レジェンド&バタフライのレビュー・感想・評価
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織田信長と正室・濃姫の知られざる物語を描く?
と言う解説の文からすると、今まで埋もれていた資料が出て来ての映像化みたいだけど、完全な創作です。濃姫は信長の正妻と言う立場なのに、ほぼ歴史的な資料が無い人物。特に信長が美濃を手に入れてからは政治的な存在価値も無く、死んだのか、離縁されたのか、適当に扱われたのか全く不明。故に、物語を作る上では自由に動かせる人物ではあるが、逆に信長はそうは行かない。
戦国ものだけど合戦シーン有りません。
初めてチャンバラ的な場面が出たのが上洛して京都のスラム街で子供を虐める大人に濃姫が切れて斬りかかり、それに信長も参加と言う・・・・・
光秀謀反の理由が、信長が優しくなったからと言うサイコなのは斬新だけど、それを演じる宮沢氷魚の演技が・・・・良く出てるけど上手くならないねぇ。
大名行列に使う予算あったら、合戦シーンの一つでも有ればなぁ。戦国ものとしては迫力無いし、ラブストーリーとしても、盛り上がった部分無い。ラブストーリー物はハッキリとした惹かれ合う出来事が有るパターン、自然と惹かれ合うパターンとあるけど、なんか中途半端。信長の最愛の人と言われた吉乃は早くに亡くなったのだから、その心の隙間を濃姫が埋めるとかのシーンでも有ればまだ違ったんだろうけど。
これはキムタクファンと、話題作だから見るかって人が最初に行くだけで客足が右肩下がりなのは分かるわ。人に面白いよ、と勧められないもの。
典型的な、何をやってもキムタクな作り。
キムタクが転生したら信長だった件。ってタイトルでも良かった。
でも、主演・綾瀬はるかだった。
魔王と胡蝶
話題の歴史大作が早くもアマゾン・サブスクに登場、これはもう観るしかないでしょう。
信長は映画やテレビでも数多く描かれているが正室の濃姫については余り知られていないので興味深い、史実は闇の中だが、蝮の道三の娘なら、さもあらんかという着想は面白い。
何を演じてもキムタクと言われるアイドルイメージが勝る木村拓哉さんだが流石に大人になりました、綾瀬はるかさんはアクション女優としても名を馳せているし、相変わらず才色兼備、キムタクを助けて大熱演でした。
信長は確かに戦国の雄、レジェンドです、他にも幼名の吉法師、うつけ、第六天魔王、赤鬼などの異名を持っています。バタフライの濃姫は江戸時代の歴史書では本名、胡蝶と書かれていたことからでしょう。
まるでタイタニックの名シーンの再現のようなワンシーンが終盤にありましたね、なんでタイトルが横文字なのかといぶかったが映画を観て納得できました。所詮、映画なんだから、あのままThe Endでも良かったと思いますが流石に史実を曲げるのは製作陣にもためらいがあったのでしょう。
何と言っても時代劇を創らせたら東映は本家本元、70周年ということもあり20億円の巨費を投じての大作だから大河ドラマで手抜きになりがちな合戦シーンも十二分、時代考証も、時代考証学会々長の大石学氏だから信憑性は高いと思われるが歴史ロマンというか架空のラブ・ファンタジーに思い切り寄せているところが映画の醍醐味でもあるでしょう。
2時間半越えの長丁場でしたが、壮大な歴史絵巻ならではでしょう、面白かった・・。
信長と濃姫の《愛のメモリー》
私はとても好きな映画でした。
こうだと良いなあ・・・そう思う展開をどんどんしてくれます。
織田信長が1549年美濃国から嫁いで来た濃姫との婚姻にはじまり、
本能寺の変」で亡くなるまでが描かれます。
1549年(信長15歳)濃姫は政略結婚で
わずか14歳で美濃国から嫁いで来ます。
先ず、最初の見所は初夜のシーンですよね。
「肩を揉め、足を揉め!!」と信長に命令されてブチ切れた濃姫は、
信長を組み敷き、今にも殺さんとする勢い。
威勢のいい濃姫を綾瀬はるかが伸び伸びと演じています。
格好良いし美しいし可愛らしく申し分ない魅力。
もうこの映画は、《バタフライ濃姫の綾瀬はるかの映画》
かと思いましたよ。
1500年代って正しい資料なんか殆どなくて、濃姫の生涯は謎に
包まれています。
脚本の古沢良太さんも好き放題って言うと失礼ですけれど、
自由奔放に脚色されてますね。
《信長と濃姫が実は深く愛し合っていた!!》
えーっ、本当に?!
2人が実際に結ばれるシーン。
2人で京の都へお忍びで見物に出かけます。
そこで物乞いの集落へ迷い込んだ2人。
訳あって激怒した濃姫は物乞いを殺してしまう。
濃姫を助けて信長も本気で大立ち回り。
血塗れの2人が廃屋へ。
必死で救ってくれた信長に、愛を感じて、自らも信長へのはじめて感情に
揺さぶられた濃姫は信長に襲いかかるように激しく
唇を奪いに行く。
血塗れのラブシーン。
殺戮の後は燃える・・・みたいな・・野生的で激しい
見せ場でした。
この辺りから、織田信長は残虐な指導者・暴君に変化して行く。
「女も子供も、民衆も皆殺し・・焼き払え!!」
“泣かぬなら殺してしまえホトトギス“
を地で行く狂気の人に。
役者の適所適材が良かった。
先ず一番は綾瀬はるか!
木村拓哉は彼あっての企画だし、
明智光秀の宮沢氷魚は時代劇も行けますね。
絵になると言うか画面映えがすごい。
驚いたのは徳川家康が斎藤工だったこと!!
長身を隠し猫背にかがめ、装束はまるで町民のよう。
化けてましたね!!
誰だかわからなかったもの。
やはり実力派の名優。
ラストなんてファンタジー仕掛けで、信長の「夢」を
映像にしていく。
私も「こうだっら良いよなあ、」と思うし、結局、織田信長の死体って
本能寺でも全く発見されていないらしいです。
異国に行ってたって可笑しくない、あり得るのかも。
まぁそれは「信長の夢」ってことなんですが、
ロマンティックで映像的には美しい。
古色蒼然とした16世紀に生きる武士や民衆の
息づかいが、まるで聞こえるようでした。
信長も人の心を持っていた
キムタク演じる信長と、綾瀬はるか演じる濃姫のラブストーリー。
時代物か〜と敬遠していたけど、知り合いからチケットをもらい、観に行った。期待以上に面白かった。
信長の若い頃が、多少映像処理してあるかもしれないけど、表情とか話し方動き方がほんとに若く見えてすごかった!キムタクの50歳とは感じさせない演技力と身体。
キムタクは何をやってもキムタクになるけど、この映画に関しては集中して見ていたせいか、中盤以降は信長に見えていたのは私だけ?
戦のシーンは大友監督だし、るろ剣チックに不穏な(?)音楽と大立ち回り大注目!みたいになるんだろうなと予想してたけど、全然そんなことなくて、でもしっかりかっこいい!
キムタクもそうだけど、やっぱり綾瀬はるかも強くてかっこいい!
今の大河が期待外れだったから、同じ時代でもこんなにも違うのかと感じた。
脚本は同じ古沢さんだけど、なにがああさせるのか。予算か?
ロケーションがいいのか映像もやっぱり全然違う。
クスッと笑える要素もあり、シリアスな場面、登場人物の気持ちの微妙な変化が168分の映画の中で描かれている。
宮沢氷魚の光秀もよかったな〜
本能寺の変に至るまでの動機が自然で納得。
あと斎藤工の家康(笑)
前情報なしで見たからびっくり。
教科書で見る家康像に寄せたのかな?
本能寺の変で、信長が抜け出して濃姫と南蛮へ!のシーン。
「こうなったら良かったな」っていう夢物語で終わらせるのか〜と思いきや、「という夢を見たのさ」と、現実に引き戻されて、そうだよね、そんな終わらせ方しないよね!!と、なぜか安堵してしまった。
そして信長の引き際のかっこよさたるや。。
168分一気に駆け抜けた感じがあった。
ただ、タイトルがカタカナなのがちょっと違和感。
新しい形の時代劇
今までの織田信長とは違う描き方
なので、時代劇ファンとしては
最初は、え、、という感じです
先に残念だった点を言えば
合戦シーンと焼き討ちは
引きで取ってほしかった
本編にはなかった鎧姿が尺の関係で
カットされたらしいですが
南蛮船のシーンを省いて、こっちを
入れてほしかった
良かったのは
久しぶりに丁寧に創られた時代劇でした
小道具とか、ロケ地とか、乗馬とか
実際には、生死不明の濃姫を
従者らと描いたのは大変良かった
綾瀬はるかさんが主役と言っても
触りがない演技力でした
木村拓哉さんの織田信長は
第六天魔王のあたりが、もう少し
欲しかったし、森蘭丸に弱音をはくのは
イメージが違っていた
でも、本能寺の変は歴代映画の中でもよい
盾のなって死んでいく小姓ら
森蘭丸の死に様、その時の織田信長は
本当に良かった
あのシーンが無ければ個人的には
なおよし
明智光秀が若いとか、史実とは
食い違う点もありますが
これも、織田信長の死に様が破天荒ゆえ
描き方が様々なのは仕方ない
海外に目を向けているかな
信長ロマンス編、としてなるほどと思った。
この話では戦の細かさは必要部分のみ時の経過としてあり、
ここに重きを置いても海外勢はよくわからないだろうから、あえて有名武将の心情の変化と姫との関わり合い物語。
中盤から主役が信長にしか見えなくなり1/3くらい占めている本能寺編は圧巻で、全ての信長バージョンがこの主役になった。いろんな信長を見たがこの視点で描く信長は、信長も人の子だと思える。
更なるあるラストが、思い出しても「本当にそうだったらいいな」と夢を残してくれる。これはあの脚本家らしいシーンで大好きだ。
あのシーンはタイタニックに似てはいないが、あのシーンこそがこの映画の肝には重要で、タイタニック世代なら、そうであってほしい、そうかもしれないと感じるのではないか。この先は海外でロングランできると思いました。
笑いもとれてアクションも爽快で三時間あっという間で、3回も観てしまいました。あとはWOWOWで待ちます。
あと、バタフライがブルーの紋章なこと。あまり大きくないといえるし、蝶の青デザインと止まる位置、あれの意味が少しわかったときタイトルと合致した。
尾張国、大うつけと呼ばれる織田の息子・信長(木村拓哉)。 政略結婚...
尾張国、大うつけと呼ばれる織田の息子・信長(木村拓哉)。
政略結婚で、美濃・斎藤道三の娘・濃姫(綾瀬はるか)との婚姻が成立。
過去2回の結婚で、結婚相手の寝首を搔いたと噂される濃姫は、結婚の儀の初夜早々に信長と敵味方に分かれての組んず解れつ。
その夜から濃姫は信長を通じて父・道三の野望を遂げようとする・・・
といったところからはじまる物語で、当初の信長はボンクラとして描かれており、策士は濃姫として描かれるあたり、新手のピカレスクロマンとしての面白さがあります。
さらに捻った一手として、信長の合戦シーンを描かず進めるあたりは、脚本家・古沢良太の策士ぶりが伺えて快調。
(合戦は延暦寺との攻防というあたりがおもしろい)
役者陣では、綾瀬はるかがすこぶる良く、木村拓哉はキムタクの域を出ない。
この「域を出ない」のが意外と面白さのカギを握っているように思えて重要なのだけれど、後半、信長が稚気を超えて魔王ぶりを振うにあたって、濃姫は嫌気がさし、離縁する段に至ってからは、映画的魅力は減速。
本能寺の段に至って、勢いを取り戻し、最後の最後に追い込まれた信長が「あっ」と言わせる手に出るのだけれど、史実を曲げるわけにはいかず(さりとて、著名な「人間五十年・・・」も出さないわけにはいかない)というジレンマで、なんだか高揚したカタルシスが削がれる感じで終わってしまいます。
個人的には、終盤の「あのエピソード」で画面は終わって、その後、「・・・しかしながら、信長は本能寺で自害したというのが通説である」と字幕で出せばよかったのではありますまいか。
東映時代劇中興の祖『柳生一族の陰謀』では「夢じゃ夢じゃ、夢でござる」と、歴史書にないようななことを描いて、観客の快哉を得たのであるから、本作もそれぐらいの法螺を吹いてもよかったと思うのだけれど。
(ま、そうすると中高年層からはそっぽを向かれそうだし、早々にSNSで駄作の烙印を押されそうだけれどね)
マムシの娘
斬新だった。
綾瀬さんが抜群に良くて、彼女しか目に入らない。
コレを老舗の東映が撮ったってのが感慨深い。
思えば時代劇の礎を築いた会社だ。つまりはコレまでの信長像を打ち出した会社な訳だ。
それが…信長を踏み台に濃姫を描くとは。
時代考証的に物言いはつきそうだが、俺は楽しかった。
いつ戦国の風雲児たるキレ者の一面が出てくるのかと思いきや、今回の信長は最後まで大空けのままだった。
いや、キレ者たる部分を敢えて排除したような構成。きっと、語られなかったシーンには語り継がれる信長然とした信長がいたのだろう。
ずっと濃姫に入れ込んでいる信長は、魅力的だった。
そう言う意味では、木村氏は好演でもあった。
ただ…
それでも…綾瀬はるかの背骨には負ける。
なんと堂々たる佇まいであろうか。
1枚も2枚も上手なのである。
役者として雑念がないというか…純度が高い。
ただ、コレは観客側にも問題があるのだろうとは思うけど、木村氏には雑味を感じてしまう。
ああ、どこかで見た笑い方だな。
ああ、その目線の外し方、どっかでやってたな。
彼の役者としての歴史が、そう思わせるのかもしれない。得意な表現や好評だった表現に甘えると言ってもいいかもしれない。その評価は果たして忖度なしで得たものなのであろうか?
芸能界の仕組みを憂うばかりである。
でも、今回の信長は好きだ。
跳ねっ返り具合も、秘めたる熱さも素敵だった。
前半は特に好きだった。何をやってもキムタクと評する輩が居ても、濃姫への恋心は最後までブレなかった。
濃姫は見た事もない濃姫が出てきたので、驚くばかりであるのだけれど、大好きだ。
彼女の台詞にある濃姫との誤差がない。
見事なまでの濃姫だった。
光秀の謀反や安土城の煌びやかさなど、大体の解釈は受け入れてはいるのだけれど、本能寺の殺陣は、あまり良くなかった。
どうも、本能寺で語るべくテーマを逸脱してアクションに振ったような感じがしてた。
ラストシーンも衝撃的ではあるけれど、ラストカットがアレじゃあ〆きれないと感じる。まだなんかあるのかもと、スタッフロールを最後まで観たけど何も出てこなかった。
久しぶりに見た時代劇。
変化球ながらも老舗・東映が手がけただけあって隙も少なかったように思う。
俺は、好きだなぁ。
まぁ、綾瀬さんにしてやられた感もあるにはあるが。
題名があんましっくりきてないな。
後半につれ没入していった
・全体を通して
うつけ者としての信長は木村拓哉感が強くて作品に没入できなかったが、魔王としての信長の演技には魅入ってしまった。ただ、うつけ者から魔王への変化が速かった印象はあった。
男性社会の当時において、男性に引けを取らなかった濃姫こそがこの映画の主人公のように感じた。
個人的にギャグシーンは入れずにシリアス重視のストーリーが見てみたかった。
足利氏や浅井氏との関係性について事前に調べておけば良かった。歴史に疎くても楽しめる内容だったかな。
・各場面について
スリ集団を何人も殺害するのはやりすぎなように感じたが、これに関しては時代背景の知識に疎いためよくわからない。
比叡山延暦寺で泣き叫ぶ女性や子供たちに火をつけるシーンは悲壮感が伝わってきて良かった。
本能寺の変では森蘭丸の生気を失った顔が印象的だった。信長の自害のシーンも迫力があって良い終わり方だと思った。
最後の航海に出るシーンは急展開すぎて無くても良かったかなと思った。
沢山の方に見て頂きたい作品です
本当に素敵な作品でした。初めて観た後は思わず館内のホールど真ん中でひとり泣いてしまうくらい、余韻が凄まじいです。
序盤はうーんと正直思ってしまいましたが、戦乱の世を必死に生き抜く濃姫と信長に中盤からは感銘を受け、終盤に続くまでの怒涛の展開に約3時間の上映があっという間に感じられました。冷酷非道な信長というよりも言い方は可笑しいですが、人間くさい信長を濃姫を通して見る事ができるのが個人的にとても嬉しかったです。
特に最後のシーンは見逃せません。2回目以降観る際は序盤数分で結末を思い出し泣いてしまうほどです。
従来は主題歌などが流れるエンドロールが多いですが、曲が一切流れないエンドロールはあまりにも儚く切なく散った信長と濃姫の姿を彷彿とさせ、見ていた側も思わず言葉を失ってしまうような。劇中では佐藤直紀さんの手掛けるサウンドトラックが常に流れており、圧倒されるほどだったのに、最後は自害し首から血を流しもたれ掛かりながら死んでいく信長をフェードアウトさせながらのエンドロール。
本当に何度観ても最高の演出のように感じられます。永遠の0のサウンドトラックも佐藤直紀さんが手掛けているとのことで納得致しました。
監督、演出家、音楽家、東映製作者の皆様。沢山の方々の熱い思いがこの60周年記念作品である「レジェンドアンドバタフライ」に込められているのだなとひしひしと伝わりました。
大変素晴らしい作品でした。
普段はこのようなレビューを書く勇気がなく、眺めるだけでしたがあまりにも印象的で忘れられない一作だったので今回書かせていただきました。
映画公開終了まであと少しですので、これを機に少しでも見て下さる方が増えることを願います。是非同じ体験をして頂きたいです。
泣いた、、
信長が隠し通路を見つけて濃姫と幸せに過ごすシーンの時うまくいきすぎだなぁと思っていたら急に現実に戻されるのは驚いた。現実は甘くない。
魔王から人間になったから謀反を起こすという理由がなるほどと思った。
bgmもすごい良かった。
素敵でした
木村拓哉さんの織田信長姿を見たいが、歴史物は苦手だしどうしようかな、と思いつつ、やはり気になり観に行きました。
10代から40代までを様々な表情やしぐさで演じわけ、だんだん表情が険しくなり魔王と呼ばれるようになる織田信長を木村拓哉さんが好演。
濃姫の綾瀬はるかさんも柔らかい見た目と違い凛々しく強い姿が素敵でした。アクションもさすがでした。
最初険悪な仲で始まった二人の恋愛が少しずつ育まれていき、お互いの存在がかけがえないものになっていく描写も過剰でなくてよかった。
作戦に悩める信長が、濃姫に相談した際、居合わせた部下に「私がいた事を他のものには言ってはならない。全て殿一人で決められた事」と伝えるシーンが好きでした。
ラスト、パラレルワールド的に、二人が逃げて外国で過ごす感じで終わるのかな?それも悪くないかも?と期待してからの「やっぱり史実に忠実かー」の悲しいラストで辛かったけど、ずーっと好きだったのセリフで終わり、やはりこれはラブストーリーメインなんだ、と余韻が残りました。
時間配分?
ストーリーとしては面白いと思います。
しっかり作られてる感もあって、面白い映画ではあります。ただ、グッとくるところがないです。
2時間48分の映画ですが、そこまで長くは感じませんでした。おそらく面白くてあっという間に時間が過ぎた、というのではなく、印象に残るシーンが少なかったのだと思います。
全体的に見せるシーンなどの時間配分が良くないのでは?と思ってしまいました。「るろうに剣心」はスピード感もあって良かったと思うのですが、、、。
1番そう思ったのは最後のシーンです。床を外してからが長すぎます。森を逃げるシーン、馬に乗って湖のほとりを駆けるシーン、城に迎えにくるシーン、船に乗るシーン、船で嵐にあうシーン、そして最後にタイタニック?となるシーン、長すぎて完全に間延びしてます。ここが見せ場だと思うんですけど、長すぎるので先のストーリーがバレバレになって、面白さ、驚きが半減してしまいます。逃げ出すシーンと船に乗ってるシーン、異国で生活してるシーンを短くまとめるぐらいの方が、空想だった事に引き込まれる気がします。
ここで、心が掴めなかったため、信長最後のセリフ「ずっと好きだった」も空振りになってる気がします。あと、ストーリーからして、仕方がないのかもしれませんが、濃姫が城に戻ってからの信長はスキスキモード全開なので、最後に「ずっと好きだった」的な決め台詞言われても、そうでしょうね!となってしまいます。
綾瀬はるかの存在感はハンパないですね!天然感もなく女優オーラ凄いです。
帰蝶演ずる綾瀬はるかの凄さ、光秀・宮沢氷魚の狂気、家康に化けた斎藤工、キムタク信長が見た幻想
大友啓史 (3月のライオン等)監督による2023年製作(168分)の日本映画。配給:東映。
藤島ジュリーK.も製作に入っていて意外であったが、信長ではなく実は濃姫(帰蝶)がメインの映画という作りであった。あまり期待してなかったこともあり、全体的にはなかなか面白いユニークな映画と思った。
帰蝶がメインだから、桶狭間の戦いも長篠の戦いも戦闘シーンはほぼ省略され、信長を戦争に送り出し、その後帰って来る視点から描かれる。
何より主演である綾瀬はるかの素晴らしさが、強く印象に残った。嫁入の時の壮絶な美しさ、それと対照的に初夜に木村拓哉を組み伏せ喉元に刀を突きつけるシーンの素早いアクション。鷹狩り代わりに、自ら弓を射て獲物を捉えるシーンのカッコ良さや颯爽と馬を乗りこなす姿に惚れ惚れとさせられる。彼女の抜群に思える運動神経の良さが、とても良く生きていた。
桶狭間の戦いの前、威勢だけ良い木村信長の演説と異なり、敵は行軍と戦いでくたびれ果てているがこちらは元気一杯と、理屈から入って味方兵士のモチベーションを上げる綾瀬帰蝶の演説模擬が素晴らしいかった。脚本も良くできていると思うが、彼女の静から入り次第に熱を帯びて味方を鼓舞する口調は実にお見事。
勿論、東映の時代劇として、しっかりとした居住空間のセット、しっかりとした鎧兜の兵や多くの馬等、いかにもお金が掛かってる感もとても良かった。安土城の遠景等、CG画像も壮大で違和感も無くてとても良かった。
京都の街にお忍びで繰り出した信長と帰蝶。財布をすりとった少年を追って貧民窟へ迷い込み危機的状況となった結果、貧民たちを大殺戮してしまう。2人が結ばれる吊り橋的エピソードが必要だった為とは思うが、頂けなかった。もしかすると、大名達の戦争の中、虐げられている存在を強調する為だったかもしれないが、この後延暦寺焼き討ちに異論述べる帰蝶への共感さえ得られなくなってしまうエピソードで、計算違いがかなり酷いと思った。映画でも2人の繋がりの象徴として描かれ、本能寺に現存するという信長遺品である香炉「三足の蛙」を入手するエピソードの必要性は分かるものの。
明智光秀が、天下武布の為に信長には魔王としての怖さが必要と、積極的に延暦寺焼き討ちを行ったとすると新解釈。家康饗応時の信長からの叱責も、恐怖心形成のための演技との新説。そして本能寺の変は、信長が魔王にそぐわない裏切り的行動をしたための懲罰だとか。奇想天外な気もしたが、光秀を演じた宮沢氷魚が狂気を感じさせる好演で、一定のリアリティを醸し出していた。
斎藤工の化けた姿とエンドロールが出るまで全く分からなかったが、特殊メイクで肥り貫禄を増した徳川家康も存在感が抜群。信長と光秀に演技を見破っていることをさりげなく伝えるセリフが大物感を見事に漂わせていた。
格好や口ばかりと帰蝶に言われてしまう不良で劣等生的な木村拓哉・信長も、全半はまるで宛て書きの様で良く似合っていたが、後半、比叡山攻略等、独裁者として人間性を無くしていくプロセスを上手く表現出来ず、何時も通りのキムタクとガッカリとさせられた。
ラスト本能寺で、信長が床下の抜け道を発見して戦火から脱出して、帰蝶と共に南蛮船に乗り込んで海外へ向かうシーンには、思わず何という新機軸!と驚きかけた。確か、信長の亡骸は見つかってなかったし、あり得ないとは言い切れ無い、凄いストーリー設定だと思いかけていたのだが・・・。結局、ラ・ラ・ランドの二番煎じ、信長が死の間際に見た幻想ということであった。東映の70周年記念作品で流石にそこまでの冒険が難しいことは十分理解できるが、少々残念な思いもした。
監督大友啓史、脚本古沢良太、製作手塚治、藤島ジュリーK. 、早河洋 、高木勝裕、 金岡紀明 、與田尚志、 村松秀信、 相原晃、 中山正久、企画プロデュース須藤泰司、プロデューサー井元隆佑、 福島聡司、 森田大児、Co.プロデューサー木村光仁、キャスティングプロデューサー福岡康裕、アソシエイトプロデューサー山本吉應、音楽プロデューサー津島玄一、ラインプロデューサー森洋亮 、中森幸介、撮影芦澤明子、照明永田英則、録音湯脇房雄、美術
橋本創、装飾極並浩史、キャラクターデザイン前田勇弥、衣装大塚満、ヘアメイクディレクター酒井啓介、床山大村弘二、VFXスーパーバイザー小坂一順、スーパーバイジングサウンドエディター勝俣まさとし、ミュージックエディター石井和之、編集今井剛、音楽佐藤直紀
スチール菊池修、スタントコーディネーター吉田浩之、監督補佐野隆英、助監督柏木宏紀、スクリプター佐山優佳、製作スーパーバイザー村松大輔、製作担当福居雅之、プロダクション統括妹尾啓太。
出演
木村拓哉織田信長、綾瀬はるか濃姫(帰蝶)、宮沢氷魚明智光秀、市川染五郎(8代目)森蘭丸、和田正人前田犬千代(前田利家)、高橋努池田勝三郎(池田恒興)、浜田学佐久間信盛、本田大輔林秀貞、森田想すみ、見上愛生駒吉乃、増田修一朗滝川一益、斎藤工徳川家康、北大路欣也斎藤道三、本田博太郎織田信秀、尾美としのり平手政秀、池内万作柴田勝家、橋本じゅん丹羽長秀、音尾琢真木下藤吉郎(羽柴秀吉)、伊藤英明福富平太郎貞家、中谷美紀各務野、武田幸三森可成、レイニ長谷川橋介、野中隆光蜂屋頼隆野。
場面の切り取りの様な
信長と濃姫の物語だけど映画で描くには時間が足りない。
なぜ2人の人生を描きたかったのだろうか?もっと何処か一点に絞った部分だけを描けばもっと面白くなったんじゃないだろうか。
場面の切り取りを見せられてる様な感覚でした。
そして2人以外のキャラも濃くは描いてるけど、人物をしっかり描いてないため勿体なく感じられた。
一人の人間としての信長像。賛否はありそう。
信長は色々超越した雰囲気を描かれがちで、ここまで、人間くさい信長を描いた作品も珍しい。弱腰も、苦悩も、実は良い人みたいな描き方には、リアルさを感じました。ラストに向かうシーンは素晴らかった。秀逸、見事、キムタク信長の伝説のシーンになったのではなかろうか。社畜光秀も良い感じ、信長に認められる漢なわけなので、あれぐらいでないと。
大友監督らしい作品
殺陣や戦さのシーンはさすがのクオリティ。
るろうにを観ていたから期待を裏切らないで欲しいと
思っていたけど裏切られなかった。
CG使わずにリアリティがあって臨場感も感じられて
素晴らしかった。実際、痛そうだったし😅
馬にもきちんと乗っていて、木村拓哉と綾瀬はるかが
岐阜城へ向かうシーンは唯一の笑顔シーンで素敵でした。
NHK大河チーム、見習ってくださいよ。。
CGで岡田准一を馬に乗せないで!
織田信長だけでなく、あの時に生きていた全ての人たちが
やがて人生何周かして(今でいうブラッシュアップライフ)
戦国だけでなく自由に選択できる人生を歩んでいると信じ
たい。
そんなストーリーでした。
綾瀬はるかしかこの役はできなかったと思う。
振り幅があり素晴らしい女優さんです。
全てが最高でした!もっと早くみていればよかった。
木村はザ木村なんですけど、これぞという形で良くて、なにより綾瀬はるかが可愛すぎました。(もちろん演技もよし)。
他人との共存という社会のなかで誰しも人と関わりあいながら、影響を受けながら生きてきてるんですけど信長も濃姫も変わりなかった。
次第に人を捨てて優しさを捨てて魔王になって天下統一できた信長。
これって現代でもしかすると、世間的な意味で社会で成功するのに必要な要素でもあるのかもしれない。
ただ「だからどうした。統一したからなんなんだ」という信長の言葉には揺さぶられた。
芯をもって進む道であればいいけど漠然としていて(誰かが作った道とかだと)彼は自分の本当の価値観とズレを感じどこかでモヤモヤしてしまったのかもしれない。
「誰も私のことを知らない異国に行きたい」という濃姫の夢はかなわなかった。
結末は歴史を学んでいれば知っているんですけど、心で「監督!頼む、裏切ってくれ。歴史を変えてくれ」と叫んでました。
そして裏切りは回想で、最後現実に戻されてエンドロールはしばらく立てませんでした。
ただ最後に「ずっと好きだったんだよ」とようやく本音で濃姫に向き合い死ねた信長は幸せだったのかもしれない。
目標に突き進むのは大事だけど今を大切に、バランスをしっかりと保って、自分らしくまわりには流されずに、お前と一緒にいられてよかったと言えるように前を向いて生きてていきたい。
PS:
描写も丁寧だったし画もきれいで飽きなかった。
ときおりザ木村のお笑いの感じも楽しい。
「信長さんがあなたを必要としてる」とくだりとかもエモすぎました。
あともう一回、見たいと思います。
歴史好きな方にはお勧めしません。
戦国史好きで、知り合いが絶賛していたので見ました。
正直後悔しました…
「どうする家康」も見ていますが、どうもこの方の書く歴史物の脚本はあまり好きになれないみたいです。
創作というか妄想エピソード盛り過ぎだし、合間合間に断片的に有名な合戦を挟んでいる。
何が言いたい映画なのかよくわからない。
ラブストーリーとしてもスリの集落での殺戮(と言っても良さそう)がきっかけになっているのもなんだかなぁ、と思うし惹かれ合う過程が薄い。
過程がほとんど創作だから仕方ないのかもしれませんが…
歴史物としてもなんでそういう出来事が起きたか、あたりが一切すっ飛ばされているので、知識を持っていても面白くない。
明智光秀がなんで本能寺の変を起こしたか、の解釈としては面白いかなと思いましたが、それだけかなぁ…
東映70周年記念作品というには残念です。
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