手のレビュー・感想・評価
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ぎこちない父と娘
この映画を観終わったばかりは、自分の中では低かった評価が、1日経って色々と反芻している内に、どんどん高まってしまった不思議な映画。
はじめは「娘が“父”をどう理解して受け止めていくかという物語」かと思っていた。
でも、主人公の振る舞いは、そこを出発点にはしていない。
20才の頃、飲み屋でおじさんに声をかけられて、きっとそれで引いてしまう人も多いだろう中、彼女はおじさん観察へと突き進む。
側から見ると「何してるの?何が目的なの?」と怪しまれそうなところを、彼女は平気でおじさんと付き合ったりする。世間からどう見えているかではなく、自分発信の価値観が行動基準なんだろう。
きっと彼女は、様々な人(おじさんが多かったけど)と関わることで、自分を知ろうとしていたつもりだったんだと思う。けれど、そのうちに「ああ、私がおじさんに興味を持っていたのって、お父さんを知りたかったからなんだ」と気がついたのだ。たぶん。
途中で「手は嘘をつく」という言葉が出てくる。
主人公の最初の記憶である父親の抱っこ。あの手に感じた父の愛情は嘘だったのか…。そんな思いから出てきた言葉なのではと思わされた。
それにしても、「この父娘の間に過去何があったのだろう」といぶかしく思うくらい、ぎこちない2人。でも、きっと特別な何かがあったわけじゃないんだろうなとも思う。
思春期になると、娘は父親に嫌悪感を抱くと一般的に言われているが、そういう「一般的な父娘関係」を意識し過ぎて(しかもどちらも人間関係が苦手という意識があるので)、傷つき傷つけるのを避けようとして近寄れなくなった2人に見えた。
ロマンポルノナウというくくりの中で作られた映画らしく、エロいシーンも盛りだくさん。けれど、しっかり人間が描かれている。
初恋の彼も、元同僚の彼も、出てくるおっさんたちも、みんなしょうもない。けど、そのしょうもなさに少しホッとする。
そんなところが、やっぱり松居大悟らしいなぁと思った。
ストーリーも主演女優も熱意も、みんな物足りないです。
日活ロマンポルノ50周年を記念した作品。
R 18+
裸とエロは違うと思う。
裸は確かにたくさんのシーンがありました。
でもでもですよ、全然エロを感じなかった。
「手」ってなんですかね?
嘘をつく手?とか、
ストーリーがもう少しなんとかなりませんかね。
裸は物語のついでで良いです。
オジサンが好きな25歳のさわ子(福永朱梨)。
20歳の時からオジサンとばかり付き合っている。
そりゃあ、楽チンですよ。
オジサンにとって若い女はそれだけで価値があるもの。
お金出してくれて、野球観戦とか、知らない世界を教えてくれる。
スケジュールも立てなくて良い。
すべてお任せ。
そんなさわ子が同世代の若い男と付き合った。
会社の同僚で辞めることを決意している森(金子大地)
辞めると決めてから接近してくる。
辞める前に気になる女の子と記念に・・・、
(ちょっと好きだったし、)
しかし森には本命の彼女が居るんですよ。
結果として、遊ばれてますね。
松居大吾監督作品では「アズミ・ハルコは行方不明」
良かったです。
これって多分蒼井優が超絶良かったってこと?ですね!!
「くれなずめ」も好き。
「ちょっと思い出しただけ」
これは岸井ゆきのが超絶良かった。
せっかく思い切って脱いで下さるなら、
色気のあるヌード、
拝みたくなるようなぬーど、
お礼を言いたくなるようなヌード、
とっておきの、すこぶるつきに美しいヌードが見たいものです。
年老いてゆくお父さんとやっと仲良くして行く手立てを見つけたさわ子。
彼女のファザー・コンプレックスも説明不足で、
よく分かりませんでした。
若干、性描写が過剰なのはご愛敬。
日活作品なので性描写は日活映画の根幹だがもうちょっと整理しても良かった。ただ若い女性とおじさんの関係に父性への枯渇さを重ねたシナリオは秀逸であるし、さわ子役の福永朱梨の演技は中々見応えがあった。全体として映画としての完成度も高いと言うのが率直なところだ。
ポルノ映画だけどなぜか爽やかな風を感じた
初鑑賞
原作未読
原作は『人のセックスを笑うな』の山崎ナオコーラ
監督は『アフロ田中』『スイートプールサイド』『アズミ・ハルコは行方不明』『#ハンド全力』『バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら』『くれなずめ』『ちょっと思い出しただけ』の松井大悟
舘そらみ脚本作品初鑑賞
日活ロマンポルノ50周年記念プロジェクト「ROMAN PORNO NOW」
R18
福永朱梨がバンバン脱いで何度も何度も何度も濡れ場をしている
ビューティフォー
ナイスなファイトでした
原作はたぶんおじさん好きだけどお父さんとうまく喋れないと言う設定がメインだと思う
でも映画の方はせいぜい冒頭と最後の方でさわりのはずが全体の印象としてはさわりじゃない感じ
さわ子の喋り方好き
シタあとに回数と感想をメモるの好き
妹が初体験の最中に姉に電話をかけるシーン好き
面白い
森にとってさわ子は本命じゃなくてカノジョがいて結婚するという
男の自分でもこれはショックで悲しい
なぜかさわ子の立場になって観ていたから
森は別れ話を持ちかけながらもう一回しようという
女の方から別れ話を持ちかけたらまだわかるけど
明石家さんま曰く男ってセックス貧乏性だから仕方がないのかもしれない
自分が女なら「なにいってんの」と天を仰いで呆れ顔だろう
それでも最後の日にいちゃいちゃするさわ子
日本の成人映画は本来日本人男性が観るもの
それなのに世界に発信したり女性にも観てほしいと宣伝する
映画会社や広告代理店なら当然の行動だがはっきりいって迷惑だ
女性がエッチな映画のレビューを読むのもお断りだ
削除依頼するよりブロックしてほしい
ネタバレ表示で内容偽りなくそのまま書いたら削除だもんな変だよ映画com
エッチな映画が嫌いならレビュー読むなよ
配役
おじさんフェチの寅井さわ子に福永朱梨
さわ子の同世代の同僚の森に金子大地
さわ子の上司の大河内に津田寛治
妹の寅井リカに大渕夏子
リカの彼氏のユウスケに岩本晟夢
さわ子とリカの母に宮田早苗
さわ子とリカの父に金田明夫
R15でいいんでね?
おじさんがそんな目で見られていたなんて
偏見だ!
でもおじさんは実はそう思っているぞ!
福永朱梨ちゃん 清楚そうで実はやり手。
でも妹の大渕夏子ちゃんの方が見どころあり。
60点
4
京都みなみ会館 20220929
"性"と"存在意義"を描く
2022年劇場鑑賞70本目 優秀作 73点
先生私の隣に座っていただけませんかや猿楽町で会いましょうなど一捻りある恋愛映画に抜擢される金子大地主演のロマンスポルノ映画
今企画は三監督による三作品にわたる企画もので、想像よりもポルノシーンやテーマがそっちよりだったが、個人的にはその三作品で一番良かったです
ヒロイン役のキャラクター性がよく描かれており、終始感じるのは平凡な会社勤めや家族との間柄も相まって存在意義を自問自答する描写が多く、妹と違い親からの愛を十分に受けていなかったりしてそのギャップか親世代のおじさんからの身体を求められるその優越感で保っている感じがすごく悲しい。
同僚の金子大地は特別親しくはないけど、同世代で踏み込めば距離が縮まるとお互いが意識しているよくある関係で、結局のところ本当の部分で愛し合っていない若い関係で終始描かれる彼で、最後の別れのシーンの涙は本気そうでひとときの涙感がよく伝わりすごく印象的です。
映画は主人公の成長を描くものですから、そういった意味ではヒロインの起承転結がわかりやすく、よく纏まっていました。
是非
何気に良作
なんとなく観てみたが、良作でした。
おじさん、お父さん、若者、それぞれとの交流。
なんとなく、疎外感。
つながりと別れ。
なんで別れるのか、共感出来なかった。
「手」を使って心の動きを表現してほしかった。
【実の父親からの愛を渇望するを25歳の女性の心の機微と、恋の遍歴を描いた作品。オジサンたちの様々な姿を優しい視点で描いた作品でもある。】
ー 良い子ぶる積りはないが、人生初ロマンポルノ作品鑑賞である。ー
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・ポルノ映画だから、SEXシーンは随所で描かれるのだが、主人公さわ子を演じた福永朱梨さんのさわ子の微妙な心の機微の表現の仕方が巧い。
・不倫相手の上司の部長(津田寛治)さんとの会話も”部長ったら、ヒドインです・・。あたしの股間を・・”なんて、一昔前の宇野鴻一郎の文体の様な感じではもちろんなく、父(金田明夫)からの愛情を得られていない(と勝手に思い込んでいる。)事の反動故か、部長に時に甘えたり、時に厳しい言葉を言ったり・・。
・オジサンたちの様々な姿を撮って、コレクションし、可愛い写真帖に貼っているのも何だかオカシイ。ついでに言えば、さわ子のオジサンを見る眼は優しい。
・そんな、さわ子が同じ会社の年の近い森(金子大地)と付き合うようになって、彼女の生活に変化が訪れる。
ー それにしても、さわ子は三股、森も二股・・。ウーム。けれど、さわ子と金子との会話は、丁寧語で成り立っており、聴いていて心地よい。けれど、森の婚約者がいながら、さわ子に執着する気持ちは分かりにくかったな・・。婚約者とは違った魅力に惹かれたんだと思うことにする。-
<さわ子は父が耳が遠くなった事で、一緒に病院へ行った帰りに思い切って父に旅行をする事を申し出る。知らんふりをしている父のように見えたが実は”耳が遠いだけじゃない!”、で旅行の約束をする。
そして、森とも別れたさわ子は家族の中での疎外感を解消していく。
男女の(性交中も含めて、)会話が心地よい作品である。
<2022年12月10日 刈谷日劇にて鑑賞>
40年ぶりに映画館で日活ロマンポルノを見た
映画館で日活ロマンポルノを見るのは多分、40年ぶりです。
直感的で申し訳ないのですが、父親と娘さんの葛藤を描いた普通の映画です。非日常的、非現実的な世界を描いたロマンポルノとは違うように感じました。
でも、これはこれで良いのだと思います。
日活ロマンポルノ50周年と言うことですから、50年間前とは感覚が違って当然です。
それにしても虚無的な福永さんが良かった。
映画館にはけっこう若い人が多かったのはちょっと意外だったかも
嘘つきの手
『ちょっと思い出しただけ』の記憶がまだ新しい松井大悟監督の作品であり、しかも
"ロマンポルノ"リブートということで、どのように食材を調理するのだろうと期待を込めて鑑賞
作品自体は原作有り(未読)であり、これがロマンポルノとの整合性足りうるのかは鑑賞する迄は未知数であったが、確かに親和性は感じられた。但し王道のルール(作品時間中に於いて10分に1回は性的演出描写、2週間の撮影期間)に関して言えば、今作品にはまるで意味がない、必要ない、もっと言えば足枷でさえ感じてしまったのは悔やまれる
世間を斜めに見る、やさぐれてこまっしゃくれな女がモノローグで毒を吐きながら、しかしやってる行為は相当爛れた性生活を送っているというプロットはポルノ作品では一つの定番であろう。そこに至る原因を後に描写することで観客の最初の拒絶感を逆回転させ、一気に主人公に共感させていく演出も然りである そしてそれ以上に今作品に於いてポルノ作品足りうる大事なエレメント『情感溢れる濡れ場』というものが絶対必要なのである。それは日常性を表現するための性行為というより、そんな心と体の乖離を人間性の複雑さとして表現する為の観客への共感性を求める演出なのだろうと考える。そこには通常の映画とは違う、R18レーティングならではの思い切った感情とカラダの機微の爆発が表現できるからである。おじさんに抱かれながらおじさんを馬鹿にする、只々自分の上を通り過ぎるだけの、性欲を吐出すだけの男達を馬鹿にしながら、しかしその男に情けを掛けてしまう自分の愚かさにも自己嫌悪する そういう内面のどす黒さと性描写との対比にポルノ作品の真髄の一つがあると思う。勿論、それだけではなく、上記のルールさえ守ればどんなテーマでも表現して構わない(勿論、制作費範囲内でw)という或る意味大盤振る舞い的制約無しなことが監督冥利に尽きる事は言うまでもなく、ぶっ飛んだ作品程その自由さに感銘を受けることも枚挙に暇がない
さて、果たして今作はどうだったろうかというと、鑑賞後の監督主演の劇場挨拶回を選んでしまったので、監督からの発言であったが、正直自分の思いとは別にあったようである。日常の世界線でのセックス、そして今ひとつもの足りなかった父娘の確執の説明故のカタルシスの減少、そして大事な濡れ場の淡白さとだから感じる冗長さに、バランスを欠いたストーリー展開であると感じざるを得ないという結論である。勿論、監督自ら親との死別や家族の在り方そのものが、未だ模索中とのことで、深くは踏み込めなかった事は致し方がない。自分自身、"家族"と言う存在自体解明など不可能だと諦めているくちだから。。。
だからこそ、もう少し性描写の強さのボリュームを上げて貰いたかったというのが正直な感想である。
多分それは俳優達のどことなく漂う"恥ずかしさ""健全さ"みたいものがスクリーンに帯びていて、観ている自分をも馬鹿にしていると勝手に感じてしまうことにも繋がってしまい、居心地の悪さを心の影に落としてしまう事にも由来していると思った次第だ 「精一杯、濡れ場頑張りました!」的な上から目線を受取ってしまった自分としては、ならば前回作品のような心の移ろいを丁寧に描いた作劇に特化して描いた内容の方が余程監督の本領発揮として好意的に鑑賞できたのにと悔やまれる
それとも、それ程俳優の力量に差があるのであろうか、考慮の余地を残しつつ感想とする・・・
女性の心情を丁寧に描いた良作
制服を卒業した途端、父親と同年代ほどの男性からから異性(性的な)として扱われるようになり、彼らとの付き合い方を模索し始めるさわ子。
恋人としての関係性に囚われない、さわ子のような女性は現実には少し珍しいタイプだと思います。しかし、同年代の同僚にアプローチされ、少しづつ変化していきます。
*
ロマンポルノなので性的シーンは多いですが、イヤラシイものでも、ファンタジックなものでもなく、女性が不快に思うようなシーンでもないと思います。
*
しかし、徐々に明らかになっていく、主人公の「女の子」というファンタジーではなく、ひとりの人として向き合って欲しいという考えは、多くの女性が共感できるのではないでしょうか。
*
主人公の心情が丁寧に描かれており、ラストは泣いてしまいました。
*
父親、初めての彼氏、同僚の男性、年上の男性など、あらゆる世代やタイプの男性が登場します。
主人公目線で観る人も多いと思いますが、男性側でさわ子という人物に触れて、どう思ったのかも気になりました。
*
映画館で鑑賞しましたが、観客は男性と女性が半々くらいでした。
「ちょっと思い出しただけ」など、若い方にも人気がある松居大悟監督なので、気になるけどポルノ映画だから…と迷ってる方にもオススメしたい作品です。
父
もともと札幌では上映する予定なかったですが、サツゲキさん1週間限定上映ありがとうございます!
金子大地君も出るし
松居大吾監督ですし
観たかった映画🎬✨
1番主演の福永さんが
めっちゃ良かった
本当に、どこにでもいそうな、さわちゃんを演じていた、共感する女性は多そう
これからも期待します
お父さんが好きで、でも上手く接することが出来なくなったさわこ。
多分、可愛い妹が出来てから、自分より妹が、父は好きなんだと主人公が勝手に家族と壁を作り、疎外していたのだろうか
父を好きだけど、父を好きと言えない感情からなのか
おじさん好き❤️
可愛い❤️となっていたのかな
確かにおじさん好きの女性は一部いると思いますがね、、、
みんながみんなそうではないからな!笑
金子大地君の森、、、
なんなんだよ
おまえー
最後泣くなよ
なんで泣くんだよ!
泣きたいのはさわこだよ!!
この映画は女性が観やすい
女性視点の映画ですね🎬
父親を思い出す
年上男性に心惹かれる女性の多くは
父親との関係性に何かしら問題があったりするのでは。と
勝手な印象を持っている。
もう少し「手」に関する表現が分かりやすいものであれば
もっと共感できたかもしれない。
手淫なり、愛撫なりが「手」で行われるものだけとか。
日活ロマンポルノ50周年㊗️
普通の劇場で鑑賞出来ることで女性には敷居が下がって
良かったとは思うけど、それだからかR18+にしては
物足りなさがある。
せっかくだからもっとそれらしさを全面的に出して欲しかった。女性を欲情させるほどに…。綺麗すぎました。
そう期待して来場した女性客も多かったと思う。
そんな中のひとりでもある笑
普通の恋愛映画で、それはそれで良かったけれど
ラストの父親とのシーンになぜか自分の父親を思い出して涙が止まらなかった。
無性に父親に会いたくなった。
そんな映画でした。
松井大吾の普通に良い映画
コレって「ちょっと思い出しただけ」と張ってませんか?
イヤイヤ、これは松井大吾の現時点のベストだと言っても過言じゃないってw
「ロマンポルノ」をタイトルに冠する映画です。エロエロと人間ドラマに期待してしまいます。期待通りに、性を生々しく描く脚本ですし、臆面も無く、惜しげなく、直接的な性描写が、物語りの重要な一部を形成しています。
で、主演女優が福永朱梨ちゃんなんですよ。「彼女はひとり」じゃJKだったのに。つい、この前の話なのに。いやーー。これには正直驚いた。身体を張った体当たりの演技、素晴らしかったです。と言うか、ありがとうございますw
最初の父の記憶が、その手であったと言う女子。父親の愛に飢えた結果、醒めたオジサン殺しへと進化。心理学的にも「アリ」な展開から、恋愛の失敗を経て、父親へのわだかまりを解消する。と言うだけの、謂わば女子が「自爆するだけ」の物語り。
エロく生々しい人物描写があるがゆえのリアリティある人物描写と説得力。そうですよ、「ちょっと思い出しただけ」も、結構、そういうとこありましたもん。
映画としては、妹ちゃんの性行為シーンは不要だと思いますが、「ロマンポルノ」としては必須なんでしょうね。と言うか、それがあるからポルノかw
これは、面白かったです。
良かった。
かなり。
と。サロンシネマさんで観たんですが、多分、同じ回に、前田多美さん(女優&監督)が居られました。研究、ですかね。女性目線で、こんなんを撮ると、どうなるんだろ。って思いました。
文句なしの名作‼︎
これは松居大悟監督の代表作となる珠玉の名作‼︎
そして何より好きな作品。
福永朱梨さん演じる二十代中盤の女性・さわ子の人生の転機を実に丁寧に、そして繊細に捉えた。
ぎくしゃくとした父親との関係の反動か、中年男性の写真を撮って写真帳を作るのが趣味。付き合うのも歳の離れたおじさんばかり。
金子大地くん演じる同年代の同僚との距離が縮まっていくなかで変わっていくさわ子の心境。
さわ子から「好き」という言葉がもれた。
本気の恋を知った。
辛口ながらも温かなエンディングに
新たなスタートラインが見えた気がした。
だけど「恋が永遠に続けばいいのに」といつも思う。
人間の根源的な欲求を描写すること
珍しく土曜日の出勤 せっかく街に出るので帰りに映画を観ようかと
いつもの映画館で土曜日ながら料金が安い日でラッキー
時間がちょうどよかったのが本作だ
にっかつロマンポルノ50周年記念作3本のうちの1本だと
ロマンポルノを観るのは初めてだと思う
少年時代の憧れ 大学受験の帰りに映画館の前で入ろうか入るまいかと
逡巡したような記憶がある
エロティックな場面 性的な描写が続くおかげで全く飽きることはなかったのだが
ちと多すぎでちょっと疲れてしまった バランスは大事だ
内容的にはちょっと感情移入しづらいものだった
金子大地は女たらしなのかダサいヤツなのかキャラが掴みにくい
一連の行為と最後の涙が繋がらない
娘を持つオヤジとしては金田明夫目線も大事な見所なのだが
こちらも行動原理が最後までよくわからなかった
微妙なフォトブックの作成を手伝う妹のキャラ
母親の立ち位置もよくわからん
とはいえ監督や主演の福永朱梨と金子大地にはただただ敬意
食べる場面同様 人間の根源的な欲求を描写することは大変なことだ
ロマンポルノをステップにして名監督/俳優が生まれているのはそういうこともあるのだろう
繋ぎたい手、男らしい手、嘘つきな手
今年ベスト3である「ちょっと思い出しただけ」の松居大悟監督最新作。深くて、染みそうだなあと思い、ちょっと期待していた本作。ロマンスポルノ50周年記念として制作されたらしい。実はロマンスポルノ作品は初鑑賞だし、R18の映画を劇場で見るのも初めて。作品と言うよりも、この新境地に足を踏み入れることに胸をふくらませていました。そして中身はと言うと、想像通りの質感で噛みごたえ(?)のある映画でした。
今年公開された性と恋愛を上手く掛け合わせた作品と言えば、今泉力哉監督×城定秀夫監督の「愛なのに」。あの作品を頭に浮かべながら見たのですが、本作の方がよりドラマティックでリアリティのある演出が多いです。R18の恋愛映画って、どんくらい描写がキツイんだろうかと思っていたけど、案外キツくなくて、というか全くキツくなく、ロマンスポルノ初挑戦の私でもすごく見やすかった。両作を比べて思ったのが、R15とR18の違いわかんねぇ...って笑
恋愛映画としてだったら圧倒的に「愛なのに」の方が面白いし、質も高い。正直、人物やストーリーの描き不足は否めない。あと一歩ってところ。でも、性描写は流石に本作の方が美しい。ああいったシーンを見てこんな感情を抱いたのは初めて。あの映画の方がストーリーとの掛け合いは上手いんだけど、この映画はそのシーンだけ切りとってもすごく綺麗。松居大悟監督らしい演出も見られ、「ちょっと思い出しただけ」が大好きな自分にとっては結構満足。
さわ子(福永朱梨)というキャラクター。
おじさん図鑑を作るという変な趣味の持ち主であり、おじさんとばかり交際するという地味目な女性なのだけど、抱える問題やら性格やらはかなりリアル。吐く言葉は詩的で共感。魅力があるとかではないんだけど、福永朱梨の演技力があってか、なぜか引き込まれる人物だった。森(金子大地)と関わる時の笑顔や悲しみの表情も、上手く言葉に言い表せないけど、良い。
さわ子と森の描き方はなんか足りなかったけど、家族との描きはよく出来てる。妹とその彼氏のホテルでのシーンは、主人公を含めてピュアな心を失ってしまった全ての人間に直球で伝えるような、そんな意味深な場面だった。主人公と妹の違いを決定的に伝えるシーンで、複雑な気持ちに。ラストはグッとくるものがあり、どんな家族映画よりも、家族を大事にしようと思えました。
惜しい!めちゃくちゃ惜しい!
上手くいけば、今月ベスト候補だったんだけど...。3.5ですけど、割かしオススメしやすいR18恋愛映画でした。機会があればぜひ。
追記1
調べてわかったけど、福永朱梨作品2連チャン鑑賞じゃん。注目したい、いい女優さんです。これからの活躍に期待!
追記2
松居大悟監督は福岡出身の方なのに、福岡での上映が遅すぎますぞ!公開日に上映してくれよ!あと、上映館も増やしてくれ!あ、でも中洲大洋で見れたのは良かったかも。ノスタルジックな雰囲気が大好きな映画館ですし、この映画にピッタリ。松居大悟監督、福岡での宣伝活動、よろしくお願いします笑
おとなしそうな女が案外欲深い感じは👍
監督はまだまだ若い。
ナオコーラさんの原作は未読。
おじさん好きの女性会社員が残業がきっかけで年下の男性(金子大地)と付き合うことになる。うぶな感じの相手は転職活動中であることをほのめかす。転職すれば社内恋愛の煩わしさから解散される。送別会の掘りごたつ仕様のテーブルの下で男の足が彼女の足に絡み合うように合図。
都合のいい女。のふり。で始まった付き合い。
彼女が作るおじさんのスナップ写真のスクラップブックがポップ過ぎる。しかも、高校生の妹が手伝っている。エロさは皆無。妹のカラオケボックスでの同級生との初体験場面なんかいらない。しかも、その最中に姉に電話してくる。子供っぽくてちょっとシラケた。愛読書が金子光晴というのはかなりエロくて惹かれる。彼女はファザコンで、年上の男性との刹那的な交際を繰り返す闇を抱えているはずなのだが、直接描写は皆無。オジサンたちは激しいまぐわいを何度も繰り返す代わりに、「手」を駆使し彼女を開発したであろうに。帰宅後、早々にオ○ニーグッズを使う描写に止めている。金子大地との交際も明け方まで外にいるし、ちょっと間延びした青春映画になってしまっている。金子大地が他の女と婚約したことを告白しても動揺せず冷静な彼女。そこはよい。しかし、そのあともまた交わってしまう背景描写、心証風景が曖昧で、共感できない人が多いに違いない。金子大地の「手」は肉厚でなかなかエロかった。
見終わった感想は、にっかつロマンポルノではないね~だった。
やはり、若い監督が作った青春夜話の一編といった感じ。
主演の福永朱梨は全然悪くはないが、金子大地の方が落ち着き過ぎていて、ある意味ミステリー。さわ子の闇が浮き出てこなくて、同情したり、共感しにくい。
津田寛治はなかなかよかったが、あと
2人ぐらいエロ親父役を投入して、濡れ場を作ってくれないとね。わたしのおすすめは、奥田瑛二、石田純一、布施博、宅麻伸、温水洋一、ルー大柴、ラサール石井など。
形式を活かした真面目な良作
ロマンポルノ同日2本立て鑑賞、こちらが2本目で良かった。松居大悟監督作品では「くれなずめ」には乗り切れず「ちょっと思い出しただけ」はハマッた。本作もとてもいい映画だと思った。(ちなみに監督と恐らく福永朱梨さんが劇場に来てました。お二人と一緒に挨拶されていた女性はどなただったのかな?)
監督は年齢的にロマンポルノ世代ではなく、だからこそ形式にこだわったのか、数分に一回の性描写とそれを納得させる主役の捻れた趣味嗜好と性格形成。女性がこの娘をどう見るか聞いてみたいが、男性からすると都合がいい、魅力的な存在になっていた。
主役の福永朱梨、スチールよりも映像に映える。金子大地、ずるい男を自然にできていてなぜかウラヤマシイ。金田明夫が良かったなあ。
父との関係性を背景に、うぶそうに見えていて結局こういうことがウマいセフレ、過去の男たちとの交流。妹(めちゃめちゃいい子)のサイドストーリーはセーラー服百合族などの笑えるエロを彷彿とさせる。ロケ地もなぜか80年代風に見え、映像も美しかった。
日本の伝統芸の踏襲として、性交シーンで手前のテーブルで上手く隠すところもあったが、そのテーブルが、その後手紙を取る形できちんと演技に使われていたところに感動した。
雑談がしたいです!
レビューではなく、雑談したくて投稿しました。
さわ子が森に対して「ダサいところが好き」って言うシーンは、さわ子の母性愛が感じられ、受け入れられた森の喜びも容易に想像できたので救われたような気持ちになりました。ただ、本筋から少しズレるのですが、あれを観て「慰めから始まる恋愛ってどうなんだろう?」と思いました。森がダサいカテゴリーから抜けられる期待もなくなるし、ダサいカテゴリーから抜け出すとその恋愛は終わってしまうのかな?と、あのシーンを見て思いました。(シナリオはどちらでもない展開でしたが)
後、さわ子が上司のオッサンと最後の一夜を過ごし、迫らないオッサンに「最低」的なことを言っていました。一方で森ともお別れを示す為に会いに行き、こちらはお互いの好意を行為で確かめ合って別れるという対比のシーンとなっていました。あれは所謂「別れ際の大切さ」を示されたような気がしたのですが、そういった解釈で合ってますかね?(オッサンのように守りに入る気持ちもわかりますが、その殻を破り、気持ちを身体に預けてぶつけ合う方が私も良いなと思うし、そうありたいと思いました)
複雑な気持ちが絡み合う映画で、一見理解し難いけど「なんか分かる」とも思う、一筋縄ではいかない恋愛映画だと思いました。
新たな発見もしたいのでコメント頂ければ幸いです!
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