ続投してくれてるので嬉しかったです。
特に好きな神木隆之介が子役時代からの成長した姿……嬉しい😄あと好きな堺雅人と蒼井優の出演も嬉しかった😁
ところどころ良かった点もありやや泣けた
特に良かったのは判斗先生(髙橋海人)のキャラが素晴らしかった
最初はありがちなパターンで足手まといから精神的に成長するパターンかなと思ったら最初から技術面は高いし言うことが的を得ていて心に刺さった👍
憎まれ役ぽいけど全然。むしろ判斗先生が一番マトモなのでは…とも
あとは正直ダメだったかなぁ
コトー先生も早いうちから病気判明で暗い感じだからコトー先生らしさが見れず
コトー先生というか吉岡秀隆(好きな役者さんだけど)が倒れたり具合悪くなるシーンがわざとらしく見えて冷める……
あとクライマックスで色々とありすぎてお腹いっぱいでしたしツッコミどころも……
誰もコトー先生、助けないんかいっ
剛洋が心マしてる時、周りは応援って……
ラストシーンもあえてコトー先生の姿は見せなくて、観客にラストは委ねても良かったのかな
またはコトー先生の白血病自体なくて良かったのかなと個人的に感じました
好きな作品だっただけに不満は大きくなってしまった
さすがにストーリーが、、、
『銀の龍の背に乗って』はやはり名曲であることを再確認。脚本と演出がもっと巧ければ佳作になったのに残念。TVドラマの映画化の限界を越えられず。
①原作マンガは第1巻を人の居るところで読んで大泣きして恥ずかしい思いをした為、その後読んでいません。TVドラマ版も観ていません。だから原作ファンやTVドラマ版のファンとは感想が異なるのは仕方ないかも。
②演出が平板で緩急がない。前半は大きな動きもなく退屈で、TVに慣れ親しんだ人達には懐かしいかも知れないけれども、TVドラマを観ていないこちらとしては仲間内で楽しんでいる様を見せられているだけて特に面白みもない。台風が強くなってからややドラマらしくなるが、それも殆どの舞台が体育館と診療所とだけなので大したことはない。
③コトーの体を蝕む病をどうして「急性骨髄性白血病」みたいな一般には馴染みの薄い病気にしたのだろう。直ぐに治療しないと命に関わる恐れはあるが完治できる病気(そんなものがあるのか分かりませんが)にした方が感情移入しやすいし、病に侵されながら心臓手術をするクライマックスを感動的なものにしたかったのかもしれないが、そんな状態で命に関わる心臓の手術をして良いのか疑問が先にたってリアリティーがない(ブラックジャックじゃあるまいし)。
④俳優陣は錚々たる面々だが、慣れ親しんだ役をやっている感が強くて特に印象に残る演技はない。
唯一コトーが“僕だって死にたくない”と慟哭するシーンの吉岡秀隆の演技は良かった。
⑥離島医療問題を
ストーリーが荒削りなような印象でした
ドラマ・シリーズを見ておらず、この映画で初めて「Dr.コトー診療所」を見ました。
離島での診療体制が、一人の医師に依存していて、バックアップ体制が全く整っていないことに、違和感を感じました。
その医師が、自身が命に関わる重病に犯されながら、暴風雨で次々に診療所に運び込まれる病人の治療にあたり、最後に、患者の命を救うのと引き換えに、力尽きてしまう(恐らく、亡くなった)という筋書きは、あまりにも不自然なように思え、ストーリーが荒削りなように思いました。
もう少し、別な展開が有って、良かったのではないかと思いました。
残念
コトー先生の願い
まさか16年経って、映画が観られるなんて思ってもいなかったので、本当に嬉しいです。
よくぞここまで泣ける設定にしてくれたものです。
何度も泣きました。
ラストシーンでも…泣けました。
島の医療の現状…過疎、統廃合、合併。
医療だけでは無いと思いますが、そんな状況でも島を離れない、離れたくないと思う島民。
そして、コトー先生。
島全部の人達が家族同様、それが良く伝わり、現実的なハント先生の冷たさがとても対照的で、島の人達の心情が良く現されていた。だから、音楽でも島の風景でも、観ているだけで涙が出てきました。
最後、コトー先生の望みが叶う形で終えた事で、胸が熱くなりました。
コトー先生には、ずっとずっと島に居て欲しいです。
ドラマ版とは少し違う。
ドラマ版で感動した世代の方でしたら、懐かしさや自分が想像して楽しんでいた未来とは違う内容の剛洋の現在など楽しみながら見れるところは多数ありました。
ですが、なんだか全てがコトー先生の超人的な生命力で完結!って感じが少ししちゃいました。生きててくれたことは嬉しかったけど、あやかの横の椅子で倒れ、次のシーンはコトー先生が医者を続けている。ちょっと飛びすぎて、残念でした。
この作品は、映画の2時間という限られた時間で復活するのではなく、「教場」などのように2夜連続のような形で帰って来てくれた方が個人的には嬉しかったなと鑑賞して感じてしまっています。その方が昔見たような一人一人を大切にしたドラマになっていたと思います。
色々残念…
まず、期待しすぎた自分が悪いのは認める。
ドラマが良すぎたからかもっとこうして欲しかったみたいな感じが否めない。
コトーが病気になることやアヤカの早産も予想していたが、まさかまた土砂崩れネタをするとは…別の災害でやればいいのに。
助産婦はウチさんじゃないなら出さなくてよかった。亡くなられたから別の人を出せばいいってもんじゃ無い。
ワダさんの写真がエンディングにいっぱい出るんだろうなと思っていたのにただ真っ黒。ファンをバカにしているのか?
ただでさえ色々中途半端だったのだから、ワダさんの写真で治療中のコトーを出すとか、赤ちゃんが産まれた時のアヤカを出すとかして回収を色々出来ただろうに。
最後に写真を使うだけでなんとかなったのに、なんでドラマと同じにしないのか?
もっとドラマをリスペクトしてほしかった。
まだまだ言い足りないがこの辺でやめとこう…
もっと前に見たかった
ドラマのままで終わったほうが、、、
ガッカリだ。
後半のエピソードはえ?え?え?の連続
映画のよくある出来事をこれでもかと盛り込みすぎてカオス。
ハント先生だけが視聴者寄りの意見で入り込めたが
最後のシーンでは、ん????となってしまった
過疎地域の医療問題という現実的な問題を
取り上げながら結局はファンタジー要素で終了
だがしかし、懐かしいドラマのキャストを見れるのはとても嬉しかったタケヒロの成長感慨深い
ドラマ未視聴勢です
海ちゃん目当てで鑑賞したドラマ未視聴勢です。
物語は、正解を語るためのものじゃない、ということを改めて正面から突きつけられた作品でした。誰一人正しい答えを持っておらず、導き出すこともできないまま終わる、現実の話でした。
恐らくこの映画で語りたかったことは、判斗先生が「全員救うなんて奇跡はない、これが現実だ」と涙するところまでで、それ以降は物語形式の美学的にハッピーエンドのような形にしただけなんじゃないかな、と感じました。詳しくはありませんが、離島医療の問題は現実のことである以上、明らかなファンタジー以上のハッピーエンドにしなかったのは誠実な姿勢のように思われます。
そこまで没入して見ていたキャラクター達が終盤で急にフィクションに放り出されてしまうのはドラマ未履修の私ですらちょっと引き摺るレベルの寂しさで、ドラマを観てきた人の苦しさたるや、と背筋が凍りましたが…
作品としては、この個人的な解釈のもとで、かなり綺麗に纏まっていたように感じたので☆4にさせていただきました。
都会の若者たる我々はかけがえのない存在になりたいなんて無邪気なことを考えがちですが、代わりがいるということの素晴らしさを思い知らされました。
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