「言葉と音楽とダンスと触れ合い」愛する人に伝える言葉 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
言葉と音楽とダンスと触れ合い
話の内容・テンポと映画自体の長さがぴったりだった。急ぎ過ぎず説明過ぎずもたつくこともない。それに感動した。
全力と過剰は違う。
嘘は言わない。
最後の五つの言葉。
僕(私)を赦して
あなた(君)を赦すよ
ありがとう
愛している
さようなら
演劇学校入学を志望する生徒達へのレッスン場面から始まる。厳しい指導に泣き仲間や先生と哲学的なことや抽象的なこと感情などについて述べ合う。ドクター・エデは勤務先の病院で看護師らスタッフと定期的に患者や家族など仕事の中で思うことを語る、笑う、泣く、歌う、ダンスをする。患者の好みの柄のネクタイをネットで探して身につけるドクター。患者も看護師もドクターもみんなで楽しむアルゼンチンタンゴ。愛と抱擁と生死のタンゴは死を待つ人たち、つまり全ての人を慰めてくれる。ドクターも看護師も週末には休みをとる。
誰だって死ぬのは怖い、死ぬ覚悟はできているけれど。自分は何をなしえたんだろう。何を残せたんだろう。
お涙頂戴でなく怒鳴り声も破れかぶれもない。シニカルで怒りと恐れから始まる彼=バンジャマンの気持ちが、生徒の演劇の台詞から、ドクターとの会話から、看護師ユージェニーとの見つめ合い、母クリスタルの抱擁でゆっくりとだんだんに落ち着き優しくなっていく。「存在感」が何かわかったと言う。まだ見ぬ息子が扉の向こうに居ることもわかったんだと思う。
母が彼を赤子のように抱く姿はマリアとイエスのようだった。
「順番」通りだと、通過儀式のようでもあるけど、子が親より早く死ぬと悲しいもの。愛するという言葉が集約している気もするので納得していますが、母親の心がいまいち伝わってこないのが残念でした(ごめんなさい)。
自分も死ぬときには緩和ケアのみで、延命措置は取って欲しくない!
talismanさん
こんにちはー
そちらは台風は大丈夫ですか⁉️ 夏バテしていませんか⁉️
暑い日々ですが友人=talismanさんのレビューを読ませて頂くのがひとつの楽しみです。
だんだんと死ぬのが怖くなくなっていく映画にたくさん出会えて、僕たちは幸せな世代ですよね。
ハグを送ります。
きりん
talismamさん、こんにちは。コメント有難うございます。あのひこうき雲のシーンを観て「ひこうき雲」の歌詞に余りに似通っているので、“監督、もしかしてユーミン聞いたことあるのかな?”と思っちゃいました。勿論、偶然でしょうけど。ただ、空を昇っていくひこうき雲が死(悪い意味ではなく)をイメージさせるのは万国共通かも知れませんね。