「【"大都会から田舎に訳有って戻っても、負け犬ではない。" 今作品は過疎地あるあるをテーマにしたホンワカ、クスクス笑える優しい作品である。故郷があるって、良いよね!。】」向田理髪店 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【"大都会から田舎に訳有って戻っても、負け犬ではない。" 今作品は過疎地あるあるをテーマにしたホンワカ、クスクス笑える優しい作品である。故郷があるって、良いよね!。】
- 皆が仲良く暮らせる街。
隣近所の事情も筒抜けだが、イザと言う時には結束し、助け合う。
そんな街に私は住んでいる・・。-
◆感想
・元炭鉱町で小さな理髪店を営む向田(祝、初主演:高橋克実)と明るい妻(富田靖子)を始めとした町の住民達には、悪人はいない。
・お節介焼きで中学生からの付き合いだからか、口は悪いし、様々な"裏情報"も、しっかり把握している。
・過疎化の進む町の行く末を重い、意見を忌憚なく言い合う若者グループとオジサン達。都会から戻って来た向田の息子は、店を継いでカフェを併設する!と息巻くが、向田は否定的な態度を取る。
- けれども、皆が町の行く末を考えているんだよね。-
・向田の同級生達(板尾創路、近藤芳正)との関係性の描き方も良い。
- 今時、中学の同級生と毎晩、飲みに行く関係性はナカナカないんじゃないかな?-
・中学生の時の彼らのマドンナの娘(筧美和子)が戻って来た時も、"裏情報"はきっちり把握しつつ、雁首揃えて彼女が開店したバーのカウンターに、嬉しそうに座る姿。
- ホント、男っておバカだなあ。-
・中国から綺麗なお嫁さんを貰ったみかん農家の男が"皆が金で嫁さんを買った。"と勝手に思い込み、皆で祝福するパーティーから逃げ出した時も、向田達は彼を探しだし、説得し、皆で二人の結婚を祝う姿。
- 人と人との確かな繋がりがあるよね。-
・行き付けのスナックのママ(根岸季衣)の息子が詐欺の疑いで指名手配された時も、向田達は店を閉め寝込んでいたママを心配して、差し入れを持って行く姿。
- チョッと沁みたよ。-
◼️町起こし映画「赤い海」に嬉しそうにエキストラ出演する町の人々。(死体役の人も、いました・・。)あのノワール映画は面白くなさそうだなあ、と思って居たら国際的な賞を獲得して・・。ホントかい!
<今作品は突っ込み所は数々あれど、向田が若い頃、都会から戻っていた・・、と言う事を息子に告白するシーンを含めて、過疎地あるあるを数多く盛り込んだホンワカ、クスクス笑える作品である。富田靖子さん演じる向田の妻の随所で炸裂する台詞も、可笑しかったなあ。>
◼️私の息子は、今春から東京の大企業で働いている。彼は元気にしているかなあ、と少しシンミリしてしまった作品でもある。