デイ・オブ・クライシス ヨーロッパが震撼した日のレビュー・感想・評価
全2件を表示
フィンランドのNATO加盟問題
フィンランドのNATO加盟を苦々しく思うロシアとの微妙な政治関係を描いたポリティカル・アクション映画。EU合同警察捜査官のタナーとシルヴィアがフィンランド大統領を殺害したセルビアのテロリストと対峙、だが、アクションシーンは少なくダラダラと事件の背景描写が続き、主人公は地味な中年おやじ風な捜査官でシルビアが好きなくせに煮え切らない、警察も不甲斐なくテロリストにやられ放題なので途中で投げ出したくなりました。
ロシアとの微妙な政治関係を描いているので母国ではリアリティがあり受けたのでしょう。
テロと捜査官のアクション映画と期待していたので物足りませんでした。
ロシアに報復戦争を仕掛ける???
大統領参加のレセプションで発生したテロに立ち向かう情報員の活躍を描く物語。
フィンランド製作のアクション映画ですね。スウェーデン製作の「アンシンカブル 襲来」でもそうでしたが、北欧諸国のロシアに対する敵愾心と警戒心はかなり高いようですね。現実にウクライナ戦争が起きているわけですから、歴史的な経緯を見ても警戒感が強いのは当たり前なのかもしれません。
この作品の弱点は、「ポリティカル」を組み込めていないこと。
国家のトップともいうべき大統領が人質になり、殺されてしまうような大事件。
政府は混乱するでしょうし、アメリカやEU諸国との連携、報復準備等の話も出てくるような大事件。それらを活写すれば緊迫感を強く感じることができるでしょう。でも、それがまったくありません。
アメリカならどうでしょう。現実世界では9.11に対してアフガニスタン侵攻が行われました。TVドラマ「24-2nd」では侵攻の是非が緊迫感を持って描かれていました。
でも、この作品はそんな描写が一切ありません。小国フィンランドなので仕方ないのかもしれませんが、そんな小国の苦悩を描くだけでも作品の奥行きは広がったように思えます。
クライマックスのアクションは、ハリウッドを見慣れていると残念に感じるレベル。そもそも、諜報員が単独で犯人グループを追う設定にも無理やり感あって、それも残念。
私的評価は、少し厳しめです。
全2件を表示